JPS589046B2 - 硫酸ヒドラジンの製法 - Google Patents

硫酸ヒドラジンの製法

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JPS589046B2
JPS589046B2 JP52133322A JP13332277A JPS589046B2 JP S589046 B2 JPS589046 B2 JP S589046B2 JP 52133322 A JP52133322 A JP 52133322A JP 13332277 A JP13332277 A JP 13332277A JP S589046 B2 JPS589046 B2 JP S589046B2
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神崎利昭
青木良行
青木脩
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    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B21/00Nitrogen; Compounds thereof
    • C01B21/082Compounds containing nitrogen and non-metals and optionally metals
    • C01B21/16Hydrazine; Salts thereof

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ペンゾフエノンアジン類の加水分解による硫
酸ヒドラジンの製法の改良方法に関する。
硫酸ヒドラジンは、工業薬品さして種々の用途をもった
周知のものであり、又、ヒドラジンの原料としても有用
なものである。
本発明の反応は、ペンゾフエノンアジン類きしてペンゾ
フエノンアジンを用いた場合には下記反応式(1)で表
わされるものである。
ベンゾフエノンアジン類の製法としては、ペンゾフエノ
ンとアンモニアの縮合によりペンゾフエノンイミンを合
成しておき、次いでペンゾフエノンイミンを空気酸化し
てペンゾフエノンアジンを製造する方法(米国特許第2
870206号公報)ペンゾフエノン、アンモニア、酸
素とかラ一段でベンゾフエノンアジンを製造する方法(
特開昭51−8251号公報)などが知られている。
従って、これらを組合せることにより、アンモニアと硫
酸および水とから硫酸ヒドラジンを製造する工程(下記
(2);この場合ペンゾフエノン類としてペンゾフエノ
ンを用いた場合)が完成されることとなり、工業的に極
めて有用なものとなる。
従来の工業的なペンゾフエノンアジン類の加水分解によ
る硫酸ヒドラジンの製法としては、英国特許第8435
87号公報および特開昭51−97600号公報がある
英国特許第8 4 3 587号公報の方法は、その実
施例によれば、ペンゾフエノンアジン(49wt%)と
ペンゾフエノン(51wt%)の溶融混合物に66°B
e′の濃硫酸を理論量の2倍モル加えて混合攪拌し、そ
の後理論量の水を添加することによって硫酸ヒドラジン
を収率95%で得ているものである。
又、特開昭51−97600号公報の方法は、炭素数4
〜10のアルコール類を溶媒として用いることを特徴と
するものであり、その実施例によれば約15倍量のn−
オクタノールと理論量の希硫酸とを用いて、収率94%
で硫酸ヒドラジンを得ているものである。
これらの従来法は共に収率95%程度であるが、この値
は前記した工程(2)に用いる場合には、不十分かつ不
都合なものである。
すなわち、この収率では一工程あたり約5%程度の収量
減であり、この値は無視しえない大きさである。
更に、このことは未分解のペンゾフエノンアジンの量が
大となり、これが回収ペンゾフエノンに混入すると、ペ
ンゾフエノンとアンモニアとからペンゾフエノンイミン
を合成する場合にペンゾフエノンアジンが熱分解してビ
フエニルやベンゾニトリルを生じる副反応などによる弊
害の原因となる。
これらのほかに、硫酸のベンゾフエノン類などへの溶存
量も無視しえない大きさであり、又、生成硫酸ヒドラジ
ンも微粒子あるいは希薄な水溶液としてしか得られない
ものであり、これらの欠点からペンゾフエノン、硫酸お
よび硫酸ヒドラジンなどの回収工程も複雑なものとなら
ざるを得ないという欠点も生じる。
本発明者らは、反応収率の大巾増加並びにペンゾフエノ
ン、硫酸、硫酸ヒドラジンの回収などが容易な方法につ
き、種々の面から鋭意研究した結果、本発明を完成させ
