JPS5852804Y2 - 受電装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は受電用変電所において、その受電装置部分全体
を絶縁油中に入れ、変電所の縮小化と経済性を図った受
電装置に関するものである。

一般の受電用変電所においては、断路器、遮断器、変成
器、変圧器類の高電圧活線部分を、外界の気象条件の影
響を極力避けるため、小動物の侵入を防ぐため、保守の
安全のため等の理由により、密封された容器内に入れて
変電所を構成することが考えられている。

ところが、従来のこの種の変電所、特に受電装置部分を
絶縁油中に入れてなるものは、遮断器と断路器とを別個
に構成し、これらを一体的に密封容器内に封入したもの
であるため、装置が大型化する不具合がある。

又、従来の遮断器等を単に密封容器内に封入するのみで
は、遮断器等の保守点検の際に一々絶縁油を抜いたり、
或いは容器の蓋を開けて遮断器等を取り出す等の操作が
必要になり、保守点検が面倒になる等の不具合もあった
。

本考案は上記に鑑みなされたもので、その目的とすると
ころはタンク内にて上下動する絶縁筒の極柱内に真空遮
断器を内装する一方、該極柱に可動接触子を取着し、か
つ極柱近傍の絶縁枠に固定接触子を取着して断路部とな
し、極柱の上下動に伴なってとの断路部を開閉作動させ
得るよう構成することにより、真空遮断器と断路部とを
一体的（Ｃタンク内に収容でき、装置の小型化を図るこ
とができる受電装置を提供することにある。

以下、図面を用いて本考案の一実施例について詳細に説
明する。

第１図において、１は絶縁油２が上部開口部１ａ近傍に
１で満されたタンクであり、その側壁に設けた開口部は
閉塞板３，４等により封止されている。

このタンク１にかける上部開口部１ａの上方には真空遮
断器操作部５が、シール機能を有するベローズ６を介装
して配設されてタンク１は密封状態になっている。

真空遮断器操作部５は、タンク１上部外側に設置された
複数個の昇降機７に支持されており、この昇降機７の作
動により上下方向に昇降作動するようになっている。

この昇降機７こしては油圧により作動するピストン・シ
リンダ式のものが一般的であるが、他の型式のもの、例
えばレール・ガイド式のものを用いることもできる。

また、前記真空遮断器操作部５の下面には、絶縁筒の極
柱８が、その大部分をタンク１内の絶縁油２中に浸漬す
るように一体的に懸吊支持されている。

前記極柱８は、その上下に固定電極９と可動電極１０と
を有する真空遮断器１１を油密に内蔵する真空遮断器室
１２と、その上下にこの真空遮断器１１の可動電極１０
と接続されてこれを作動する絶縁操作棒１３を内蔵した
操作棒室１４とから構成され、これらを支持している。

該操作棒１３は前記真空遮断器操作部５に内蔵された油
圧シリンダ１５等により操作され、これにより可動電極
１０が上下に作動して固定電極９と消弧状態で接離する
。

一方、真空遮断器室１２に対応する極柱８の外周の対称
にしてかつ上下に所定間隔離間した位置に、相互に絶縁
された状態で支持部材１８．１９により、一対の可動接
触子１６，１７が固着されている。

渣た、上側に配置された一方の可動接触子１６は前記可
動電極１０と、下側に配置された他方の可動接触子１７
は前記固定電極９とに夫々電気的に接続されている。

前記タンク１内の極柱８潤囲近傍には、タンク１上部内
側に両端が固定されたコ字状の絶縁枠２０が沿設され、
この絶縁枠２０には、前記昇降機７の作動により極柱８
に固着された可動接触子１６．１７と同時に摺動接離さ
れる位置に夫々固定され、可動接触子１６．１７と夫々
対をなす一対の固定接触子２１．２２が設けられている
。

すなわち、本実施例では各可動接触子１６，１７が昇降
機７の作動により最下位置に降下したときに、可動接触
子１６と固定接触子２１とが、可動接触子１７と固定接
触子２２とが同時に夫々接触導通し、上昇したときには
この接触導通が同時に解除されるようになっている。

