JP2001099405A - 液体燃料燃焼装置 - Google Patents
液体燃料燃焼装置Info
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- JP2001099405A JP2001099405A JP27772399A JP27772399A JP2001099405A JP 2001099405 A JP2001099405 A JP 2001099405A JP 27772399 A JP27772399 A JP 27772399A JP 27772399 A JP27772399 A JP 27772399A JP 2001099405 A JP2001099405 A JP 2001099405A
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- burner
- wick
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 タール詰まりが起こりにくく、良好な気化が
行なわれる液体燃料燃焼装置を提供する。 【解決手段】 気化室内28に設置されるウィック29
を、熱伝導率の良い布状繊維材のひだ折り体302を、
中心部に中空部31を残し、かつひだ部が放射状になる
ようにして棒状に形成して、気化ガスの通気性と液体灯
油の通油性が備わるようにするとともに、しかもその棒
状体の外周部が気化室内壁に十分良好に接触するように
し、気化器外部の熱源つまり気化器ヒーター48と受熱
フィン45から供給される熱が、ウィック29の放射状
のひだ部の直線部を通して最短経路で気化室の中心部に
伝わるようにした。それにより、気化室中心部において
も灯油が活発に気化するようになった上に、タールの生
成が効果的に抑えられるようになった。
行なわれる液体燃料燃焼装置を提供する。 【解決手段】 気化室内28に設置されるウィック29
を、熱伝導率の良い布状繊維材のひだ折り体302を、
中心部に中空部31を残し、かつひだ部が放射状になる
ようにして棒状に形成して、気化ガスの通気性と液体灯
油の通油性が備わるようにするとともに、しかもその棒
状体の外周部が気化室内壁に十分良好に接触するように
し、気化器外部の熱源つまり気化器ヒーター48と受熱
フィン45から供給される熱が、ウィック29の放射状
のひだ部の直線部を通して最短経路で気化室の中心部に
伝わるようにした。それにより、気化室中心部において
も灯油が活発に気化するようになった上に、タールの生
成が効果的に抑えられるようになった。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気化した液体燃料
をノズルから噴出させて燃焼させる気化ブンゼン式の燃
焼装置に関するものである。
をノズルから噴出させて燃焼させる気化ブンゼン式の燃
焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の燃焼装置を、図8および
図9を用いて説明する。その内の図8は、従来例のみな
らず本発明にも適用される液体燃料燃焼装置の一般構造
を説明するためのものであり、図9はこの図8中の気化
器の従来構造を説明するためのものである。
図9を用いて説明する。その内の図8は、従来例のみな
らず本発明にも適用される液体燃料燃焼装置の一般構造
を説明するためのものであり、図9はこの図8中の気化
器の従来構造を説明するためのものである。
【0003】まず図8において、1は本体ケースで、2
はそのケース1の底部に配置された油受けタンク、3は
この油受けタンク2へ燃料を供給するためのカートリッ
ジタンクであり、油受けタンク2の上部に着脱自在に設
置されるものである。
はそのケース1の底部に配置された油受けタンク、3は
この油受けタンク2へ燃料を供給するためのカートリッ
ジタンクであり、油受けタンク2の上部に着脱自在に設
置されるものである。
【0004】4は油受けタンク2から燃料を汲み出すポ
ンプで、5はこのポンプ4から供給される燃料を加熱し
て気化させる気化器、6はこの気化器5とポンプ4を接
続する燃料パイプである。
ンプで、5はこのポンプ4から供給される燃料を加熱し
て気化させる気化器、6はこの気化器5とポンプ4を接
続する燃料パイプである。
【0005】7は気化器5で気化した燃料ガスを燃焼さ
せるバーナー部で、8はこのバーナー部7を覆う燃焼
筒、9はこの燃焼筒8の燃焼ガス排出口、10は送風フ
ァン、11は燃焼ガス排出口9から排出される高温の燃
焼ガスと送風ファン10から送風される空気とが混合し
て生じる温風を吐き出すための吐出口である。
せるバーナー部で、8はこのバーナー部7を覆う燃焼
筒、9はこの燃焼筒8の燃焼ガス排出口、10は送風フ
ァン、11は燃焼ガス排出口9から排出される高温の燃
焼ガスと送風ファン10から送風される空気とが混合し
て生じる温風を吐き出すための吐出口である。
【0006】つぎに図9において、12は黄銅材の鍛造
物を適宜切削加工して作られるとともに上部にバーナー
部7を取り付けた気化器で、13はポンプ4から送り込
まれてくる燃料を気化させる気化室、14はこの気化室
13内に設置された気化促進用のウィックで、熱伝導率
の良好な金属網の巻物体、金属綿状体、多孔質金属体、
多孔質セラミックス等で作られたものである。
物を適宜切削加工して作られるとともに上部にバーナー
部7を取り付けた気化器で、13はポンプ4から送り込
まれてくる燃料を気化させる気化室、14はこの気化室
13内に設置された気化促進用のウィックで、熱伝導率
の良好な金属網の巻物体、金属綿状体、多孔質金属体、
多孔質セラミックス等で作られたものである。
【0007】15は気化器12の上部に円環状に形成さ
れるとともにその円環の上面が平坦に形成されたバーナ
ー座であり、16はそのバーナー座15の上面に載置さ
れて取り付けられた円筒状でしかもその上下端が開放形
の混合管、17はこの混合管16を覆うようにしてバー
ナー座15に取り付けられた上端閉鎖形円筒カップ状の
バーナー筒である。これら混合管16とバーナー筒17
の下端裾部にはフランジが形成されており、それらフラ
ンジは図示のごとく上下に重ねられ、バーナー座15へ
ねじ等(詳細図示せず)により適宜取り付けられてい
る。