るに到った。
すなわち、本発明は、ペンゾフエノンアジン類を硫酸に
より加水分解するに際して、濃度が75%以下の硫酸を
理論量の1.1倍以上用いることを特徴とする硫酸ヒド
ラジンの製法である。
本発明のペンゾフエノンアジン類とは、一般式;XI
, X2は炭素数1〜4のアルキル基、塩素、臭素、フ
ッ素およびニトロ基から選ばれたものであり同一であっ
ても異なっていてもよ<、m,nはOまたは1〜3の整
数である。
〕で表わされる化合物類である。
これらのペンゾフエノンアジン類としては、その溶液も
含まれ、これらとしては、ペンゾフエノン類との溶融混
合物、または、ペンゾフエノンアジン類およびベンゾフ
エノン類を溶かしかつ硫酸水溶液との相互溶解性の低い
溶媒との混合物、例えば、クロロホルム、ジクロルエタ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンクロロ
ベンゼン、ジクロロベンゼン、ジフエニルエーテルなど
の溶媒との混合物が例示される。
本発明の方法においては、使用する硫酸の使用量、濃度
、および温度が重要である。
まず、硫酸の使用量は、通常は理論量(すなわち、ペン
ゾフエノンアジン類のモル数と等しいモル数)の11倍
以上であり更に好ましくは、理論量の1.5〜20倍モ
ルであり、特に連続操作では理論量の2.0〜10倍モ
ルの範囲が好ましい。
尚使用量とは、反応系全体に存在させた硫酸の合計量で
ある。
本反応は反応率の高いきころで急速に反応速度が低下す
るものであり、硫酸の使用量が1.1倍未満では、この
傾向が著しくなり高反応率を得るためには、きわめて長
時間の反応が必要であり好ましくない。
次に、硫酸の濃度は75%以下が好ましく、通常の操作
の場合には生成硫酸ヒドラジンの粒子径を大きくする観
点より40〜60%の範囲がさらに好ましい。
ところで、好ましい範囲は具体的操作との関連で変わり
うるものであり、例えば、多槽直列の反応槽を用いる連
続操作の場合には反応時間の短縮および生成硫酸ヒドラ
ジンの粒子径を犬とするためには初めの反応槽で濃度5
5〜75%の硫酸を理論量の0.5〜1.5倍用い、後
の槽で濃度5〜55%の硫酸を理論量の2.0倍となる
ように用いる方法も好適な方法である。
硫酸の濃度が75%を越えると、加水分解反応速度は大
きくなるがベンゾフエノン類への硫酸の硫解量が増加す
るので、ペンゾフエノン類からの硫酸の回収量又は廃棄
量が大巾に増加するし、生成した硫酸ヒドラジンが微小
粒子となり、その精製・回収にとっても不利となる。
反応温度は、通常は60〜140℃の範囲が好ましく、
さらに好ましくは80〜120℃の範囲である。
60℃未満では十分な反応速度が得られず、又、140
℃を越えると副反応が生じる恐れがあり好ましくない。
又、反応速度を増大させるには高温側で操作すればよく
、この場合には加圧とすることが望ましいこともある。
又、反応時間は反応系の原科組成、反応温度、操作方法
などにより異なるが、通常一般には0.1〜10時間の
範囲であり適宜選択すればよい。
以上のようにして本発明の反応は実施されるが、具体的
な操作方法との関連で好ましい方法の例をさらに説明す
る。
回分操作の場合には、反応槽にペンゾフエノンアジン類
と硫酸とを組成比が好ましい範囲となるようにして仕込
み、温度80〜120℃で攪拌しながら10〜120分
間反応させる。
反応終了後の反応液は、ただちに有機層と水層とに相分
離するものであり、相分離した水層中には生成硫酸ヒド
ラジンの固体粒が存在するのでこれを戸別する。
得られた粗製の硫酸ヒドラジンは簡単な洗浄(例えば、
有機溶媒洗浄、次いで水洗浄、またはメタノール洗浄な
ど)後乾燥すれば純度98%以上の製品となる。
又、有機層中には、未分解のペンゾフエノンアジン類は
ほとんど存在しないし、又、硫酸もわずかに懸濁して存
在するが、これは水またはアンモニア水で洗浄すれば除
去される。
水層すなわち硫酸水溶液は反応で消費された量の硫酸を
追加すればそのま才で加水分解反応に用いうるものであ
る。
連続操作の場合は、反応開始時には回分操作によって所
定の加水分解率に達した反応液を反応器に仕込んでおく
か、またはペンゾフエノン、希硫酸のみか両者の混合物
を仕込み、次いで溶液を80〜120℃に加熱してから
、ペンゾフエノンアジン溶液及び希硫酸をそれぞれポン
プを用いて連続的に反応槽へ送液する。
送液量はペンゾフエノンアジンと硫酸が所定のモル比を
保ち、かつ所定の液滞留時間が得られるように、流量の
調節を行なう。
1槽当りの滞留時間が0.1〜2時間になるように流量
