JPS5852636Y2 - エレクトロルミネツセンスの駆動装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は主として電子時計照明用のエレクトロルミネッ
センス（以下ＥＬという）の駆動装置の改良に関するも
のである。

一般に、この種駆動装置は、例えば第１図に示すように
、直流電源Ａに、昇圧コイルＢ及びスイッチ動作をする
第１のトランジスタＣを直列接続してなる昇圧回路りを
接続すると共に、それの昇圧コイルＢと第１のトランジ
スタＣの接続点にダイオードＥを順方向接続し、さらに
ＥＬＦを直列的に接続し、かつＥＬＦにスイッチ動作す
る第２のトランジスタＧを放電回路Ｈとして並列的に接
続して構成されている。

この構成において、昇圧回路りの第１のトランジスタＣ
のベースに制御信号発生器１１の出力パルスを印加する
と、この出力パルスに基づいて、第１のトランジスタＣ
はオン・オフ動作を行ない、昇圧コイルＢに直流電源Ａ
の電圧より高い昇圧電圧が発生する。

そしてこの電圧はダイオードＥを介してＥＬＦに印加さ
れ、ＥＬＦは徐々に充電される。

この結果、ＥＬＦは充電時にのみ発光し充電完了と共に
発光を停止する。

次に放電回路Ｈの第２のトランジスタＧのベースに制御
信号発生器Ｉ２の出力パルスを印加すると、この出力パ
ルスに基づいて、第２のトランジスタＧは、オン・オフ
動作を行ない、オン動作時にＥＬＦはそれの充電電荷を
急速に放電すると共に発光する。

従って第１のトランジスタＣを複数回オン・オフ動作さ
せる間に第２のトランジスタＧを１回オンさせることに
よりＥＬＦは充電・放電を繰返して発光を接持続し、時
計の表示装置を照明することができる。

ところで、この駆動装置における昇圧回路り及び放電回
路Ｈは制御信号発生器ＩＩ、Ｉ２から所定のパルス信号
を印加しなければならない関係で、回路構成が複雑化す
る上、高価になるという欠点がある。

本考案はこのような欠点に鑑み、簡単な回路構成で確実
に動作し得るエレクトロルミネッセンスの駆動装置を提
供するもので、以下実施例について説明する。

第２図は本考案によるＥＬの駆動装置を示すもので、第
１図と同一符号は同一物を示す。

図において、第１図に示した本考案の前提となるＥＬの
駆動装置の、放電回路Ｈ及び制御信号発生器Ｉ２を自己
点弧形スイッチ素子、例えば双方向性二端子サイリスク
（ＳＳＳ） Ｊを用いた放電回路Ｈ′に置換したもので
、他の構成は同じである。

即ち、直流電源Ａに昇圧コイルＢ及びトランジスタＣを
直列接続してなる昇圧回路りを接続すると共に、それの
昇圧コイルＢとトランジスタＣの接続点にダイオードＥ
を順方向に接続し、さらにＥＬＦを直列的に接続しかつ
ＥＬＦにＳＳＳ Ｊを並列接続し、昇圧回路りのトラン
ジスタＣのベースに制御信号発生器■を接続して構成さ
れている。

この構成において、制御信号発生器Ｉより第３図ａに示
すように連続パルスを昇圧回路りのトランジスタＣのベ
ースに印加すると、トランジスタＣはオン・オフ動作を
行ない、オンからオフ時に直流電源Ａの電圧に昇圧コイ
ルＢによって誘起された電圧が重畳され電源電圧より高
い昇圧電圧が得られる。

そして昇圧電圧より電流がダイオードＥを介してＥＬＦ
に流入しＥＬＦを充電する。

そしてダイオードＥはＥＬＦをトランジスタＣに対して
逆方向接続しているからＥＬＦに充電された電圧はトラ
ンジスタＣがオン状態になっても放電せず保持される。

この時未充電状態のＥＬＦに流れ込む電流値が大きく、
充電が進行するにつれてＥＬＦに流れ込む電流値は減少
する。

従ってＥＬＦが完全放電状態ではトランジスタＣのコレ
クタ電圧は小さく、ＥＬＦの充電が進行するとコレクタ
電圧は上昇して最終的に完全充電状態ではダイオードＥ
に電流が流れずトランジスタＣのコレクタ電圧、即ち昇
圧電圧は収束する。

