JPS589535B2 - 管球用ステムの成型方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は管球用ステム、特に低圧水銀放電灯用ステムの
成型方法に関するものである。

従来、たとえば、螢光体をバルブ内面に塗布した低圧水
銀放電灯において、アルゴンガス等の不活性ガスのバル
ブ内への封入に際して発生する、不活性ガス衝突による
螢光体膜の剥離現象を防止するために、ステムの透孔に
連なる凹溝を圧潰部に設けることが提案されている。

そして、このステムの成型は、排気用細管に連なるべき
ステム部分を炎の形成がシャープなバーナを用いて約８
００〜８５０℃に加熱し、かつそれ以外のステム部分を
別のバーナにて約６５０℃に加熱しながら、この温度差
を利用して、前記ステムに透孔を設け、最後に凹溝を形
成していた。

しかしながら、この方法によれば、２種類のバーナを用
いなければならず、その構造が複雑となるばかりでなく
、バーナの調整も容易ではなく、そのため透孔の大きさ
にばらつきを生じやすく、バルブ内面の螢光体膜の剥離
現象を完全に防止するＣとができないという問題があっ
た。

本発明はこのような問題にかんがみてなされたものであ
り、ステムに圧潰部を形成すると同時に前記圧潰部に凹
溝を形成して、前記ステムの透孔となるべき部分に肉薄
部を形成し、その後前記ステムの排気用細管と前記凹溝
とが連なるように、前記ステムに透孔を形成する管球用
ステムの成型方法を特徴とするものである。

以下、その一実施例について図面とともに説明する。

第１図〜第４図は未発明の一実施例を示す工程図であっ
て、排気用細管１、フレヤ２および導入線３を有するス
テムに圧潰部となるべき部分４をバーナ５，５′により
加熱軟化し（第１図）、十分軟化が進んだ後、第１の圧
潰装置６により圧潰部と同時に、底部のガラス厚さが０
．５〜１．５ｍｍの凹溝７，７′をあらかじめ成型する
（第２図ａ，ｂ）。

これによって、ステムの透孔となるべき部分には、ガラ
ス厚さが他の部分のそれより薄い約０．５〜１ｍｍの肉
薄部８，８′が形成される。

この後、高圧エアーノズル９から高圧エアーを排気用細
管１内に送り込むと、ステムには肉薄部８，８′があら
かじめ形成されているので、高圧エアーによりＣの肉薄
部８，８′がきわめて容易に吹き抜かれて透孔１０，１
０’が形成される。

そして、この肉薄部８，８′の吹き抜きがきわめて容易
に行なえるため、透孔１０，１０’が的確に形成される
。

この後、第２の圧潰装置１１により再度凹溝の成形を行
なう。

この時は第１の圧潰装置６で設けられた凹溝をより適切
に、すなわちガス封入時にバルブ内面の螢光体膜の剥離
が防止できるように仕上げ、前記透孔１０，１０’に連
なる溝１２，１２′とする（第４図）。

この後ステムは除歪工程を経て、その加工を終了するも
のである。

なお、第２図ｂおよび第４図ｂは第２図ａおよび第４図
ａのそれぞれの側面を示す図である。

以上説明したように、本発明はステムに圧潰部と凹溝と
を同時に形成して、前記ステムの透孔となるべき部分に
肉薄部を形成し、その後この凹溝に連なるように、前記
ステムに透孔を形成するようにしたものであり、したが
って透孔の形成の際、従来のような温度差をステムに形
成する必要はなく、透孔を含む圧潰部となるべきステム
部分をたとえば約７００〜７５０℃の単一温度に加熱す
ればよく、このためバーナが１種類ですみ、またその炎
の形状をシャープに調整する必要もなく、その構造が簡
単で、かつ透孔の形成がきわめて容易に行なえ、しかも
透孔の大きさに従来のようなばらつきを生じることもな
く、よってこのステムをバルブに設けたとき、バルブ内
面の螢光体膜の剥離を完全になくすことのできる管球用
ステムの成型方法を提供することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図ａ，ｂは本発明の管球用ステムの成型方
法の工程を説明するための図である。 １……排気用細管、２……フレヤ、３……導入線、５，
５′……バーナ、６……第１の圧潰装置、７，７′……
凹溝、８，８′……肉薄部、９……高圧エアーノズル、
１０，１０’……透孔、１１……第２の圧潰装置、１２
，１２’……溝。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ステムに圧潰部を形成すると同時に前記圧潰部に凹
   溝を形成して、前記ステムの遺孔となるべき部分に肉薄
   部を形成し、その後前記ステムの排気用細管と前記凹溝
   とが連なるように、前記ステムに透孔を形成することを
   特徴とする管球用ステムの成形方法。