JPS5853601B2 - ス−ツケ−スに装着する車輪装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はスーツケースに使用される車輪装置に関する。

本発明は、スーツケースの一側壁（例えば底壁）に埋め
込まれるように取り付けられるようになされたハウジン
グを有し、車輪を担持したフォークがベヤリングブロッ
クに回動可能に支持され、このベヤリングブロックが車
輪を実質的にハウジング内に位置せしめる引込み位置と
ハウジングの外側に位置せしめる走行位置との間を可動
であるようにハウジングに装着されている型式の車輪装
置に関する。

かかる型式の車輪装置が米国特許第４０２６５６９号に
示されている。

参考のためにこの車輪装置を第４図並びに第５図に示す
。

第４図は車輪２３が実質的にハウジング２１内にある引
込み位置を示し、第５図は車輪がハウジング２１の外側
にある走行位置を示す。

車輪２３は軸１３を介してフォーク２２に回転可能に担
持されており、このフォーク２２は軸５２を介してベヤ
リングブロック５４に回動可能に装着されている。

次いでこのベヤリングブロック５４がスロット５１およ
び横断方向の軸４１を介してハウジング２１に第４図の
位置と第５図の位置を取るように装置されている。

スロット５１はベヤリングブロックに設けられたもので
あり、横断方向の軸４１はハウジング２１の側壁に取り
付けられたものである。

第４図の位置で、車輪２３をばね５３の力に抗して引っ
張り出すと、ベヤリングブロック５４はそのスロット５
１の右端において横断方向の軸４１のまわりで枢動する
。

かくして水平の位置にあったスロット５１は垂直位置に
なる。

従ってばね５３はベヤリングブロック５４を第５図の位
置へと引き上げる。

なおその前に車輪２３をフォーク２２の軸５２のまわり
で９０’回動させると第５図の状態となる。

この位置ではフォーク２２の正方形のウェブ２４がハウ
ジングの両側壁の下端縁よりも少しハウジングの内方に
入っているので、フォーク２２はその軸５２のまわりで
回動しないように保持される。

第５図の位置で、車輪２３をばね５３の力に抗して下方
へ引っ張ると、ベヤリングブロック５４はそのスロット
５１により横断方向の軸４１に案内されてハウジング２
１より突出する。

この突出はスロット５１の上端が横断方向の軸２２に対
接することにより制限される。

ベヤリングブロック５４の最下方端位置でフォーク２２
を左方へ傾けるとベヤリングブロック５４はばね５３に
より横断方向の軸４１のまわりに枢動して第４図の如き
位置を取ろうとする。

なおその前に車輪２３をフォークの軸５２のまわりに９
０’回動して元に戻しておくと第４図の位置になる。

第５図の位置でのベヤリングブロック５４の横断方向の
軸４１のまわりの枢動はベヤリングブロック５４の側面
５０がハウジング２１の内側面に対接することにより阻
止されている。

ベヤリングブロック５４を横断方向の軸４１のまわりで
枢動させるためにはその面対面の接触が解除されるまで
第５図の位置からベヤリングブロック５４を引き出さな
くてはならない。

更にこの引き出し距離を最少にするためにはベヤリング
ブロック５４をハウジング２１内の出来るだけ下方の位
置に配置させることが要求され、これに応じて、第４図
の如く車輪２３をハウジング２１内に収容するためには
、フォーク２２は第４図の如く曲げられていなければな
らない。

すなわち回動軸５２の軸線を延長しても回動軸１３の軸
線に実質的に交差しない。

かくして、この車輪装置は次の如き欠点を有するのであ
る。

第一に、車輪２３が第５図の位置から第４図の位置に移
動される時には、第５図の位置で車輪２３をばね５３の
力に抗して前記の面対面の接触が解除されるまで大きく
引き出されなければならない。

第二に、フォーク２２は第４図の如く曲がっているので
、車輪２３が第４図の位置に入る前に、フォーク２２は
所定の向きに回動されなければならない。

この回動はフォーク２２をハウジング２１から引き出し
ている間に行なわれなければならない。

更には、ベヤリングブロック５４がばね５３により第５
図の位置から第４図の位置になるのに、操作者がある程
度ベヤリングブロック５４を枢動させてやらなければな
らない。

