JPS5854030Y2 - 加熱調理器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、アルミニウム等の金属製熱板を、その裏面
側からヒーターにより加熱し、熱板上面を調理面として
焼肉等の調理を行う加熱調理器に関する。

この種の電気加熱式調理器は、ガスコンロ使用に比べ、
ガス漏れ等の危険がなく、手軽に取扱いまた使用できる
から、近時多く普及してきた。

しかるに、熱板全体を加熱調理面とし、温度調節を全体
的に行うものでは、調理後の保温ができ過熱を防止でき
るが、保温状態で次の新しい材料を補給しながら、保温
と加熱調理を同時に行えないし、保温温度を上げても、
調理後の保温すべきものが乾燥して味が悪くなり、加熱
調理すべき新しい材料も焼けるより乾燥が速く、調理に
は適さない。

また、調理後に調理物全部を各人の器等へ移し入れれば
、次の調理を難なく行えるが、移し入れた調理物は急速
に冷えて味が落ちる。

一方、熱板の一部を保温専用面として前記欠点を解消し
たものもあるが、その分加熱調理面が狭くなり、使用勝
手も悪くなる。

また、加熱調理面の半部宛を個別に温度調節できるよう
別々のヒーターで加熱し、調理面の一部を必要に応じて
保温状態とし得るものでは、構成が複雑で高価になるう
え、使用勝手も悪い。

さらに加熱調理時の熱板は、比較的高温で手を触れれば
軽い火傷をするから、熱板周りへ針金等の保護枠を設け
たものがあるが、それだけの目的で他に利用価値がない
。

増して、乾操防止のために蓋をした状態で調理する一方
、既調理物を保温しながら食べるのに適すると共に、使
用上安全で取扱いにも便利なものが望まれるが、そのよ
うなものは未だ提供されていない。

この考案は、そのような要求に応え得る加熱調理器を提
供することを目的とするものである。

そこでこの考案は、ヒーターにより加熱される熱板と、
該熱板の調理面所定範囲を囲繞する補助環状板と、該補
助環状板上の少なくとも外周側所定範囲を残して熱板調
理面を覆うよう位置決めされる着脱自在な蓋とを備える
ことを、前記目的達成のための要旨としている。

第１図、第２図に示される実施例について説明すれば、
熱板１は、その裏面環状隆起部１ａ内にヒーター２を埋
設してあり、熱板１の中央部下面には、熱反射板兼用の
保護板３と共に脚４を適当に離してビス５により取付け
、熱板１の両側部下面には、熱板１の両側へ張り出す把
手６をビス７により取付けである。

８は給電温度制御部（図示せず）の挿入口で、電源との
接続端子９と、感熱子受入口１０とを備える。

受入口１０は、左右の端子９の間で、熱板１の感熱手挿
入孔１１に対向して穿設されている。

熱板１は円形で、浅い容器型をなしており、その調理面
１ｂを囲繞する円形の補助環状板１２を別体に形成して
組合せ備える。

補助環状板１２は、外周に引っ掛かり壁１２ａを、内周
下面に円形の環状溝形被支持部１２ｂをそれぞれ有した
プレス成形品であって、環状溝形被支持部１２ｂによる
補助環状板１２表面側に形成される突条が、蓋１３の裾
部１３ａと係合して位置決めする係止突条１２ｃをなし
ている。

熱板１には、その外周壁１ｃの上端に円形の環状束条形
支持部１ｄを形成し、該支持部１ｄへ前記被支持部１２
ｂを嵌め込むことによって、補助環状板１２を熱板１の
周りへ、回動可能でしかも着脱自在に支持しであるっ熱
板１の外周壁１ｃの上端部外周面に、補助環状板１２を
取外したとき、蓋１３の裾部１３ａと係合する係止段部
１ｅを形成し、補助環状板１２の使用、不使用にかかわ
りなく、蓋１３を安定な状態で使用できるようにしであ
る。

補助環状板１２を、第１図、第２図に示されるように、
熱板１の外周部へ取付けて使用する場合、補助環状板１
２は、熱板１で調理したものを移し載せることにより、
熱板１で引き続き新しい材料の調理を行わせることがで
き、しかも熱板１から張り出していて、使用者等が不注
意で熱板１へ触れるようなことを防止し、板１２自体は
熱板１を介してヒーター２の熱を間接的に受けるだけで
あるから、板１２に触れても火傷させることがなく、板
１２へ移し載せた調理後のものを適度に保温する。

