JPS586726B2 - 自己補強性ヒドロゲル - Google Patents

自己補強性ヒドロゲル

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JPS586726B2
JPS586726B2 JP48018634A JP1863473A JPS586726B2 JP S586726 B2 JPS586726 B2 JP S586726B2 JP 48018634 A JP48018634 A JP 48018634A JP 1863473 A JP1863473 A JP 1863473A JP S586726 B2 JPS586726 B2 JP S586726B2
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JP
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water
hydrogel
nitrogen
copolymer
hydrophobic polymer
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JP48018634A
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高倉孝一
今井清和
山下修蔵
柴谷亨一郎
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高分子材料を吸収膨潤せしめてなるヒドロゲル
に関し、さらに詳しくは大きな機械的強度を有する自己
補強性ヒドロゲルに関する。
ここで言うヒドロゲルは吸水した高分子材料の乎衡膨潤
時における次式 で求められる吸水率が10%以上、好ましくは20%以
上のものをいい、本発明のヒドロゲルは親水性一疎水性
の二相構造を有する複合材料であり、たとえば人工臓器
、コンタクトレンズなどすぐれた生体適合性が要求され
る医療用材料や、また分離膜(例えば血液透析膜)、ク
ロマトグラブ用ゲルなどに用いられる。
1分子中に1個または1個以上の窒素原子を有する水溶
性ビニル単量体を少量の二官能性単量体などと共重合し
て得られる樹脂を基材とするヒドロゲルは生体と接触さ
せまたは生体に埋没して使用されるとき生体組織や粘膜
を刺激することなく生体とのなじみや親和性がよく医療
用基材として注目されている。
これらの事実の一部は特開昭46−3747、特開昭4
7−2598、特開昭47−8539にも記載されてい
る。
しかしながら従来の上述のごとき樹脂を基材とするヒド
ロゲルは一般に機械的強度が低く、このことが該ヒドロ
ゲルの利用面で大きな障害となっている場合が多い。
従来よりこの点を改良するための研究が行われているが
、十分な成果は得られていなかった。
本発明者らは、窒素原子を有する水溶性ビニル単量体を
主とする親水性高分子の幹に、ある範囲の大きさの疎水
性高分子の枝を適当に導入することにより、上述の含窒
素親水性高分子の樹脂を基材とするヒドロゲルの好まし
い性質を保持し(とくに抗凝血性などは著しく向上し)
かつ著しく向上した機械的強度を有するヒドロゲルを得
ることができることを見出した。
すなわち、本発明によれば1分子中に1個以上の窒素原
子を有する水溶性ビニル単量体化合物と末端に重合可能
な二重結合を有する分子量1000−100000の疎
水性高分子化合物との共重合物を吸水膨潤せしめた自己
補強性ヒドロゲルにより、上記の目的が達せられること
が判明した。
本発明においては含窒素親水性高分子の幹を形成するた
めに、1分子中に1個または1個以上の窒素原子を有す
る水溶性ビニル単量体を使用するここでいう水溶性ビニ
ル単量体とは、該単量体が室温(30℃)で少なくとも
重量比で10%以上好ましくは30%以上の量が水に均
一混合する単量体を指す。
本発明において使用する窒素原子を有する水溶性ビニル
単量体の例としては、次のようなものがあげられる。
アクリルアミド、メタアクリルアミドやN−メチルアク
リルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−メチロー
ルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミ
ド、ダイアセトンアクリルアミド等のN−モノ置換アク
リルアミド類、N−N−ジメチルアクリルアミド、N−
N−ジエチルアクリルアミド、N一エチルーN−アミノ
エチルアクリルアミド、N一エチルーN−ヒドロキシエ
チルアクリルアミド、N.N−ジメチロールアクリルア