れるとともにその円環の上面が平坦に形成されたバーナ
ー座であり、16はそのバーナー座15の上面に載置さ
れて取り付けられた円筒状でしかもその上下端が開放形
の混合管、17はこの混合管16を覆うようにしてバー
ナー座15に取り付けられた上端閉鎖形円筒カップ状の
バーナー筒である。これら混合管16とバーナー筒17
の下端裾部にはフランジが形成されており、それらフラ
ンジは図示のごとく上下に重ねられ、バーナー座15へ
ねじ等(詳細図示せず)により適宜取り付けられてい
る。
【0008】18は気化室13で発生した気化ガスを上
向きに噴射させるノズルで、これについても詳細図示し
ていないが、気化室13とこのノズル18とは連通路を
介して連通している。
向きに噴射させるノズルで、これについても詳細図示し
ていないが、気化室13とこのノズル18とは連通路を
介して連通している。
【0009】19はバーナー座15の下面側および気化
器12の側面側に沿うように設けられたヒーター溝であ
り、20、21はそれぞれこのヒーター溝19の内外側
のかしめ代、22は上述ヒーター溝19に嵌め込まれる
とともにかしめ代20、21によってかしめられて取り
付けられたシーズヒーターの気化器ヒーターである。
器12の側面側に沿うように設けられたヒーター溝であ
り、20、21はそれぞれこのヒーター溝19の内外側
のかしめ代、22は上述ヒーター溝19に嵌め込まれる
とともにかしめ代20、21によってかしめられて取り
付けられたシーズヒーターの気化器ヒーターである。
【0010】23はバーナー筒17の下部裾部に穿設さ
れた炎孔で、24はそれら炎孔23に生成される炎から
燃焼熱を回収して気化器12側へ伝えるために気化器1
2に一体に立設された円弧状の受熱フィン、25は炎孔
23に生成される燃焼炎がリフト等を起こすことなく安
定するように設けられた保炎カバーである。
れた炎孔で、24はそれら炎孔23に生成される炎から
燃焼熱を回収して気化器12側へ伝えるために気化器1
2に一体に立設された円弧状の受熱フィン、25は炎孔
23に生成される燃焼炎がリフト等を起こすことなく安
定するように設けられた保炎カバーである。
【0011】そして26はバーナー座15の内側の、ノ
ズル18より外側の領域に開設された一次空気流入口
で、ノズル18から燃料ガスが噴出する際に生じるエゼ
クター作用によって吸引される一次空気の通過する通路
となるものである。
ズル18より外側の領域に開設された一次空気流入口
で、ノズル18から燃料ガスが噴出する際に生じるエゼ
クター作用によって吸引される一次空気の通過する通路
となるものである。
【0012】このように構成された従来の液体燃料燃焼
装置において、気化器ヒーター22によって気化器12
が灯油の気化温度に達したあと、気化した燃料ガスがノ
ズル18から噴出すると、噴出ガスのエゼクター作用に
より一次空気流入口26から一次空気が吸引されるとと
もに、燃料ガスと一次空気は混合管16内で混合された
あと混合管16とバーナー筒17に挟まれた通路空間を
進み、可燃混合気となって炎孔23からバーナー筒17
外へ吐き出される。そして、適宜点火されることにより
燃焼炎となる。
装置において、気化器ヒーター22によって気化器12
が灯油の気化温度に達したあと、気化した燃料ガスがノ
ズル18から噴出すると、噴出ガスのエゼクター作用に
より一次空気流入口26から一次空気が吸引されるとと
もに、燃料ガスと一次空気は混合管16内で混合された
あと混合管16とバーナー筒17に挟まれた通路空間を
進み、可燃混合気となって炎孔23からバーナー筒17
外へ吐き出される。そして、適宜点火されることにより
燃焼炎となる。
【0013】燃焼炎が形成されたあとは、受熱フィン2
4が燃焼炎にさらされるため、気化器ヒーター22の助
けを借りることなく気化器12の温度を灯油の気化温度
に保つことが可能となるので、気化器ヒーター22への
給電は遮断される。なお、燃焼炎の向きを矯正してリフ
トを防止するための保炎カバー25も燃焼炎にさらされ
るようになっていて、受け取った熱を気化器12へ伝え
るので、気化器12はより一層十分に加熱されることと
なり、燃焼開始後は全燃焼領域で気化器ヒーター22の
助けを必要とすることなく自力で灯油の気化を持続させ
ることができるようになっている。
4が燃焼炎にさらされるため、気化器ヒーター22の助
けを借りることなく気化器12の温度を灯油の気化温度
に保つことが可能となるので、気化器ヒーター22への
給電は遮断される。なお、燃焼炎の向きを矯正してリフ
トを防止するための保炎カバー25も燃焼炎にさらされ
るようになっていて、受け取った熱を気化器12へ伝え
るので、気化器12はより一層十分に加熱されることと
なり、燃焼開始後は全燃焼領域で気化器ヒーター22の
助けを必要とすることなく自力で灯油の気化を持続させ
ることができるようになっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述従来の装
置にあっては、気化室13内の灯油を気化温度に加熱す
るための熱源部すなわち気化器ヒーター22と受熱フィ
ン24のいずれもが、気化器12の外側に設けられてい
るため、その熱源部から供給される熱がウィック14の
中心部まで十分に伝わりにくいという性質がみられた。
置にあっては、気化室13内の灯油を気化温度に加熱す
るための熱源部すなわち気化器ヒーター22と受熱フィ
ン24のいずれもが、気化器12の外側に設けられてい
るため、その熱源部から供給される熱がウィック14の
中心部まで十分に伝わりにくいという性質がみられた。
【0015】つまり、ウィックが金属網の巻物体、金属
綿状体、多孔質金属体、多孔質セラミックス等で形成さ
れているとは言うものの、ウィック外周部からその中心
部に至る熱流経路が直線的とは限らず、複雑なため、ウ
ィック中心部を効率良く加熱することができないのであ
った。
綿状体、多孔質金属体、多孔質セラミックス等で形成さ
れているとは言うものの、ウィック外周部からその中心
部に至る熱流経路が直線的とは限らず、複雑なため、ウ
ィック中心部を効率良く加熱することができないのであ
った。
【0016】そのために、ウィック中心部に気化されな
い灯油が液体のまま滞留し続けてしまう場合も起こりが
ちであった。そしてそれ故に、ウィック14の外周部で
