JPS5858761B2 - 誘電体組成物

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【発明の詳細な説明】本発明は誘電体組成物（こ関するものである。

その目的とするところは誘電率（ε）、誘電損失（ｔａ
ｎδ）、εの温度安定度を著しく改善し、小型で大容量
の高安定度蓄電器材料に適する組成物を提供することに
ある。

従来から高安定度磁器蓄電器材料としてＳｒＴｉＯ３゜
ＣａＴｌ０３２ＭｇＴｉＯ３等を主成分とする組成物が
公知であるが、誘電率（ε）を大きな値に保ちなから誘
電損失（ｔａｎδ）およびεの温度安定度を同時に改善
することは不可能であった。

そこで色々な副成分を含有せしめたり、多元素の組成物
を合成したりしてその改善を計る試みが実施されている
。

中でもＣａＴｉＯ３−ＣａＴｉＳｉＯ５系の組成物が大
きなεの値を保ちなからεの温度係数の値を著るしく小
さくすること（こ成功している。

しかしこの場合Ｇこもεの温度係数をＯ±２５ｐｐｍ／
℃程度にするとその値は８０以下でしかなかった。

またＳｒＴｉＯ３，ＣａＴｉＯ３２ＭｇＴｌＯ３等を主
成分とする組成物を緻密化するに当って１３００℃以上
の高温で焼結する必要があり、このため特性の「ばらつ
き」が大きくなったり、工業的に大量処理する場合の障
害となっていた。

１１１２本発明は（（ＫＢｉ）１、−Ｂａｕ（ＺｎＮｂ
）２２３３０３〕３〔ＫＮｂＯ３〕１−ａで表わされる組成物を新
らたに合成すること（こより、上記欠点をすべて除去し
たものである。

すなわち本発明の組成物は誘電率が著るしく大きくかつ
誘電損失および誘電率の温度変化が小さい。

さらに極めて低い温度で焼結し、磁器化することが可能
で、特性のばらつきを小さくし、かつ工業的大量処理に
適した材料が提供可能となった。

以下実施の一例に基いて本発明をより詳細に説明する。

実施例１本発明の磁器を得る出発原料として特にことわらないか
ぎり、Ｋ２ＣＯ２ｔＢｉ２ｏ３、ＺｎＯｓ
Ｎｂ２Ｏ５の各粉末を用いた。

なおここで使用した原料粉末はいずれも化学的に純度９
８％以上を有している。

各粉末を所定量だけ秤量し、ボールミルで混合処理した
。

濾過、乾燥後６００’Ｃ〜９０００Ｃにおいて２時間空
気中で予焼を行ない、粉砕後直径２０ｍｍの円板に加圧
成型後９００℃〜１３５０℃で２時間焼成した。

得られた磁器の両面Ｏこ銀電極を焼付した後、次のよう
な条件を採用して誘電特性を測定した。

すなわち室温において、誘電率（ε）および誘電損失（
ｔａｎδ）をＩＫＨｚの周波数で測定した。

また０℃ないし＋１２０℃でεを測定し、εの温度変化
率を求めた。

得られた結果のうち、代表的な例を表に示す。

表には本発明による組成物を〔（Ｋ１／２Ｂｉ１Ｚ）１
−「Ｂａｕ（Ｚｎｔ／ａＮｂ２／ａ）０３）ｏ、ｓ（
ＫＮｂＯａ）ｏ、５と表わした時のＵと誘電特性の
関係を掲げである。

なお、Ｂａの出発原料としてＢａＣＯ３を使用した。

表からも明らかなように（Ｋ１／２Ｂｉ１／２）の８
０モル％以下を、Ｂａで置換しても良好な特性が保存さ
れることが明らかである。

なおＵが０．８を越えると誘電率が低下して実用性を失
う。

従って、Ｕの有効な範囲はＯ１５≦Ｕ≦０．８と限定さ
れる。

【特許請求の範囲】 ’ｌ１１１２（（Ｋ−Ｂｉ−）１−ｕ−Ｂａｕ（Ｚｎ −Ｎｂ−）０
３）。、５２２３３（ＫＮｂＯａ、ｌｏ、５と表わされる組成物で
あってＵが０．５≦Ｕ≦０．８で表わされる組成範囲内
にあることを特徴とする誘電体組成物。