ミド、N−N−ジヒドロキシエチルアクリルアミド等の
N−N−ジ置換アクリルアミド類、さらにはN−アクリ
ロイルモルホリン、N−アクリロイルピペリジン、N−
アクリロイルピロリジン複素還式化合物、N−ビニルピ
ロリドン、N−ビニルピペリドン等のN−ビニル化合物
、及び2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピル
第4級アンモニウム塩、ビニルピリジン4級アンモニウ
ム塩、ジメチルアミノエチルメタクリレート第4級アン
モニウム塩などがある本発明においては含窒素親水性高
分子の幹を形成するために、上記の如き水溶性含窒素ビ
ニル単量体を使用するが、これらの含窒素水溶性単量体
の単独重合又は共重合により形成される高分子の諸性質
(ヒドロゲル吸水率調節、乾燥ヒドロゲルの取扱い安定
性向上、ヒドロゲルの透明性向上、生体親和性向上等)
を改良するため、他の重合可能な親水性単量体および疎
水性単量体を変性剤として含窒素水溶性単量体に対し等
モル以下の範囲で添加して共重合を行なわせる場合があ
る。
この変性剤としての単量体には一般のビニル単量体、ジ
エン単量体などが用いられ、例えば(メタ)アクリル酸
、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエ
チル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)ア
クリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、
(α−メチル)スチレン、(メタ)アクリロニトリル、
ビニルエステル、ビニルエーテル、エチレン、プロピレ
ン、プテン、イソプレン、ブタジエン、無水マレイン酸
などが挙げられる。
さて疎水性高分子の枝を導入するために本発明では末端
に重合可能な二重結合を有する分子量1000以上10
0000以下の疎水性高分子化合物を使用する。
これにより該疎水性高分子化合物の末端の二重結合部分
で前記の含窒素水溶性ビニル単量体及び場合によっては
目的に応じてさらに少量の改質用単量体と共重合させて
疎水性高分子の枝をつくるわけである。
ここで用いる疎水性高分子化合物は一例をあげれば次の
如き構造を有している。
上記化合物は末端に反応性二重結合を有するスチレン重
合体であるが、この他にα−メチルスチレン、ブタジエ
ン、イソプレン、メチルメタクリレート、メチルアクリ
レート、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの
重合体の末端に重合可能な二重結合を有したものも有効
に使用できる。
このような高分子化合物はたとえば特開昭47−214
86号公報に記載されているような方法すなわち、該重
合体の末端に重合可能な末端化剤を反応させて、製造す
ることができる。
ここでいう末端化剤にはアルキル基が6個又はそれ以下
の炭素原子を有するビニルハロアルキルエーテル、6個
またはそれ以下の炭素原子を有するハロアルカノイツク
酸のビニルエステル、ハロゲン化アリル、アクリルハラ
イド、メタクリルノライド、ノロマレイン酸無水物、ハ
ロマレイン酸エステル、ハロゲン化ビニルおよびハロビ
ニルシランを含む。
ノロゲン基はそのクロロ、フルオロ、ブロモ,またはア
イオド基であり得るし、好ましくはクロロ卑である。
このような高分子化合物が含窒素親水恨高分子の幹に枝
として結合し、生成共重合物が汁を吸収し膨潤して機械
的強度の向上した(枝高分子を有しない場合に比較して
向上した)ヒドロゲルを与えるためには、枝を形成する
高分子化合物が水に膨潤しにくい疎水性物質であること
が必贋である。
具体的には該疎水性高分子は30℃の水中に浸した場合
、平衡吸水率が10%以下であることが必要である。
また、この疎水性高分子化合物の分子量は1000〜1
00000の範囲内であるべきである。
もし分子量が1000未満であると補強性が小さく、ま
た疎水性高分子化合物の親水性幹高分子に対する使用重
量あたりのヒドロゲルの平衡吸水率の低下が大きくなる
一方疎水性高分子化合物の分子量が100000を越え
ると、疎水性高分子化合物の親水性幹高分子に対する使
用重量あたりの補強性が小さくなる。
疎水性高分子化合物のさらに好ましい分子量範囲は20
00〜500000間である。
なおここでいう分子量は蒸気圧法または浸透圧法により
測定される含窒素水溶性ビニル単量体(及び少量の改質
単量体)に重合能を有する疎水性高分子化合物を共重合
させると、得られる共重合物を基材とするヒドロゲルの
