JPS5857416B2 - 新規なアントラキノンの製造法 - Google Patents
新規なアントラキノンの製造法Info
- Publication number
- JPS5857416B2 JPS5857416B2 JP52133627A JP13362777A JPS5857416B2 JP S5857416 B2 JPS5857416 B2 JP S5857416B2 JP 52133627 A JP52133627 A JP 52133627A JP 13362777 A JP13362777 A JP 13362777A JP S5857416 B2 JPS5857416 B2 JP S5857416B2
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- JP
- Japan
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- reaction
- phthalic anhydride
- anthraquinone
- benzene
- catalyst
- Prior art date
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は無水フタル酸とベンゼンから新規な触媒を用い
て、アントラキノンを製造する方法に関する。
て、アントラキノンを製造する方法に関する。
従来、アントラキノンの工業的製法は主にアントラセン
の酸化法が用いられてきたが、原料アントラセンの安定
供給等の問題がある。
の酸化法が用いられてきたが、原料アントラセンの安定
供給等の問題がある。
アントラセン以外の原料を用いる方法として無水フタル
酸とベンゼンを原料とし、触媒として塩化アルミニウム
、および硫酸を用いるアントラキノンの製造法が知られ
ているが二段反応である上に、塩化アルミニウムを多量
に消費し、経済的な方法とは云えない。
酸とベンゼンを原料とし、触媒として塩化アルミニウム
、および硫酸を用いるアントラキノンの製造法が知られ
ているが二段反応である上に、塩化アルミニウムを多量
に消費し、経済的な方法とは云えない。
上記の欠点を改良する方法として、結晶性アルミノシリ
ケート系触媒を用いて、無水フタル酸とベンゼンとを気
相反応させる方法などが開示されているが(特開昭49
−30350、特公昭49−95952)いずれも触媒
活性が充分でなく、その結果ベンゼン/無水フタル酸モ
ル比を46と非常に高くしてもアントラキノンの生成率
は15%程度と極く低く実用的とは云えない。
ケート系触媒を用いて、無水フタル酸とベンゼンとを気
相反応させる方法などが開示されているが(特開昭49
−30350、特公昭49−95952)いずれも触媒
活性が充分でなく、その結果ベンゼン/無水フタル酸モ
ル比を46と非常に高くしてもアントラキノンの生成率
は15%程度と極く低く実用的とは云えない。
本発明者らは、無水フタル酸とベンゼンからアントラキ
ノンを製造する方法について詳細に検討した結果、酸化
チタンおよび/又は酸化錫を含む触媒を使用し、両原料
を気相で反応させれば、一工程で収率よくアントラキノ
ンを生成させることが可能なことを見出し、本発明に到
達したものである。
ノンを製造する方法について詳細に検討した結果、酸化
チタンおよび/又は酸化錫を含む触媒を使用し、両原料
を気相で反応させれば、一工程で収率よくアントラキノ
ンを生成させることが可能なことを見出し、本発明に到
達したものである。
本発明で使用する触媒は酸化チタンあるいは酸化錫を含
む触媒であり両金属酸化物を含む触媒も使用可能である
。
む触媒であり両金属酸化物を含む触媒も使用可能である
。
触媒調製の原料としては、まず、チタン源として、水酸
化チタン、塩化チタン、酸化チタン、硫酸チタニル、チ
タン酸等が使用可能であり、銀源としては酸化錫、塩化
錫、水酸化錫、メタ錫酸等が使用可能である。
化チタン、塩化チタン、酸化チタン、硫酸チタニル、チ
タン酸等が使用可能であり、銀源としては酸化錫、塩化
錫、水酸化錫、メタ錫酸等が使用可能である。
触媒の製造法としては公知の金属酸化物系触媒の製造法
が適用できるが、沈澱法、ゲル化法、含浸法などが適当
である。
が適用できるが、沈澱法、ゲル化法、含浸法などが適当
である。
これらの方法で調製した触媒は、一般的には、150℃
以下程度の温度で乾燥した後、そのまN1又は300℃
ないし700℃程度の温度で、焼成後、打錠成形、粉砕
篩分は等の方法で成型後、本発明の反応に使用するのが
適当である。
以下程度の温度で乾燥した後、そのまN1又は300℃
ないし700℃程度の温度で、焼成後、打錠成形、粉砕
篩分は等の方法で成型後、本発明の反応に使用するのが
適当である。
さらにチタンあるいは錫化合物のペーストをアルミナ、
シリカ、カーボランダム、ステアタイト等の適当な担体
に担持させ、焼成した後使用することも、あるいは多孔
質の担体にチタンあるいは錫化合物の溶液を含浸させ、
pHを調節する等の適当な方法で沈澱を生成させ、乾燥
