JPS587562Y2 - マイクロスイツチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はリードスイッチを内蔵したマイクロスイッチ
の改良に関するもので、特に押釦と可動磁性板との間に
介在されたコイルばねを、可動磁性板の作用点に近づく
にしたがって小径となるようテーパ状に形成して、動作
の安定化を図るようにしたものである。

一般にこの種のマイクロスイッチは第１図に示すように
構成され、ケースカバー１の中央の磁石２の上面には固
定磁性板３が、またその下面には可動磁性板４が右端の
係合部５を支点として揺動可能に配設されており、一方
、ケースカバー１の上部には押釦６が上下動自在に装着
され、これの筒状のばね支持部７と上記可動磁性板４の
上面との間には、突起４ａを介してねじりコイルばね８
を介装させである。

そして、押釦６の非押圧状態においては、ねじりコイル
ばね８は押釦６を上方に付勢し、かつ可動磁性板４は磁
石２に吸着されてほぼ水平に位置しており、押釦６を押
圧操作することにより、係合部５を支点として可動磁性
板４を磁石２から離間せしめて回動させ、この磁石２と
対向するようにケース本体に取付けられたリードスイッ
チ（図示路）に磁束を作用させて、その接点をＯＮ動作
させるものである。

ところが、従来はねじりコイルばね８として第１図なら
びに第２図に示すようなストレート状のものを使用して
いるために、押釦６の押圧操作に伴なう可動磁性板４の
傾斜に追従して、ねじりコイルばね８も必然的に傾き、
このコイルばね８の側面がケースカバー１や押釦６の一
部に接触して動作不良あるいは復帰不良を誘発するおそ
れがある。

また、上記のような構造のスイッチは、押釦６による操
作力を極力少なくするために、ねじりコイルばね８の可
動磁性板４に対する作用点をなるべく回動支点である係
合部５から遠ざ゛け、加えて、ねじりコイルばね８の径
も極力小さくして可動磁性板４に対する作用点をなるべ
く微小にすることが望ましいが、しかし、これらはスイ
ッチ全体の構造からしても充分に満足することはできず
、同図から明らかなように、ねじりコイルばね８の下端
部は、その動作を円滑化ならしめるために可動磁性板４
の突起４ａに遊嵌的に係合させている。

ところが、第２図に示すように、可動磁性板４に対する
ねじりコイルばね８の理論上の作用点は、ねじりコイル
ばね８の軸心上のＡ点にあるが、実際の動作時には可動
磁性板４の傾斜ならびにコイルばね自体のガタつきによ
り、その作用点が保合部５寄りのＢ点に移動し、その作
用点の位置ずれによりスイッチ動作が不安定になるとい
う欠点があった。

この考案は上記従来の欠点に鑑みてなされたもので、押
釦と可動磁性板との間に介在されるコイルばねを、可動
磁性板との接触部に近いほど小径となるようテーパ状に
形成して、これによりスイッチ動作の安定化を図るよう
にしたマイクロスイッチを提供することを目的とする。

以下、この考案の一実施例を第３図に基づいて詳細に説
明する。

第３図はこの考案に係るマイクロスイッチの片側、すな
わちケース本体とケースカバーとに分割形成されたうち
のケースカバーのみの内部構造を示すもので、図示しな
いケース本体はケースカバー１０とほぼ同形状をなし、
その中央部には微小接点間隙を有するリードスイッチが
内蔵されていて、常態においてはケースカバー１０の開
口面に一体的に接合される。

１１は固定磁性板１２とともにケースカバー１０の中央
部に圧入固定された磁石、１３は磁石１１の下面部に水
平に配設された可動磁性板で、この可動磁性板１３の一
端部にはその両幅方向に突起１４が設けられていて、こ
の突起１４をケースカバー１０の係合凹部１５に遊嵌的
に嵌合させて、この突起１４を支点として可動磁性板１
３全体が回動自在となっている。

