JPS585443B2 - 記録再生方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 テープレコーダにおいて、テープの両端部を挟んでテー
プの巾方向の位置を規制するテープガイドのテープを規
制する間隔にバラツキがあったり、テープそのものの巾
にバラツキがあると、テープ走行時、テープがその巾方
向に振動して不安定となり、記録時と再生時とで、ヘッ
ドに対するテープの傾きが変わって再生出力中の高域の
レベルが劣化する（第１図参照）。

この高域のレベルの劣化は、テープ上のトラック巾Ｗが
広いほど大きく、またテープ速度を記録されている信号
の周波数で除した値、即ちテープ上での信号の記録波長
λが短いほど大きくなる。

（第２図参照）。

これを式で表わすと、信号の損失しは、 但しαは記録時におけるヘッドの空隙に対するテープの
傾き角と再生時におけるそれとの差で表わされる。

従って、テープ速度を任意に選択できるテープレコーダ
にあっては、同じ周波数ｆの信号を記録再生する場合で
も、相対的に遅いテープ速度で記録再生するときには、
テープ上での信号の記録波長が短くなり、この高域のレ
ベルの劣化が顕著になる。

これを避けるにはトラック巾をせまくすれば良いが、こ
の場合には相対的に速いテープ速度で記録再生するとき
に、再生出力信号のＳ／Ｎが劣化してしまって好ましく
ない。

本発明は、上述の欠点を簡単に除去できるようにした記
録再生方法を提供するものである。

以下、図について、本発明による記録再生方法の一例を
説明しよう。

本発明においては、第３図に示すように空隙の巾がＤで
等しい２個の記録再生兼用磁気ヘッド１Ａ及び１Ｂを、
それぞれの空隙ｇＡ及びｇＢを一直線上に並べた状態で
近接して配置する。

そして、第４図に示すように、記録時においては、記録
再生切換スイッチ４及び８をそれぞれ接点Ｒ側に切換え
て、例えばマイクロホン等の信号源３から音声信号をス
イッチ４、前置増幅器５、出力増幅器６及びバイアスト
ラップ回路７を順次通じてヘッド１Ｂ及び１Ａに供給し
てテープ速度に関係なくヘッド１Ｂ及び１Ａにて、第３
図に示すように、同じ信号を近接した２本のトラックＴ
Ｂ及びＴＡにそれぞれ記録する。

この場合、記録再生切換スイッチ９を接点Ｒ側に切換え
て電源１０よりの直流電圧をバイアス発振器１１に供給
してこれを駆動させ、これよりヘッド１Ｂ及び１Ａに記
録バイアス信号を記録信号に重畳して供給する。

そして再生時においては、記録再生切換スイッチ４．８
及び９わそれぞれ接点Ｐ側に切換えるが、相対的に速い
テープ速度で再生する場合には、スイッチ１２を接点Ｅ
側に切換えてヘッド１人及び１Ｂにて上述のトラックＴ
Ａ及びＴＢより同一の信号を再生してこの再生信号をス
イッチ１２、スイッチ４、前置増幅器５及び出力増幅器
６を順次通じてスピーカ１３に供給して再生音声信号を
放音する。

一方、相対的に遅いテープ速度で再生する場合には、ス
イッチ１２を接点Ｓ側に切換えて、一方のヘッド１Ｂに
て一方のトラックＴＢよりの信号のみを再生してその再
生信号をスイッチ１２、スイッチ４、前置増幅器５及び
出力増幅器６を順次通じてスピーカ３に供給して再生音
声信号を放音する。

以上述べたように、方発明においては、テープ速度に関
係なく２個のヘッドにて２本のトラックを形成して記録
し、速いテープ速度で再生するときには、２本のトラッ
クから２個のヘッドで信号を取り出し、遅いテープ速度
で再生するときには、一方のトラックのみから一方のヘ
ッドのみで信号を取り出すので、テープ速度が遅いとき
の再生トなり高域成分の劣化はそれだけ少なくなり、ま
たテープ速度が速いときの再生トラック巾は小さくなら
ないので、このときの再生信号のＳ／Ｎは全く劣化しな
い。

しかも、この発明の場合、記録トラックは２本であって
、再生時その一方のみを使用するというものであるから
、常に２本のトラックから再生信号を得る形式の通常の
一般的なテープレコーダとの互換性がとれるという利点
がある。

尚、２個のヘッドのうちの一方の空隙の巾を、他方の空
隙の巾より広くして、遅いテープ速度で再生するときに
この広い方のヘッドにて広い巾のトラックよりの信号の
みを取出すようにしてもよい。

また、上述の例では、テープ速度に応じて再生ヘッドの
トラック巾を増減するようにしたが、テープ速度が一定
の場合において、再生音を大きくするときはノイズも大
きく増幅されるから２本のトラックＴＡ及びＴＢから同
時に再生音を得るようにして、Ｓ／Ｎが劣化しないよう
にし、高域周波数の信号まで良好に再生したいときには
、トラックＴよ及びＴＢの一方のトラックから再生音を
得るようにして高域周波数の信号の劣化を防ぐようにし
てもよい。

また、記録したテープレコーダと異なるテープレコーダ
で再生するときには、一般にヘッドのギャップの傾き角
が異なることから高域周波数の再生レベルが低くなるが
、このときには、一方のトラックから再生信号を得るよ
うにすれば、高域の信号の劣化が少ない良好な再生音が
得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の説明のための特性曲線図、
第３図は本発明記録再生方法のヘッドの配置関係及びこ
れにより記録されたテープの記録パターンを示す図、第
４図は本発明記録再生方法の回路構成の一例を示すブロ
ック図である。 １人及び１Ｂはそれぞれ記録再生兼用ヘッド、２はテー
プである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １２個の記録再生兼用磁気ヘッドを、それぞれの空隙が
   一直線上に並んだ状態で近接して配置し記録時において
   は、同一の信号を上記２個の記録再生兼用磁気ヘッドに
   それぞれ供給して同一のテープ上に近接した２本のトラ
   ックを形成して記録し、再生時においては、上記近接し
   た２本めトラックのいずれか一方のトラックの信号を上
   記２個の記録再生兼用磁気ヘッドのいずれか一方によっ
   て再生するようにした記録再生方法。