を調節する。
液の抜き出しはオーバーフローが良いがポンプで抜いて
も支障はない。
反応槽を2ヶ以上用いる時は、前段の反応液はオーバー
フローによって、そのまま全量順次後段の槽へ供給され
るようにするのが良い、各槽で濃度の異なる硫酸を使用
する場合には個々に硫酸を供給するようにしておく。
反応液は最終段に於て、有機層と水層とを分離し、水層
に存在する固体の硫酸ヒドラジンを戸別する。
2ヶ以上の槽を用いる場合、かならずしも全部の反応槽
の槽容積が同一である必要はないし滞留時間を同一とす
る必要もない。
又反応は完全混合に近づける為に有効な攪拌を行なう必
要がある。
以上のような操作によって、通常数時間で定常状態が達
成され、それ以降は長期に安定運転をする事が出来る。
反応率は99%以上に達する。連続的に抜き出された反
応液は、直ちに二層に分離し、分離状態もきわめて良い
反応液の処理は回分操作と同様にして行なう。
一般に加水分解反応は、高反応率のところで急激に反応
速度低下が起るものであり、このような反応の場合通常
連続反応の反応時間の増大を回避し短縮するために多段
化が行なわれる。
本発明の場合にも多段化することによって同様の効果を
奏する。
前記したように、この一方法として特に初めの反応槽で
濃度55〜75%の硫酸を理論量の0.5〜1.5倍用
い、後の反応槽で5〜55%の硫酸を理論量の2.0倍
となるように用いる方法は、反応速度および生成硫酸ヒ
ドラジンの粒子径を大とする効果が著しく好ましいもの
である。
なお、本発明の方法で、連続反応を行なう場合各反応槽
が分離し、独立している必要はなく、本発明の目的を具
体化出来るような装置であれば、どのような装置でもよ
く、例えば、塔を何段かの棚段に仕切り、塔の中央にシ
ャフトを通して各段を攪拌出来るようにした縦型多段反
応槽、横長の槽を順次高さの低くなった数枚の隔壁で仕
切った横型多段反応槽、または、向流接触方式の塔型反
応器なども好適な方法として挙げられる。
以上のような本発明の方法は、反応率、収率がきわめて
高く、硫酸によるスルホン化などの副反応が起りにくく
、かつ、ペンゾフエノン、硫酸、および硫酸ヒドラジン
の回収がきわめて容易であり、実施にあたっての操作ロ
スもきわめて小さいものである。
更に、生成した硫酸ヒドラジンの粒径は大きく、回収、
精製がきわめて容易であり高純度品が得られる等の種々
の利点を有したものであり、工業的方法としてもきわめ
てすぐれたものである。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的
に説明する。
実施例 1 攪拌器、温度計、還流冷却器を備えた容積1lの四つロ
フラスコに、ペンゾフエノンアジン72、0g(0、2
モル)とペンゾフエノン 216gの溶融混合物を仕込
み、次いで47.6%濃度の希硫酸 206.9(H2
SO4 1モル)を注加する。
フラスコを加熱して液温を100℃に保ち攪拌しながら
70分間反応した。
攪拌を止めて、反応液を加熱したまま数分間静置してか
ら、液相をデカンテーションによって除き、フラスコの
底に沈降している硫酸ヒドラジンの結晶をグラスフィル
ターで沢過して取り出した。
戸別された結晶はメタノールで洗った後乾燥した。
純度98.2%の硫酸ヒドラジン26.3gが得られた
顕微鏡によって観察された結晶の粒径は、大きいものは
1000μ、小さいものでも200μあり、平均すると
700μ程度であった。
結晶を洗浄したメタノールを分析して2.0gのペンゾ
フエノンと3,9gの硫酸が検出された。
従って洗浄前には生成硫酸ヒドラジンに対してペンゾフ
エノン 7.6%、硫酸 14.8%が付着していたこ
とになる。
なお、メタノールを留去すればこれは加水分解反応系へ
そのまま返送できるものであった。
反応液中に残存する、未反応のペンゾフエノンアジンを
ガスクロによって定量して求めた加水分解率は99.4
%であった。
反応液は直ちに相分離するものであり、有機層より回収
したペンゾフエノンを固化しないように保温しながら水
で2回洗浄し、洗液を合わせてアルカリ滴定したところ
0.1gの硫酸が検出された。
この硫酸量は加水分解で必要とする理論量の0.5%に
相当する。
又、水層の希硫酸は濃度43%であり、173gが回収
された。
これは98%の濃硫酸 15.8gを新たに追加して濃
度を47.6%に調整すれば、そのまま加水分解反応に
用いうるものであった。
比較実施例 1 攪拌器、温度計、還流冷却器、滴下ろ斗を備えた容積1
lの四つロフラスコに、ペンゾフエノンアジン 72.
