JPH0344188Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は病院のベツトに使用して患者に好適な
マツトレスに関するものである。

〔従来の技術〕

従来のマツトレスは設置されている公知のベツ
トとやゝ同一の寸法に成形されているので、例え
ば患者が失禁などにより汚損した場合、シート、
及びクツシヨンの全部を取り替えなければならな
い。又、クツシヨンは患者が常時使用し、体重、
その他押圧のかゝる部分は扁平状に変形してしま
うのと、患者の病体によつてはベツトを傾斜状に
することがあるが、その場合、使用患者の動きに
よつてはシートが滑り、クツシヨンも縮む等の破
損や、患者の不快感等の原因が発生する欠点があ
つた。

〔考案が解決しようとする課題〕

本考案は従来の有する、このような問題点に鑑
みて成されたものであり、その目的とするところ
は、このマツトレスは簡単で短時間によりクツシ
ヨンも分割して、取替えることを可能にした事
と、シートの裏面に滑り止め隆起体が付着されて
おり、使用する患者に安定感を与えるマツトレス
を提供しようとするものである。

〔問題を解決するための手段〕

本願ではコンビネーシヨンカバーと、このカバ
ー内に区割された上部、中部、下部に着脱自在に
装着するカセツトクツシヨンから成り、且つ、上
記カバーに取付けた状差し状に構成された袋を利
用してクツシヨンを装着するよう構成されている
のと、シートとベツトの接触面には隆起体が付着
されているので滑り止めとなり、前記の問題を解
決しようとするものである。

〔実施例〕

本考案の一実施例を図面により説明する。

本考案のマツト体Ａはコンビネーシヨンカバー
１と、カセツトクツシヨン２から成る。

該コンビネーシヨンカバーは防水処理加工を施
した布地を素材として構成されているが、ほぼ公
知の布団の寸法に構成されたシート１Ａの長手方
向の左、及び右縁に一対の上部袋１Ｂ、一対の中
部袋１Ｃ、一対の下部袋１Ｄがそれぞれ対向した
状態にて設けられている。

この袋１Ｂ，１Ｃ，１Ｄは状差し状の構造に構
成されている。

そして、袋１Ｂの後方根元１B′、袋１Ｃの前
方根元１C″、袋１Ｄの前方根元１Ｄには、それ
ぞれ当該１Ｂ，１Ｃ，１Ｄの内方へ入り込んだ折
に込み部１B″，１Ｃ，１Ｃ′′′′，１D″が形成さ
れている。

この折り込み部１B″，１Ｂ，１Ｃ′′′′，１
C″は敷布をまき込み固定するのに使用するもの
である。

上記カセツトクツシヨン２は、上記コンビネー
シヨンカバー１に装着されるところから、公知の
普通の布団の長さを上部、中部、下部と均等に三
等分した寸法になつており、クツシヨンカバー２
Ａ内にウレタンフオームで表面、或いは裏面に凹
凸が形成されている。

公知の芯材２Ｂが収納されている。

この芯材については綿を収納することも勿論可
能である。

前述した如く、患者の病状によつてはベツトを
常時傾斜させて使用するが、その場合にシート１
Ａの底面が従来の如く無加工は生地であつては底
面が滑り、これによつてカセツトクツシヨン２に
も無理な重圧の負担がかゝり、早く毀損し取り替
える手間と長持ちしない原因となるのに鑑み、本
考案のシートには第４図、第６図、第７図に図示
の如く、滑り止め加工を施してある。シート１Ａ
の底面には発泡剤を混入したゴム液、又は合成樹
脂液をシート１Ａの組織に圧入、又は接着させ、
円筒か、皿状、又はこれに類した適宜形態の滑り
止め隆起体３を底面の全面に交錯線状、またわ、
隆起体の相互に僅かな間隔をつくつて全面に配設
し、シート生地面に模様状に表現したものであ
る。

成形された隆起体は柔軟であることは勿論、弾
性と伸縮力にも富むので、滑り止め作用も卓越で
ある。

〔作用〕

第１図の如く上部袋１Ｂ、中部袋１Ｃ、下部袋
１Ｄにクツシヨン２の両端部を差込み装着する。

次いで第３図の如くシーツ４の袋部に下部袋１
Ｃで支持されたクツシヨン２の一部を挿入した
後、このシーツ４の他方側部４Ｂを折り込み部１
D″に巻き込み固定する。

以下同様に中部袋１Ｃ、上部袋１Ｂで支持され
ているクツシヨンをそれぞれシーツで包む。

〔効果〕

イ カセツトクツシヨン２や、シーツは汚損した
り破損した場合に、部分的に取替え交換が簡単
に可能である。

ロ コンビネーシヨンカバー１の袋１Ｂ，１Ｃ，
１Ｄがシート１Ａの左右の両縁部にあるので、
失禁などによつてクツシヨンを汚損した場合、
該クツシヨンのみを汚すだけで、カバー１を汚
すことがないので取替え作業が簡単で済む。

ハ シーツを折り込み部に巻き込み、固定するこ
とが可能なので安定した状態となるのと、ベツ
トを傾斜状にしてもシートがずれることなく安
定している。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
はコンビネーシヨンカバーとカセツトクツシヨン
の関係を示す斜視図。第２図はクツシヨン体の斜
視図。第３図はシーツの取付け状態を示す斜視
図。第４図はコンビネーシヨンカバーの斜視図。
第５図は同上の底面方向からの斜視図。第６図は
第１図のイ部の拡大斜視図。第７図はシートの底
面図。第８図は滑り止め隆起体の断面図。 Ａ……マツト体、１……コンビネーシヨンカバ
ー、１Ａ……シート、１Ｂ……上部袋、１Ｃ……
中部袋、１Ｄ……下部袋、２……カセツトクツシ
ヨン、２Ａ……クツシヨンカバー、２Ｂ……芯
材、３……滑り止隆起体、４……シーツ、４Ａ…
…袋部、４Ｂ……他方側部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 下記の条件を具備するコンビネーシヨンカバー
   １とカセツトクツシヨン２とから成ることを特徴
   とするマツトレス。 イ コンビネーシヨンカバー１は平面左右に横長
   で、且つ防水加工を施した布地を素材として公
   知状の寸法に構成されたシート１Ａの平面視に
   おける左、及び右縁に状差袋状の上部袋１Ｂを
   一対と中部袋１Ｃを一対、下部袋１Ｄがそれぞ
   れ対向した状態で設けられ、シート１Ａの底面
   には、合成樹脂、又はゴム質より成る多孔質の
   弾性隆起体の形状を粒状、線状、もしくは交錯
   線状などに適宜な状態でこれを選択し、滑り止
   隆起体３を付着部の組織糸状に緊密に絡ませる
   か、発泡剤を混入したゴム液、又は合成樹脂液
   をシート１Ａを圧入し、前記の形状に構成され
   ていること。 ロ カセツトクツシヨン２はコンビネーシヨンカ
   バー１に装着されるため、公知の布団を三等分
   にした状態に成形されており、クツシヨンカバ
   ー２Ａ内にウレタンフオームで表面、底面に凹
   凸が形成された公知の芯材２Ｂが接着させて収
   納されていること。