JPS588981B2 - 屈曲性配線用基板 - Google Patents

屈曲性配線用基板

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JPS588981B2
JPS588981B2 JP52113485A JP11348577A JPS588981B2 JP S588981 B2 JPS588981 B2 JP S588981B2 JP 52113485 A JP52113485 A JP 52113485A JP 11348577 A JP11348577 A JP 11348577A JP S588981 B2 JPS588981 B2 JP S588981B2
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coating
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Diafoil Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は屈曲性に富む配線用基板、特に屈曲性で且つ
難燃性に優れたプリント配線用基板に係わるものである
プリント配線板を作るためのプリント配線用基板におい
ては近時難燃性であることが強く要求されている。
そして自動車用、弱電機器などのプリント配線板におい
ては上記難燃性のほかに、屈曲性や、軽量性が重視され
る。
従来、配線用基板の材料としてはエポキシ樹脂板、フェ
ノール樹脂又はFRP(繊維強化プラスチック板)に難
燃剤を混和したもの或いは難燃性コーティング剤を塗布
したものが考えられたが、これらは価格が高いこと、自
動車用等の配線板としては屈曲性がなく、また軽量性に
欠けていた。
このため難燃性フイルムを基板にすることが考えられ、
ポリイミドフイルムが利用されたが、このものは高価で
あり、実用上満足し得るものでなかった。
またポリエステルフイルムの表面に難燃性コーティング
剤を塗布したものが検討されているが、難燃化が不十分
なとさ、塗膜の密着性、耐薬品性、耐溶剤性、耐熱性、
屈曲性を、何れも十分満足させることができず、配線板
製作時の諸工程、例えば銅箔とポリエステルフイルムの
貼合せ、銅箔のエッチング、半田付け等において塗膜が
脱離したり、難燃効果が消失するなどの不都合があった
本発明はこのような背景にかんがみ、上記のような不都
合のないポリエステルフイルムを基材とする配線用基板
を提供することを目的とするものであって、その要旨と
するところはエポキシ樹脂100重量部とハロゲン化無
水フタル酸10〜150重量部との反応物を主要構成分
とし、エポキシ樹脂100重量部当り70重量部以下の
、ハロゲン化無水フタル酸及び硬化剤以外の常態固形充
填物並びにエポキシ樹脂100重量部当り100重量部
以下の常態液状難燃化剤を含有してなるコーティング剤
をポリエステルのフイルム又はシートの片面に塗布し、
加熱して乾燥硬化させて得たフイルム又はシートに、上
記塗布面を外側にして箔状乃至薄板状の導体を接合して
なる屈曲性で難燃性の配線用基板に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるエポキシ樹脂とは分子中にオキシラン環
又は水酸基等の官能基を有し、適当な試薬の存在下で架
橋硬化物となるものであり、具体的例としては通常のエ
ポキシ樹脂のほかに脂肪酸変性エポキシ樹脂、ハロゲン
化エポキシ樹脂等の変性エポキシ樹脂が包含される。
これらエポキシ樹脂さしてはグリシジエーテル型エポキ
シ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジ
ルアミン型エポキシ樹脂、脂肪酸変性エポキシ樹脂、テ
トラブロモビスフェノールA1テトラク口口ビスフェノ
ールAのグリシジルエーテル型ハロゲン化エポキシ樹脂