単にベヤリングブロック５４を引き出しただけであれば
ベヤリングブロック５４は元の状態にもどってしまうの
である。

同様にベヤリングブロック５４が第４図の位置から第５
図の位置になるのに、操作者はベヤリングブロック５４
をある程度案内してやらなければならないのである。

本発明の目的は車輪を引込み位置にもたらす際にフォー
クを前記先行技術の車輪装置の如く長い距離にわたって
引っ張り出さなくともよく、かつ車輪フォークを前記先
行技術の車輪装置の如く曲げなくともよくていずれの回
動位置からでも車輪を引込み位置にもたらすことの出来
る車輪装置を提供することである。

本発明のこの目的はベヤリングブロックを横断方向の軸
に枢動運動のみ許容すべく装着し、このベヤリングブロ
ックに車輪を有するフォークを、ベヤリングブロックの
中実軸線に沿って制限された平行移動をしうるようにか
つ回動しうるように装着することにより達成されるので
ある。

より明確に本発明の構成を述べれば、 ａ）ベヤリングブロックはハウジング内に固定された横
断方向の軸にハウジングとベヤリングブロックとの間の
相対的な枢動運動のみを許容するように支持されており
、 ｂ）ばねがベヤリングブロックを横断方向の軸のまわり
で引込み位置の方へ枢動させるようにバイアスさせ Ｃ）ハウジングはその開口部において錠止凹所を有し、 ｄ）フォークのウェブが長方形であり、その両側辺は車
輪の回転軸線と同じ方向に延びておりしかもフォークが
ハウジングから引き出されてベヤリングブロックに対し
て９０°回動されたときに錠止凹所に受は入れられるべ
くなされ、ｅ）フォークはベヤリングブロックに対して
ばねにより押圧されておりこのばねのバイヤス力に抗し
てフォークはその回動軸線に沿ってベヤリングブロック
から少なくともフォークのウェブが錠止凹所から出され
る程度引き離されうるようになされ、 ｆ）フォークはその回動軸線が車輪の回転軸線と実質的
に交差するように直線である というものである。

なお、本明細書中で使用している「枢動」、「回動」、
および「回転」という用語は特に区別されているもので
ある。

本発明によれば、ａ）、ｃ）およびｄＸＪから理解され
る如く、ベヤリングブロックはハウジングに対して枢動
運動のみ許容されているので、車輪はフォークの長方形
のウェブが錠止凹所に係合することによって走行位置に
保持される。

モしてｂｘから理解される如く、枢動運動のみ許容され
たベヤリングブロックは長方形のウェブが錠止凹所から
解放されるとばねにより自動的に確実に引込み位置へ枢
動する。

更に、ｅｅＪから理解される如く、車輪を引込み位置に
移動させるときには、フォークの長方形のウェブが錠止
凹所からはずれる程度にばねバイヤス力に抗してベヤリ
ングブロックを少し引っ張るのみでよい。

かくして、前記の先行技術の車輪装置の場合の如く長い
距離を引っ張り出すということは本発明では必要ないの
である。

さらに、ｆＭから理解される如く、フォークは直線であ
るので、走行位置から車輪をいずれの方向に９０’回動
させても車輪は所望の引込み位置になるのである。

かかる本発明の車輪装置では、引込み位置から引き出さ
れて９０’回動せしめられた後の車輪はばねバイヤス力
によりフォークの長方形のウェブがただちに錠止凹所に
係合して走行位置に保持されることはもちろんのこと、
仕舞うときは、車輪を少し引っ張ってそのウェブを錠止
凹所から離脱させた後９０°回動させるだけでよいので
ある。

より確実に走行位置に車輪を保持しておくためにはベヤ
リングブロックにフォークのウェブを受は入れる凹所を
設けるとよいのである。

本発明の車輪装置は前述した如き先行技術の車輪装置の
欠点を除去する効果を有する他に、ベヤリングブロック
は枢動運動のみを許容するようにハウジングに装着され
ているので車輪装置の構造は堅牢なものとなる効果をも
有する。

更にばね装置を小さく出来る効果をも有する。

以下本発明を添付の図面を参照して詳細に説明する。

第１図から第３図は本発明の一実施例を種々の面から示
すものであり、本発明の車輪装置は主としてハウジング
２１、ベヤリングブロック２６、フォーク２２およびこ
のフォーク２２に回転可能に装着された車輪２３からな
る。

フォーク２２は二本の枝部材２５とこれを上端で連結す
るウェブ部材２４とからなり、二本の枝部材２５にわた
って延びた回転軸により車輪２３を回転可能に保持して
いる。