気化した灯油がノズル18へ向かう途中、ウィック中心
部を通過する際に、再び冷却されてしまって液化し、タ
ール化してウィック14ないしノズル18を詰まらせて
しまうという問題があった。
い灯油が液体のまま滞留し続けてしまう場合も起こりが
ちであった。そしてそれ故に、ウィック14の外周部で
気化した灯油がノズル18へ向かう途中、ウィック中心
部を通過する際に、再び冷却されてしまって液化し、タ
ール化してウィック14ないしノズル18を詰まらせて
しまうという問題があった。
【0017】本発明は、上述の問題を解決して、気化器
の外側に取り付けられた熱源の熱がウィックの中心部へ
能率良く伝わるようにし、それによって安定した燃焼運
転が長期にわたって行なえるようにしたものである。
の外側に取り付けられた熱源の熱がウィックの中心部へ
能率良く伝わるようにし、それによって安定した燃焼運
転が長期にわたって行なえるようにしたものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明はそのために、気
化器と、この気化器内に形成された中空円筒状の気化室
と、熱伝導率が良好で通気性と通油性を備えた布状の繊
維材で形成されたひだ折り体が、中心部に中空部を残し
かつ各ひだ部が放射状になるように棒状に形成され、し
かもその外周部がこの気化室の内壁に接触して設置され
た気化促進用ウィックと、気化室で気化した燃料ガスを
噴出させるためにこの気化室の長手方向の一端側の気化
器の端部に設けられたノズルと、このノズルから噴出す
る燃料ガスを受け入れて燃焼させるバーナー部と、気化
室の他端側を塞ぐために熱伝導率の比較的悪い板材を絞
り加工して気化器に取り付けられたキャップと、このキ
ャップの接続された液体燃料供給管と、気化器のノズル
寄りの部位においてバーナー部に生成される燃焼炎にさ
らされるように設けられて燃焼熱を回収する受熱フィン
と、そして平行部とUターン部とからなり、Uターン部
がノズル側に平行部が気化器の両脇に各沿って取り付け
られ、平行部の発熱密度がUターン部のそれより大であ
る気化器ヒーターとで液体燃料燃焼装置を構成した。
化器と、この気化器内に形成された中空円筒状の気化室
と、熱伝導率が良好で通気性と通油性を備えた布状の繊
維材で形成されたひだ折り体が、中心部に中空部を残し
かつ各ひだ部が放射状になるように棒状に形成され、し
かもその外周部がこの気化室の内壁に接触して設置され
た気化促進用ウィックと、気化室で気化した燃料ガスを
噴出させるためにこの気化室の長手方向の一端側の気化
器の端部に設けられたノズルと、このノズルから噴出す
る燃料ガスを受け入れて燃焼させるバーナー部と、気化
室の他端側を塞ぐために熱伝導率の比較的悪い板材を絞
り加工して気化器に取り付けられたキャップと、このキ
ャップの接続された液体燃料供給管と、気化器のノズル
寄りの部位においてバーナー部に生成される燃焼炎にさ
らされるように設けられて燃焼熱を回収する受熱フィン
と、そして平行部とUターン部とからなり、Uターン部
がノズル側に平行部が気化器の両脇に各沿って取り付け
られ、平行部の発熱密度がUターン部のそれより大であ
る気化器ヒーターとで液体燃料燃焼装置を構成した。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明は上述のように構成したも
のであり、熱伝導率が良好で通気性と通油性を備えた布
状の繊維材で形成されたひだ折り体を、中心部に中空部
を残し、かつ各ひだ部が放射状になるように棒状に形成
してウィックとなし、しかもそのウィックの外周部を気
化室の内壁面に十分良好に接触させて設置することによ
り、気化器外部の熱源つまり気化器ヒーターと受熱フィ
ンから供給される熱が、ウィックつまり放射状のひだ部
の直線部を通して最短経路で中心部へ良好に伝わるよう
にし、気化室中心部においても灯油が活発に気化するよ
うにした上に、通気通油作用により気化ガスおよび液体
灯油の停滞が起きないようにし、ウィック詰まりが起き
にくくなるようにした。加えて、気化室の長手方向の一
端を塞ぐキャップを、熱伝導率の比較的悪い材料の絞り
加工品とし、比較的温度が低く保たれるその部分に灯油
の供給管を接続し、供給管出口部での灯油のタール化が
起きにくくなるようにした。さらに、気化器のノズル寄
りの部位に受熱フィンを設け、燃焼炎から取り出される
熱が、最も高温に保たれるべきノズル部位に無駄なく良
好に供給されるようにし、点火の完了後は電熱ヒーター
の助けを借りることなく気化器が加熱されるようにし
た。そして気化器ヒーターについては、Uターン部をノ
ズル側に、平行部を気化器の両脇に各沿って取り付け、
安価なU字形のヒーターが格別の形状変更を加えること
なく利用できるようにした上で、平行部の発熱密度をU
ターン部のそれより大となるようにして、消費される電
力が灯油の気化に有効に使われるようにした。
のであり、熱伝導率が良好で通気性と通油性を備えた布
状の繊維材で形成されたひだ折り体を、中心部に中空部
を残し、かつ各ひだ部が放射状になるように棒状に形成
してウィックとなし、しかもそのウィックの外周部を気
化室の内壁面に十分良好に接触させて設置することによ
り、気化器外部の熱源つまり気化器ヒーターと受熱フィ
ンから供給される熱が、ウィックつまり放射状のひだ部
の直線部を通して最短経路で中心部へ良好に伝わるよう
にし、気化室中心部においても灯油が活発に気化するよ
うにした上に、通気通油作用により気化ガスおよび液体
灯油の停滞が起きないようにし、ウィック詰まりが起き
にくくなるようにした。加えて、気化室の長手方向の一
端を塞ぐキャップを、熱伝導率の比較的悪い材料の絞り
加工品とし、比較的温度が低く保たれるその部分に灯油
の供給管を接続し、供給管出口部での灯油のタール化が
起きにくくなるようにした。さらに、気化器のノズル寄
りの部位に受熱フィンを設け、燃焼炎から取り出される
熱が、最も高温に保たれるべきノズル部位に無駄なく良
好に供給されるようにし、点火の完了後は電熱ヒーター
の助けを借りることなく気化器が加熱されるようにし
た。そして気化器ヒーターについては、Uターン部をノ
ズル側に、平行部を気化器の両脇に各沿って取り付け、
安価なU字形のヒーターが格別の形状変更を加えること
なく利用できるようにした上で、平行部の発熱密度をU
