JPS586385Y2 - マットレス装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はマツトレス装置の改良に関する。

一般に、従来のマツトレス装置は多数のコイルスプリン
グを平板状に連結してスプリングユニットを構成し、こ
のスプリングユニットの上下面の少なくとも一方の面に
クッション体を設ける。

このクッション体としては表地と裏地との間に弾性体を
設け、それら三者が一体的になるようにキルテイングが
施されたものが多く使用されている。

ところで、クッション体にキルテイングを施す目的とし
ては、外観的美感の向上、クッション体の強度向上や保
温効果の向上等の為である。

一方、一般的にマツトレス装置を硬くする為に、補助ス
プリングを使用したり、硬質の弾性体を使用すること等
が行なわれていた。

しかしながらこの様な方法によると、補助スプノングを
取着するのに手間がかかったり、部品点数が増えたりし
て価格の上昇を招いていた。

又硬質の弾性体を使用すると、マツトレス全体が硬い感
じになり、寝心地や感触を悪くしたり、キルテイングを
施してもキルテイングの線が鮮明とならず、外観的に良
好なものが得られないという欠点があった。

本考案は上記事情にもとすきなされたもので、その目的
とするところは、クッション体の長手方向の略中央部あ
るいは幅方向の略中央部にキルテイングを密に施するこ
とにより、硬い部分と柔らかい部分を持った寝心地の良
好な保温性に優れ、又外観的にも良好で安価なスットレ
ス装置を提供することにある。

以下本考案の一実施例を図面にもとすいて説明する。

図中１は一端側にヘッドボード２が取着され、下面四隅
に脚３・・・・・・が取着されたボトムマツトレスであ
る。

このボトムマツトレス１の上面にマツトレス４が載置さ
れている。

第１図においては、マツトレス４の長手方向略中央部５
にキルテイング７を密に、その他の部分６．６にはキル
テイング７を普通に施したマツトレス４がボトムマツト
レス１の上面に載置されている。

第２図においては、マツトレス４の幅方向略中央部８に
キルテイング７を密に、その他の部分９゜９にはキルテ
イング７を普通に施したマツトレス４がボトムマツトレ
ス１の上面に載置されている。

第３図においては、多数のコイルスブリング１１・・・
・・・をヘリカル線（図示せず）で平板状に連結すると
ともに、上面と下面の周辺に各々枠線１２．１２を上記
スプリング１１・・・・・・にクリップ（図示せず）で
連結してスプリングユニット１０を構成している。

そしてこのように構成されたスプリング二二ツト１０の
上下面には、それぞれフェルトやサイザル等からなる保
護材１３．１３、ウレタンフオームや綿等からなるクッ
ション材１４．１４及び、金布等からなる保護布１５．
１５を上記スプリングユニット１０よりも大きく形成し
て順次設けられ、上記保護布１５．１５を上記保護材１
３．１３と上記クッション材１４．１４を包み込むよう
に上記スプリングユニット１０の周囲に位置するコイル
スプリング１１・・・・・・にクリップ１６・・・・・
・で係止することにより中造り体１７を形成している。

そして上記中造り体１７の上下両面にそれぞれクッショ
ン体１８．１８を載置し、上記中造り体１７の周側面に
襠地１９を設け、この襠地１９の上下両端と上記クッシ
ョン体１８．１８の表地２０．２０の周縁をテープエツ
ジ２４．２４で包むようにして縫合している。

そして上記クッション体１８．１８は表地２０．２０と
裏地２１．２１との間にウレタン等の弾性体２２．２２
を設け、上記クッション体１８．１８の長手方向略中央
部５あるいは幅方向略中央部８にキルテイング７を密に
施し、その他の部分６，６や９，９にはキルテイング７
を普通に施して構成されている。

そしてキルテイング７が施された力所の弾性体２２．２
２は弾性変形を起こし、上記表地２０．２０と裏地２１
．２１が縫合され、その部分にはへこみ２３・・・・・
・が出来ている。

上記へこみ２３はキルテイング７が密に施された部分に
は多く出来、キルテイング７が普通に施された部分には
少なく出来ている。

しかして、上記構成のマツトレス装置に人体が横臥する
と、スプリングユニツ）１０の各々スプリング１１・・
・・・・が上記荷重に応じ、クッション体１８、クッシ
ョン材１４、保護林１３を介して各々所定量の弾性変形
をするが、まず最初に上記クッション体１８が荷重を受
ける。

上記クッション体１８はキルテイング７が密に施された
部分５とキルテイング７が普通に施された部分６，６と
から戊っており、上記キルテイング７が密に施された部
分５の弾性体２２は圧縮された状態になっており弾力性
が非常に小さくなっている。

そのため上記キルテイング７が密に施された部分５に加
った荷重は上記弾性体２２の弾力性が小さいため、保護
林１３、クッション材１４を介して、スプリングユニツ
） １０の上記キルテイング７が密に施された部分５に
対応するスプリング１１・・・・・・に分散されずに加
わる。

