JPS586004Y2 - エア−ガバナ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えばゼンマイ式のオルコール装置等に用い
られるエアーガバナーに関するものである。

従来、ゼンマイを駆動源とし、このゼンマイの出力を外
周面に多数の短針を突出形成したドラムと一体の出力軸
に伝達すると共に、このドラムの回転にともなって前記
短針で複数個の振動板を適時振動させて音楽をかなでる
オルゴール装置においては、出力軸の回転数をできうる
限り一定とするため、駆動源と連動回転する風切り回転
体を回転伝達機構を介して駆動源に連結し、この風切り
回転体の回転にともなう抵抗力によって、出力軸の回転
速度を調節しでいた。

しかしながら、上記した従来のエアーガバナーにおいて
は、駆動源たるゼンマイのトルク、歯車列からなる減速
機構の減速比、及び風切り板の大きさによって決定され
る風切り抵抗力が決まると、出力軸の回転数は決まって
しまい、その後、この出力軸の回転数を微調整すること
ができないという欠点があった。

本考案の目的は、エアーガバナーの組付後においても調
速量の微調整が行い得る構成のエアーガバナーを提供す
ることにある。

本考案の基本的構成は、出力手段に伝達すべき駆動力の
一部を風切り回転体に伝達し、該風切り回転体の回転抵
抗力によって前記出力手段へ伝達される駆動力の大きさ
を制御するエアーガバナーにおいて、風切り回転体に対
向する位置に遮蔽部材を設け、該遮蔽部材の前記風切り
回転体に対する被覆量を調整可能としたことを特徴とす
るエアガバナーである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

基台１上にはゼンマイ（図示せず）を収納した香箱２が
固定され、回転軸３の端部に一体的に取り付けられたツ
マミ（図示せず）を回転することにより図示しないゼン
マイが巻かれることになる。

軸３にはかさ歯車４が一体的に固定され、かさ歯車４は
、基台１上に形成された支柱１ａに回転自在に支持され
た出力軸５の端部歯車５ａと噛み合っている。

基台１上にはまた、屈曲した支持枠１ｂが形成され、風
切り回転体６は上端部を支持枠１ｂで、かつ下端部を基
台１上にそれぞれ回転自在に支承されて位置している。

風切り回転体６は風切り板６ａ 、 ６ａ・・・を互い
に直交するように一体に有し、同時に、ウオーム部６ｂ
を形成されている。

そして、出力軸５とウオーム部６ｂとは、減速機構７を
介しで連結されている。

支持枠１ｂ上には、遮蔽部材８が軸９を中心にして回動
可能に装着され、遮蔽部材８は、風切り回転体６の上方
を遮蔽するようになっている。

風切り回転体６を回転させると、第４図に示すように、
軸方向Ａ、Ａ’から空気は吸い込まれ、半径方向Ｂに押
し出される。

したがって、軸方向Ａ。Ａ′から吸い込まれる空気ある
いは半径方向Ｂに押し出される空気を遮蔽部材によりさ
えぎると、風切り回転体６に働く空気の抵抗力が減少す
ることになる。

すなわち、遮蔽部材８を回転することにより遮蔽部材８
が回転体６をおおう面積を自由に変化させる様にして、
出力軸５の回転速度を微調整できるようにしである。

なお、この微調整は遮蔽部材８を第３図に示すように風
切り回転体６に対して近づけたり遠ざけたりすることに
よっても行い得るのである。

又、実施例の説明はオルゴールの調速機構であったが、
これに限らず、蓄勢された部材の移゛動速度を調速する
ものに使えることは当然であり、かつ蓄勢手段としてバ
ネ、ゴム等積々ある。

以上、説明したように、本考案によれば、遮蔽部材を設
けることによって出力軸の回転速度の微調整が容易に行
えるという効果を有する。

そして、これにより、部品のバラツキから生ずる組立後
の出力軸の回転速度が各製品によってバラライでも、遮
蔽部材を適宜移動して風切り回転体の遮蔽面積を変化さ
せるだけで簡単に微調整が行い得るのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は装置全体の平面図、第２図はエアーガバナーの
斜視図、第３図はエアーガバナーの側面図、第４図は空
気の流れを示す斜視図を示す。 １・・・・・・基台、２・・・・・・香箱、５・・・・
・・出力軸、６・・・・・・風切り回転体、７・・・・
・・減速機構、８・・・・・・遮蔽部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 出力手段に伝達すべき駆動力の一部を風切り回転体に伝
   達し、該風切り回転体の回転抵抗力によって前記出力手
   段へ伝達される駆動力の大きさを制御するエアーガバナ
   ーにおいて、風切り回転体に対向する位置に遮蔽部材を
   設け、該遮蔽部材の前記風切り回転体に対する被覆量を
   調整可能としたことを特徴とするエアーガバナー。