ターン部のそれより大となるようにして、消費される電
力が灯油の気化に有効に使われるようにした。
【0020】
【実施例】以下本発明の一実施例を図1から図7を用い
て説明する。
て説明する。
【0021】これらの図において、27は気化器であ
り、28は気化室、29はこの気化室27内に取り付け
られた気化促進材のウィックである。
り、28は気化室、29はこの気化室27内に取り付け
られた気化促進材のウィックである。
【0022】そのウィック29の形状を詳しく示したも
のが図5から図7である。
のが図5から図7である。
【0023】図5において、301は、熱伝導率の比較
的良好な例えば銅の繊維を布状に織り上げて形成した織
布体で、図6において、302はその織布体301がコ
ルゲート加工つまりひだ折り加工されたひだ折り体であ
る。そしてそれがさらに図7のごとく、中心部に中空部
を残し、かつ各ひだ部が放射状になるよう、棒状(筒
状)に丸められてウィック29が形成されるのである。
図7中の31は、その中心部に形成された中空部であ
る。
的良好な例えば銅の繊維を布状に織り上げて形成した織
布体で、図6において、302はその織布体301がコ
ルゲート加工つまりひだ折り加工されたひだ折り体であ
る。そしてそれがさらに図7のごとく、中心部に中空部
を残し、かつ各ひだ部が放射状になるよう、棒状(筒
状)に丸められてウィック29が形成されるのである。
図7中の31は、その中心部に形成された中空部であ
る。
【0024】32は、気化器27の一端側のウィック2
9の挿入口側を塞ぐキャップで、熱伝導率の比較的悪い
ステンレス材で作られたものであり、図のように二段に
絞り加工されていて、小径の絞り部への伝導熱量ができ
るだけ抑制されるように工夫されている。
9の挿入口側を塞ぐキャップで、熱伝導率の比較的悪い
ステンレス材で作られたものであり、図のように二段に
絞り加工されていて、小径の絞り部への伝導熱量ができ
るだけ抑制されるように工夫されている。
【0025】33は気化室28内に液体の灯油を供給す
るための灯油供給管で、上述したキャップ32の小径絞
り部に接続したものである。
るための灯油供給管で、上述したキャップ32の小径絞
り部に接続したものである。
【0026】34は気化室28で気化した灯油の気化ガ
スを上向きに噴出させるノズルである。
スを上向きに噴出させるノズルである。
【0027】35は金属平板材のバーナーベースで、裏
面(下面)に上述の気化器27を取り付け、上面にこれ
から説明するバーナー部を取り付けたものである。
面(下面)に上述の気化器27を取り付け、上面にこれ
から説明するバーナー部を取り付けたものである。
【0028】36がそのバーナー部であり、その構造は
従来例と同様混合管37とその外側を覆うバーナー筒3
8とで構成され、両者は下部の裾部が全周圧入により気
密が保たれる状態で取り付けられ、その圧入部からガス
漏れが生じないようにしてある。また、各裾部のフラン
ジが上下に重ね合わされてバーナーベース35に取り付
けられるようになっている。
従来例と同様混合管37とその外側を覆うバーナー筒3
8とで構成され、両者は下部の裾部が全周圧入により気
密が保たれる状態で取り付けられ、その圧入部からガス
漏れが生じないようにしてある。また、各裾部のフラン
ジが上下に重ね合わされてバーナーベース35に取り付
けられるようになっている。
【0029】39は気化器のノズル34を中心にして上
向き円形台状に突き出して形成されたバーナー取付部
で、前述したバーナー部36の下端部が同軸的に滑らか
に嵌まり込む寸法で形成されたものであり、バーナー部
36を取り付ける際の位置決めガイドとなるものであ
る。
向き円形台状に突き出して形成されたバーナー取付部
で、前述したバーナー部36の下端部が同軸的に滑らか
に嵌まり込む寸法で形成されたものであり、バーナー部
36を取り付ける際の位置決めガイドとなるものであ
る。
【0030】40はこのバーナー取付部39の中心部に
開設されたノズル貫通孔で、気化器27のノズル34を
ここに臨ませて気化ガスのバーナー部36内への噴射を
受け入れるととともに、気化器27をバーナーベース3
5の裏面に取り付ける際のガイドの役目を果たすもので
ある。
開設されたノズル貫通孔で、気化器27のノズル34を
ここに臨ませて気化ガスのバーナー部36内への噴射を
受け入れるととともに、気化器27をバーナーベース3
5の裏面に取り付ける際のガイドの役目を果たすもので
ある。
【0031】41はバーナー取付部39の外周側の一段
低い基部の円環状部位において混合管37とバーナー筒
38のフランジの重なり部を着座させるバーナー座であ
る。
低い基部の円環状部位において混合管37とバーナー筒
38のフランジの重なり部を着座させるバーナー座であ
る。
【0032】42はバーナー筒38の下部フランジ側に
おいて下縁が上述混合管37とバーナー筒38の圧入部
に臨むように開設された炎孔で、図示してはいないが、
炎孔42の外側には適宜耐熱性の金属網を適宜設置して
あり、燃焼炎の安定形成を図るとともにバーナー部36
内への異物の侵入を阻止している。
おいて下縁が上述混合管37とバーナー筒38の圧入部
に臨むように開設された炎孔で、図示してはいないが、
炎孔42の外側には適宜耐熱性の金属網を適宜設置して
あり、燃焼炎の安定形成を図るとともにバーナー部36
内への異物の侵入を阻止している。
【0033】43はバーナー取付部39のノズル貫通孔
40より外側に開設された一次空気流入口で、図示のご
とくノズル34からみた同一半径上に等間隔で複数個設
けられたものであり、ノズル34から気化ガスが噴出し
てエゼクター作用が生じている間に一次空気を流入させ
る部分である。
40より外側に開設された一次空気流入口で、図示のご
とくノズル34からみた同一半径上に等間隔で複数個設
けられたものであり、ノズル34から気化ガスが噴出し
てエゼクター作用が生じている間に一次空気を流入させ
る部分である。
【0034】44は、バーナー筒38と混合管37の間
において、円錐状に陥没した上端の天井部がバーナー筒
38の同様の天井部に同心に重ね合わせにされてスポッ
ト溶接されるとともに、下方に向かって徐々に広がりな
がら下端の裾部が炎孔42の位置より上部のバーナー筒
38の内壁に接触して嵌まり込んで取り付けられた整流
