JPS585455Y2 - コンバイン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は刈取装置の刈取部に過大な負荷がか＼つて、刈
取シ作動が停止したとき直ちに走行を自動的に停止すべ
くなしたコンバインに関する。

従来のコンバインにおいては、前記の場合即ち刈取シ走
行中、石塊、木片等が刈取部に係留するなどによって該
刈取部に過大負荷がか＼つたとき、或は設定量以上の殻
稈を刈込んだ場合、刈取安全装置（刈取装置への動力伝
達経路に介装された安全クラッチ）が作動して該刈取部
が停止することによって、機械自体の安全は保たれてい
たのであるが、走行装置は依然として作動全続けている
ため、走行うラッチを外づしてブレーキ操作が行なわれ
る迄、刈取シ停止状態の優、未刈稲の上を走行し、該未
刈取シ部分を残すと共に、その一部分を踏みつける不都
合があった。

本考案は以上の問題点に鑑み、前記の刈取シ停止と同期
的にコンバインの走行うラッチを自動遮断せしめること
によって走行を直ちに停止し得るコンバインの提供によ
って上記問題点を解消したもので、走行装置への動力伝
達ならびに遮断を行なう走行側クラッチ及び、刈取装置
へ動力を伝達する刈取側動力伝達機構の従動軸と、刈取
側駆動軸との間に介装された安全クラッチとを備え、前
記刈取装置の過大負荷が作用したとき、前記刈取側駆動
軸を、その軸方向に移動して前記刈取装置への動力伝達
を遮断すべく成したコンバインにかいて、前記駆動軸の
外周に環状の押し板を設けると共に、該押し板の軸方向
への移動によシ揺動するベルクランクを設け、該ベルク
ランクに、その揺動をして走行側クラッチを遮断側に切
換える走行うラッチの操作部材を連動連結させ、かつ、
前記ベルクランクの先端側に転子を回転自在に軸支し、
該転子を前記押し板に常時当接すべく成したことを特徴
とするものである。

以下本考案の実施態様を図面にもとづいて説明する。

図中１はコンバイン（図示を略す）に搭載したエンジン
Ｅに、巻掛伝動具２を介して連動連結され、刈取装置Ｒ
への駆動力を伝達する刈取側動力伝動機構である。

３ばこの刈取側動力伝動機構１の駆動軸で、前記巻掛伝
動具２を介してエンジンＥに連結されると共に、この動
力伝動機構１の従動軸４によって前記刃１取装置Ｒへの
駆動力を伝達する刈取用の動力伝達経路を構成している
。

而して前記動力伝動機構１の従動軸４には、前記刈取装
置Ｒとの間に刈取安全クラッチ５が介装されていて、刈
取装置Ｒへの動力伝達が行なわれると共に、該刈取装置
Ｒが過大負荷になった場合、この刈取安全クラッチ５が
自動的に作動して、刈取装置への動力伝達の遮断を行な
い該刈取装置を停止させて機器の安全を保持させている
。

との刈取安全クラッチ５ば、前記伝動機構１の従動軸４
の軸端部イに設けられているもので、との軸端部４′の
断面側中央部位に突条６を突設すると共に、この突条６
と対接させてこの突条６に係合する係合溝７を前記刈取
装置Ｒを駆動する刈取側駆動軸８の軸端ビに形成して、
スプリング９によって該刈取側駆動軸８を前記従動軸４
に緩圧するごとく構成されている。

而してこの刈取安全クラッチ５の作動機能は、正常負荷
時には前記刈取側動力伝動機構１の従動軸４が回転して
、との従動軸４に突設した突条６に、前記刈取側駆動軸
８の係合溝７がスプリング９の緩圧力で圧接係合せしめ
られているため、刈取側駆動軸８は従動軸４と共に回転
し刈取装置Ｒを駆動せしめるものである。

刈取装置Ｒに過大負荷が衝撃的にか＼ると、この安全ク
ラッチ５を構成する従動軸４側の突条６と刈取側駆動軸
８の係合溝７との係合部位に捩り偶力が衝撃的に増大し
て作用し、この係合部位の係合を離脱させ刈取側駆動軸
８への動力伝達は遮断され刈取装置Ｒは停止する。

この刈取安全クラッチ５の離脱状態ば、前記従動軸４の
回転力によってその軸端４′の突条６が刈取側駆動軸８
の係合溝７との噛み合せから跳び越して離脱し、このと
き刈取側駆動軸８を第３図に示すごとく、スプリング９
の押圧力に抗して下方へ押し下げ移動させることによっ
て行なわれる。

