JPS588817Y2 - 土壁の補修壁構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は土蔵等の土壁とくに真壁構造の土壁を補修す
る場合の補修壁構造に関するものである。

従来、土壁にひび割れが生じたりして補修する場合には
補修部分に壁塗材を塗着する方法が一般的であった。

しかしながら、この方法では補修部分が剥離したりして
不完全であり、また全面的に補修する場合には多くの手
間の経費を必要とする等の難点があった。

この考案は前記従来の難点を解消するために創案された
もので簡単に施工でき、がっ、施工費が安価であり、し
かも強固な構造の補修壁を提供せんとするもので、以下
図示した実施例に基いてその詳細を説明する。

Ａは真壁構造に形成された既設の壁部を示すもので、１
はその柱で２は土壁部分を示すものである。

この既設の壁部Ａの外側全面に亙って新設の壁部Ｂが配
設されてなるもので、その詳細は次の通りである。

すなわち、既設の壁部Ａの外側面に一定間隔、水平に構
築用型材３を配設し胴縁とする。

この型材３は第３図に示すようにそのウェブ部分を内側
に若干間または薄板金属板からなるチャンネル状の型状
で、ウェブ部分４には軸方向に一定間隔千鳥状にラス固
定用の爪片５が並列突設された構成になっている。

そして一定間隔、水平に配設された型材３は柱１部分に
おいて固定され、既設の壁２の壁面との間に間隙部６が
設けられている。

型材３の表面にはさらにラス７を貼設し、このラス５は
型材３の前記爪片５を折曲するこにより固定される。

ラス７の表面にはモルタル８薄く塗付し、柱部分１の表
面に沿って合本９をこもり釘１０にて固定し、この合本
９の表面には付は柱１１．付は桁１２、及び付は土台１
３を接着剤等で固着する。

以上の骨組における前記ラス７に薄く塗付したモルタル
８の表面にさらに土壁材１４等の仕上材を付は柱１１が
表面に露出するよう、ちりを設けて適宜厚みに塗着して
なるものである。

この考案は以上述べた構成からなり、土壁の補修に際し
て既設の壁部の外側に型材を組立てこの表面にラスを貼
設して下地とし、補修壁を形成してなるので、屋根部分
に全く手を加えることな〈従来の局部的な補修に比較し
てより完全に補修することができ、下地として従来の竹
小舞等を組立てる必要がないので、手間が大幅に省け、
短時間に容易に施工でき、そして材料費、手間賃等を軽
減することができる。

しかも組立てられた形材には爪片が突設して、この爪片
にてラスを固定するので竪固な構造を有するものである
。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示したもので、第１図は横断
面図、第２図は縦断面図、第３図は型材の斜視図である
。 Ａ・・・・・・既設の壁部、Ｂ・・・・・・新設の壁部
、１・曲・柱、２・・・・・・土壁、３・・・・・・型
材、４・・曲ウェブ、５・・曲成片、６・・・・・・間
隙、７・・・・・・ラス、８・・間モルタル、９・・聞
介木、１０・・・・・・こもり釘。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 既設の壁部を補修するに際して、既設の壁部の外側に爪
   片を突設した構築用型材を胴縁として一定間隔配設し、
   この型材の表面にラスを配設し、前記爪片にて固定し下
   地となし、一方、既設の柱部分には付は柱、付は梁、及
   び土台等を固着し、さらに前記ラスの表面に土壁を固着
   してなる土壁の補修壁構造。