均分筒である。
において、円錐状に陥没した上端の天井部がバーナー筒
38の同様の天井部に同心に重ね合わせにされてスポッ
ト溶接されるとともに、下方に向かって徐々に広がりな
がら下端の裾部が炎孔42の位置より上部のバーナー筒
38の内壁に接触して嵌まり込んで取り付けられた整流
均分筒である。
【0035】45は、ノズル34側から見てバーナー座
41の外側位置の気化器27の上部に、バーナーベース
35を貫通して背びれ状に突き出して形成された受熱フ
ィンで、炎孔42に生成される燃焼炎にさらされること
によって燃焼熱の一部を気化器27側に回収するための
ものであり、46はこの受熱フィン31の貫通するバー
ナーベース27の貫通孔である。
41の外側位置の気化器27の上部に、バーナーベース
35を貫通して背びれ状に突き出して形成された受熱フ
ィンで、炎孔42に生成される燃焼炎にさらされること
によって燃焼熱の一部を気化器27側に回収するための
ものであり、46はこの受熱フィン31の貫通するバー
ナーベース27の貫通孔である。
【0036】47はバーナー座41の外側の受熱フィン
45よりさらに外側の全周にわたって設けられて燃焼炎
の安定形成を促すための保炎カバーで、バーナーベース
35上への設置に当たっては上述の受熱フィン45を貫
通させるとともに、下端部がバーナー部36の裾部のフ
ランジに挟まれて取り付けられたものである。なおここ
では、受熱フィン45の貫通する貫通孔を詳しく説明し
ていないが、バーナーベース35に開設されているもの
と同寸のものである。
45よりさらに外側の全周にわたって設けられて燃焼炎
の安定形成を促すための保炎カバーで、バーナーベース
35上への設置に当たっては上述の受熱フィン45を貫
通させるとともに、下端部がバーナー部36の裾部のフ
ランジに挟まれて取り付けられたものである。なおここ
では、受熱フィン45の貫通する貫通孔を詳しく説明し
ていないが、バーナーベース35に開設されているもの
と同寸のものである。
【0037】48は気化器27を加熱するシーズヒータ
ー形の気化器ヒーターで、図示のごとくUターン形に折
り曲げられてその平行部分が気化器27の両脇に沿って
取り付けられたものであり、ノズル34側のUターン部
分については、気化器27の加熱にそれ程寄与しないこ
とが明らかであることから、その部分の発熱量が控えめ
となるように作られたものである。
ー形の気化器ヒーターで、図示のごとくUターン形に折
り曲げられてその平行部分が気化器27の両脇に沿って
取り付けられたものであり、ノズル34側のUターン部
分については、気化器27の加熱にそれ程寄与しないこ
とが明らかであることから、その部分の発熱量が控えめ
となるように作られたものである。
【0038】49、50は気化器27の両脇において気
化器ヒーター48の平行部分を嵌め込むための上閉じ形
のヒーター溝であり、51、52はそれらヒーター溝4
9、50の下部開口縁部のかしめ代である。気化器ヒー
ター48はヒーター溝49、50に嵌め込まれたあとこ
れらかしめ代51、52のかしめ加工を経て気化器27
に強固に固定されるものである。
化器ヒーター48の平行部分を嵌め込むための上閉じ形
のヒーター溝であり、51、52はそれらヒーター溝4
9、50の下部開口縁部のかしめ代である。気化器ヒー
ター48はヒーター溝49、50に嵌め込まれたあとこ
れらかしめ代51、52のかしめ加工を経て気化器27
に強固に固定されるものである。
【0039】53、53、・・・はバーナーベース35
の下面(裏面)に気化器27を、上面(表面)にバーナ
ー部36と保炎カバー47を取り付けるための取付ねじ
である。この実施例にあっては、これら取付ねじ53、
53、・・・が締め付けられたときに、気化器27とバ
ーナー部36とはバーナーベース35に強固に取り付け
られるようになっているが、保炎カバー47については
バーナー部36の下端フランジとの間に遊びを残して取
り付けられていて、保炎カバー47のある程度の熱変形
が許されるようにしてある。
の下面(裏面)に気化器27を、上面(表面)にバーナ
ー部36と保炎カバー47を取り付けるための取付ねじ
である。この実施例にあっては、これら取付ねじ53、
53、・・・が締め付けられたときに、気化器27とバ
ーナー部36とはバーナーベース35に強固に取り付け
られるようになっているが、保炎カバー47については
バーナー部36の下端フランジとの間に遊びを残して取
り付けられていて、保炎カバー47のある程度の熱変形
が許されるようにしてある。
【0040】図4は気化器27と気化器ヒーター48を
断面にして示したもので、54は気化器ヒーター48の
平行部、55はUターン部であり、57は気化器ヒータ
ー48内に埋設された抵抗発熱線で、図示されているよ
うに、平行部54の発熱密度が比較的大となるように密
に設置され、逆にUターン部55のそれが比較的小とな
るように疎に設置されている。それにより、消費される
電力が気化器の加熱に可能な限り有効に利用されるよう
にしてある。
断面にして示したもので、54は気化器ヒーター48の
平行部、55はUターン部であり、57は気化器ヒータ
ー48内に埋設された抵抗発熱線で、図示されているよ
うに、平行部54の発熱密度が比較的大となるように密
に設置され、逆にUターン部55のそれが比較的小とな
るように疎に設置されている。それにより、消費される
電力が気化器の加熱に可能な限り有効に利用されるよう
にしてある。
【0041】本発明の実施例は、このように構成された
ものであり、次にその作用を説明する。
ものであり、次にその作用を説明する。
【0042】運転開始操作がなされると、制御回路(図
示せず)が気化器ヒーター48への通電を開始する。
示せず)が気化器ヒーター48への通電を開始する。
【0043】すると、気化器ヒーター48の平行部5
4、54の発熱量がUターン部55のそれより多いた
め、消費される電力が効率良く気化器27の両脇を加熱
し、気化器27を灯油の気化温度に素早く上昇させてゆ
く。
4、54の発熱量がUターン部55のそれより多いた
め、消費される電力が効率良く気化器27の両脇を加熱
し、気化器27を灯油の気化温度に素早く上昇させてゆ
く。
【0044】本発明にあっては、気化室28内に設置さ
れているウィック29が、熱伝導率の優れた銅繊維から