、グリシジルエステル型ハロゲン化エポキシ樹脂等が挙
げられる。
本説明で用いられるハロゲン化無水フタル酸さはテトラ
ブロモ無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸がその
代表例である。
これらハロゲン化無水フクル酸は常用の有機溶媒には殆
んど溶解せず、これらハロゲン化無水フタル酸を単に配
合したコーティング剤は通常高比重のハロゲン化無水フ
タル酸が沈澱し、このためポリエステルフイルムの表面
に塗布しようとしても均一な連続被膜を形成させること
ができず、得られた塗布フイルムには塗布むらが目立ち
、且つ難燃剤さしてのハロゲン化無水フタル酸が沈澱に
より少量しか被膜層に含まれず、従って難燃性付与効率
が悪い。
しかしながら末端にオキシラン環又は水酸基等の官能基
を有するエポキシ樹脂溶液にハロゲン化無水フタル酸を
添加し、適当な条件、例えば30〜80℃で数時間攪拌
するか、又は常温で数日間、溶液を適宜攪拌しつつ放置
することにより、ハロゲン化無水フタル酸はエポキシ樹
脂の官能基との間で反応を起し、溶液中に溶解する。
得られたコーティング液はコーティング適性が良好であ
り、また塗布して生成した塗膜には難燃性成分が有効に
含有され、優れた難燃性効果を奏する。
エポキシ樹脂とハロゲン化無水フタル酸との反応による
生成分は常用有機溶剤によく溶解するが、この溶液を塗
布後、100〜200℃に加熱し、溶剤を揮散させると
共に加熱硬化させることにより(この場合、別に硬化剤
、硬化促進剤を加えてもよい)、上記難燃性のほか耐溶
剤性、耐熱性のある塗膜が形成される。
そしてこの塗膜を有するポリエステルフィルムは難燃化
屈曲性配線用基板として優れた適性を示す。
ハロゲン化無水フタル酸の使用量はエポキシ樹脂100
重量部に対して10〜150重量部の範囲内から選ばれ
る。
この量が150重量部を越すと、反応溶解のための加熱
条件がきびしくなり、得られた溶液には沈澱物或いはゲ
ル状物が増加し、コーティング液として適さない。
またハロゲン化無水フタル酸の使用量が10重量部未満
であるときは、得られた基板における塗膜の難燃性、耐
熱性が不十分であり、コーティング加工適性においても
速硬化性が得られない。
本発明におけるコーティング剤においては、上記コーテ
ィング液に更に難燃剤を加えてもよく、特にエポキシ樹
脂に対するハロゲン化無水フタル酸の使用量を比較的少
ない範囲から選ぶときには、別に難燃剤を添加すること
が好ましい。
この難燃剤としては常態で固形の難燃剤、常態で液体の
難燃剤が用いられる。
常態液状難燃剤としてはトリス(2.3−ジブロモプ口
ピル)ホスフエート、トリス(モノブロモプロピル)ホ
スフエート、テトラブ口モエタンなどが挙げられ、この
ものはエホキシ樹脂100重量部に対して100重量部
以下の量で使用される。
このものの添加は塗膜屈曲性とともに難燃性を向上させ
るため20〜50重量部程度添加するのが好ましいが、
上記使用量を越すと、塗膜表面にブルーミングし、また
耐溶剤性、耐熱性を損なう。
常態固形難燃剤としてはテトラブロモビスフェノールA
、テトラブ口モブタン、トリス(2,3−ジブロモプ口
ピル−1)インシアヌレート、ヘキサフロモベンゼン等
が挙げられ、これらは通常、エポキシ樹脂100重量部
に対し70重量部以下とするのが好ましい。
過剰量使用すると、ヘキサブロモベンゼンのような常用
溶媒に不溶なものは溶液中に沈澱を起して塗膜面の状態
を悪くし、塗膜屈曲性も悪くなる。
一方テトラブロモビスフェノールA、テトラブ口モブタ
ン、トリス(2,3−ジブロモプ口ピル−1)インシア
ヌレートのような常用有機溶媒に可溶なものにあっては
塗膜密着性、塗膜屈曲性、耐溶剤性に悪い影響かでXく
る。
一般的にはハロゲン化無水フタル酸及び常態液状難燃剤
の添加量を調整して、常態固形難燃剤は使用しないのが
よい。
更に常態固形充填物として、高分散性の無機質粉末例え