渣た、上側の固定接触子２１はタンク１の閉塞板４を貫
通して設けられたブッシング２３と電気的に接続されて
おり、下側の固定接触子２２はタンク１内側部にて閉塞
板３の近傍に配設された母線ダクト２４に支持された母
線２５に電気的に接続されている。

なお、これら可動接触子と固定接触子１６と２Ｌ１７と
２２とは夫々一対の断路部２６゜２７を構成するもので
あり、母線ダクト２４上にはバンドホール２８が配設さ
れている。

かかる構成の受電装置においては、所定の信号により作
動する油圧シリンダ１５によって絶縁操作棒１３が操作
され、可動電極１０を上動することにより固定電極９と
可動電極１０とを離して真空遮断器１１を開き、次いで
昇降機７が作動して真空遮断器操作部５およびこれに一
体化された極柱８を第１図仮想線の如く上動することに
より可動接触子１６．１７を上動し、可動接触子１６と
固定接触子２１、可動接触子１７と固定接触子２２とを
離して断路部２６，２７を開とする。

従って、この装置の機能は第２図に回路図で示す如く、
真空遮断器１１の両端に夫々断路部２６゜２７を有する
ものと同等となり、効果的な開閉器が構成されるのであ
る。

ここで、本実施例装置にあっては、同一構成のものを一
組用意し、夫々の閉塞板３を取外して連結すれば（第１
図に仮想線で示す）、簡単に二系統受電装置を構成する
ことができる。

以上の説明から明らかなように本考案の受電装置によれ
ば真空遮断器を内設した極柱の上下動により固定接触子
と可動接触子の接触、離合が行ない得、この部分で断路
部の機能を果すことができるので、タンク内に別個に断
路部本体を備える必要がなく、装置の縮小化が図れ、ま
た、断路部は真空遮断器を介した状態で極柱の外周の対
称にしてかつ上下に所定間隔離間した位置に設けである
ので、両断踏部間の絶縁距離は十分なもので、さらに油
中絶縁であることも相１って絶縁強度を大きくすること
ができ、また、他の機器と共に受電装置を形成する場合
、接続導体をほとんど要さず、その引き廻しを必要とし
ないので簡単に行なうことができる。

特に本考案の受電装置に卦いては、真空遮断器が絶縁筒
の極柱内に油密に配設されているので、真空遮断器のベ
ローズ部に絶縁油が侵入することはなく、可動電極作動
時におけるベローズ伸縮の油圧による抵抗がなく、ベロ
ーズおよびそのろう付は部に無理な力が加わることがな
いためにベローズの保護が図れる。

さらに、との極柱の容積にほぼ等しい量の絶縁油の消滅
が図れる。

【図面の簡単な説明】

゛第１図は本考案の実施例装置の断面図、第２図は等価
結線図である。 １・・・タンク、２・・・絶縁油、５・・・真空遮断器
操作部、７・・・昇降機、８・・・極柱、９・・・固定
電極、１０・・・可動電極、１１・・・真空遮断器、１
６．１７・・・可接触子、 ２１ ．２２・・・固定接触子、 ２３・・・プツシ ング、 ２５・・・母線、 ２６．２７・・・断路部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 絶縁油が入れられたタンク上部外側に昇降機によって上
   下動可能に取着された真空遮断器操作部と、該操作部下
   に一体的に懸吊されその大部分がタンク内の絶縁油に浸
   漬される絶縁筒の極柱と、この極柱内に油密に配設され
   前記操作部により開閉作動する一対の電極を有する真空
   遮断器と、この真空遮断器の電極に夫々接続されるとと
   もに前記極柱外周の対称にしてかつ上下に所定間隔離間
   した位置に固着した一対の可動接触子と、前記極柱周囲
   近傍に固定された絶縁枠の可動接触子と同時に接離され
   る位置に夫々固定されかつ前記可動接触子と夫々対をな
   すとともに一方は母線に他方はブッシングに夫々接続さ
   れる一対の固定接触子とを備えたことを特徴とする受電
   装置。