JPH08584Y2 - 液体燃料気化式燃焼装置の気化器 - Google Patents

液体燃料気化式燃焼装置の気化器

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JPH08584Y2
JPH08584Y2 JP493390U JP493390U JPH08584Y2 JP H08584 Y2 JPH08584 Y2 JP H08584Y2 JP 493390 U JP493390 U JP 493390U JP 493390 U JP493390 U JP 493390U JP H08584 Y2 JPH08584 Y2 JP H08584Y2
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vaporization
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、温風暖房器等に利用される液体燃料気化式
燃焼装置の気化器に関するものである。
〈従来技術〉 従来、この種の気化器においては、気化室に内装され
る気化素子として多孔質の材料を用い、気化素子の温度
を300℃〜400℃の高温に保ち、高温の気化素子内に液体
燃料(灯油)を通過させることによって、灯油を蒸発、
気化させていた。
第5図は、温風暖房器等の液体燃料気化式燃焼装置の
構成を示すものである。この構成では、電磁ポンプ1に
よって、燃料タンク2内の灯油3は、送油パイプ4を通
して、気化器5内の気化室6に送り込まれ、高温の気化
素子7を通り蒸発気化し、ノズル8によりバーナ9に供
給され燃焼する。
気化器5の熱回収部10は、燃焼ガスの熱を気化器5に
伝え、ヒーター11の消費電力を低減する。
また、気化器5には、先端ノズル8を開閉制御する電
磁弁12が設けられ、該電磁弁12には、燃料タンク2に気
化室6内の液体燃料を逃す逃しパイプ13が接続されてい
る。
なお、第5図中、13aは気化器5の温度を検出するサ
ーミスタである。
〈考案が解決しようとする課題〉 上記従来技術において、熱回収部10が、気化器本体14
の上流側に位置するため、気化素子17の上流側部が最も
温度が高く、送り込まれた灯油は気化素子7の上流側の
表面近くで気化していた。
しかも、気化素子7は、第6,7図の如く、多孔質であ
るが、単に円柱状に形成されていたため、酸化灯油等の
不良灯油を使用した場合に、灯油タールが気化素子7の
表面近くで生成されてしまい、気化素子7の目詰まりの
原因となり、気化量の低下などの問題が発生していた。
本考案は、上記の欠点を解決すべく、耐タール性に優
れた気化素子構造の提供を目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 本考案請求項1による課題解決手段は、第1,2図の如
く、液体燃料を気化器5で気化してノズル8より噴出し
て燃焼させる液体燃料気化式燃焼装置において、気化器
本体14の気化室6に多孔質の気化素子17が内装され、該
気化素子17の上流側部18は、その気化室6の空間19に接
する表面積がその断面積よりも大となる形状に形成され
たものである。
また、請求項2による課題解決手段は、第2,4図の如
く、気化素子17の上流側部18は、筒状に形成され、気化
素子17の下流側部20は、柱状に形成されたものである。
〈作用〉 上記課題解決手段において、気化器の流入口4aより送
り込まれた液体燃料(灯油)は、気化素子17の表面に滴
下され気化素子17で気化し、ノズル8よりバーナ9へ供
給される。
気化素子17の上部は空間19になっており、気化素子17
の上部は筒状になっているため、気化素子17の空間19に
接する表面積が従来に比べて広く、石油タールによる目
詰まりが起こりにくい。
また、気化素子17の上部が円筒状のため、上流側部18
の内面は比較的温度が低くなる。そのため、タールの生
成箇所が、気化素子17の下流側へと移り、気化素子17の
全体にわたってタールを蓄積することができる。したが
って、気化素子17の体積を有効に使うことによって耐タ
ール性能を向上させることができる。
ここで、下流側部20を柱状にしたのは、もし、気化素
子17の全体が筒状であると、気化素子17の上流側部18の
空間と、下流側部20の空間との距離が短くなり、液体燃
料が完全に気化しなくなる。これを完全に気化させるた
めには、筒の径を大きくする必要があり、大形化する可
能性があるからである。
〈実施例〉 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
[第一実施例] 第1図は本考案の第一実施例を示す液体燃料気化式燃
焼装置の気化器の要部断面図、第2図は気化素子の斜視
図である。
なお、液体燃料気化式燃焼装置の全体構成は、第5図
に示す従来のものとほぼ同様であり、その全体構成につ
いては従来技術の項で説明したため、その説明を省略す
る。
また、気化素子の構造を覗き、その他の構成は第5図
に示すものと同様であるため、第5図に示す構成部品と
同一機能部品は、気化素子を除き同一符号で示すものと
する。
さらに、本実施例で記載された構成部品のうち第1,2
図に記載されていないものは第5図を参照されたい。
図示の如く、本考案に係る液体燃料気化式燃焼装置の
気化器5は、気化器本体14の上部に熱回収部10が形成さ
れ、気化器本体14の気化室6の上部に送油パイプ4が接