なる織布体のひだ折り体302を、中心部に中空部31
を残しかつ各ひだ部が放射状になるように棒状(筒状)
に形成されていて、しかもその棒状体の外周部が気化室
の内壁に接触するように一種の圧入状態で設置されてい
るので、気化器ヒーター48から供給される熱がウィッ
ク29のひだ部を通ってウィック29の中心部に直線的
に伝わり、ウィック外周部のみならず中心部の灯油をも
極めて効率良く加熱する。それ故に、中心部においても
気化が旺盛に行なわれることとなり、ウィック外周部で
気化したものがノズル34へ向かう間にウィック中心部
を通過しても、冷却されることがなく、正常な燃焼を行
なわせるのに十分なガス温度でノズル34から噴射させ
ることが可能となった。
れているウィック29が、熱伝導率の優れた銅繊維から
なる織布体のひだ折り体302を、中心部に中空部31
を残しかつ各ひだ部が放射状になるように棒状(筒状)
に形成されていて、しかもその棒状体の外周部が気化室
の内壁に接触するように一種の圧入状態で設置されてい
るので、気化器ヒーター48から供給される熱がウィッ
ク29のひだ部を通ってウィック29の中心部に直線的
に伝わり、ウィック外周部のみならず中心部の灯油をも
極めて効率良く加熱する。それ故に、中心部においても
気化が旺盛に行なわれることとなり、ウィック外周部で
気化したものがノズル34へ向かう間にウィック中心部
を通過しても、冷却されることがなく、正常な燃焼を行
なわせるのに十分なガス温度でノズル34から噴射させ
ることが可能となった。
【0045】さらに、ウィック29が、気化ガスの通気
性のみならず液体灯油の通過性つまり通油性の備わっ
た、銅繊維の織布体であるため、気化促進性能が一段と
すぐれたものになったほか、気化ガスと液体灯油の滞留
を効果的に抑制することができるようになり、灯油のタ
ール化を抑えることができるようになった。そしてそれ
により、ウィック29のタール詰まりが起きにくいすぐ
れた気化器を実現することができた。
性のみならず液体灯油の通過性つまり通油性の備わっ
た、銅繊維の織布体であるため、気化促進性能が一段と
すぐれたものになったほか、気化ガスと液体灯油の滞留
を効果的に抑制することができるようになり、灯油のタ
ール化を抑えることができるようになった。そしてそれ
により、ウィック29のタール詰まりが起きにくいすぐ
れた気化器を実現することができた。
【0046】また、気化室28のウィック挿入口を塞ぐ
キャップ32が熱伝導率の悪いステンレス材の絞り構造
になっているので、キャップ32の気化器27への取り
付けが簡単に行なえる上に、気化器本体とこのキャップ
間の温度勾配を比較的大きくすることができ、これに接
続している灯油供給管33の吐出口部での灯油のタール
化が極めて効果的に抑制されることとなった。
キャップ32が熱伝導率の悪いステンレス材の絞り構造
になっているので、キャップ32の気化器27への取り
付けが簡単に行なえる上に、気化器本体とこのキャップ
間の温度勾配を比較的大きくすることができ、これに接
続している灯油供給管33の吐出口部での灯油のタール
化が極めて効果的に抑制されることとなった。
【0047】さらに、気化器ヒーター48の平行部54
の負荷つまり加熱の対象が、気化器27のうちの灯油の
気化部のみであって、図8の従来例の場合のようにバー
ナー座を含んでいないので、ヒーター48の発生熱が気
化部の温度を灯油の気化温度に到達させるのに極めて有
効に消費されることとなり、気化部の温度が灯油の気化
温度に素早く到達する。
の負荷つまり加熱の対象が、気化器27のうちの灯油の
気化部のみであって、図8の従来例の場合のようにバー
ナー座を含んでいないので、ヒーター48の発生熱が気
化部の温度を灯油の気化温度に到達させるのに極めて有
効に消費されることとなり、気化部の温度が灯油の気化
温度に素早く到達する。
【0048】そして気化器27の温度が所定値になる
と、制御回路はポンプ4およびノズル34開閉用のソレ
ノイド(図示せず)を作動させ、ノズル34から気化ガ
スをバーナー部36の混合管37内に向けて噴射させ
る。また、同時に点火装置(図示せず)を作動させる。
と、制御回路はポンプ4およびノズル34開閉用のソレ
ノイド(図示せず)を作動させ、ノズル34から気化ガ
スをバーナー部36の混合管37内に向けて噴射させ
る。また、同時に点火装置(図示せず)を作動させる。
【0049】ノズル34から気化ガスが混合管37に向
けて噴出されると、エゼクター作用が生じて一次空気吸
引口43を通して一次空気の吸引が始まり、混合管37
内でその一次空気との混合が開始される。また混合管3
7を通過した後も混合管34壁と整流均分筒44によっ
て次第に面積が増加するように形成された流路空間を流
下しながらなお一層の混合が進行し、炎孔42に向か
う。そして、均一な混合ガスとなって炎孔42からバー
ナー筒38外へ吐き出される。この吐き出された混合ガ
スが上述の点火装置によって点火されることにより、燃
焼運転が開始されることになる。
けて噴出されると、エゼクター作用が生じて一次空気吸
引口43を通して一次空気の吸引が始まり、混合管37
内でその一次空気との混合が開始される。また混合管3
7を通過した後も混合管34壁と整流均分筒44によっ
て次第に面積が増加するように形成された流路空間を流
下しながらなお一層の混合が進行し、炎孔42に向か
う。そして、均一な混合ガスとなって炎孔42からバー
ナー筒38外へ吐き出される。この吐き出された混合ガ
スが上述の点火装置によって点火されることにより、燃
焼運転が開始されることになる。
【0050】なお、バーナー筒38と混合管37との間
には、円錐状に陥没した上端の天井部がバーナー筒38
の同様の天井部に同心に重ね合わせにされるとともに、
下方に向かって徐々に広がりながら下端の裾部がこの炎
孔位置より上部のバーナー筒38内壁に嵌まり込んだ整
流均分筒が設けられていて、混合管37から噴出したあ
と流れの向きが大きく変えられた混合気が、流路の途中
でよどむことなくスムーズに炎孔42に向かうので、炎
孔42には大きさや形状にかたよりのない安定した炎が
形成されるとともに、消火時には速やかに燃焼が完結し
て、臭気の発生が極力少なくなる。ついでながら、バー
ナー筒38への整流均分筒44の取り付けは、両者の上
