JPS5858735B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は磁気テープを用い記録再生を行なう磁気記録再
生装置に関し、特にリール台の操作機構に関するもので
ある。

一般に磁気テープの供給巻取りを行なう２個のリール台
とこれと等間隔離れてリール駆動軸を配置し、１個の中
間アイドラによって前記２個のリール台のどちらか一方
に前記のリール駆動軸の回転を伝達せしめる構造におい
ては、上記中間アイドラを上記のリール駆動軸およびリ
ール台に圧接せしめる圧接力が重要であって、圧接力が
所要の値に対し小さすぎると上記中間アイドラは上記リ
ール駆動軸もしくはリール台との圧接部においてスリッ
プ等を発生せしめ、一方圧接力が所要の値に対し大きす
ぎると中間アイドラが上記リール駆動軸とリール台との
間に喰い込んでリール駆動軸やリール台に大きな回転負
荷を発生せしめるという問題があった。

また、上記中間アイドラに回転制動力を付与せしめ、こ
の中間アイドラの回転負荷によって上記中間アイドラを
リール駆動軸のまわりにリール駆動軸の回転方向に応じ
て回動させることによって、上記リール駆動軸の回転方
向に応じて２個のリール台のどちらにも自由に上記リー
ル駆動軸の回転を伝達し得るようならしめた構成におい
ては、上記中間アイドラに作用せしめるリール駆動軸へ
の圧着力がその方向および大きさにおいて非常に重要で
あり、その設定のしかたによっては上記中間アイドラは
上記リール駆動軸のまわりを回動せず、上記２個のリー
ル台の各々に回転力を伝達しなくなるという大きな問題
点を有していた本発明は上記の如き問題を有する構成を
効果的に上記２個のリール台の制動手段と関連せしめ、
該問題を解消した磁気記録再生装置に提供するものであ
る。

以下本発明の磁気記録再生装置について実施例の図面に
従かい詳細に説明する。

第１図は本発明の磁気記録再生装置の一実施例の全体平
面図であり、録音又は再生の動作状態を示している。

第５図、第６図はその正面図、側面図である。

先ず第１図をもとに本発明の概略構成について説明する
。

基板１にはカセットテープ２が位置決めピン３，４，５
．６により装着せしめられている。

ヘッド台２１は磁気ヘッド２２゜２３を搭載し基板１上
を移動可能なように設けられている。

該ヘッド台２１はヘッド操作杆２５及び連結杆２９によ
り第１の操作手段である第１の電磁プランジャー９に連
結せしめられている。

１１はキャプスタン、４６はピンチローラであり、該キ
ャプスタン１１は第２のモータであるキャプスタンモー
タ８により直接駆動せしめられており、また該ピンチロ
ーラ４６は軸４１によりピンチローラ支持手段であるピ
ンチローラアーム４８に回転自在に軸支されている。

該ピンチローラアーム４８は軸４９により回転自在に基
板１上に軸支されている。

３０はピンチローラ支持手段４８を駆動せしめるための
遊動杆であり、軸３１によりヘッド台２１上に回転自在
に軸支されており、その一端４３において連結杆５１及
び操作杆５４により第２の操作手段である電磁プランジ
ャー１０に係合せしめられている。

又、該遊動杆３０はピンチローラアーム４８とバネ３５
により弾性的に係合せしめられており、該バネ３５がピ
ンチローラ４６をキャプスタン１１に弾性的に圧着せし
める。

第１図に示す如く録音再生状態においてピンチローラ４
６がキャプスタン１１に圧着するに要する力はヘッド台
２１及び連結杆５１により力学的に分担せしめられてお
り、このためヘッド台２１及び連結杆５１は比較的小さ
な力で動作せしめることを可能ならせしめている。

上記ピンチローラ支持手段であるピンチローラアーム４
８はヘッド台２１または遊動杆３０上に設けることも可
能であるが固定基板１上に設けることによりピンチロー
ラ４６を最も安定して軸支することが出来るものである
。

またピンチローラ圧着用のバネ３５は遊動杆３０とピン
チローラアーム４８との間に懸架する以外にも該ヘッド
台２１と遊動杆３０の間に、または該遊動杆３０と連結
杆５１の間に設けることも可能である。

１８．１９はリール台であり、基板１上に設けたリール
軸１２，１３に回転自在に軸支されており、テープカセ
ット２との係合部１４，１６及び１５．１７を有し、装
着されたテープカセット２を駆動する。

