JPS586388Y2 - マットレス装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はマツトレス装置の改良に関する。

一般に、従来のマツトレス装置は多数のコイルスプリン
グを平板状に連結してスプリングユニットを構成し、こ
のスプリングユニットの上下面の少なくとも一方の面に
クッション体を設ける。

このクッション体としては、表地と裏地との間に弾性体
を設け、それら三者が一体的になるようにキルテイング
が施されたものが多く使用されている。

ところで、クッション体にキルテイングを施す目的とし
ては、外観的美感の向上、クッション体の強度向上や保
温効果の向上等の為である。

一方、一般的にマツトレスの周辺部を硬くする為に、補
助スプリングを使用したり、硬質の弾性体を使用するこ
と等が行なわれていた。

しかしながらこの様な方法によると補助スプリングを取
着するのに手間がかかったり、部品点数が増えたりして
価格の上昇を招いていた。

又硬質の弾性体を使用すると、マツトレス全体が硬い感
じになり寝心地や感触も悪くしたり、キルテイングを施
してもキルテイングの線が鮮明とならず、外観的に良好
なものが得られないという欠点があった。

本考案は上記事情にもとづきなされたもので、その目的
とするところはクッション体の幅方向周辺部あるいは長
手方向周辺部にキルテイングを密に施すことにより、外
観的美感や感触を損うことなく、安価な方法で周辺部を
硬くしたマツトレス装置を提供することにある。

以下本考案の一実施例を図面にもとづいて説明する。

図中１は一端側にヘッドボード２が取着され、下面四隅
に脚３・・・・・・が取着されたボトムマツトレスであ
る。

このボトムマツトレス１の上面にマツトレス４が載置さ
れている。

第１図においては、マツトレス４の幅方向周辺部５，５
にキルテイング７を密に、その他の部分６にはキルテイ
ング７を普通に施したマツトレス４がボトムマツトレス
１の上面に載置されている。

第２図においては、マツトレス４の長手方向周辺部８，
８にキルテイング７を密に、その他の部分９にはキルテ
イング７を普通に施したマツトレス４がボトムマツトレ
ス１の上面に載置されている。

第３図において、多数のコイルスプリング１１・・・・
・・をヘリカル線（図示せず）で平板状に連結するとと
もに、上面と下面の周辺に各々枠線１２．１２を上記ス
プリング１１・・・・・・にクリップ（図示せず）で連
結してスプリングユニツ） １０を構成している。

そしてこのように構成されたスプリングユニツ） １０
の上下面には、それぞれフェルトやサイザル等からなる
保護材１３．１３、ウレタンフオームや綿等からなるク
ッション材１４．１４及び傘布等からなる保護布１５．
１５を上記スプリングユニット１０よりも大きく形成し
て順次設け、上記保護布１５．１５を上記保護材１３．
１３と上記クッション材１４．１４を包み込むように上
記スプリングユニツ）１０の周囲に位置するコイルスプ
リング１１・・・・・・にクリップ１６・・・・・・で
係止することにより中道り体１７を形成している。

そして上記中道り体１７の上下両面にそれぞれクッショ
ン体１８．１８を載置し、上記中道り体１７の周側面に
検地２２を設け、この検地２２の上下両端と上記クッシ
ョン体１８．１８の表地１９．１９の周縁をテープエツ
ジ２３．２３で包むようにして縫合している。

そして上記クッション体１８．１８は表地１９．１９と
裏地２０．２０との間にウレタンフオーム等の弾性体２
１．２１を設け、上記クッション体１８．１８の幅方向
周辺部５，５あるいは長手方向周辺部８，８にキルテイ
ング７を密に施し、その他の部分６あるいは９にはキル
テイング７を普通に施して構成されている。

そしてキルテイング７が施された個所の弾性体２１．２
１は弾性変形を起こし上記表地２０．２０と裏地２１．
２１とが縫合されている。

しかして上記構成のマツトレス装置の上面のキルテイン
グが密に施された部分に荷重がかかるとクッション体１
８、クッション材１４、保護林１３を介してスプリング
ユニット１０の各々スプリング１１・・・・・・が上記
荷重に応じ、各々所定量の弾性変形をするが、まず最初
に上記クッション体１８が荷重を受ける。

上記クッション体１８はキルテイング７が密に施された
部分５，５とキルテイングが普通に施された部分６とか
ら戊っており、上記キルテイング７が密に施された部分
５，５の弾性体２１は圧縮された状態になっており弾力
性が非常に小さくなっている。