１６はケースカバー１０の−Ｌ部の溝１８に上下動自在
に装着された押釦で、この押釦１６の突起１７はガイド
溝１９に嵌合してその上下動動作が往復直線運動となる
よう規制しているとともに、押釦１６の磁石１１寄りの
一側部には、下面が開口する深孔円錐筒状の支持孔２０
を設けである。

この支持孔２０内にはわじリコイルばワ２１が挿入され
ていて、その上端面は支持孔２０の上壁面に、またその
下端面は可動磁性板１３上の突起２２に圧接嵌合し、か
つ、このねじりコイルばね２１の下半部は可動磁性板１
３との接触部に近づくにしたがってそのばわ径が徐々に
小径となるようテーパ状に形成しである。

そして、押釦１６の非押圧状態においては、押釦１６は
ねじりコイルばね２１の反発力によって上方に付勢され
、また可動磁性板１３は磁石１１に吸着されてほぼ水平
に位置している。

このような構成において、押釦１６を押圧操作すること
により、可動磁性板１３を磁石１１から離間・回動せし
めて、図示しないリードスイッチの接点を接近ＯＮ動作
させることは先に述べた通りであるが、上記ねじりコイ
ルばね２１の下半部をそのばね径が徐々に小径となるよ
うテーパ状に形成することによって、可動磁性板１３に
対する理論上の作用点Ａと実際の作用点Ｂとが一致しな
いまでも、従来よりも一層近接するために、スイッチの
動作精度が向上・安定し、また実際の作用点Ｂが従来よ
りも一段と回動支点である突起１４から遠ざかるために
、オーバートラベル量を大きくとることができるととも
に、スイッチの動作荷重すなわち押釦１６の押圧力が軽
減されるのである。

加えて、上記のようにねじりコイルばね２１の可動磁性
板１３に対する作用点をより小さく、がつ安定化させる
ことによって、ねじりコイルばね２１のたわみ接触等に
よる動作不良を未然に防止できるのである。

尚、ねじりコイルばね２１の形状は前記実施例形状のも
のに限らず、例えばねじりコイルばねの全長にわたって
テーパ状に形成したものであっても同様な効果が得られ
る。

以上の説明から明らかなように、この考案に係るマイク
ロスイッチは、押釦と可動磁性板との間に介在されるね
じりコイルばねを、上記可動磁性板との接触部に近づく
にしたがってそのばね径が徐々に小径となるようテーパ
状に形成したものであるので、ばね自体のたわみやガタ
つき等によって動作不良を起こすおそれはなく、また可
動磁性板に対するばねの作用点がその支点よりも遠ざか
り、かつ小さな点に安定するので、スイッチの動作特性
を高精度に維持することができ、さらにはオーバートラ
ベル量は大きく、また動作荷重は軽減することができる
等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のマイクロスイッチの内部構造を示すケー
スカバーのみの正面図、第２図は同じくねじりコイルば
ねと可動磁性板との相互関係を示す要部拡大図、第３図
はこの考案に係るマイクロスイッチの一実施例を示すケ
ースカバーの要部拡大図である。 １０・・・・・・ケースカバー、１１・・・・・・磁石
、１３・・・・・・可動磁性板、１６・・・・・・押釦
、２０・・・・・・支持孔、２１・・・・・・ねじりコ
イルばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スイッチケース内にリードスイッチを内蔵し、押釦操作
   により一端が回動支持された可動磁性板を磁石に対して
   接近離反させることによって上記リードスイッチをスイ
   ッチ動作させる構造のものにおいて、上記押釦と可動磁
   性板との間に介在され、かつ一端が押釦に、他端が可動
   磁性板の突起に圧接嵌合したねじりコイルばねを、上記
   可動磁性板との接触面に近づくにしたがってそのばね径
   が徐々に小径となるようテーパ状に形成したことを特徴
   とするマイクロスイッチ。