JPS58877B2 - l↓−コロナミン酸の製法 - Google Patents

l↓−コロナミン酸の製法

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JPS58877B2
JPS58877B2 JP52148608A JP14860877A JPS58877B2 JP S58877 B2 JPS58877 B2 JP S58877B2 JP 52148608 A JP52148608 A JP 52148608A JP 14860877 A JP14860877 A JP 14860877A JP S58877 B2 JPS58877 B2 JP S58877B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はl−コロナミン酸の製法に関する。
l−コロナミン酸は生理活性物質として有用なコロナチ
ンの製造原料として、また、試薬としても有用な物質で
ある。
コロナミン酸は天然界では、シュードモナス・コロナフ
ァシェンス・バラエティ・アトロパープルエの生産する
トキシン(コロナチン)の中にl−コロナミン酸として
含有されている既知のアミノ酸であって、コロナチンの
生理作用としてイタリアンライグラスの葉に黄斑を生じ
たり、馬鈴薯塊茎の薄片を異常肥大させるなど興味ある
作用が知られている。
コロナチンはl−コロナミン酸とコロナファシェンスと
がアミド結合されたもので、その構造は式1に示すよう
に明らかにされている。
式1 コロナチンの構造 シュードモナス・コロナファシェンス・バラエティ・ア
トロパープルエによるコロナチンの生産量は極めて微量
(約0.2μg/ml培養液)であり工業的な生産は困
難である。
しかしコロナファシェンスはこれの約10倍量生産され
ているところから、比較的簡単な構造のアミノ酸である
コロナミン酸を化学合成法で作り、これとコロナファシ
ェンスから半合成法でコロナチンを作ることが有利であ
ると考えられる。
実際に半合成法で得たコロナチンは天然界より得たもの
と同じ生理作用を示すことが報告されている。
しかしこの場合コロナチンは天然体と同じl−コロナミ
ン酸を含むもののみが生理作用を示すことが判明してい
るので、合成法で得られるdl−コロナミン酸をd−及
びl一体に分離してからコロナチンの合成を行なわねば
ならない。
本発明者らは微生物を利用してdl−コロナミン酸を光
学分割し、有用なl−コロナミン酸を採取する方法につ
いて研究した。
その結果アシラーゼ源として微生物菌体あるいはその処
理物を利用し、アシル化したコロナミン酸を反応させる
と微生物によっては、l−コロナミン酸についたアシル
基のみを脱アシル化することを見出した。
その際とくにシュードモナス属及びコリネバクテリウム
属の微生物が目的とするアシラーゼ作用を示すことを発
見し、本発明を完成した。
本発明の目的は、l−コロナミン酸の工業的に利用でき
る製法を供することにある。
本発明によるl−コロナミン酸の製法は、原料として、
N−アシル−dl−コロナミン酸を用い、N−アシル−
4−コロナミン酸を脱アシル化する能力を有する微生物
菌体または処理物の存在下、N−アシル−dl−コロナ
ミン酸の脱アシル化反応を行ない生成した、l−コロナ
ミン酸を採取することを特徴としている。
次に本発明について詳しく説明する。
本発明に使用する菌株はシュードモナス属またはコリネ
バクテリウム属に属し、N−アシル−4−コロナミン酸
を脱アシル化できるものであればいずれの菌株でもよい
特に好適な菌株としてはシュードモナス・メラノゲナム
ATCC14535、シュードモナス・クルジビニAT
CC21283、コリネバクテリウム・グルタミクムA
TCC13032、コリネバクテリウム・アセトグルタ
ミクムATCC15806などがあげられる。
本発明に用いる微生物の培養に際しては、公知の通常の