続され、気化室6の下部に流路15を介してノズル8が配
設され、気化室6に気化素子17が内装されたものであ
る。
気化素子17は、多孔質のセラミツクス製のものであっ
て、該気化素子17の上流側部18は、その気化室6の空間
19に接する表面積がその断面積よりも大となるよう円筒
状に形成され、気化素子17の下流側部20は、円柱状に形
成されている。ここで、円筒状の上流側部18は全体の長
さの約1/2の長さ部分をいうものとする。
そして、気化素子17は、その上端が送油パイプ4の気
化室6への流入口4aよりも下方に位置するようその長さ
が設定され、気化素子17の上端18aと気化室の上壁6aと
の間に空間19が形成されている。
上記構成において、流入口4aより送り込まれた液体燃
料(灯油)は、気化素子17の表面に滴下され気化素子17
で気化し、ノズル8よりバーナ9へ供給される。
気化素子17の上部は空間19になっており、気化素子17
の上部は円筒状になっているため、気化素子17の空間19
に接する表面積が従来に比べて広く、石油タールによる
目詰まりが起こりにくい。
また、気化素子17の上部が円筒状のため、上流側部18
の内面は比較的温度が低くなる。そのため、タールの生
成箇所が、気化素子17の下流側へと移り、気化素子17の
全体にわたってタールを蓄積することができる。したが
って、気化素子17の体積を有効に使うことによって耐タ
ール性能を向上させることができる。
ここで、下流側部20を円柱状にしたのは、もし、気化
素子17の全体が円筒状であると、気化素子17の上流側部
18の空間と、下流側部20の空間との距離が短くなり、液
体燃料が完全に気化しなくなる。これを完全に気化させ
るためには、円筒の径を大きくする必要があり、大形化
する可能性があるからである。
[第二実施例] 第3図は本考案の第二実施例を示す液体燃料気化式燃
焼装置の気化器の要部断面図、第4図は気化素子の斜視
図である。
本例の気化素子17は、第3,4図の如く、互いに分離し
て成形された円筒状の上流側部18、および円柱状の下流
側部20から構成されている。
これは、一般に、気化素子17に使用するセラミツクス
は、押し出し成形の後に焼成される場合が多く、第1図
のような形状のセラミツクスは、押し出し成形に適さず
コスト高となるため、互いに分離して押し出し成形した
ものである。
これにより、低コストで第一実施例と同様の作用効果
が得られる。
また、気化素子17を2分割して成形しているため、円
筒状の上流側部18と円柱状の下流側部20との気孔率を変
えることができ、下流側の円柱状下流側部20の気孔率を
下げることによって、ノズル8へのタール流出を防ぐこ
とができる。
その他の構成および作用は上記第一実施例と同様であ
る。
なお、本考案は、上記実施例に限定されるものではな
く、本考案の範囲内で上記実施例に多くの修正および変
更を加え得ることは勿論である。
例えば、気化素子の上流側部は、その中央に1個の孔
が形成された構造に限らず、複数の縦孔が形成されたも
のであっても上記実施例と同様の作用効果を奏する。
また、気化素子は円筒状および円柱状のものに限ら
ず、単に、筒状および柱状であればよい。
〈考案の効果〉 以上の説明から明らかな通り、本考案によると、多孔
質の気化素子の上流側部は、その気化室の空間に接する
表面積がその断面積よりも大となる形状に形成されてい
るので、例えば、気化素子の上流側部を筒状に形成し、
気化素子の下流側部を柱状に形成すれば、気化素子の形
状変更のみで従来の気化器の温度勾配が改善され、耐タ
ール性の向上が得られるといった優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第一実施例を示す液体燃料気化式燃焼
装置の気化器の要部断面図、第2図は気化素子の斜視
図、第3図は本考案の第二実施例を示す液体燃料気化式
燃焼装置の気化器の要部断面図、第4図は気化素子の斜
視図、第5図は液体燃料気化式燃焼装置の全体構成図、
第6図は従来の気化器の断面図、第7図は同じくその気
化素子の斜視図である。 1:電磁ポンプ、2:燃料タンク、3:灯油、4:送油パイプ、
4a:流入口、5:気化器、6:気化室、7:気化素子、8:ノズ
ル、9:バーナ、10:熱回収部、11:ヒーター、12:電磁
弁、13:逃しパイプ、14:気化器本体、15:流路、17:気化
素子、18:上流側部、18a:上端、19:空間、20:下流側
部。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体燃料を気化器で気化してノズルより噴
    出して燃焼させる液体燃料気化式燃焼装置において、気
    化器本体の気化室に多孔質の気化素子が内装され、該気
    化素子の上流側部は、その気化室の空間に接する表面積
    がその断面積よりも大となる形状に形成されたことを特
    徴とする液体燃料気化式燃焼装置の気化器。
  2. 【請求項2】請求項1記載の気化素子の上流側部は、筒
    状に形成され、気化素子の下流側部は、柱状に形成され
    たことを特徴とする液体燃料気化式燃焼装置の気化器。
JP493390U 1990-01-22 1990-01-22 液体燃料気化式燃焼装置の気化器 Expired - Fee Related JPH08584Y2 (ja)

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