ば無定形シリカ、二酸化チタン、アルミナ、水酸化アル
ミニウム、炭酸カルシウムを添加してもよい。
これらは塗膜表面を過度に粗面化しフイルムの滑り性を
向上させるのみならず、液状成分添加時の表面べとつき
を防止するが、過剰に用いると塗膜表面の状態、塗膜屈
曲性、塗膜密着性を悪くするので、その添加量はエポキ
シ樹脂100重量部に対し30重量部以下、特に5〜1
0重量部程度が望ましく、上記の常態固形難燃剤と併用
する場合、両者の合計添加量は70重量部以下にする。
エポキシ樹脂き反応させるハロゲン化無水フタル酸は、
それ自体エポキシ樹脂の硬化剤として作用するが、更に
他の硬化剤(又は硬化促進剤)をも併用すれば、加工速
度が向上するので好ましい。
かSる硬化剤(又は硬化促進剤)としては、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチルアミン
プロピルアミン、メトアミノエチルピペラジン、メタキ
シリレンジアミン、メタフエニレンジアミン、4,4′
−メチレンジアニリンなどのアミン系、又は各種メチロ
ール化メラミン、メチル化、エチル化等のアルキルメチ
ロール化メラミン、アルキルエーテル化メラミン、メト
キシ化メラミン等のメラミン樹脂、無水フタル酸、無水
テトラハイドロフタル酸、無水ヘキサハイドロフタル酸
、無水マレイン酸、無水メチルナジツク酸、無水トリメ
リット酸、無水ピロメリット酸などの酸無水物、或いは
1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾー
ルが挙げられる。
本発明のコーティング剤においては前記各成分を溶解乃
至は希釈分散し、コーティング液とするため、有機溶剤
、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、
酢酸メチル、アセトンメチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、メタノール、エタノール、フタノール、
ヘキサン、ヘプタン、テトラヒド口フラン、クロロホル
ム等が適宜使用される。
固体、液体の充填物、その他の添加物を、コーティング
剤に配合するのは、エポキシ樹脂にハロゲン化無水フタ
ル酸を反応溶解させる前、途中又は後の何れの時期でも
よい。
以上のようにして調製されたコーティング液を通常の塗
布具例えばグラビヤコーター、リバースコーター等によ
ってポリエステルフイルムに所定膜厚に塗布した後、1
00〜200℃で乾燥、硬化して配線板用の絶縁フイル
ムを得る。
ここで使用されるポリエステルフイルムはグリコール成
分としてエチレングリコール、ブタンジオール等を、ジ
カルボン酸成分としてテレフタル酸、イソフタル酸等を
用い、縮重合して得られるホモポリマー、コポリマ一等
であり、好ましいのはポリエチレンテレフタレートフイ
ルム又は酸成分としてテレフタル酸を主成分さし、グリ
コール成分としてエチレングリコールを主成分としたコ
ポリマーから作られたフイルムである。
そしてこれらポリエステルフイルムは延伸処理に付した
ものが好ましく、更にコーティング剤の接着性を向上す
るために表面にコロナ放電処理などの前処理に付したも
のが好ましい。
ポリエステルフイルムは50〜1.25μの厚さのもの
が、機械的強度、耐熱性、絶縁性及びコストの面から望
ましい。
塗膜の厚さは外部からの燃焼を防止する点で5〜30μ
程度の厚さが望ましい。
そして塗膜中のハロゲン含有量が、ポリエステルフイル
ム100重量部に対して1重量部以上、更に好ましくは
5重量部以上になるようにする。
以上のようにして得られた難燃化ポリエステルフイルム
は次いで箔状乃至薄板状の導体に接合される。
薄板状とは屈曲可能な程度のものをいう。導体の素材と
しては銅、真鍮のような銅合金、アルミニウムなどが挙
げられる。
ここでは銅箔でもって代表して説明するが、ポリエステ