強度は向上するが、ヒドロゲルを構成する基材高分子材
料中での疎水性高分子化合物の含有量は重量基準で5%
以上80%以下が適当であり、もつとも好ましくは10
〜30%である。
すなわち共重合物中の疎水性高分子化合物含有量が5%
以上で上記の効果が明瞭となり、10〜30%で強度(
ヒドロゲルとしたときの強度)が著しく増大し、吸水率
の低下も少く、生体との親和性が良好で抗凝血性なども
顕著に改良される。
含窒素水溶性ビニル単量体(及び場合によっては少量の
改質用単量体)と末端に二重結合を有する疎水性高分子
化合物との共重合は塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸
濁重合のいずれによっても行うことができる。
いずれの場合においても共重合反応終了後、共重合に関
与しなかった疎水性高分子化合物を除去することが好ま
しい。
このためには溶剤抽出法などが採用される。
とくに塊状重合で直ちに成形物を製造する場合、共重合
反応に際して架橋剤を添加すると最終生成物であるヒド
ロゲルの性能が向上するので好ましい。
架橋剤は一分子中に二官能以上有する単量体で、例えば
N−N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチ
レングリコールジ(メタ)アクリート、ジエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンなどで
ある。
架橋剤濃度は所望の架橋度に基づいて選ばれるが、好ま
しくは0.1〜2重量%である。
溶液重合法はもつとも一般に採用できる共重合法であり
、この場合重合溶剤としては含窒素水溶性ビニル単量体
、改質用単量体(変性剤)、末端に二重結合を有する疎
水性高分子化合物およびそれらが反応して生成する共重
合物のいずれもが溶解するものを選ぶことが好ましい。
乳化重合、懸濁重合は塊状重合と同様、末端に二重結合
を有する疎水性高分子化合物が含窒素水溶性ビニル単量
体は場合によっては添加する改質用単量体の混合物に溶
解する場合に採用して有利な場合がある。
重合触媒としては一般のラジカル開始剤たとえばアゾビ
スイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキシド、ジイ
ソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパー
オクトエート、アンモニウムパーサルフエート、過酸化
水素などが用いられる。
共重合系は含窒素水溶性単量体の1種またはそれ以上と
末端に重合可能な二重結合を有する疎水性高分子化合物
の1種またはそれ以上場合によっては改質用単量体の1
種またはそれ以上を含むことができる。
但しここで改質用単量体の総量は含窒素親水性化合物の
特徴を生かすため含窒素水溶性単量体の総量に対し等モ
ル以下であることが望ましく、二重結合を有する疎水性
高分子化合物と共重合した後の共重合物は生体親和性な
どの性質を良好とするため30℃の水中における平衡吸
水率が10%以上、好ましくは20%以上であることが
必要である。
塊状重合で直接鋳込重合を行う場合以外は、共重合物は
プレス成形、押出成形、射出成形で成形加工を行うか、
または共重合物を溶液とし流延法で成形を行う。
また共重合物の溶液を他の基材の上にコートすることも
ある。
特殊な場合では該共重合物を適当な親水性単量体または
これと溶媒との混合物に溶解し、重合開始剤またはこれ
と架橋剤を加えて鋳込重合を行い成形することもある。
以上の説明により埋解されるごとく、本発明のヒドロゲ
ルを構成する共重合物は含窒素水溶性単量体と末端に重
合可能な二重結合を有する疎水性高分子化合物との共重
合からなり、かつ該共重合物は所望により少量の第三の
単量体成分および、または架橋剤成分を含有しているこ
とができる。
本発明のヒドロゲルはその用途に応じてフイルム状、シ
ート状、管状、棒状、繊維状、粒状、スポンジ状などの
適宜の形状を有することができる。
以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明する。
実施例 1 0.04mlのジフエニルエチレンを含む500mlの
ベンゼン溶液中へ、濃度12%のn−ブチルリチウムの
n−ヘキサン溶液を赤褐色になるまで滴下し、更に4.
8ml(6.2x10−3モル)の該n一ブチルリチウ
ム溶液を加えた。
次に115g(1.1モル)のスチレンを冷却、及び滴
下速度を調節することにより50℃に保ちながら加えた
滴下終了後30分間この温度を維持し、20℃にて0.