端天井部の円錐状の陥没部を単に重ね合わせるだけでよ
く、極めて簡単に行える。
には、円錐状に陥没した上端の天井部がバーナー筒38
の同様の天井部に同心に重ね合わせにされるとともに、
下方に向かって徐々に広がりながら下端の裾部がこの炎
孔位置より上部のバーナー筒38内壁に嵌まり込んだ整
流均分筒が設けられていて、混合管37から噴出したあ
と流れの向きが大きく変えられた混合気が、流路の途中
でよどむことなくスムーズに炎孔42に向かうので、炎
孔42には大きさや形状にかたよりのない安定した炎が
形成されるとともに、消火時には速やかに燃焼が完結し
て、臭気の発生が極力少なくなる。ついでながら、バー
ナー筒38への整流均分筒44の取り付けは、両者の上
端天井部の円錐状の陥没部を単に重ね合わせるだけでよ
く、極めて簡単に行える。
【0051】また、混合管37とバーナー筒38とは、
下端部が圧入によって密着結合しているので、炎孔42
から噴出すべき混合気が炎孔42以外の隙間から漏洩す
ることはない。
下端部が圧入によって密着結合しているので、炎孔42
から噴出すべき混合気が炎孔42以外の隙間から漏洩す
ることはない。
【0052】また、バーナー筒38と混合管37とが圧
入によって接続されている上に、その圧入接続部の下端
がバーナー取付部39に嵌め込まれるように取り付けら
れ、しかも裾部のフランジ部が重ね合わされてバーナー
取付部39の周囲のバーナー座41にねじ止めされてい
るので、混合管37とバーナー筒38との高精度の同軸
性が容易に実現され、なおかつ長期間にわたって狂いを
生じることなく維持されるため、いずれの炎孔42へも
常に均一量の混合気が配給されることになり、安定した
優秀な燃焼が行なわれる。
入によって接続されている上に、その圧入接続部の下端
がバーナー取付部39に嵌め込まれるように取り付けら
れ、しかも裾部のフランジ部が重ね合わされてバーナー
取付部39の周囲のバーナー座41にねじ止めされてい
るので、混合管37とバーナー筒38との高精度の同軸
性が容易に実現され、なおかつ長期間にわたって狂いを
生じることなく維持されるため、いずれの炎孔42へも
常に均一量の混合気が配給されることになり、安定した
優秀な燃焼が行なわれる。
【0053】そして時間が経過して、受熱フィン45か
ら得られる熱量だけで気化器27の加熱が可能になる
と、制御回路は気化器ヒーター48への通電を遮断し、
ヒーター駆動電力が消費されることなく燃焼運転が継続
される。
ら得られる熱量だけで気化器27の加熱が可能になる
と、制御回路は気化器ヒーター48への通電を遮断し、
ヒーター駆動電力が消費されることなく燃焼運転が継続
される。
【0054】ところで、以上の実施例の説明において
は、ウィックの素材に、銅繊維を規則正しく織り上げた
織布体が用いられた例を取り上げた。しかし、ウィック
に求められるのは、熱伝導性が良いことと、気化ガスの
通気性ならびに液体灯油の通過性が備わっていることな
ので、織布体の形態をとったものに限らず、不織布体状
の形態のものでも構わないのは言うまでもない。
は、ウィックの素材に、銅繊維を規則正しく織り上げた
織布体が用いられた例を取り上げた。しかし、ウィック
に求められるのは、熱伝導性が良いことと、気化ガスの
通気性ならびに液体灯油の通過性が備わっていることな
ので、織布体の形態をとったものに限らず、不織布体状
の形態のものでも構わないのは言うまでもない。
【0055】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、気化室内
に設置されるウィックが、熱伝導率の良い織布体のひだ
折り体を、中心部に中空部を残し、かつひだ部が放射状
になるようにして棒状に形成され、しかもその棒状体の
外周部が気化室内壁に十分良好に接触するようになって
いるので、気化器外部の熱源つまり気化器ヒーターと受
熱フィンから供給される熱が、ウィックの放射状のひだ
部の直線部を通して最短経路で中心部に伝わるので、気
化室中心部においても灯油を活発に気化させることがで
きるようになった。
に設置されるウィックが、熱伝導率の良い織布体のひだ
折り体を、中心部に中空部を残し、かつひだ部が放射状
になるようにして棒状に形成され、しかもその棒状体の
外周部が気化室内壁に十分良好に接触するようになって
いるので、気化器外部の熱源つまり気化器ヒーターと受
熱フィンから供給される熱が、ウィックの放射状のひだ
部の直線部を通して最短経路で中心部に伝わるので、気
化室中心部においても灯油を活発に気化させることがで
きるようになった。
【0056】さらに、ウィックが、気化ガスの通気性と
液体灯油の通過性の備わった銅繊維の織布体であるた
め、気化促進性能が一段とすぐれたものになったほか、
灯油のタール化を効果的に抑制することができるように
なり、当然のことながら、そのタールによるウィック詰
まりを起こしにくいすぐれた気化器を実現することがで
きるようになった。
液体灯油の通過性の備わった銅繊維の織布体であるた
め、気化促進性能が一段とすぐれたものになったほか、
灯油のタール化を効果的に抑制することができるように
なり、当然のことながら、そのタールによるウィック詰
まりを起こしにくいすぐれた気化器を実現することがで
きるようになった。
【0057】また、気化室の一端を塞ぐキャップを、絞
り加工品とするとともに、気化器の温度より低いそのキ
ャップに灯油の供給管を接続したので、供給管吐出口で
の灯油のタール化を効果的に抑制することができるよう
になった。
り加工品とするとともに、気化器の温度より低いそのキ
ャップに灯油の供給管を接続したので、供給管吐出口で
の灯油のタール化を効果的に抑制することができるよう
になった。
【0058】さらに、気化器のノズル寄りの部位に受熱
フィンを設け、燃焼炎から取り出される燃焼熱が、最も
高温に保たれるべきノズル部位に無駄なく供給できるよ
うになった。
フィンを設け、燃焼炎から取り出される燃焼熱が、最も
高温に保たれるべきノズル部位に無駄なく供給できるよ
うになった。
【0059】そして、気化器ヒーターについては、Uタ
ーン部をノズル側に、平行部を気化器の両脇に各配置
し、廉価なU字状の電熱ヒーターが格別の形状変更を加
えることもなく利用できるようになり、しかも平行部の
発熱密度をUターン部のそれより大きくしたことによ