、焼成により触媒を製造し、反応に使用することも可能
である。
シリカ、カーボランダム、ステアタイト等の適当な担体
に担持させ、焼成した後使用することも、あるいは多孔
質の担体にチタンあるいは錫化合物の溶液を含浸させ、
pHを調節する等の適当な方法で沈澱を生成させ、乾燥
、焼成により触媒を製造し、反応に使用することも可能
である。
本発明の方法に使用できる原料は無水フタル酸とベンゼ
ンであり、いずれも純品であれば好反応成績が得られる
が、ベンゼン中にその製造工程から含有され得る各種芳
香族炭化水素類の含有、あるいは無水フタル酸中への脂
肪族、芳香族、カルボン酸類、その他無水フタル酸の製
造工程で生成する各種反応副生物類の含有は反応に本質
的には悪影響をおよぼさない為、それぞれの原料が、か
なり不純物を含有するものであっても本発明の反応への
使用はさしつかえない。
ンであり、いずれも純品であれば好反応成績が得られる
が、ベンゼン中にその製造工程から含有され得る各種芳
香族炭化水素類の含有、あるいは無水フタル酸中への脂
肪族、芳香族、カルボン酸類、その他無水フタル酸の製
造工程で生成する各種反応副生物類の含有は反応に本質
的には悪影響をおよぼさない為、それぞれの原料が、か
なり不純物を含有するものであっても本発明の反応への
使用はさしつかえない。
又原料の無水フタル酸とベンゼンの反応系への供給比率
はモル比1:1でもよいが、一般にはベンゼン過剰側が
望ましく、実用的には無水フタル酸:ベンゼンのモル比
1:3ないし1:30程度で実施するのが適当である。
はモル比1:1でもよいが、一般にはベンゼン過剰側が
望ましく、実用的には無水フタル酸:ベンゼンのモル比
1:3ないし1:30程度で実施するのが適当である。
本発明の反応を実施する温度は、一般には300℃ない
し600℃の範囲、好ましくは350℃ないし550°
Cであり、この範囲より高温側では目的とするアントラ
キノンの生成選択率が低下し、無水フタル酸の脱炭酸反
応等の副反応の割合が増加(−好ましくない。
し600℃の範囲、好ましくは350℃ないし550°
Cであり、この範囲より高温側では目的とするアントラ
キノンの生成選択率が低下し、無水フタル酸の脱炭酸反
応等の副反応の割合が増加(−好ましくない。
又、この範囲より低温側では反応速度が充分でなく、反
応中間体の生成割合も増加し、好ましくない。
応中間体の生成割合も増加し、好ましくない。
又反応の最適温度は使用触媒量に対する原料の供給速度
(例えばガス空間速度; SV )とも相関があり、通
常5V500hr’ないし、]O:000hr ’を
用いるが、高SV側では反応温度を高温側に、低Sv側
では低温側に設定し、反応の好成績を維持することが必
要である。
(例えばガス空間速度; SV )とも相関があり、通
常5V500hr’ないし、]O:000hr ’を
用いるが、高SV側では反応温度を高温側に、低Sv側
では低温側に設定し、反応の好成績を維持することが必
要である。
本発明の反応は常圧でも加圧でもよく、場合によっては
大気圧より低い圧力で実施する事も可能である。
大気圧より低い圧力で実施する事も可能である。
反応の形式は固定床方式が一般的であるが流動床又は移
動床式を用いることもできる。
動床式を用いることもできる。
又反応原料を供給する際に、不活性ガス例えば窒素、炭
酸ガス等を希釈剤として使用できるが、特に炭※1酸ガ
スは無水フタル酸の脱炭酸反応を抑制し、反応における
アントラキノンの生成率を向上する効果があり、好まし
い希釈剤である。
酸ガス等を希釈剤として使用できるが、特に炭※1酸ガ
スは無水フタル酸の脱炭酸反応を抑制し、反応における
アントラキノンの生成率を向上する効果があり、好まし
い希釈剤である。
本発明の方法において、生成したアントラキノンを含む
ガスは、公知の方法、例えば、冷却などの工程を経て補
集し、蒸留、晶析、洗浄、吸着などの操作で分離し、高
純度のアントラキノンを得ることができる。
ガスは、公知の方法、例えば、冷却などの工程を経て補
集し、蒸留、晶析、洗浄、吸着などの操作で分離し、高
純度のアントラキノンを得ることができる。
以下実施例によって本発明を説明する。
実施例 1
フジチタン製メタチタン酸を充分水洗後130°Cで1
0時間乾燥して得た酸化チタン(T i02含有率83
.5%)を電気炉中で500℃、]O時間焼成した。
0時間乾燥して得た酸化チタン(T i02含有率83
.5%)を電気炉中で500℃、]O時間焼成した。
得られた固型物を乳鉢中で粉砕(〜、8〜16メツシユ
の校紀の触媒を製造する。
の校紀の触媒を製造する。
石英製反応管(25mmφX500mm)に上記触媒1
50m1を充填し、炭酸ガスを500m、17分の速度
で流通しなから内温を450℃まで加熱する。
50m1を充填し、炭酸ガスを500m、17分の速度
で流通しなから内温を450℃まで加熱する。
次いで、希釈剤として炭酸ガスを同じ割合で流しながら
、無水フタル酸:ベンゼン−] : 25(モル比)の
反応液を気化し、ガス空間速度900hr−”(NTP
換算)の速度で触媒上に供給する。