而して本考案は以上の構成に、次に述べる構成を施して
なるものである。

即ち前記安全クラッチ５の刈取側駆動軸８の外周に環状
の押し板１０を設けると共に、該押し板１０の軸方向へ
の移動により揺動するベルクランク１１を設け、該ベル
クランクのアーム１７に、その揺動をして走行側クラッ
チ（図示を略す）を遮断側に切換える走行うラッチの操
作部材１３を連動連結させ、かつ、前記ベルクランク１
１のアーム１６の先端側に転子１５を回転自由に軸支し
、該転子１５を前記押し板１０に常時当接すべく成した
ものである。

尚、前記ベルクランク１１の作動によって油圧ポンプ（
図示を略す）を作動させ、油圧装置によって走行側クラ
ッチの操作部材１３を作動すべく両者を油圧管路（図示
を略す）で連結連動させる構成も良きものである。

Ｈは走行車輪、Ｐはクラッチまたはブレーキの足動用ペ
タルを示し、Ｃは運転台を示すものとする。

また１８は前記ワイヤー１４を内部に挿通させるアウタ
ーケーブルである。

本考案は上記のごとき構成であるから、コンバインの刈
取り作業中、このコンバインの刈取装置Ｒに石塊、木片
等が係留するなどによって刈取装置Ｒが急停止すれば刈
取側駆動軸８も停止し、同時に刈取安全クラッチ５が動
作して、該駆動軸８を下方に押し下げ刈取側動力伝動機
構１から切離して該駆動軸８への動力伝達を遮断すると
共に、該駆動軸８に設けた押し板１０によってベルクラ
ンク１１の一端側アーム、１６を押し下げる。

このとき、刈取側駆動軸８０回転中、該駆動軸８に設け
た押し板１０の回転に伴なってベルクランク１１の先端
側に設けた転子１５は回転されながらベルクランク１１
と駆動軸８との連繋を保持しているので、ベルクランク
１１の他端側アーム１７は前記押し板１０の軸方向への
移動時直ちに揺動して、該アーム１７の先端に連結した
ワイヤー１４を引張し、このワイヤー１４の引張によっ
てこのワイヤー１４に連結した走行用伝動機構１２に設
けられた走行用クラッチの操作部材１３を連動（矢印方
向）させて該クラッチを遮断側に切換え、走行用伝動機
構１２からの動力伝達を遮断せしめて走行が停止される
。

以上のごとく本考案は刈取作業中におけるコンバインの
刈取装置に突然過大負荷がかしって刈取停止状態になる
と同時に連動的に走行の自動停止止が行なわれ、この非
常停止によって前述した未刈取り部分を残したり、その
一部分を踏みつけることが防止でき、刈取りの作業性を
良好ならしめるに到ったのである。

しかも、その連動遮断手段として、特に刈取側駆動軸の
外周に環状の押し板を設けると共に、該押し板の軸方向
への移動により揺動するベルクランクを設け、かつ、該
ベルクランクの先端側に、転子を回転自由に軸支し、該
転子を前記押し板に常時当接すべく成したから、刈取側
駆動軸の回転中、前記押し板の回転に伴なって転子を回
転させてベルクランクと前記駆動軸との連繋を常に保持
することができ、これにより前記押し板の軸方向への移
動時直ちにベルクランクが揺動して走行用クラッチの操
作部材を連動させて該クラッチを瞬時に遮断側に切換え
、走行用伝動機構からの動力伝達を遮断せしめて走行が
直ちに停止できるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施したコンバインの駆動系を示す概
略図、第２図及び第３図は第１図におけるＡ鎖線内部分
の作用状態説明図である。 ５・・・刈取安全クラッチ、１０・・・押し板、１１・
・・可動部材、１３・・・ベルクランク、１４・・・ワ
イヤー（連動手段）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 走行装置への動力伝達並びに遮断を行なう走行側クラッ
   チ及び、刈取装置へ動力を伝達する刈取側動力伝達機構
   の従動軸と、刈取側駆動軸との間に介装された安全クラ
   ッチとを備えた前記刈取装置に過大負荷が作用したとき
   、前記刈取側駆動軸を、その軸方向に移動して前記刈取
   装置への動力伝達を遮断すべく成したコンバインにおい
   て、前記駆動軸の外周に環状の押し板を設けると共に、
   該押し板の軸方向への移動によシ揺動するベルクランク
   を設け、該ベルクランクに、その揺動をして走行側クラ
   ッチを遮断側に切換える走行うラッチの操作部材を連動
   連結させ、かつ、前記ベルクランクの先端側に転子を回
   転自由に軸支し、該転子を前記押し板に常時当接すべく
   成したことを特徴とするコンバイン。