そのため上記キルテイング７が密に施された部分５に対
応するスプノング１１・・・・・・があたかも一体とな
るようにして上記荷重を受けるから、上記キルテイング
７が密に施された部分５に対応する個々のスプリング１
１・・・・・・の弾性変形量は小となる。

これに対して上記キルテイング７が普通に施された部分
６，６に加わった荷重は、上記保護林１３、クッション
材１４を介してスプリングユニット１０の上記キルテイ
ング７が普通に施された部分６，６に対応するスプリン
グ１１・・・・・・に上記キルテイング７が普通に施さ
れた部分６，６の弾性体２２は弾力性が大であるから、
分散されて加わる。

したがって上記スプリング１１・・・・・・はこの分散
された荷重に応じて弾性変形するから、上記キルテイン
グ７が普通に施された部分６，６に対応する各スプリン
グ１１・・・・・・の弾性変形量は、上記キルテイング
７が密に施された部分５に対応する各スプノング１１・
・・・・・の弾性変形量に比べて大となる。

それ故上記クッション体１８の長手方向略中央部あるい
は幅方向略中央部にキルテイング７を密に施せば、人体
が横臥した時に、一番大きな荷重がかかる部分（臀部）
がマツトレスの略中夫にあたり、その部分が他の部分に
比べて大きく変形することがなくなり、人体を理想的に
支えることができ、又、キルテイング７を普通に施した
部分の感触を悪くすることはない。

又、キルテイング７を施すことによりキルティング力所
にはへこみ２３・・・・・・がで゛きる。

マツトレスの上面に人体が横臥すると、人体とマツトレ
ス４の上記へこみ２３・・・・・・との間に空気層がで
き、その空気層は保温効果を高める。

それ故キルテイング７が密に施されれば施されるほどへ
こみ２３・・・・・・が多くなり、それだけ保温効果が
大となる。

又、密にキルテイングが施された部分５の弾性体２２の
弾力性が小さくなるから荷重により弾性体２２がつぶさ
れることがなくなり、へこみ２３・・・・・・を推持で
きるが、普通にキルテイング７施された部分６，６の弾
性体２２の弾力性は大のままであるから、荷重により弾
性体２２がつぶされ、上記へこみ２３・・・・・・が小
さくなり、人体とマツトレスのへこみ２３・・・・・・
との間にできる空気層が小さくなるから保温効果がうす
れる。

なお、本考案は上記一実施例だけに限定されるものでは
なく、第２図に示した実施例も同様の効果が得られ更に
上記中造り体１７の下面側にはキルテイングを施さない
クッション体やあるいは外装地をじかに載置してもよい
。

以上述べたように本考案においては、多数のスプリング
を平板状に連結して構成されたスプリングユニットの上
下面の少なくとも一方の面に、表地と裏地との間に弾性
体を設け、これら三者が一体的になるようにキルテイン
グが施されたクッション体を載置するものにおいて、上
記クッション体の長手方向略中央部あるいは幅方向略中
央部にキルテイングを密に施したから、人体がマツトレ
スの上面に横臥した時に、上記クッション体の略中央部
に一番大きな荷重がかかるがその部分は他の部分に比べ
て弾性変形が少ないので、その部分だけ大きく変形する
ことがなくなり、マツトレス全体の感触をそこなうこと
なく、人体を理想的に支えることができ、寝心地の良い
安価なマツトレス装置を提供できる。

又、人体とマツトレスとの間に多数の空気層を設けるこ
とが出来るので保温効果にも優れたマツトレス装置であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は長手方向略中央部にキルテイングを密に施した
マツトレス装置をベッド装置に使用した斜視図。 第２図は幅方向略中央部にキルテイングを密に施したマ
ツトレス装置をベッド装置に使用した斜視図。 第３図は本考案の一実施例を示す一部を断面した側面図
。 ５．８・・・・・・キルテイングが密に施された部分、
６゜９・・・・・・キルテイングが普通に施された部分
、７・・・・・・キルテイング、１０・・・・・・スプ
リングユニット、１１・・・・・・スプリング、１７・
・・・・・中造り体、１８・・・・・・クッション体、
２０・・・・・・表地、２１・・・・・・裏地、２２・
・・・・・弾性体、２３・・・・・・へこみ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多数のスプリングを平板状に連結して、スプリングユニ
   ットを構成し、このスプリングユニットの上下面の少な
   くとも一方の面に、表地と裏地との間に弾性体を設け、
   これら三者が一体的になるようにキルテイングが施され
   たクッション体を載置するものにおいて、上記クッショ
   ン体の長手方向の略中央部あるいは幅方向の略中央部に
   キルテイングが密に施された事を特徴とするマツトレス
   装置。