、無水フタル酸:ベンゼン−] : 25(モル比)の
反応液を気化し、ガス空間速度900hr−”(NTP
換算)の速度で触媒上に供給する。
反応で生成するガスをコンデンサーで冷却捕集し、ガス
クロマトグラフィーにて分析する。
クロマトグラフィーにて分析する。
結果は、使用した無水フタル酸の転化率84%で、反応
した無水フタル酸からのアントラキノンの生成率78%
、ベンゾフェノンの生成率5%であった。
した無水フタル酸からのアントラキノンの生成率78%
、ベンゾフェノンの生成率5%であった。
実施例 2〜6
実施例1において反応条件のうち反応原料のベンゼン/
無水フタル酸のモル比およびフィード量(NTP換算ガ
ス空間速度)、希釈剤の不活性ガスの種類および量およ
び反応温度のみを表に示すごとく変えて、実施例1と同
様の操作で反応を行った結果、表に示す結果を得た。
無水フタル酸のモル比およびフィード量(NTP換算ガ
ス空間速度)、希釈剤の不活性ガスの種類および量およ
び反応温度のみを表に示すごとく変えて、実施例1と同
様の操作で反応を行った結果、表に示す結果を得た。
実施例 7
試薬特級塩化錫水溶液にアンモニア水を徐々に滴下し、
得られた沈澱を130’C16時間乾燥した後、電気炉
中で450°C110時間焼成する。
得られた沈澱を130’C16時間乾燥した後、電気炉
中で450°C110時間焼成する。
得られた固型物を粉砕、篩分けし、8〜16メツシユの
酸化錫触媒を製造する。
酸化錫触媒を製造する。
上記触媒を実施例1と同様な反応管に充填し、反応温度
500℃にて、無水フタル酸とベンゼンを炭酸ガスキャ
リヤー中で反応させる。
500℃にて、無水フタル酸とベンゼンを炭酸ガスキャ
リヤー中で反応させる。
(モル比−1:30、原料フィード速度5V−750h
r−1) 捕集した反応生成物を分析した結果、無水フタル酸の転
化率は95%で、アントラキノン生成率は76%、ベン
ゾフェノン生成率8%であった。
r−1) 捕集した反応生成物を分析した結果、無水フタル酸の転
化率は95%で、アントラキノン生成率は76%、ベン
ゾフェノン生成率8%であった。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 無水フタル酸とベンゼンとからアントラキノンを製
造する方法において、無水フタル酸およびベンゼンを含
有するガスを酸化チタンおよび/又は酸化錫を含有する
触媒に接触させることを特徴とするアントラキノンの製
造法。 2 炭酸ガスを反応の希釈剤として用いる特許請求の範
囲第1項記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52133627A JPS5857416B2 (ja) | 1977-11-09 | 1977-11-09 | 新規なアントラキノンの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52133627A JPS5857416B2 (ja) | 1977-11-09 | 1977-11-09 | 新規なアントラキノンの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5470252A JPS5470252A (en) | 1979-06-05 |
JPS5857416B2 true JPS5857416B2 (ja) | 1983-12-20 |
Family
ID=15109230
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP52133627A Expired JPS5857416B2 (ja) | 1977-11-09 | 1977-11-09 | 新規なアントラキノンの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5857416B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1047959C (zh) * | 1994-10-25 | 2000-01-05 | 中国石油化工总公司 | 用于制造邻苯二甲酸酐的载体催化剂 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4995952A (ja) * | 1973-01-25 | 1974-09-11 |
-
1977
- 1977-11-09 JP JP52133627A patent/JPS5857416B2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4995952A (ja) * | 1973-01-25 | 1974-09-11 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5470252A (en) | 1979-06-05 |
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