ルフイルムとの接合は上記難燃化のための塗膜が外側に
なるように、即ち銅箔とは接しないように合わせて接合
する。
そしてポリエステルフイルムをWの片面に接合した形の
もの、又は最終的に銅箔の両面に接合したサンドインチ
構造のものがある。
銅箔とポリエステルフイルムとの接合は接着剤を用いる
など、従来使用されている通常の方法でよい。
接着剤としては線状ポリエステル/イソシアネート系な
どの接着剤が適用できる。
これらの接着剤には、難燃剤としてのハロゲン化合物、
燐酸エステル等を添加してもよい。
また作業性或いは表裏識別性を向上させるため、ポリエ
ステルフイルムベースとして染色したもの又はコーティ
ング剤に顔料、染料を加えて着色したものを用いてもよ
い。
第1図は以上のようにして得られたプリント配線板の一
例の縦断面拡大図であり、図中、1はポリエステルフイ
ルム層、2は難燃性の塗膜層、3は接着剤層、4は銅箔
、5は端子部である。
以上のようにして得られた基板は外部からの燃焼が塗膜
層によって阻止され、また屈曲性に富み、耐薬品性、耐
熱性、耐溶剤性に優れ、更に塗膜層はポリエステルフイ
ルムから剥離することはなく、屈曲性プリント配線用基
板として極めて満足すべきものである。
本発明の難燃化フイルムは、またフラットケーブルの絶
縁被覆フイルムとしても有用である。
第2図は本発明の難燃化フイルムを用いて製造したフラ
ットケーブルの1例の平面図、第3図は同横断面拡大部
であって、図中、11はポリエステル層、12は難燃性
の塗膜層、13は接着剤(又は熱融着によっても接合で
き、その場合は熱融着層)14は薄板状の銅条である。
次に、本発明の難燃化したポリエステルフイルムの製造
例を説明する。
なお、以下の例において、部及び%は夫々重量部及び重
量%である。
例1 樹脂固形分45%のエポキシ樹脂ワニス(ユニオンフェ
ス社製、F−33、以下の例でも同じ)100部、臭素
化エポキシ樹脂(ダウケミカル社製、DER542)3
0部、テトラブロモ無水フタル酸30部、トリス(2.
3−ジブロモブ口ビル)ホスフエート20部、無定形シ
リカ(富士デビソン社製、サイロイド#244、以下の
例でも同じ)5部並びに希釈溶剤のメチルエチルケトン
30部及びトルエン30部を混和し、60℃で3時間攪
拌を続け、テトラブロモ無水フタル酸をエポキシ樹脂に
反応溶解させる。
得られたコーティング液を75μ厚さの延伸ポリエチレ
ンテレフタレートフイルム(タイアホイル社製、ダイア
ホイル#75)(このフイルムは予めコロナ放電処理に
付しておく)上に塗布温度180℃、塗布速度15m/
分の条件で、リバースコーターを用いて、塗布、乾燥、
硬化し、厚さ15μの塗膜を形成させ、厚さ90μの難
燃化ポリエステルフイルムを得た。
例2 樹脂固形分45%のエポキシ樹脂ワニス100部、テト
ラブロモ無水フタル酸15部、トリス(2.3−ジブロ
モプ口ピル)ホスフエート20部、無定形シリカ8部、
メチルエチルケトン10部、トルエン40部を混合し、
50℃で3時間攪拌し、テトラブロモ無水フタル酸をエ
ポキシ樹脂に反応、溶解させた。
得られたコーティング液を例1と同じポリエステルフイ
ルムに塗布し、例1と同様に処理して厚さ90μの難燃
化ポリエステルフイルムを得た。
例3 樹脂固形分45%のエポキシ樹脂フェス100部、テト
ラブロモ無水フタル酸30部、メチルエチルケトン30
部、トルエン30部を混合し、50℃で3時間攪拌を続
け、テトラブロモ無水フタル酸をエポキシ樹脂に反応、
溶解させた。
得られたコーティング液を例1と同じポリエチレンテレ
フタレートフイルムに塗布し、以下同様に処理して厚さ
90μの難燃化ポリエステルフィルムを得た。
例4 樹脂固形分100%のエポキシ樹脂(ダウケミカル社製
、DER337)100部、テトラブロモ無水フタル酸
100部、■−ベンジルー2−メチルイミダゾール7部
、メチルエチルケトン100部、トルエン200部を混