これを第３図すに示す。また第３図ＣにＥＬＦの端子間
電圧を示す。

ＥＬＦは充電時又は放電時にのみ発光するため端子間電
圧が収束値Ｖｐになると、発光しないためＥＬを放電し
、再度充電しなければならない。

ＳＳＳは第４図に示すような電圧−電流特性を有する。

即ち、端子間の印加電圧をゼロから徐々に増すると、電
流はほとんど流れず端子間電圧は上昇する。

そしである値ＶＢで降伏し、端子間電圧が急激に減少し
て、電流が流れスイッチ・オン状態となる。

そして端子間の印加電圧がゼロになると再びスイッチ・
オフ状態となる。

従ってＥＬＦに並列接続したＳＳＳの降伏電圧ＶＢを、
ＥＬの発光が認められる電圧より高く、昇圧回路りで決
まるＥＬＦに充電される最大電圧Ｖｐより低く設定する
ことにより、ＥＬＦの充電途中でＳＳＳ Ｊはオン状態
となりＥＬＦの電荷を放電する。

またトランジスタＣがオン状態の際に、ＳＳＳの端子間
電圧はゼロとなり、ＳＳＳはオフ状態となるから再びＥ
ＬＦは充電され、第５図に示すように充放電を繰返すこ
とによりＥＬＦは発光を持続する。

このように従来、トランジスタＧで構成された放電回路
Ｈを制御信号発生器■２の出力パルスに基いて動作させ
ていたものを自己点弧形スイッチ素子に置き換え同様の
動作を行わせることができるから、回路構成が簡単とな
り、結線部分も少なくなるから作業性が良く、またＥＬ
の放電は従来放電電圧に関係なく、制御信号発生器の出
力パルスの周期により一意的に放電されていたものを、
所定の点弧電圧で放電させることができるから輝度のば
らつきを抑えることができ品質も安定させることができ
る。

尚、自己点弧形スイッチ素子としては、双方向性二端子
サイリスタＳＳｓに限らすＥＬの充電電圧に基づいて、
トリガをかけるようにすればＳＣＲやトライアック等の
サイリスタや、トランジスタを組合せたものを用いるこ
とができ、第６図にその一例を示す。

即ち第６図ａは抵抗Ｒ１，Ｒ２とＳＣＲを組合せたもの
で、端子Ｐ１．Ｐ２の両端に直列接続した抵抗Ｒ１及び
Ｒ２を接続し、さらにＳＣＲを並列接続し、抵抗Ｒ１，
Ｒ２の接続点にＳＣＲのゲー）Ｇを接続したもので、端
子Ｐ １ 、 Ｐ ２をＥＬに並列接続すればよい。

また第６図すは端子Ｐ１′、Ｐ２′の両端に直列接続し
た抵抗Ｒ３及びＲ４を接続し、ＮＰＮ形トランジスタＱ
１のベースを抵抗Ｒ２，Ｒ４の接続点にコレクタを抵抗
Ｒ５を介して端子ＰＩ’に、エミッタを端子Ｐ２’にそ
れぞれ接続し、さらにＰＮＰ形トランジスタＱ２のベー
スをトランジスタＱ□のコレクタに、コレクタをトラン
ジスタＱ１のベースに、エミッタを端子Ｐ２’にそれぞ
れ接続したもので、端子Ｐ１′。

Ｐ ２’をＥＬに並列接続すればよい。

以上のように、本考案によれば、回路構成が簡単となり
、結線部分も少くなるから、作業性が向上し、より小形
化及び価格の低減が図れ、輝度のばらつきを抑え品質も
安定した電子時計照明用のエレクトロルミネッセンスの
駆動装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の前提となるエレクトロルミネッセンス
の駆動装置を示す回路図、第２図は本考案の実施例を示
す回路図、第３図は動作説明のための各部電圧波形図、
第４図は双方向性二端子サイリスタ（ＳＳＳ）の電圧−
電流特性図、第５図はＥＬの端子間電圧波形図、第６図
は自己点弧形スイチ素子の他の例を示す回路図を示す。 Ｄ・・・・・・昇圧回路、Ｅ・・・・・・ダイオード、
Ｆ・・・・・・エレクトロルミネッセンス、■・・・・
・・制御信号発生間、Ｊ・・・・・・自己点弧形スイッ
チ素子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 制御信号発生器と、制御信号発生器の出力信号に基づい
   て昇圧電圧を発生する昇圧回路と、昇圧回路の出力端に
   ダイオードを介して直列的に接続したエレクトロルミネ
   ッセンスと、エレクトロルミネッセンスに並列的に接続
   した自己点弧形スイッチ素子とを具備し、上記エレクト
   ロルミネッセンスの充電動作に関連してその充電電荷を
   スイッチ素子の自己点弧により放電させるようにしたこ
   とを特徴とするエレクトロルミネッセンスの駆動装置。