また、補助環状板１２は、熱板１に支持した状態で回動
させることができ、母親等の調理人が板１２へ移し載せ
た調理後のものを、板１２を回動させて子供等の被調理
人の前へ移動配分し、あるいは、板１２上へ移し載せら
れているものを、各人が好みに応じて自分の前まで移動
させて食せる。

なお、補助環状板１２は、回動しないようにしても充分
便利であり、熱板１への支持構造も任意である。

第３図に示される実施例は、熱板１の外周壁１ｃの上端
に円形の環状溝形支持部１ｄを形成し、補助環状板１２
の内周下面に円周上等配位置へ突設した複数の突起形波
支持部１２ｂを形成し、該被支持部１２ｂを前記支持部
１ｄへ係入して、補助環状板１２を熱板１へ支持する。

この場合、支持部１ｄと被支持部１２ｂとは、溝と突起
との嵌り合いであって、両者間の滑り摩擦が小さく、補
助環状板１２の回動が軽快になされる。

支持部１ｄを突起、被支持部１２ｂを環状溝としても同
様である。

なお、蓋１３は、その裾部１３ａが、補助環状板１２の
内周上面に形成した係止突条１２ｃか、熱板１の前記支
持部１ｄとしての環状溝かの倒れにも係合して安定され
るようにし′である。

第４図、第５図に示される実施例は、熱板１の外周壁１
ｃの上端に、蓋１３の裾部１３ａが係合して安定する係
止段部１ｅと共に、放射状方向へ突出する複数の突片１
ｇ上に、支持部１ｄとしての突起を形成し、補助環状板
１２の内周下面に折曲形成した円形の環状段部形波支持
部１２ｂを、前記支持部１ｄへ保合させ、補助環状板１
２を、蓋１３とは別に支持する。

この場合、補助環状板１２の熱板１を介しての熱伝導部
が少くなり、板１２の昇温度合がより低下し、火傷の危
険をより確実に防止できる。

第６図、第７図に示される実施例は、熱板１の両側に取
付けられた把手６，６の一部にも、補助環状板１２の円
形の環状溝形被支持部１２ｂと係合する突条形の支持部
１ｄを形成し、把手６，６とを結ぶ線と直交する方向の
熱板１外周２箇所に、前記実施例同様突片１ｆ上の突起
形支持部１ｄを形成して、補助環状板１２を支持する。

蓋１３の支持構造は前記実施例と同様である。

この場合、補助環状板１２への少い熱伝導部のうち、半
数部は熱板１からさらに把手６を介して熱伝導される結
果、把手６が熱伝導性の特に低い合成樹脂等からなるこ
とも相俟って、補助環状板１２の昇温かさらに抑制され
る。

第８図、第９図に示される各実施例は、補助環状板１２
の適数箇所に、内側および内外両側へ幅を広くした拡幅
部１２ｄを形成したものであり、調理されたものをより
多く載せ移せるようにしである。

拡幅部１２ｄは、板１２の外側へのみ広げたものでもよ
いし、その形状は任意である。

第１０図に示される実施例は、熱板１を正方形としたも
のであって、その上面隅角部へ突起形の支持部１ｄを形
成して、補助環状板１２の内周下面に形成した円形の環
状溝形被支持部１２ｂと係合させ、板１２を着脱および
回動可能に支持しである。

第１１図に示される実施例は、熱板１を長方形として、
その上面の隅角部と長辺部の途中数箇所とに、突起形支
持部１ｄを形成し、実線および一点鎖線、仮想線に示さ
れる如く、補助環状板１２の内周下面に形成した環状溝
形被支持部１２ｂを、前記各突起形支持部１ｄを線で結
んで正方形をなす任意の支持部１ｄ群へ保合させること
により、３通りの位置へ選択的に支持できるようにしで
ある。

この場合、調理面１ｂの補助環状板１２で囲繞する部分
とそうでない部分を使い分けたり、囲繞する部分を調理
の状態に応じて変更したりすることができ、利用が多様
化する。

もつとも、破線で示される如く、結で結んで長方形をな
す支持部１ｄ群へ、補助環状板１２の環状溝形被支持部
１２ｂを係合させても、板１２を着脱および回動可能に
支持できる。

第１２図に示される実施例は、熱板１を円形、補助環状
板１２を正方形とし、板１２の各辺中央部下面に突起形
波支持部１２ｂを形成して、熱板１上面の円形環状溝形
支持部１ｄへ保合することにより、角形補助環状板１２
を着脱および回動可能に支持しである。