合し、75℃で1時間攪拌し、テトラブロモ無水フタル
酸をエポキシ樹脂に反応、溶解させた。
得られたコーティング液を例1さ同じポリエステルフイ
ルムに塗布し、以下例1と同様にして厚さ90μの難燃
化ポリエステルフイルムを得た。
例5 樹脂固形分45%のエポキシ樹脂フェス100部、テト
ラク口口無水フタル酸15部、テトラブ口モエタン30
部、無定形シリカ13部、メチルエチルケトン30部、
トルエン30部を混合し、50℃で1時間攪拌してテト
ラク口口無水フタル酸をエポキシ樹脂に反応、溶解させ
、コーティング液を得た。
以下、例1と同様にして厚さ90μの難燃化ポリエステ
ルフィルムを得た。
次に本発明の効果を明らかにするため、本発明以外の要
件でもって比較のためのポリエステルフイルムを製造し
た。
比較例 1 樹脂固形分45%のエポキシ樹脂フェス100部、テト
ラブロモ無水フタル酸3部、メチルエチルケトン30部
、トルエン30部を混合し、加熱攬拌処理するこさなく
、例1のポリエチレンテレフタレートフイルムに塗布し
、以下例1と同様に加熱処理し、厚さ90μのポリエス
テルフイルムを得た。
比較例 2 樹脂固形分100%のエポキシ樹脂(ダウケミカル社製
、DER337)100部、テトラブロモ無水フタル酸
200部、メチルエチルケトン200部、トルエン20
0部を混合し、70℃で1時間加熱しコーティング液を
得た。
このコーティング液を例1と同様にポリエステルフイル
ムに塗布し、加熱硬化して厚さ90μのフイルムを得た
比較例 3 樹脂固形分45%のエポキシ樹脂ワニス100部、テト
ラブロモ無水フタル酸3部、トリス(2,3−ジブロモ
ブ口ピル)ホスフエート50部、メチルエナルケトン3
0部、トルエン30部を混合し、50℃で1時間攪拌し
てテトラブロモ無水フタル酸を反応溶解させ、かくして
得られたコーティング液を例1と同様にポリエステルフ
イルムに塗布し、加熱して乾燥、硬化させ、厚さ90μ
の難燃化ポリエステルフイルムを得た。
比較例 4 樹脂固形分45%のエポキシ樹脂ワニス100部、テト
ラブロモ無水フタル酸5部、テトラブ口モビフェノール
A35部、メチルエチルケトン30部、トルエン30部
を混合し、50℃で1時間攪拌してテトラフ宅モ無水フ
タル酸を反応溶解させる。
得られたコーティング液を例1と同様にポリエステルフ
イルムに塗布し、乾燥、硬化させて厚さ90μのポリエ
ステルフイルムを得だ。
比較例 5 樹脂固形分45%のエポキシ樹脂ワニス100部、テト
ラブロモ無水フタル酸30部、メチルエチルケトン30
部、トルエン30部を混合し、加熱攪拌することなく、
例1と同様にポリエステルフイルムに塗布し、加熱乾燥
、硬化させて厚さ90μのフイルムを得た。
以上のようにして本発明に従って得た例1〜5の生成フ
イルム及び比較例1〜5によるフイルムについて次の各
種試験を行なった。
(1)コート適性、溶液中の難燃剤沈澱、配合液を1時
間放置し、沈澱物の有無を調べる。
○:殆んどなし、×:沈澱物が多い。
(2)コート適性、コート面状態、 塗布したフイルムの塗膜を調べる。
○:塗布むらが目立たない、×:塗布むらが多く、商品
価値を損ねる。
(3)コート適性、プロツキング性、塗膜べとつき、塗
布フイルムの表面を指触検査する。
また塗布フイルムを約100mロール状に巻取り、1週
間放置後、塗膜成分の非塗布面への移着を調べる。
○:べとつきがなく、塗膜成分の移着が殆んど認められ
ない。
×:表面がべとつき、塗膜成分が非塗布面を汚染する。
(4)セロファンテープテスト、 塗布フイルムの塗膜にレザー刃で格子状に傷をつけ、2
4mm巾のセロファンテープを塗膜に貼合わせ、急激に
セロファンテープを剥離したと永の塗膜脱離をみる。
○:塗膜脱離が殆んどない。
×:塗膜脱離が著しい。
△:塗膜が部分的に脱離する。(5)もみテスト、 塗布フイルムを両手で20回もみ、拡げて塗膜の脱離状
態を調べる。