２０はリール駆動軸であり、第１のモータであるリール
モータ１により直接駆動せしめられる。

７４はリール駆動軸２０に固定せしめられたリール駆動
プーリである。

７７はリール駆動軸２０の回転をリール台に伝える中間
アイドラであり、中間アイドラ支持板７５に軸７６によ
り回転自在に軸支されている。

また該中間アイドラ支持板１５はリール動作杆６６に軸
６８により回転自在に軸支されている。

また該中間アイドラ７１は第７図に示す如く、摩擦板７
８及びバネ７９により常時制動力を受けており、この回
転制動力により該中間アイドラ７７は第４図に実線及び
破線で示す如くリール駆動プーリ７４に押圧された状態
においてリール駆動軸２００回転方向に応じて選択的に
リール台１８又は１９のどちらか一方に転接せしめられ
る。

７０は制動片７１を有する制動板であり、軸６９により
リール動作杆６６に回転自在に軸支されている。

リール動作杆６６は一端を軸６１により基板１上に回転
自在に軸支され、他端を連結杆６１、操作杆５４により
第２の操作手段である第２の電磁プランジャー１０に連
結せしめられている。

連結杆６１は軸６０により操作杆５４に回転自在に軸支
されており、バネ６４により操作杆５４の動作方向に付
勢せしめられている。

該バネ６４の付勢力が中間アイドラ１１の、リール駆動
軸２０及びリール台１８，１９への転接力を与える。

第１図において、キャプスタン１１及びリール駆動軸２
０を各々矢印の方向へ回転せしめれば、録音、再生状態
となる。

次に上記した磁気記録再生装置の動作について説明する
。

第２図は停止状態を示している。この状態において操作
杆５４はバネ５８により反時計方向に付勢されている。

このバネ付勢力は、連結杆６１に形成したストッパー６
２と操作杆５４に形成したストッパー６３の係正により
連結杆６１に伝達され、さらにリール動作杆６６から制
動板７０に伝達されてリール台１８，１９に制動力を与
える。

また遊動杆３０と固定基板１との間に懸架せしめられた
バネ３２の付勢力によりヘッド台２１、遊動杆３０及び
ピンチローラアーム４８は各々停止位置に持来たされて
いる。

該バネ３２は１個のバネでヘッド台２１及びピンチロー
ラアーム４８を各々停止位置へ持来たすことを可能なら
しめることが特徴である。

また、該バネ３２の懸架位置及びバネの強さを適当に選
ぶことにより所要のヘッド台２１の復帰力及びピンチロ
ーラアーム４８の復帰力を得ることが出来る。

もちろんこのバネ３２０作用は、ヘッド台２１及びピン
チローラアーム４８に各々独立のバネを設けることにて
も可能である。

次に第２図の停止位置よりヘッド台を移動せしめた状態
、即ち一時停止の状態を第３図に示す。

第３図に示す如く第１の電磁プランジャ９の作動により
ヘッド台２１は前進し、磁気ヘッド２２゜２３がテープ
カセット２内に挿入される。

このとき遊動杆３０はバネ３２の付勢力に抗して位置決
めピン４との当接面４１．４２を滑動支点として時計方
向に回動せしめられ、同時に該遊動杆３０とバネ３５を
介して一体的に結合せしめられてい、るピンチローラア
ーム４８も時計方向に回動せしめられる。

この結果ピンチローラ４６がキャプスタン１１の近傍に
持来たされる。

この状態が一時停止の状態である。

第３図の状態から第２の電磁プランジャ１０を作動せし
め、かつリールモータ７を動作せしめると第１図の録音
、再生状態が得られる。

即ち第３図の状態から第２の電磁プランジャ１０が作動
すると、操作杆５４はバネ５８の付勢力に抗して時計方
向に回動せしめられる。

このとき該操作杆５４とピン５３により連結せしめられ
た連結杆５１は反時計方固に回動し、該連結杆５１に設
けた係合ピン４４が遊動杆３０の一端４３に当接し、該
遊動杆３０をヘッド台２１上に設けた軸３１を支点にし
てバネ３２の付勢力に抗して反時計方向に回動せしめる
。

このときピンチローラ４６はキャプスタン１１に当接せ
しめられるが、さらに遊動杆３０を回動せしめると遊動
杆３０の一端３８とピンチローラアーム４８との係止部
がバネ３５の付勢力に抗して離間せしめられる。

この結果、ピンチローラ４６がキャプスタン１１に圧着
せしめられ、キャプスタンモータ８の回転のもとに磁気
テープは定速に走行せしめられる。

また第２の電磁プランジャ１０の作動による操作杆５４
のバネ５８に抗しての時計方向への回動により、該操作
杆５４と一体的に構成せしめられた連結杆６１も回動し
、リール動作杆６６が反時計方向に回動せしめられ、先
ず制動板γ０によるリール台１８゜１９への制動力が解
除される。