88g(0.02モル)のエチレンオキシドを加え更に
2ml(0.02モル)のメタクリルクロライドを反応
させた。
ポリマーをメタノールにて沈澱させ片末端に二重結合を
有する反応性ポリスチレン(T)を得た。
分子量は蒸気圧滲透王法の測定より14000であった
この反応性ポリスチレン(T)4gをジメチルホルムア
ミド120mlに溶解し16gのN−N−ジメチルアク
リアミド、14gのプチルアクリレート、及び0.2g
のジインプロピルパーオキシジカーボネートを窒素気流
下でガラスアンプルに仕込み、封管後60℃の恒温槽中
にて30時間重合を行ない、該ポリマー溶液を水中へ滴
下しn−ヘキサンで洗條し共重合物を得た。
このようにして得た共重合物中の(1)の含有率は約1
0重量%であった。
この共重合物をジメチルホルムアミドに溶解しキャスト
法で製膜して透明フイルムを得た。
このフイルムを一週間水に浸漬して平衡膨潤に達せしめ
たところ吸水率は55%であった。
この膨潤フイルムの引張り強度は35kg/cr2であ
った。
なお(I)を含有しないポリマーでは平衡膨潤時の吸水
率は70%でフイルムの強度は3kg/cr2であった
実施例 2 実施例1と同じ反応性ポリスチレン(T)5gを30m
lのジメチルホルムアミドに溶解し、8gのダイアセト
ンアクリルアミド及び0.1gのアゾビスインブチロニ
トリルを加え、窒素気流下にてアンプル中に仕込み、封
管後60℃の恒温槽中にて30時間重合を行ない、実施
例1と同法でポリマーを精製した。
共重合物中の(I)の含有率は20重量%であり、該共
重合物を実施例1と同法にてフイルムとし、水に浸漬し
てヒドロゲルとしての性能を測定したところ吸水率は3
5%で、水中膨潤時のフイルム強度は35、5kg/c
m2であった。
実施例 3 実施例1にて合成した共重合物4.07を直径2cm、
深さ0.6cmの枠内に置き150℃、50気圧下にて
溶触成形し透明のレンズ様デスクを得た。
このデスクを水中に膨潤させて自己補強性ヒドロゲルを
得た。
実施例 4 実施例2で得られた膨潤フイルム、ガラス、ポリスチレ
レン、シリコンゴム、およびポリダイアセトンアクリル
アミドの各試験片を室温の水中に24時間以上保存した
のち時計皿に入れ、37℃恒温槽中に置いた。
各試験片に0.25mlの新鮮な犬のACD血液を滴下
し、0.1モルの塩化カルシウム水溶液を0.025m
A加えて凝血反応を開始した。
よく攪拌しガラス板で時計皿を被い所定時間毎に水を加
えて凝血の進行を停止させた。
生成した凝血塊を水中に5分間浸漬したのち37%ホル
ムアルデヒド水溶液に5分間浸し、さらに水で洗い凝血
塊を固定させた。
固化した凝血塊をF紙の間で押え水分を吸収し、重量を
秤量した。
ガラス上における最大凝血塊重量を100とした場合、
凝血塊重量が50となる時間をt50とすれば、ガラス
のt5o=2分、ポリスチレンのt5o=2.5分、ポ
リダイア七トンアクリルアミドのt5o=3.5分、シ
リコーンのt5o=6分、実施例2で得られた膨潤フイ
ルムのt50=6.5分であった。
これより、本発明のヒドロゲルは優れた抗凝血性を有す
ることがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 1分子中に1個または1個以上の窒素原子を有する
    水溶性ビニール単量体化合物と末端に重合可能な二重結
    合を有する分子量1000〜100000の疎水性高分
    子化合物との共重合物に10重量%以上の水を含ませて
    なる自己補強性ヒドロゲル。
JP48018634A 1972-12-29 1973-02-14 自己補強性ヒドロゲル Expired JPS586726B2 (ja)

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CA189,178A CA1081891A (en) 1972-12-29 1973-12-28 Materials for self-reinforcing hydrogels
GB5990773A GB1419669A (en) 1972-12-29 1973-12-28 Metetials for self-reinforcing hydrogels
FR7347092A FR2212386B1 (ja) 1972-12-29 1973-12-28
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