(6)耐屈曲性、 JISP8115によるパターンの耐折試験を行なう。
○:200回で塗膜脱離が殆んどない。
X:200回で塗膜脱離が著しい。
△:2△:200回で塗膜が部分的に脱離する。
(7)液状分ブルーミング、 銅箔に塗布フイルムの塗膜が接触するように重ね合わせ
、10kg/cm2、50℃で5分間プレスし、銅箔面
の曇りを調べる。
○:銅箔が殆んど曇らない。
×:塗膜よりのブルーム成分が銅箔を曇らせる。
(8)耐溶剤性、 アセトン、メチルエチルケトン、トルエン及びトリクレ
ンの各々に室温下、15分間浸漬する。
○:塗膜の脱離、溶解が殆んどない。
×:塗膜の脱離、溶解が認められ、布でこすると脱離す
る。
(9)耐エッチング性 Fec13の10%水溶液に40℃で10分間浸漬した
後、水洗し、更にNaOH5%水溶液に、20℃で15
分間浸漬した後、水洗する。
○:塗膜脱離が殆んどない。
△:塗膜が若干脱離する。
×:塗膜脱離が著しい。(10)自己消火性−1 UL−94号法に関する 「薄い材料に対する燃焼試験
提案」に基づき試験する。
試料形態は長さ203mm,巾47mmの試料を巾方向
に内径g,5mmに巻き、円筒状試料(塗布面を外側に
する)としたものを用いる。
○:94VTF−0に相当、△:94vTF−■に相当
、X:94VTF−■、もしくはそれ以下に相当 (11)自己消火性−2 MVSSA302 法に準拠して試験を行なう。
ただし、試料は塗膜が下面になるようにセツトする。
○:計時開始から15秒以内に燃焼停止、且つ計時開始
の点から30mm以上燃焼しない。
△:計時開始から60秒以内に燃焼停止、且つ計時開始
の点から50mB以上燃焼しない。
×:計時開始から60秒以上燃焼、もしくは計時開始の
点から50mm以上燃焼する。
(I2)耐熱難燃性 200℃で20分間加熱した後、上記(1)の試験を行
なう。
(13)電気特性、塗布面の表面抵抗率、JISK−6
91]に準拠して試験する。
(14)及び(15)電気特性、体積抵抗率及び絶縁破
壊電圧 JIS 2318に準拠して試験を行なう。
上記の各試験を行なった結果を下記第1表に示す。
なお、参考に無処理のポリエチレンテレフタレートフイ
ルム(厚さ75μ)についての試験結果を示す。
次に上記例1〜5によって得られた90μ厚さの難燃化
ポリエステルフイルム夫々と、更に別途製造した難燃化
フイルム、即ち例1と同様になし、ただし、素材のポリ
エチレンテレフタレートフイルムさして厚さ50μのも
のを使用し、これに15μ厚さの塗膜を塗装して得られ
た厚さ65μの難燃化ポリエステルフイルムとでもって
、厚さ100μの銅箔を真中に狭んでサンドイツチ状に
貼合わせ(難燃化ポリエステルフイルムは何れも難燃化
コーティング剤塗布面を外側にする)、夫夫の試料につ
き配線基板特性を試験した。
この試料の縦断面は第4図に示す構造からなる。
即ち21及び21′は素材のポリエチレンテレフタレー
トフィルムで厚さは21が75μ、21′が50μ、2
2及び22′は難燃性塗膜で、厚さは何れも15μ、2
3及び23′は接着剤層で厚さは何れも15μ、24は
銅箔で厚さは100μである。
この配線用基板を製造するに当っては、接着剤として線
状ポリエステル樹脂(東洋紡績社製、バイロン300)
1.00部、樹脂固形分7.5%のイソシアネート樹脂
ワニス(日本ポリウレタン社製、コロネートL)10部
、酢酸エチル300部からなる溶液を使用し、これを難
燃化ポリエステルフイルムの非塗膜面に塗布、乾燥し、
これを150℃で1分間プレスし圧着した。
かくして得られた配線基板夫々を試験した結果を下記第
2表に示す。
これらの試験の方法は、耐屈曲性については、さきの第
1表における試験の屈曲性試験と同じ方法に従い、自己
消火性1及び2は前記第1表における自己消火性1及び
2の試験と同じである。
また、耐ハンダ付け性は作成した第4図に示す積層体に
端子部を設け、ハンダ付けしたときのフイルムの溶融、
