JPS5855156Y2 - 合成樹脂製タンク給水口の蓋取付け装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はラジェター等に使用される合成樹脂製タンク
の給水口を開閉するための蓋取付は装置の改良に関する
。

エンジンの冷却水の放熱に使用されるラジェータのタン
クとして、近年合成樹脂製タンクが使用されるようにな
ってきた。

このような合成樹脂製タンクの給水口に施される蓋とし
ては、例えば第１図に示すような蓋か′ある。

この蓋１は、内周面に雌ねじを刻設した垂下部２ａを円
板状の平板部２ｂの周縁部下方に形成した天板２の内方
下面に、周壁に通孔３ａを有する大略円筒状で下端部に
内向７ランジ状の段部３ｂを形成した弁筺３を固定し、
該弁筺３内において段部３ｂの上に、環状で下面にバッ
キング４を貼着した正圧弁５を置き、該弁５の上面と前
記天板２との間に圧縮ばわ６を介在させ、正圧弁５の中
心孔には円板部７ａと該円板部７ａの中心に植立した杆
部７ｂとより成る逆きのこ状の遊動片７を遊合させ、該
遊動片７の円板部７ａの上面の閉突条７Ｃをばわ８によ
り前記正圧弁５の下面のバッキング４に弾接させて負圧
弁９とした構成のものである。

１０は、天板２の下面の係止部２Ｃの下端面と弁筺３外
周のフランジ部３Ｃの上面との間に挾持された環状のバ
ッキングである。

上述のように構成される蓋１は第２図に示すように、上
端部外周面に雄ねじが刻設された合成樹脂製の給水口１
１に装着される。

該給水口１１の中央部内側には段部１１ ａが形成され
ており、前記弁筺３の下面に添着されたバッキング１２
を該段部１１ ａの上面に当接させている。

このように構成される蓋１における正圧弁、負圧弁の作
用は従来のものと同様であり、かつ本考案の要旨とする
ところではないので説明を省略する。

ところで、上述のように構成され給水口１１に装着され
る蓋１は、鉄蓋１を給水口に装着する際に蓋１の雌ねじ
部と給水口１１の雄ねじ部とが長い距離で摩擦し合い、
またバッキング１２を段部１１ａに押圧する力も両ねじ
部の締付けにより得ているため、合成樹脂製の両ねじ部
が摩耗し易く、蓋及び給水口の耐久性の点で問題があっ
た。

本考案は上述のような欠点を解消した合成樹脂製タンク
給水口の蓋取付は装置を提供せんとするものである。

以下、実施例を示す図面により本考案を説明する。

第３図は本考案の蓋取付は装置に於ける給水口１３と蓋
１４の天板１５とを示している。

蓋１４の天板１５の下面には第１図に示した従来の蓋１
と同様の弁筺３が固定されるが、図面簡略化の為第３図
に於いては図示を省略している。

給水口１３の上端部には、本実施例では対称位置に於い
て１対のＬ字形の係止用切欠き１６．１６が形成されて
いる。

また、該給水口１３の内側には段部１３ａが形成されて
いる。

１７は、下端を給水口１３の外側面に枢着しだ略コ字形
の板ばｈで、切欠き１６．１６の中間部分の対称位置に
対となって設けられている。

天板１５には、士１面に把手１８を設けるとともに、外
周面に切欠き１６に係合する係合片１９，１９を形成し
ている。

該保合片１９．１９は、鉄片１９，１９を同時に給水口
１３の係止用切欠き１６．１６内に挿入できるように、
該切欠き１６．１６の開口部１６ ａ 、１６ ａに対
応する位置に形成する。

また各係合片１９を各切欠き１６内に楽に進入させられ
るように、係合片１９の幅Ｗは切欠きの開口部１６ａの
幅Ｗよりも僅かに狭く、係合片１９の高さｈは切欠き１
６の高さＨよりも僅かに低くそれぞれ形成する。