0g(0.2モル)とペンゾフエノン216gの溶融混
合物を仕込む、フラスコを加熱して液温を100℃に保
つ、次いで攪拌を行ないながら、滴下ろ斗から83.1
%の希硫酸 47g(H2S040.4モル)を徐々に
滴下する。
30分間かけて滴下を終了し、その後20分間攪拌を続
行して反応を停止した。
反応終了後、反応混合物を、保温しながらグラスフィル
ターで洲過した。
ろ別された結晶はメタノールで洗った後乾燥した。
純度98.0%の硫酸ヒドラジン 26.4gが得られ
た。
顕微鏡によって観察された結晶の粒径は非常に細かくす
べて100μ以下であった。
結晶を洗浄したメタノールを分析して6.9gのペンゾ
フエノンと10.1.9の硫酸が検出された。
従って洗浄前の結晶には、ペンゾフエノン26.1%、
硫酸 38.3%が付着していたことになる。
反応液中に残存する未反応のペンゾフエノンアジンをガ
スクロによって定量して求めた加水分解率は99.6%
であった。
この反応液を静置し有機層より回収したペンゾフエノン
を固化しないように保温しながら、水で2回洗浄し、洗
液を合わせて、アルカリ滴定したところ8.1gの硫酸
が検出された。
この硫酸量は、加水分解で必要とする理論量の413%
に相当する。
実施例 2 実施例1と同様の反応器に、ペンゾフエノンアジン 6
6.0.9(0.184モル)、ベンゾフエノン 84
.1の溶融混合物、0−ジクロルベンゼン 150.g
濃度47.6%の希硫酸 190g(H280, 0.
923モル)を仕込み、フラスコを加熱して液温を12
0℃に保ち攪拌しながら40分間反応した。
反応終了後、反応混合物を室温に冷却してグラスフィル
ターで戸過した。
戸別された結晶はメタノールで洗った後乾燥された。
純度98.5%の硫酸ヒドラジン 24.1gが得られ
た。
結晶を洗浄したメタノールを分析して0.1のペンゾフ
エノンと2.5gの硫酸が検出された。
従って洗浄前の結晶には、ペンゾフエノン 3.7%、
硫酸 10.4%が付着していたことになる。
反応液中に残存する未反応のペンゾフエノンアジンをガ
スクロによって定量して求めた加水分解率は99.6%
であった。
反応液は直ちに相分離するものであり、有機層より回収
したペンゾフエノンの0−ジクロルベンゼン溶液を水で
2回洗浄し、洗液を合わせて、アルカリ滴定したところ
0.1gの硫酸が検出された。
この硫酸量は、加水分解で必要とする理論量の0.6%
に相当する。
又、水層の希硫酸は実施例1と同様にして回収されるも
のであった。
実施例 3 実施例1と同様の反応器に、ペンゾフエノンアジン 7
2.1g ( 0.2モル)、ベンゾフエノン30.9
gの混合物をクロロホルム 300ゴに溶解した液と、
濃度47.6%の希硫酸 206gを仕込み、クロロホ
ルムがゆっくり還流する程度にフラスコを加熱した。
その状態を保って、2時間攪拌を行なった。
反応終了後、反応混合物を、室温に冷却してから、グラ
スフィルターで戸過した。
戸別された結晶はクロロホルム次いで水によって順次洗
い出し、最後にメタノールで洗った後乾燥された。
純度98.3%の硫酸ヒドラジン 26.1gが得られ
た。
又、結晶を洗浄したメタノールを分析して0.9gのペ
ンゾフエノンと2.69の硫酸が検出された。
従って洗浄前の結晶には、ペンゾフエノン 3.4%、
硫酸 10.0%が付着していたことになる。
反応液中に残存する未反応のペンゾフエノンアジンをガ
スクロによって定量して求めた加水分解率は98.6%
であった。
有機層よりのペンゾフエノンのクロロホルム溶液を水で
2回洗浄し、洗液を合わせてアルカリ滴定したところ0