次に中間アイドラ７７がリール駆動プーリ７４に当接せ
しめられるが、さらに操作杆５４の回動により操作杆５
４と連結杆６１との係止部６２，６３がバネ６４の付勢
力に抗して離間せしめられる。

この結果該バネ６４の付勢力が上記中間アイドラ７７の
リール駆動プーリ７４への圧着力として与えられる。

このときリール駆動軸２０をあらかじめ第１図矢印の方
向へ回転せしめておけば、前述の如く該中間アイドラ７
７はリール駆動プーリ７４のまわりを回動しリール台１
９に転接せしめられ、この結果リール台１９は第１図矢
印の方向へ回転せしめられ磁気テープの巻取を行なう。

次に早送り及び巻戻し動作について説明する。

第２図の停止状態より第２の電磁プランジャ１０を作動
せしめると第４図の如くなる。

このとき前述の如く操作杆５４の時計方向への回動にと
もない、リール台１８，１９の制動力が解除され、次に
リール駆動軸２００回転方向に応じ中間アイドラ７Ｔが
リール台１８，１９のうちどちらか一方に選択的に転接
せしめられ、リール台１８，１９のうちどちらか一方が
各々矢印の方向に回転し、磁気テープの早送り、巻戻し
を行なう。

なお、第４図にて明らか如く早送り、巻戻し中において
ヘッド台２１が非作動状態にあるときは連結杆５１の回
動に於いても該連結杆５１と遊動杆３０とは係合されな
いのでピンチローラ４６は駆動されず、この結果上記り
如く両リール台１８，１９の回転に応じた磁気テープの
早送り、巻戻しを行なうことが出来る。

以上の実施例の説明において明らがなように本発明は、
２個のリール台に制動力を与える制動板と中間アイドラ
を軸支した中間アイドラ支持板とを同一の動作杆上に構
成したので、リール台の操作を極めて簡単にならしめる
とともに、リール台に与える制動力を第１のバネで、ま
た中間アイドラの動作に非常に重要な役割を果たす中間
アイドラをリール駆動軸に圧接せしめ゛る圧接力を第２
のバネで独立して与えることを可能ならしめる等の効果
を有し、工業上多大なる利益を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の磁気記録再生装置の一構成例を示し、第
１図は同装置の録音、再生状態における説明図、第２図
は同装置の停止状態における説明図、第３図は同装置の
一時停止状態における説明図、第４図は同装置の早送り
巻戻し状態における説明図、第５図は同装置の正面図、
第６図は同装置の側面図、第７図は中間アイドラの要部
側断面図である。 ７・・・・・・リールモータ、８・・曲キャプスタンモ
ータ、９，１０・・°・・・電磁プランジャー、１１・
・・・・・キャプスタン、１８，１９・・・・・・リー
ル台、２ｏ・曲・リール駆動軸、５４・・・・・・操作
杆、５８・・・・・・第１の制動バネ、６４・・・・・
・第２の中間アイドラバネ、６６・・・・・・動作杆、
７ｏ・曲・制動板、７５・・曲中間アイドラ支持板、７
７・・・・・・中間アイドラ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 磁気テープの供給・巻取を行なう２個のリール台と
   、上記リール台に制動力を与える制動部材と、上記２個
   のリール台と略等間隔離れて配置したリール駆動軸と、
   前記リール駆動軸の回転方向に応じて前記２個のリール
   台のどちらか一方に前記リール駆動軸の回転を伝達する
   中間アイドラと、前記中間アイドラを回転自在に支持す
   るアイドラ支持板と、前記制動部材に制動力を付与せし
   める第１のバネと、前記中間アイドラを前記リール駆動
   軸に圧着せしめるための第２のバネと、前記制動部材お
   よび前記中間アイドラを動作せしめるための動作杆およ
   び前記動作杆と係合せしめた操作杆とを具備してなり、
   前記中間アイドラ支持板および前記制動部材を前記動作
   杆に回動自在に枢着せしめ、かつ前記第２のバネによっ
   て前記動作杆と前記操作杆を弾性的に係合せしめるとと
   もに前記操作杆を前記第１のバネによって前記制動部材
   の制動方向に付勢せしめ、前記操作杆が非動作位置にあ
   るときは前記第１のバネによって前記２個のリール台に
   制動力をあたえ、前記操作杆を前記第１のバネの付勢力
   に抗して動作せしめるとき前記２個のリール台の制動力
   が解除され、かつ前記第２のバネの付勢力によって前記
   中間アイドラが前記リール駆動軸に圧着されるように構
   成したことを特徴とする磁気記録再生装置。