特に前記ウェブ部材２４は矩形になされており、その短
い方の辺が車輪２３の回転軸と平行になされている。

前記フォーク２２はベヤリングブロック２６に回動可能
かつこの回動軸の方向に沿って制限された範囲だけ平行
移動（すなわち摺動）可能に装着されている。

ベヤリングブロック２６は二つの耳部材２７を有し、こ
の耳部材２７によりベヤリングブロック２６はハウジン
グ２１の横断方向の軸４１に枢動のみ可能に装着されて
いる。

前記ベヤリングブロック２６は更に凹所２８、穴２９、
および孔３０を有する。

この凹所２８は軸４１と平行に延びた溝でありその幅の
寸法は前記フォーク２２のウェブ２４の前記の短い方の
辺の長さに対応するものである。

前記穴２９は丸穴であり前記ウェブ２４に配置された円
柱状のタペット３１に対する案内をなし、前記孔３０は
前記タペット３１から突出したピン３２を通すものであ
る。

かくして、ピン３２の自由端はベヤリングブロック２６
の二つの耳部材２７の間にまで延出している。

そしてこのピン３２の自由端はテーパ状になされていて
その最外端には停止フランジ３３が形成されている。

この停止フランジ３３とベヤリングブロックとの間に円
錐状の圧縮スプリング３４が配置されている。

このようにフォーク２２を配置することにより、ベヤリ
ングブロック２６に関してフォーク２２は穴２９に嵌る
タペット３１で回動可能であり、かつ矢印３５で示す如
く円錐状圧縮スプリング３４の力に抗して制限された範
囲だけ摺動可能である。

フォーク２２を第１図の点線位置（引込み位置）から矢
印４４に沿って引き出して第１図の実線位置にもたらし
た後、このフォーク２２を９０°回動させて解放すると
第２図の状態になる。

第１図の実線位置ではなおもフォーク２２のウェブ２４
はその矩形の長い方の辺でベヤリングブロック２６の凹
所２８をまたいでベヤリングブロック２６に対接してい
る。

しかし第１図の実線位置からフォーク２２が９０’回動
せしめられるとウェブ２４の短い方の辺がベヤリングブ
ロック２６の凹所２８の幅方向と一致するようになる（
すなわち平行になる）ので円錐状圧縮スプリング３４の
力によりウェブ２４が凹所２８に嵌る。

これと同時にウェブ２４はハウジング２１に設けられて
いる錠止凹所３８．３９に係合するようになる。

かくして車輪装置は第２図に示すような走行位置となる
。

ハウジング２１の側壁には二組のリブあるいは壁補強部
材３６．３７が設けられている（第２図参照）。

この壁補強部材３６．３７はハウジング２１の開口にお
いて錠止凹所３Ｂ 、３９を提供している（第３図参照
）。

フォーク２２のウェブ２４がベヤリングブロック２６の
凹所２８に嵌るとき、ウェブ２４の両端縁が前記錠止凹
所、に係合する。

走行位置から引込み位置へ戻すには、第２図に示す矢印
３５の方向に沿ってフォーク２２をハウジング２１より
少し引き出す。

すなわちウェブ２４をベヤリングブロック２６の凹所２
８およびハウジング２１の錠止凹所３８，３９から引き
出す。

その後矢印４０のいずれかの方向にフォーク２２を９０
’回動させるだけでよいのである。

ベヤリングブロック２６は前述した如く二つの耳部材２
７によりハウジング２１の側壁に固定された横断方向の
軸４１に枢動のみ可能に装着されている。

すなわち軸４１は耳部材２７に設けられた孔４２を通っ
ている。

軸４１のまわりにはねじりばね４３が配置されている。

このねじりばね４３はベヤリングブロック２６を第１図
の点線で示された位置へばねバイヤスするものである。

かくして、車輪２３は矢印４４に示される如くハウジン
グ２１の内へあるいはハウジング２１から外へ枢動しう
る。

ハウジング２１の側壁には一対の停止リブ４５が設けら
れている。

このリブ４５によりフォーク２２の内方への枢動運動は
所定位置で停止される。

ハウジング２１はその開口のまわりに縁部フランジ４６
を有する。

この縁部フランジ４６には取り付はリベット用の孔４７
が設けられている。

かくしてハウジング２１をスーツケースの壁に形成され
た適当な切欠き部に嵌め込み、前記縁部フランジ４６を
スーツケースの壁に対接させて、適当なリベット等でス
ーツケースの壁と縁部フランジとを連結することにより
、車輪装置はスーツケースに装着されよう。