培地が使用できる。
すなわち炭素源、窒素源、無機物その他使用菌株の必要
とする微量栄養源をほどよく含有するものであれば合成
培地、天然培地いずれも使用可能である。
炭素源としてはブドウ糖、果糖、蔗糖、糖蜜、酢酸等が
用いられる。
窒素源としては塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、
リン酸アンモニウム、尿素、グルタミン酸ナトリウム、
アスパラギン酸ナトリウム等が使用できる。
さらに窒素源としてペプトン、肉エキス、酵母エキス、
コーンスチープリカー等の窒素含有天然物も使用できる
無機物としてはリン酸−カリウム、リン酸二カリウム、
リン酸二ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化カリウム
、塩化ナトリウム、塩化第二銅、硫酸第一鉄、硫酸亜鉛
、硫酸マンガン等が使用できる。
その他にビオチン、ビタミンB1等の微量栄養素を必要
に応じて使用する。
本発明における微生物の培養は、通常振盪培養あるいは
通気攪拌培養で行なう。
培養温度は20〜60℃が好適で、好ましくは28〜3
2℃である。
培養経過中尿素液、アンモニア水、あるいは炭酸アンモ
ニウム溶液等を添加し培地のpHを4〜10(好ましく
は6〜8)に調節する。
培養は好ましくは、微生物菌体中のアシラーゼ活性が最
大となった時点をもって終了するが、通常1〜7日で完
了する。
培養終了後P別、遠沈等によって菌体を集め、公知の緩
衝液(リン酸緩衝液0.05MpH7,0など)や脱イ
オン水で洗浄して培地から由来する不用成分を除去する
このようにして集めた菌体をそのままあるいは凍結乾燥
して粉状とし、又はアセトンなどの有機溶媒を低温下で
加えて粉末とし酵素標品を得ることができる。
さらに菌体を公知の方法で破砕し、アシラーゼ画分を公
知の酵素精製法たとえば硫安沈澱法、イオン交換セルロ
ースクロマト法、ゲル濾過法などを組合せて精製し、精
製酵素標品を取得し、これを酵素反応に用いることも可
能である。
これらの酵素源の中、凍結乾燥菌体を用いるのが最も簡
便であり、しかも酵素活性も安定で冷蔵庫(4℃)で長
期保存に耐えるのと有利である。
基質となるN−アシル−dl−コロナミン酸は既知物質
であり公知の化学合成法〔テトラヘドロンレター、No
、3、p269−272(1977)〕で製造すること
ができる。
酵素反応は公知の緩衝液(pH5〜10)又は中性の脱
イオン水中で20〜60℃の温度を保ちながら行なう。
このときの基質濃度は5〜50mg/mlの範囲で好適
に行なわれる。
反応に際して酵素活性発現に必要な金属類(CO2+、
Mg2+。
Mn2+、Zn2十など)を必要に応じて添加する。
緩衝液としては公知のリン酸緩衝液、トリスアミノメタ
ン緩衝液、クエン酸緩衝液等が使用可能である。
反応は常温で1〜5日間で完了するがl−コロナミン酸
の生成増加が認められなくなった時点で停止させるとよ
い。
反応の停止は、加熱、有機溶媒添加などによる酵素蛋白
の変性、ゲルp過法による酵素蛋白の分離などによって
達成できる。
しかし反応停止を行なわず反応後遠心分離によって固型
物を除き、さらにセファデックスGIOによって酵素蛋
白などを除去し、そのまま次の精製段階へと進めること
もできる。
Ml−コロナミン酸とN−アシル−d−コロナミン酸の
分離はイオン交換樹脂等を用いる公知のアミノ酸分離法
を応用して行なうことができる。
たとえば公知の陽イオン交換樹脂のH+型に先に得られ
た反応液をpH7,0付近に調整して通塔し、l−コロ
ナミン酸は吸着させ、N−アシル−d−コロナミン酸は
水洗部に排出させる。
吸着されたl−コロナミン酸はアンモニア水などで溶出
して回収する。
このようにしてl−コロナミン酸とN−アシル−d−コ
ロナミン酸を分離することができる。
実施例1 シュードモナス・メラノゲナムATCC14535を肉