収縮の程度を調べる。
○:殆んど溶融収縮がない。
×:溶融収縮もしくは塗膜脱離が発生し、絶縁層機能が
低下する。
なお、第2表には比較のため、難燃化コーティング剤を
塗布しないポリエチレンテレフタレートフイルム(厚さ
75μ)から同様に作成した配線用基板につき試験を行
ないその結果を併せて示す。
上記第1表及び第2表の結果から次のことがわかる。
即ち例1〜5は本発明によるものであり、各特性は何れ
も良好であり、本発明の屈曲性配線用基板は極めて優れ
た特性を有することが明らかである。
比較例1はハロゲン化無水フタル酸がエポキシ樹脂10
0部当り、7部であって本発明の下限以下であり、且つ
塗膜のハロゲン含有量がポリエステルフイルム100部
当り1未満であり、結果として難燃効来がない。
比較例2はハロゲン化無水フタル酸の使用量がエポキシ
樹脂100部当り200部であり、本発明の上限を越え
、反応溶解が完全に行なわれず、沈澱物、ゲル状物が多
く、塗膜面の状態が悪いだけでなく、塗膜密着性、屈曲
性に欠ける。
比較例3は液状難燃化剤の量がエポキシ樹脂当り111
部というように上限を越え、塗膜表面に液状分がブルー
ミングし、耐溶剤性をそこね、またハロゲン化無水フタ
ル酸の使用量が過少(エポキシ樹脂100部当り7部)
であるので、液状難燃化剤が多量含まれていても耐熱難
燃性に欠ける。
比較例4は固形難燃剤の量がエポキシ樹脂100部に対
し78部であってその上限を越え、塗膜密着性、耐溶剤
性、屈曲性に欠ける。
また耐エッチング性も劣る。
比較例5はエポキシ樹脂とハロゲン化無水フタル酸との
間の反応を行なわせないので、コーティング液中でハロ
ゲン化無水フタル酸が沈澱して塗膜面の状態が悪く、ま
た塗膜密着性も劣り、一方ハロゲン化無水フタル酸自身
沈澱により塗膜中に含有される量が減少し、難燃性も不
良である。
なお、上に説明し、例に挙げたところは本発明の説明の
ためであり、本発明はこれらによってその範囲を制限さ
れるものでない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の配線用基板の一例の縦断面拡大図、第
2図は本発明の別の例であるフラットケ一ブルの一例の
平面図、第3図は第2図に示すものの横断面拡大図、第
4図は本発明の配線用基板の一例の縦断面拡大図である
。 図中、1はポリエステルフイルム層、2は難燃性の塗膜
層、3は接着剤層、4は銅箔、5は端子部、11はポリ
エステル層、12は難燃性の塗膜層、14は薄板状の銅
条である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エポキシ樹脂100重量部とハロゲン化無水フタル
    酸10〜150重量部との反応物を主要構成分とし、エ
    ポキシ樹脂100重量部当り70重量部以下の、ハロゲ
    ン化無水フタル酸及び硬化剤以外の常態固形充填物並び
    にエポキシ樹脂100重量部当り100重量部以下の常
    態液状難燃化剤を含有してなるコーティング剤をポリエ
    ステルのフイルム又はシートの片面に塗布し、加熱して
    乾燥硬化させて得たフイルム又はシートに、上記塗布面
    を外側にして箔状乃至薄板状の導体を接合してなる屈曲
    性で難燃性の配線用基板 2 常態固形充填物は常態で固体の難燃剤である特許請
    求の範囲第1項記載の配線用基板 3 常態固形充填物は無機質粉末である特許請求の範囲
    第1項記載の配線用基板 4 常態固形充填物は常態で固体の難燃剤と蕪機質粉末
    の両者からなる特許請求の範囲第1項記載の配線用基板 5 無機質粉末の添加量はエポキシ樹脂100重量部当
    り30重量部以下である特許請求の範囲第3項又は第4
    項記載の配線用基板
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