り、消費される電力を灯油の気化のために有効に使うこ
とができるようになった。
ーン部をノズル側に、平行部を気化器の両脇に各配置
し、廉価なU字状の電熱ヒーターが格別の形状変更を加
えることもなく利用できるようになり、しかも平行部の
発熱密度をUターン部のそれより大きくしたことによ
り、消費される電力を灯油の気化のために有効に使うこ
とができるようになった。
【0060】それと同時に、気化器を灯油の気化温度に
到達させるのに要する時間を大幅に短縮させることがで
きた。
到達させるのに要する時間を大幅に短縮させることがで
きた。
【図1】本発明の一実施例の正面断面図である。
【図2】本発明の一実施例の側面断面図である。
【図3】本発明の一実施例の一部断面上面図である。
【図4】本発明の一実施例の下面断面図である。
【図5】ウィック素材(織布体)の一部省略平面図であ
る。
る。
【図6】ウィック素材(ひだ折り体)を説明する斜視図
である。
である。
【図7】ウィックの一実施例の斜視図である。
【図8】本発明のみならず従来例を説明するための液体
燃料燃焼式暖房装置の断面図である。
燃料燃焼式暖房装置の断面図である。
【図9】従来例の断面図である。
27:気化器、28:気化室、29:ウィック、30
1:織布体、302:ひだ折り体、31:中空部、3
2:キャップ、33:液体燃料供給管、34:ノズル、
36:バーナー部、45:受熱フィン、48:気化器ヒ
ーター、49、54:平行部、55:Uターン部。
1:織布体、302:ひだ折り体、31:中空部、3
2:キャップ、33:液体燃料供給管、34:ノズル、
36:バーナー部、45:受熱フィン、48:気化器ヒ
ーター、49、54:平行部、55:Uターン部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒井 達志 千葉県柏市新十余二3番地1 株式会社日 立ホームテック内 Fターム(参考) 3K052 AA02 AA07 AB06 CA04 CA08 CA12 CA16 CA26
Claims (1)
- 【請求項1】 気化器(27)と、この気化器内に形成
された中空円筒状の気化室(28)と、熱伝導率が良好
で通気性と通油性を備えた布状の繊維材で形成されたひ
だ折り体が、中心部に中空部を残しかつ各ひだ部が放射
状になるように棒状に形成され、しかもその外周部がこ
の気化室の内壁に接触して設置された気化促進用ウィッ
ク(29)と、前記気化室で気化した燃料ガスを噴出さ
せるためにこの気化室の長手方向の一端側の前記気化器
の端部に設けられたノズル(34)と、このノズルから
噴出する燃料ガスを受け入れて燃焼させるバーナー部
(36)と、前記気化室の他端側を塞ぐために熱伝導率
の比較的悪い板材を絞り加工して前記気化器に取り付け
られたキャップ(32)と、このキャップの接続された
液体燃料供給管(33)と、前記気化器の前記ノズル寄
りの部位において前記バーナー部に生成される燃焼炎に
さらされるように設けられて燃焼熱を回収する受熱フィ
ン(45)と、そして平行部(54、54)とUターン
部(55)とからなり、Uターン部が前記ノズル側に平
行部が前記気化器の両脇に各沿って取り付けられ、平行
部の発熱密度がUターン部のそれより大である気化器ヒ
ーター(48)とで構成されていることを特徴とする液
体燃料燃焼装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27772399A JP2001099405A (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | 液体燃料燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27772399A JP2001099405A (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | 液体燃料燃焼装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001099405A true JP2001099405A (ja) | 2001-04-13 |
Family
ID=17587433
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27772399A Ceased JP2001099405A (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | 液体燃料燃焼装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001099405A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100357660C (zh) * | 2005-05-09 | 2007-12-26 | 中国科学院力学研究所 | 用于超声速燃烧试验台的煤油加热系统 |
CN102418925A (zh) * | 2011-12-08 | 2012-04-18 | 延吉恒燃节能科技开发有限公司 | 液体燃料燃烧器 |
CN105351923A (zh) * | 2015-11-30 | 2016-02-24 | 广德富洁新能源技术服务有限公司 | 锅炉液态燃料燃烧器 |
-
1999
- 1999-09-30 JP JP27772399A patent/JP2001099405A/ja not_active Ceased
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100357660C (zh) * | 2005-05-09 | 2007-12-26 | 中国科学院力学研究所 | 用于超声速燃烧试验台的煤油加热系统 |
CN102418925A (zh) * | 2011-12-08 | 2012-04-18 | 延吉恒燃节能科技开发有限公司 | 液体燃料燃烧器 |
CN105351923A (zh) * | 2015-11-30 | 2016-02-24 | 广德富洁新能源技术服务有限公司 | 锅炉液态燃料燃烧器 |
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