エキス10g/l、酵母エキス10g/l、塩化ナトリ
ウム5g/lの組成の種培養用培地(殺菌前pH7,2
)で30℃で24時間振盪して種培養を行なう。
得られた種培養液を301ジャーファーメンタ−中の下
記組成の本培養用培地151に5%(容量)の割合で植
菌する。
肉エキス5g/l、酵母エキスlOg/l、ポリペプト
ン10g/11グルタミン酸ソーダ5g/l、塩化ナト
リウム2.5g/l(殺菌前pH7,2)。
培養は30℃で35Orpmの攪拌と毎分151の無菌
空気を通気しつつ行なう。
培地のpHは培養中調節しなかった。
pHは培養に伴い徐々に上昇し、培養終了時にはpH8
,0であった。
培養は6時間行ないただちに水を投入して冷却し、4℃
で遠心分離して菌体を集めた。
菌体は脱イオン水で2回洗浄し、さらに少量の脱イオン
水でペースト状となし、凍結乾燥して粉末酵素標品とし
た。
畳量は100gであった。
次にN−アセチル−di−コロナミン酸1gと塩化コバ
ルト100mgを50m1の水に加え、6Nカセイソー
ダでpH7,0に調整した。
これに上記において得られた酵素標品0.25gを加え
39℃、3日間時々振盪させながら攪拌し反応させた。
反応後酵素の不活化処理を行なわずに、遠心分離(10
,00Orpm、20分)後、上清を250m1の陽イ
オン交換樹脂アンバーライトIRC120〔H十型〕に
通塔し、流出液が中性になるまで水洗、次いで2Nアン
モニア水でアミノ酸を溶出した。
水洗液の酸性部をまとめて減圧下に乾固し、反応しなか
ったN−アセチル−誘導体を得た。
これを乾燥後メタノールから再結晶化し450mgの結
晶を得た。
本物質の赤外吸収曲線はN−アセチル−d−コロナミン
酸の標品のものと完全に一致3.3 、MeOH)であ
り、標品によく一致した。
アンモニア水溶出部のニソヒドリン陽性画分を集め、4
80mgのアミノ酸を得た。
このものの赤外吸収曲線はl−コロナミン酸と完全に一
致した。
またあり、標品の値とよく一致した。
実施例2 シュードモナス・クルジビニATCC21283を用い
たこと以外は、実施例1と全く同じ方法で反応を行なわ
せた。
酵素反応はpH8,5、温度40℃で行なった。
反応波精製を行ない、N−アセチル−d−コロナミン酸
、l−コロナミン酸をそれぞれ400m9.380mg
得た。
実施例3 コリネバクテリウム・グルタミクムATCC13032
を用い実施例1と同様の方法で菌体を得た。
ただし種培地にはビオチン30μg/lを加え、また本
培養培地にはビオチン30μg/l。
糖蜜40g/lをグルタミン酸ソーダの代りに加え、培
養中pHをアンモニア水で7.0に調整しながら3日間
培養した。
このようにして得られた菌体は250gであった。
酵素反応も実施例1と同様に行なった。
ただしpH8,0、温度40℃で行なった。
反応波精製して得られたl−コロナミン酸は250■で
あった。
実施例4 コリネバクテリウム・アセトグルタミクムATCC15
806を用い実施例3と同様の方法で菌体を得た。
ただし種培地、本醗酵培地の両者にビタミンB1mg/
lを補添した。
反応精製後l−コロナミン酸300■を得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 シュードモナス属またはコリネバクテリウム属に属
    し、N−アシル−4−コロナミン酸を脱アシル化する能
    力を有する微生物の菌体またはその処理物の存在下、N
    −アシル−dl−コロナミン酸の脱アシル化反応を行な
    い、生成したl−コロナミン酸を採取することを特徴と
    するl−コロナミン酸の製法。
JP52148608A 1977-12-09 1977-12-09 l↓−コロナミン酸の製法 Expired JPS58877B2 (ja)

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