以上のように、支持部１ｄおよび被支持部１２ｂの７方
を円形環状溝ないしは環状段部他方をその溝ないし環状
段部に係合する複数の突起群とすることにより、熱板１
および補助環状板１２を円形以外の種々な形状の組合せ
として、前記板１２を着脱および回動自在に支持でき、
回動不要の場合は、さらにどのような支持構造とするこ
ともできる。

また、断熱性の部材からなる支持部１ｄを熱板１の周り
へ取付けて、補助環状板１２をそれら断熱性支持部１ｄ
のみによって支持し、板１２の昇温を極力抑えるように
してもよい。

なお、第８図以下の実施例においては、蓋１３との関係
が省略されているが、第７図までの実施例と同様に、補
助環状板の所定範囲を残して熱板調理面を覆うよう位置
決めされる蓋を着脱自在に設は得ることは勿論である。

この考案によれば、熱板の調理面所定範囲を囲繞する補
助環状板は、調理面を覆う蓋が装着されないときは勿論
、装着されたときでも、自身の少なくとも外周側所定範
囲が覆われずに、熱板および蓋の外周りに張り出すよう
にされているから、使用中の熱板はもとより蓋に対して
も使用者が触れて熱い思いをしたり火傷をしたりする危
険を防止し得ると共に、蓋を装着しない場合は勿論調理
物が乾燥しないよう蓋を装着して調理する場合でも、前
記張り出し部に既調理物を載せて保温しながら食べられ
便利である。

また、蓋体は、使用中所定位置に位置決めされるので、
万−使用者等が当っても位置ズレや脱落、またそれによ
り調理物を引っ掛けて形崩れさせたり補助環状板上の調
理物を脱落させたりすることが防止される。

さらに、熱板および補助環状板、蓋はそれぞれ単体で別
個に取扱え、洗浄や収納等に便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は一実施例の断面図、第２図は半部の一部を切欠
いて見た平面図、第３図は変形例を示す一部の断面図、
第４図は今１つの変形例を示す一部の断面図、第５図は
半部の一部を切欠いて見た平面図、第６図は別の実施例
を示す一部の断面図、第７図は半部の一部を切欠いて見
た平面図、第８図、第９図はそれぞれ補助環状板の各種
形状例を示し、左半部は底面、右半部は平面を示す図、
第１０図は熱板を正方形、補助環状板を円形とじた実施
例の斜面図、第１１図は熱板を長方内、補助環状板を円
形とした実施例の平面図、第１２図は熱板を円形、補助
環状板を正方形とした実施例の斜面図である。 １・・・・・・熱板、６・・・・・・把手、１２・・・
・・・補助環状板、１ｂ・・・・・・調理面、１ｃ・・
・・・・外周壁、１ｄ・・・・・・支持部、１ｆ・・・
・・・突片、１２ｂ・・・・・・被支持部、１２ｄ・・
・・・・拡幅部、１３・・・・・・蓋、１３ａ・・・・
・・裾部、１２ｃ・・・・・・係止突条、１ｅ・・・・
・・係止段部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １）ヒーターにより加熱される熱板と、 該熱板の調理面所定範囲を囲繞する補助環状板と、 該補助環状板上の少なくとも外周側所定範囲を残して熱
   板調理面を覆うよう位置決めされる着脱自在な蓋と を備えたことを特徴とする加熱調理器。 ２）蓋は、補助環状板の内周部との嵌り合いにより位置
   決めされる実用新案登録請求の範囲第１項記載の加熱調
   理器。 ３）蓋は、熱板の調理面外周り部との嵌り合いにより位
   置決めされる実用新案登録請求の範囲第１項記載の加熱
   調理器。 ４）補助環状板は、その円周玉数箇所に局部的に幅を広
   くした拡幅部を形成された実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の加熱調理器。 ５）熱板および補助環状板は、円形ないて非円形である
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の加熱調理器。 ６）熱板および補助環状板の少くとも一方を円形とし、
   補助環状板を熱板へ回動可能に支持した実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の加熱調理器。 ７）熱板側に設けられる前記支持部および該支持部に支
   持される補助環状板の被支持部は、その一方が円形のガ
   イド溝、他方が同ガイド溝へ移動可能に係入される複数
   の突起からなる実用新案登録請求の範囲第６項記載の加
   熱調理器。 ８）熱板および補助環状板は共に円形とされ、熱板側の
   支持部と、補助環状板側の被支持部とは、互に嵌り合う
   環状溝と環状突条である実用新案登録請求の範囲第６項
   記載の加熱調理器。