JPS5853716Y2 - リ−ルクランパ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内孔の大なるリールをリール台に任意に固着す
るためのリールクランパーに関するものである。

通常、この種のリールクラ／パーは操作ノブを回転させ
ゴム、スプリング等のＯリングを外方に広げてリール内
孔の内壁に圧接させる方法をとっている。

このようにしてリールが偏心していたりガタがあったり
してワウ・フラッタ−やテープの巻き状態に悪影響を生
じないようにしている。

従来、この構成は操作ノブの回転力をリングの拡張力に
変換するのであるが、この変換機構が力の変換を効率よ
くなすものでなかった。

そのため、操作に多大な力を要し取扱いが不便であった
り、変換機構の摩耗を早めたりする欠点があった。

そこで本考案はこのような欠点を除去し簡単な構成の新
規なリールクランパーを提供することを目的とする。

以下、図面によって本考案の一実施例を説明する。

第１図は断面図であって、１はリール軸、２はこのリー
ル軸１に固着された段部を有する円柱体のリール台、３
はリール台２の中心に垂直した軸、４は軸３に遊嵌しリ
ール台２と外径を等しくする円柱状のスライド体、５は
このスライド体４の上方で軸３に遊嵌した円柱状の操作
ノブ、６はスラスト軸受、７は軸３の先端に取付けられ
たストッパー用のキャンプ、８は止めねじ、９はさらば
ねである。

１０はスプリングであってスライド体４を常時上方に押
し上げるためのものである。

１１はスライド体４に形成した一対の孔、１２は一端が
孔１１に挿入され他端がリール台２に植立されたピンで
あってリール台２は軸３に対し上下動のみされるような
上下動機構が形成されている。

１３はリール、１４はリール台２とスライド体４との接
する外周に形成された一条のテーパ付き溝、１５はこの
溝１４に装架されたゴム、スプリング等の伸縮自在なＯ
リング、１６はボールである。

第２図は上記操作ノブ５の下面を示すが、これには内方
から外方に向けて曲線を描くようにした第１のガイド溝
１７が一対形成されている。

この溝１７は中心点から距離ｒよシ、距離Ｒまで角範囲
αに亘って形成され、その溝１７の幅はボール１６の直
径より少し大なる溝幅ａを有している。

この溝１７の深さはボールの半径より少し大きなもので
ある。

第３図は上記スライド体４の上面を示すが、これには径
方向に沿って対称位置に第２のガイド溝１８が一対形成
されている。

この溝１８は中心軸寄りに最小の溝幅すを有し、それよ
り更に中心軸寄りにこの溝幅すより少し大きな溝幅Ｃを
有し、一方溝幅す部分より外方には徐々に幅広となり最
終的には上記溝幅Ｃより大きな溝幅ｄを有するようにな
っている。

次に、このような構成によるリールクランパーの動作を
説明する。

まず、操作ノブ５がスライド体４に対し第１のガイド溝
１Ｔの最外端と第２のガイド溝１８の最外端とが一致す
るように載置する。

このときボール１６は中心より最も外方に位置されてい
る。

そしてボール１６はガイド溝１８の最大の溝幅ｄに当る
ため最も溝内に侵入している。

そのため、スライド体４はスプリング１０によって最も
上方に変位されている。

従って、テーパ付き溝１４内は幅が最も広くなりＯリン
グ１５が最も収縮しリール台２、スライド体４の外周面
より突出しないような状態となる。

この状態でリール１３をリール台２に載置する。

その後、操作ノブ５を第１図でその上方からみた状態を
仮想したとき時計方向に回転させる。

ボール１６は第１の溝１７の回転変位によって第２の溝
１８内を内方に向って変位し溝幅すを通過し溝幅Ｃに至
る。

この状態では溝幅Ｃは溝幅ｄより小であるためボール１
６が溝１８に浅く入った状態となりスライド体４がスプ
リング１０の弾撥力に逆って下降する。

従ってテーパ付き溝１４内は幅が狭くなり０リング１５
を拡張させる。

そのため、このＯリング１５はリール台２、スライド体
４の外周面より突出しリール３０均壁に強く圧接する。

このようにしてリール１３はリール台２に固着されリー
ル台２の回転時にリール１３がゆるんでしまうことがな
くなる。

これより再びリール１３をリール台２から取りはずすと
きは、操作ノブ５を前述した時計方向と反対の反時計方
向に回転させれば０リング１５が収縮して取りはすしを
可能とする。

上記第２のガイド溝１８の溝幅すなる最も幅狭部分はク
リックストッパーの役目をはたし、リール１３を固着し
た後に自然にゆるんでしまうことを防止する。

又、上記さらばね９はスライド体４が最も下降したとき
にスラスト方向に負荷を受けるスラスト軸受６及び圧接
力を受けるボール１６、第１、第２のガイド溝１７，１
８の強度を緩衝するように作用する。

それ故に全体的に操作が円滑になされる。

冑、第１、第２のガイド溝１７，１８はその断面が矩形
であっても半円形であってもよい。

上述した本考案のリールクランパーによればボールを利
用して操作ノブの回転力をＯリングの拡張力に変換して
いるために操作が円滑になり取扱上便利なものとなる。

しかも各機構部分に摩耗が生じ難くなり長期間の使用に
耐えることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２図はその
操作ノブの下面を示す平面図、第３図はそのスライド体
の上面を示す平面図である。 ２・・・リール台、３・・・軸、４・・・スライド体、
５・・・操作ノブ、１０・・・スプリング、１１・・・
孔、１２・・・ピン １３・・・リール、１４・・・テ
ーパ付き溝、１５・・・Ｏリング、１６・・・ボール、
１７・・・第１のガイド溝、１８・・・第２のガイド溝
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円柱状のリール台の軸に遊嵌された円柱状のスライド体
   と、このスライド体を上下動のみさせるための上下動機
   構と、このスライド体を常時上方に押し上げるためのス
   プリングと、上記軸に回動自在に装着されスライド体上
   方に配された操作ノブと、この操作ノブの下面に形成さ
   れ内方から外方に向けて曲線を描くように形成した第１
   のガイド溝と、上記スライド体の上面に形成され溝幅を
   変化させて形成した直線状の第２のガイド溝と、これら
   ガイド溝に案内されるように装着されたボールと、上記
   リール台とスライド体との間に形成されたテーパ付き溝
   と、このテーパ付き溝に装架された伸縮自在なリングと
   からなり操作ノブの回動操作によってスライド体が上下
   動しリングが伸縮するように構成したことを特徴とする
   リールクランパー。