そのため上記キルテイング７が密なる部分５．５に加わ
った荷重は上記弾性体２１の弾力性が小さいため、クッ
ション材１４、保護林１３を介して、スプリングユニッ
ト１０の上記キルテイング７が密に施された部分５，５
に対応する各々スプリング１１・・・・・・に分散され
ずに加わる。

そのため上記キルテイング７が密に施された部分５，５
に対応するスプリング１１・・・・・・があたかも一体
となるようにして上記荷重を受けるから上記キルテイン
グ７が密に施された部分５，５に対応する各々のスプリ
ング１１・・・・・・の弾性変形量は小となる。

これに対して、上記キルテイング７が普通に施された部
分６に加わった荷重は、上記キルテイング７が普通に施
された部分６の弾性体２１の弾力性が大であるから、上
記クッション材１４、保護林１３を介して、上記スプリ
ングユニット１０の上記キルテイング７が普通に施され
た部分６に対応する各々スプリング１１・・・・・・に
分散されて加わる。

したがって上記キルテイング７が普通に施された部分６
に対応する各々スプリング１１・・・・・・の弾性変形
量は上記キルテイング７が密に施された部分５，５に対
応する各々スプリング１１・・・・・・の弾性変形量に
比べて大となる。

それ故、荷重に対してキルテイング７が密に施された部
分５，５の弾性変形量がキルテイング７が普通に施され
た部分６の弾性変形量に比べて小であるから従来使用出
来なかったマツトレスの周辺部を使用することができ、
マツトレス全体を有効に使用出来る。

又従来マツトレスの周辺部を硬くするために、補助スプ
リングを使用したりしているのに比べ、マツトレスの幅
方向周辺部あるいは長手方向周辺部にキルテイング７を
密に施すという簡単な作業により上記効果が得られると
いう利点を有する。

更にクッション体に硬質の弾性体を使用するとキルテイ
ングの線が不鮮明となったり、マツトレス全体が硬い感
じになるのに比べ、マツトレスの周辺部だけにキルテイ
ングを密に施したから、キルテイングの線が不鮮明にな
り外観的美感を損うということはなく、従来のマツトレ
スと同じように感触の良いマツトレスが得られる。

なお、本考案は上記一実施例だけに限定されるものでは
なく、第２図に示した実施例も同様の効果が得られ、更
に上記中道り体１７の下面側にキルテイングを普通に施
したクッション体やキルテイングを施さないクッション
体あるいは外装地をじかに載置してもよい。

以上述べたように、本考案においてｊよ、多数のスプリ
ングを平板状に連結して構成されたスプリングユニット
の上下面の少なくとも一方の面に、表地と裏地との間に
弾性体を設け、これら王者が一体的になるようにキルテ
イングが施されたクッション体を載置するものにおいて
、上記クッション体の幅方向周辺部あるいは長手方向周
辺部にキルティングを密に施したから、従来マツトレス
の周辺部は弾力性が弱く、凹み易いために安定性に欠け
、マツトレス全体の約８０％程度しか使用できなかった
が、周辺部まで使用することができるので、マツトレス
を有効に使用することができる。

又マツトレスの周辺部にキルテイングを密に施すという
簡単な作業によりキルテイングの線を不鮮明にして外観
的美感を損うということもなく、更にマツトレス全体を
硬い感じにして使用者に悪い感触を与えるということも
なく、上記効果が得られるという実用上効果大なるマツ
トレス装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は幅方向周辺部にキルテイングを密に施したマツ
トレスをベッドに使用した斜視図。 第２図は長手方向周辺部にキルテイングを密に施したマ
ツトレスをベッドに使用した斜視図。 第３図は本考案の一実施例を示すマツトレス装置の一部
を断面にした側面図。 ４・・・・・・マツトレス装置、５・・・・・・キルテ
イングが密に施された部分、６・・・・・・キルテイン
グが普通に施された部分、７・・・・・・キルテイング
、８・・・・・・キルテイングが密に施された部分、９
・・・・・・キルテイングが普通に施された部分、１０
・・・・・・スプリングユニット、１１・・・・・・ス
プリング、１７・・・・・・中造り体、１８・・・・・
・クッション体、１９・・・・・・表地、２０・・・・
・・裏地、２１・・・・・・弾性体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多数のスプリングを平板状に連結して、スプリングユニ
   ットを構成し、このスプリングユニットの上下面の少な
   くとも一方の面に、表地と裏地との間に弾性体を設け、
   これら三者が一体的になるようにキルテイングが施され
   たクッション体を載置するものにおいて、上記クッショ
   ン体の幅方向周辺部あるいは長手方向周辺部にキルテイ
   ングが密に施された事を特徴とするマツトレス装置。