このようにして適当な数の車輪装置がスーツケース等に
装着される。

かかる本発明の車輪装置の操作は非常に簡単である。

すなわち、第１図の点線で示す如く、車輪２８のリムが
ハウジング２１より少し出ているので、これを引っ張り
出した後９０°回動するだけで走行位置となる。

なぜならば、フォーク２２のウェブ２４がばね３４によ
りベヤリングブロック２６の凹所２８とハウジング２１
の錠止凹所３８．３９とに係合するからである。

車輪２３を引込めるには、第２図の位置から車輪２３を
少し引っ張り出した後９０°回動するだけでよい。

その後はばね４３によりフォーク２６はハウジング２１
内へもたらされる。

第１図の実線で示された車輪２３は安定状態ではない。

これを矢印４０の方向に９０’回動させると安定する。

その回動の方向は時計方向でもよいし、反時計方向でも
よい。

かくして使用者はその回動の方向に留意する必要はない
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の車輪装置を示す側面の一部断面の図、
第２図は第１図の実線位置から車輪を９０’回動させた
状態を示す端面の一部断面の図、第３図は第１図の点線
位置の状態を示す平面の図、第４図は先行技術の車輪装
置の引込み位置を示す図、第５図は同じ先行技術の車輪
装置の走行位置を示す図である。 なお、図面中間−符号は同一部材を示し、２１はハウジ
ング、２２はフォーク、２３は車輪、２４はウェブ、２
５はフォークの枝部材、２６はベヤリングブロック、２
７はベヤリングブロックの耳部材、２８はベヤリングブ
ロックの凹所、３２はフォークのウェブに取り付けられ
たピン、３４は圧縮ばね、３８および３９は錠止凹所、
４１は横断方向の軸、４３はねじりばねを示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ハウジング２１を有し、車輪２３を担持したフォー
   ク２２がベアリングブロックに回動可能に支持されてお
   り、前記ベヤリングブロックが車輪２３を実質的にハウ
   ジング２１内に位置せしめる引込み位置とハウジング２
   １の外側に位置せしめる走行位置との間を可動であるよ
   うに前記ハウジング２１内に装着されている型式のスー
   ツケースに装着する車輪装置において、 ａ）ベアリングブロック２６はハウジング２１内に固定
   された横断方向の軸４１にハウジングとベアリングブロ
   ックとの間の相対的な枢動運動のみを許容するように支
   持されており、 ｂ）ばね４３が前記ベアリングブロック２６を前記横断
   方向の軸４１のまわりで前記引込み位置の方へ枢動する
   ようにバイアスさせ、 Ｃ）前記ハウジングはその開口部において錠止凹所３８
   ．３９を有し、 ｄ）前記フォーク２２のウェブ２４は矩形であり、その
   両側辺は車輪２３の回転軸線と同じ方向に延びておりし
   かもフォーク２２がハウジング２１から引き出されて前
   記ベアリングブロック２６に対して９０’回動されたと
   きに前記錠止凹所３８．３９に受は入れられるべくなさ
   れ、ｅ）前記フォーク２２はベアリングブロック２６に
   対してばねにより押圧されておりこのばねのパイアスカ
   に抗して前記フォーク２２はその回動軸線に沿って前記
   ベアリングブロック２６から少なくとも前記フォーク２
   ２の前記ウェブ２４が前記凹所３８，３９から出される
   程度弓き離されうるようになされ、 ｆ）前記フォーク２２は前記回動軸線が実質的に前記車
   輪２３の回転軸線と交差するように直線である。 ことを特徴とするスーツケースに装着する車輪装置。 ２ 前記ベヤリングブロック２６を前記の引込み位置へ
   バイアスする前記ばねは前記の横断方向の軸４１のまわ
   りに配置されたねじりばね４３である特許請求の範囲第
   １項記載のスーツケースに使用される車輪装置。 ３ 前記ベアリングブロック２６は前記フォーク２２に
   面して前記の走行位置にあるときの前記フォーク２２の
   ウェブ２４を受は入れるようになした凹所２８を有する
   特許請求の範囲第１項または第２項に記載のスーツケー
   スに使用される車輪装置。