.2gの硫酸が検出された。
この硫酸量は加水分解で必要とする理論量の1.0%に
相当する。
又、水層よりの希硫酸は実施例lと同様に回収されるも
のであった。
実施例 4 円筒形をした内容積1lのガラス製容器と蓋とからなる
セパレート式の反応器を用いた。
蓋の部分にある口に、それぞれペンゾフエノンアジン溶
液と希硫酸の送液ラインを、別の二つの口には冷却器と
熱電対のさや管とを取り付け、蓋の中心にある口からス
ターラーを通して攪拌翼を挿入した。
又反応器の壁面に4枚のテフロン製の邪魔板を取りつけ
て、効果的に混合が行なわれるようにした。
反応器の底面には、壁面に近い部分に反応液の抜き口を
もうけ、この抜き口からガラス管を挿入し、管の長さを
調節する事によって、反応器内の液滞留量を所定量に保
つようにした。
抜き出し口の挿入管の長さを調節して、液滞留量が40
0mlになるようにしておいてから、ペンゾフエノンア
ジン 25wt%、ベンゾフエノン25wt%、0−ジ
クロルベンゼン 50wt%の組成の溶液を344g(
300ゴ)と濃度73%の希硫酸 160g(100m
l)を仕込み、反応器の外壁を電熱によって加熱する。
液温か100℃に達してから、1時間回分反応を行なっ
た後、全く同じ組成のペンゾフエノンアジン液を172
9/hr,濃度73%の硫酸を80g/hrの流量でそ
れぞれプランジャ一式ポンプで供給を開始した。
オーバーフロー液は、分液槽にためて一定時間毎に底部
のコックを開いて、二層分離して下層となっている硫酸
ヒドラジンのスラリー液および上層のペンゾフエノン液
を抜き出すようにした。
得られた粗製硫酸ヒドラジンおよびペンゾフエノン液を
分析した。
即ち、生成した硫酸ヒドラジンのうちから100gを抜
き出して、メタノールで洗浄し、きれいになった結晶を
乾燥し秤量したところ72.6g(純度98.3%)あ
った。
次いでメタノール液を分析して10.4gのペンゾフエ
ノンと16.5&の硫酸が検出された。
従って洗浄前の硫酸ヒドラジンには、精製硫酸ヒドラジ
ンに対してペンゾフエノン14、3%、硫酸 22.7
%及び水0.7%が付着していたことになる。
又、上層の有機層から回収ペンゾフエノンのo−ジクロ
ルベンゼン液 300gを抜き出して、水で2回洗浄し
洗液を合わせてアルカリ滴定したところ4.1gの硫酸
が検出された。
この硫酸量は、加水分解で必要とする理論量の20.1
%に相当する。
約1時間後に定常状態に達してから、100時間の連続
反応を行ない、次の結果が得られた。
反応温度100℃、液の平均滞留時間2時間、平均加水
分解率99,8%で純度98.3%硫酸ヒドラジンが毎
時15.76.9の割合で得られた。
回収した硫酸の濃度は70.3%であり、濃硫酸を新た
に追加して濃度を73%に調整すれば、そのまま加水分
解反応に用いうるものであった。
実施例 5 実施例4で使用したのと同様の、内容積1lと2lの攪
拌槽を直列に連結し反応器とした、内容積2lの第2槽
は第1槽のオーバーフローの液出口より下部に位置する
ようにし、第1槽のオーバ一フロー液が全量第2槽に入
るように設置した。
第1槽および第2槽の液滞留量はそれぞれ700mlに
なるように調節した。
120℃に加熱されたペンゾフエノンアジン22wt%
、ベンゾフエノン78wt%の組成の溶液を480g(
490ml)/hrで、又濃度52.1%の希硫酸を3
14g(210ml)/hrの流量で、プランジャーポ
ンプを用いて、それぞれを第1槽に供給した。
又送液と同時に電熱によって加熱し保温を行なった。
1時間で第1槽が満杯となりオーバーフローし始めるの