更に天板１５の上面には、前記板ばね１７の端部を係１
させるための四部２０．２０が形成されている。

次に上述のように構成される本考案の蓋取付は装置の作
用について説明する。

給水口１３に蓋１４を装着するには、まず天板１５の各
係合片１９ｊ９を各切欠き１６．１６の開口部１６ａ、
１５ａ内に挿入し、次いで該天板１５を少しく（図示の
例では時計方向に）回動させる。

この時各板ばね１７，１７は外方に開いておく。

これで蓋１４は給水口１３からそのまま上方へは外れな
くなるので４１次いで板ば１Ｊ１７，１７を起して第４
〜５図に示すように各板ばね１７，１７の上端部を天板
１５の上面の凹部２０．２０と係合させ、鉄板ばね１７
，１７により天板１５を下方に弾圧する。

これにより天板１５の下に固定された弁筺３の下面のバ
ッキング１２が給水口１３０段部１３ａに弾圧される。

蓋を外す際には上述の場合と逆に、板ばｆ、ｌ１７，１
７を凹部２０ 、２０から外した後、天板１５を回し、
係合片１９，１９を係止用切欠き１６．１６から抜き出
せば鉄蓋１４を給水口１３から容易に外すことができる
。

係止用切き１６は、簡単に係脱できるためにＬ形を基本
としているが、概略り形であればよい。

例えば第６図Ａのように小凹人部１６ｂのある形でもよ
く、同図Ｂのように小突起２１を切欠き内に突出させて
保合片１９が勝手に外れないようにしたり、同図Ｃのよ
うに縦の部分を横部分の方向へ傾斜させてもよく、同図
Ｃのようにすれは゛、蓋を閉じるときにａ方向に手を動
かし次にｂ方向に動がし、蓋を外すときにはこれと逆に
動かすがら、手の運動が自然になるという特徴がある。

本考案の合成樹脂製タンク給水口の蓋取付は装置は、以
」二に述べた通り構成され作用するので、（１）蓋と給
水口との摺動距離が短くまた強く摩擦しないので、着脱
が容易、迅速に行なえる。

（２）同し理由で、各部材が摩耗することがなく、耐久
性が向上する。

（３）弁筺下面のバッキング１２が給水口の段部と強く
摺れることかなく、該バッキングの耐久性が向上する。

（４）オーバヒート時等に蓋１４を開ける場合も、板ば
ね１７を外しても蓋１４がいきなり外れることはなく、
板ばね１７を外せば間隙からの少量の蒸気噴出により注
意を喚起されるので、不用意に蓋１４を外して沸騰水の
噴出により火傷を負う危険が少、ない。

等実用上の効果が大きい。

【図面の簡単な説明】

第１〜２図は従来の蓋を示し、第１図は蓋単体、第２図
は給水口に装着した状態をそれぞれ示す半部縦断面図、
第３〜６図は本考案の実施例を示し、第３図は蓋を開い
た状態、第４図は閉じた状態をそれぞれ示す斜視図、第
５図はタンクの給水口に装着した状態を示す半部縦断面
図、第６図Ａ〜Ｃは係止用切欠きの変形例を示すタンク
の給水口の部分側面図である。 ３：弁筺、４：バッキング、５：正圧弁、６：ばね、７
：遊動片、８：ばね、９：負圧弁、１０．１２：バッキ
ング、１３；給水口、１４；蓋、１５：天板、１６：係
止用切欠き、１６ａ：開口部、１７：板ばね、１９：係
合片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下面に弁機構を有する合成樹脂製の天板１５と合成樹脂
   製の給水口１３とより成る合成樹脂製タンク給水口の蓋
   取付は装置に於いて、給水口１３の上端部に複数の概略
   り字形の係止用切欠き１６．１６を形成するとともに、
   天板１５の外周面に該切欠き１６．１６と係合する保合
   片１９．１９を形成し、給水口１３の上部外側面に天板
   １５を下圧するための略コ字形の板ばね１７，１７の下
   端を枢着したことを特徴とする合成樹脂製タンク給水口
   の蓋取付は装置。