JPS589045Y2 - 石油燃焼器具の気化装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は石油燃焼器具の気化装置に関するもので、近
年燃油を気化装置内のヒーターによってガス化し青火燃
焼させるものが提供されている、しかし従来のこの気化
装置内のもつとも重要部分であるヒーターの製作がきわ
めてむずかしく、しかも高価であった。

その原因として、予め設定する電気容量が得られるよう
に発熱コイルを絶縁物の外周に設定したピンチで巻回す
る作業が手作業である為と、作業中に発熱コイルの断線
あるいは設定したコイルのピンチが得られなかったり、
又発熱コイルの外方の絶縁作業も慎重を要し、又作業管
理及び工程管理がむずかしく、従って量産できないとい
う理由からである。

その為絶縁性及び耐熱性及び耐蝕性が犬で、又内部に予
め発熱体を内装して作業管理面及び電気的トラブルもな
い面で優れ、しかも量産ができるセラミックヒータ−が
注目されつつある。

しかしこのセラミックヒータ−を気化装置のヒーターと
して用い設定温度によるＯＮ、ＯＦＦさせた場合ヒート
ショック（熱膨張の著しい差異）によるヒーター破壊が
発生する欠点を有した。

このセラミックヒータ−のヒートショックによる破壊の
原因としては第３図及び第４図に示す如くセラミックヒ
ータ−１６′がＯＮした状態で燃油が燃油増入口１１′
より内部に進入して行くが、この時燃油は液体、蒸気、
気体という経過をたどり乍ら気化ガスは気化ガス出口１
８′より吐出され燃油は流入を継続し、且つ順次それぞ
れの流路Ａ、 Ｂ 、Ｃ、Ｄにて段階的にセラミックヒ
ータ−１６′から熱を奪いガス化していくのでセラミッ
クヒータ−１６′表面温度もそれに応じて不均一となっ
てくる、しかしそれぞれの流路Ａ、Ｂ、Ｃ，Ｄ内の流体
物は一定温度に安定してくるとそれ以上の加熱は無用と
なるのでセラミックヒータ−１６′は自動的にＯＦＦさ
れる、（セラミックヒータ−をＯＮのみであると消費電
力が大となり不経済であるという事で気化装置自体の温
度でセラミックヒータ−はＯＮ。

ＯＦＦ制御される）この時も気化ガスの吐出と燃油の流
入は継続しているので燃油の入口側の流路Ａ温度は著し
く低下し、一方ガスの吐出側である流路り温度はわずか
に抵下する、との流路Ａの温度低下という事は同時に隣
接する流路Ｂの燃油から熱を奪うことになり該流路Ｂ温
度もかなり低下することとなる、これによってセラミッ
クヒータ−１６′表面の温度差は著しく拡大する、この
時点で気化装置全体の温度は低下するので再びセラミッ
クヒータ−１６′はＯＮする、しかしセラミックヒータ
−１６′自身冷却の進行している過程で再びＯＮする為
流路Ａの燃油はほとんど温度上昇しないが流路Ｂ、Ｃ，
Ｄの流体物は矢示の如く急激に上昇する、しかじ流路Ｂ
の温度は上昇しても流路Ａの燃油に熱に奪われ破線の矢
示の如く実質温度上昇はわずかとなり流路Ｂと流路りと
の温度差Ｘが更に拡大してしまいヒートショックを生じ
させセラミックヒータ−を破壊してしまうものである。

即ちこのセラミックヒータ−のヒートショックは、燃油
、蒸気、気化の状態が安定して、セラミックヒータ−が
一旦ＯＦＦした後次のＯＮ直後で発生することがわかっ
た、従ってこれを防止するには燃油取入口側の温度と気
化ガス吐出側の温度差を拡大させない対策をすれば良い
ことがわかった、もちろん気化ガス温度の低下をしない
ように対策することはもちろんである。

この考案はこの点に着目し、セラミックヒータ−を用い
ることによって従来Ｑコイルヒーターの有する欠点を解
消し、且つセラミックヒータ−自身の欠点を防止した気
化装置を提供しようとするものである。