で第1槽の攪拌を開始し第2槽を電熱で保温するように
した。
更に1時間後第2槽が満杯となるのでやはり攪拌を開始
した。
第2槽のオーバーフロー液は3lの分液槽にためて、一
定時間毎に底部のコックを開いて、二層分離して下層と
なっている硫酸ヒドラジンのスラリー液を抜き出すよう
にした。
上層のペンゾフエノン液はアンモニア水で洗浄して回収
ペンゾフエノンとした。
硫酸ヒドラジンのスラリー液はろ過して、硫酸ヒドラジ
ンヲ沢取した。
戸別した粗製の硫酸ヒドラジンはメタノールで洗浄して
製品とした。
メタノール洗液はアルカリ滴定によって含まれている酸
の量を定量し、又濃縮してからベンゼン抽出しガスクロ
マトグラフで含まれているペンゾフエノンの量を定量し
た。
即ち、生成した硫酸ヒドラジンのうちから、100gを
抜き出して、メタノールで洗浄しきれいになった結晶を
乾燥し秤量したところ81.1g(純度98.5%)あ
った。
次いでメタノール液を分析して10.4gの硫酸と6.
6gのペンゾフエノンが検出された。
従って洗浄前の硫酸ヒドラジンには、精製硫酸ヒドラジ
ンに対してペンゾフエノン 8.1%、硫酸l2,8%
及び水 2.0%が付着していたことになる。
又有機層から回収したペンゾフエノン 300Iを抜き
出して、水で2回洗浄し、洗液を合わせて、アルカリ滴
定したところ0.12.9の硫酸が検出された。
この硫酸量は加水分解で必要とする理論量の0.7%に
相当する。
約5時間で定常状態に達してから、100時間の連続反
応を行ない、次の結果が得られた。
反応温度120℃、液の平均滞留時間第1槽1時間、第
2槽1時間、平均加水分解率99.9%で純度98.5
%の硫酸ヒドラジンが毎時38.7gの割合で得られた
硫酸ヒドラジンの平均粒径は1500μであった。
回収した硫酸の濃度は、48.5%であり、濃硫酸を新
たに追加して濃度を52.1%に調整すれば、そのまま
加水分解反応に用いうるものであった。
実施例 6 実施例5で使用したのと全く同じ反応器を用いて反応を
行なった。
ただ硫酸の供給を第2槽にも行なえるように改造した。
第1槽の液滞留量を520ml、第2槽の液滞留量を1
450mlになるように調節した。
120℃に加熱されたペンゾフエノンアジン22wt%
、ベンゾフエノン 78wt%の組成の溶液を1 4
4 0 g/ h rで、又濃度73%の硫酸を130
g/hrの流量で、プランジャーポンプを用いて、それ
ぞれ第1槽に供給する、反応温度120℃を保つように
保温し攪拌を行なう、第1槽をオーバーフローした液は
全量を第2槽に導き、濃度30%の希硫酸を1500g
/hrの流量で、プランジャーポンプを用いて新たに第
2槽に供給するようにした。
第2槽は反応温度を120℃に保つように保温し攪拌を
行なった。
第2槽をオーバーフローした反応液は、実施例5と同様
にして処理を行なった。
約2時間で定常状態に達してから40時間の連続反応を
行ない、次の結果が得られた。
第1槽の反応温度120℃、平均滞留時間20分間、第
2槽の反応温度120℃、平均滞留時間30分間、平均
加水分解率99%で純度98.4%の硫酸ヒドラジンが
毎時115gの割合で得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ベンゾフエノンアジン類を硫酸により加水分解する
    に際して、濃度が75%以下の硫酸を理論量の1.1倍
    以上用いることを特徴出する硫酸ヒドラジンの製法。
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