JPS588413Y2 - ガンドリル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は穴あけ作業に用いるガンドリルに関する。

先むく型の従来のガンドリルは、第４および第５図に示
すように、先端部の表面にＶ形溝１をもったパイプ２に
ロー付等３により超硬合金切刃チップ４を固着していた
。

従って、ロー付けの部分３の強度が弱く、またこのため
にチップ４内に設ける油入５の断面積を大きくすること
は剛性上問題があり、油量が限られていた。

本考案の目的は、上記の如き欠点を解消すること、即ち
ドリル強度を向上させると共に十分な油量を供給できる
ようにすること、更に加えてドリルによる切屑がパイプ
等に巻き付くのを防止するようにしたガンドリルを提案
することである。

以下、第１〜第３図に基づいて本考案を詳細に説明する
。

まず、長手方向表面に■形溝１０をもったガントノル用
パイプ１１を準備する。

このパイプ１１の先端部における内空胴部１２に、パイ
プの剛性の向上を目的として、補強用ピース１３を長手
方向にロー付は等により固着する。

この補強用ピース１３の長さは切刃チップ１４よりやや
長いのが望ましい。

また、この補強用ピース１３により、パイプ先端部にお
ける前記空胴部１２を約半分程度完全に塞ぐようにする
。

かくして、内空胴部１２の残りの空胴部分は油入１５と
して使用される。

その後、パイプ１１の一部および補強用ピース１３の一
部を切削加工して、切刃チップ１４を固着するためのチ
ップ取付面１６および１７を形成する。

次に、これらの取付面１６および１７に対して超硬合金
切刃チップ１４を銅板１８等を介し、ロー付けにより固
着する。

この際、切刃チップ１４のすくい面１９が■形溝１０の
側に来るようにし、かつこのすくい面１９が、ドリルの
中心線Ｏを通りかつこの切刃チップ１４に平行な面２０
に対し、チップ取付面１７の反対側に位置するように配
置する。

また、切刃チップ１４のすくい面１９は、ドリル中心線
Ｏの付近にパイプのＶ形溝１０の側に突出した長手方向
の凸形曲率部２１を有し、更に同切刃チップ１４のドリ
ル中心線Ｏから離れた位置にすくい面１９に対して窪ん
でいる長手方向の■形すくい面２２および２３を有する
。

更にまた、パイプ１１の先端部における円筒外周面２４
には、切削刃を支えるための少なくとも１つの（実施例
では２つの）補強パッド２５をこのパイプ１１内に埋め
込みロー付は等により固着しである。

本考案によれば、従来のガンドリルのように先端超硬合
金切刃チップとパイプとを突き合わせロー付けによって
固着する必要がなく切刃チップ１４の取り付は面１６．
１７をロー付けしたことによりパイプと切刃チップの保
持力が増加したのでドリル強度が向上する。

また、油入１５の断面積はドリルの強度を低下させるこ
となく大きくできるので、切屑排出のための油量をより
十分に供給することができる。

更に、切刃チップ１４の構造上すくい面１９を中心を通
る面２０よりずらし、同すくい面は中心付近を通る凸形
円弧率をもち、更に■形すくい面２２ 、２３を設けた
ことにより相乗効果により切屑が比較的短かく切断され
て排出され、切削がパイプ１１に巻付くのを防止するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のガンドリルの拡大正面図、第２図は側
面図、第３図は斜視図であり、第４図は従来のガンドリ
ルの正面図および第５図は同側面図である。 １０・・・・・・■形溝、１１・・・・・・パイプ、１
２・・・・・・内空胴部、１３・・・・・・ピース、１
４・・・・・・切刃チップ、１５・・・・・・油入、１
９・・・・・・すくい面、２０・・・・・・平行面、２
１・・・・・・凸形曲率部、２２．２３・・・・・・■
形すくい面、２４・・・・・・円筒外周面、Ｏ・・・・
・・ドリル中心線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 表面に長平方向のＶ形溝１０をもつパイプ１１の先端部
   における内空胴部１２にピース１３を長手方向に固着し
   て内空胴部の残部を油入１５とし、パイプ先端部の前記
   Ｖ形溝の一側面側に超硬合金切刃チップ１４を、該切刃
   チップのすくい面１９がドリル中心線Ｏを通りかつ該切
   刃チップと平行な面２０より前記■形溝１０の側へずれ
   るようにして固着し、かつ該切刃チップはドリル中心線
   Ｏ付近に前記Ｖ形溝１０の側へ突出した凸形円弧部２１
   を有すると共に前記中心線Ｏから離れた位置に窪み状の
   Ｖ形すくい面２２．２３を有することを特徴とするガン
   ドリル。