次にこの考案一実施例の図面について説明すれば、１は
周知のバーナでガス取入口２にはソレノイド３の通電及
び通電停止に応じて開閉されるノーズル管４を対向させ
ている、５は掃除用ハンドルでノーズル管４先端の噴出
口６を針弁７にて掃除する、８は一方にソレノイド３と
連通し他方には燃油タンク９の燃油を適宜圧送する電磁
ポンプ１０と連通した気化ガスを作る気化装置、前記気
化装置８は燃油取入口１１を一方に有した中空状の内筒
１２と該内筒１２内に進入する燃油を２５〜４０℃位に
加熱する棒状の補助ヒーター１３を間隔を有して備え更
に内筒１２の外方に一定間隔１４を形成して面発熱体又
はカーボン発熱体の発熱体１５を内部に一体に有し燃油
を気化するま、で加熱するセラミック主ヒータ−１６を
備え該上２ミンク主ヒーター１６の外方に一定間隔１７
を形成して気化ガス出口１８を有した外筒１９とで基本
形は構成される、又セラミック主ヒータ−１６の材料と
しては絶縁性、耐熱性、耐蝕性、熱伝導性が犬のセラミ
ックスを用い構造的には一端に一定間隔１４．１７の連
通部となる開口部２０を形成し更に他端はめくらの閉口
部２１を有して全体は横凹状又は丸軸状と威し残部の壁
内部に適宜加工した発熱体１５を一体に封入している、
更に図示してないが内筒１２と補助ヒーター１３との間
隔及び各一定間隔１４．１７内の蛇行路には多孔性の焼
結金属又は発泡金属をパイプ状に形成した邪魔体を内装
しておりしかも燃油の入口側である内筒１２と補助ヒー
ター１３の間と一定間隔１４とにはメツシュを密とし且
つ燃油が気化ガスとなる出口側の一定間隔１７はメツシ
ュを疎として燃油及び気化ガスの流速を制御している、
２２はパツキン、２３はセラミック主ヒータ−１６と外
筒１９とを取付けるキャンプ、２４は何等かの原因で電
磁ポンプ１０に高圧が負荷された場合その圧を逃がす逃
し管、２５はドレーン抜管、又図示してないが気化装置
自体の温度を検知してセラミック主ヒータ−１６と補助
ヒーター１３をＯＮ。

ＯＦＦの信号及びソレノイド３及び電磁ポンプ１０への
信号を送る感熱素子を備えていることはもちろんである
。

以上の如くこの考案は構成するもので、次にこの考案一
実施例の作動について説明すれば、電源スィッチ（図示
せず）を閉じると補助ヒーター１３及びセラミック主ヒ
ータ−１６はそれぞれ設定した発熱をし気化装置８内全
体を加熱する、気化装置８が設定温度に達すると電磁ポ
ンプ１０に信号を与え燃油を内筒１２の燃油取入口１１
より供給開始する、燃油は補助ヒーター１３にて設定し
た温度まで昇温させられつつ内筒１２より外方にＵター
ンして一定間隔１４内にゆっくり進入する、この時点で
燃油はセラミック主ヒータ−１６の内側で加熱され燃油
の二部は気化を始め乍ら一定間隔１７に達し逆Ｕターン
されセラミック主ヒータ−１６の外方で更に加熱される
、この時点で一定間隔１７の上方では完全なガス化とな
る、これによってソレノイド３に信号が与えられ開口し
ノーズル管４の噴出口６よりバーナ１に気化ガスを噴出
し点火手段にて点火され青火燃焼を開始し、以後燃油は
それぞれの過程で順次加熱されて気化ガスとなって供給
され燃焼を継続して安定燃焼する。

この燃焼状態がほぼ安定するとセラミンク主ヒータ−１
６がＱＦＦ、ＯＮを繰返し加熱を継続するが、しかし補
助ヒーター１３によって内筒１２の燃油取入口１１から
流入する低温の燃油は予め設定温度に昇温させられ、従
って一定間隔１４内を流入する燃油から熱をほとんど奪
うことはないと共に低温の燃油を直接セラミック主ヒー
タ−１６に接触させないので、該セラミック主ヒータ−
１６自身の温度差（燃油が液体、蒸気、気体の状態の温
度差）はヒートショックを発生するほどには至らず、安
定した気化ガスを供給される。

以上の如くこの考案によれば、燃油取入口１１を有した
内筒１２と気化ガス出口１８を有した外筒１９との間に
一定間隔１４．１７を形成してセラミック主ヒータ−１
６を備えると共に内筒１２内に補助ヒーター１３を設け
たものであるから、従来のコイルヒーターの欠点は全て
解消することはもちろん、セラミックヒータ−の欠点で
あるところのヒートショックも簡単な構造にて防止され
安定した気化ガスが得られ気化装置の製作上及び実用上
きわめて大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案一実施例の全体の説明図、第２図は同
気化装置の断面図、第３図はセラミックヒータ−のヒー
トショックを発生する時の特性図、第４図はヒートショ
ックの対策をしてないセラミックヒータ−８ １１・・・・・・燃油取入口、１２・・・・・・内筒、
１３・・・・・・補助ヒーター、１４，１７・・・・・
・一定間隔、１６・・・、・・セラミック主ヒータ−１
８・・・・・・気化ガス出口、１９・・・・・・外筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 燃油取入口１１を有した内筒１２と気化ガス出口１８を
   有した外筒１９との間に一定間隔１４゜１７を形成して
   セラミック主ヒータ−１６を備えると共に内筒１２内に
   補助ヒーター１３を設けて戊る石油燃焼器具の気化装置
   。