JPS585252B2 - ジルコニウムスポンジルイノ セイゾウホウホウ オヨビ ソノソウチ - Google Patents

ジルコニウムスポンジルイノ セイゾウホウホウ オヨビ ソノソウチ

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JPS585252B2
JPS585252B2 JP50017474A JP1747475A JPS585252B2 JP S585252 B2 JPS585252 B2 JP S585252B2 JP 50017474 A JP50017474 A JP 50017474A JP 1747475 A JP1747475 A JP 1747475A JP S585252 B2 JPS585252 B2 JP S585252B2
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zirconium
reaction vessel
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reduction reaction
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    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B34/00Obtaining refractory metals
    • C22B34/10Obtaining titanium, zirconium or hafnium
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、ハロゲン化ジルコニウムを、マグネシウム
もしくはナトリウムなどによって還元させることにより
、ジルコニウムスポンジを得る方法に関するものである
従来一般に知られているジルコニウムスポンジの工業的
製法は、昇華精製した塊状もしくは粉状の四塩化ジルコ
ニウムと、マグネシウムもしくはナトリウムなどとを一
緒に反応容器に装入して不活性ガスのもとて高温度に昇
温し、四塩化ジルコニウムのガスをマグネシウムもしく
はナトリウムなどと、急激な反応による温度上昇を抑制
するため、徐々に接触させて反応を行なう製法によって
いた。
この従来法においては以下に述べるような工業上きわめ
て不利な問題があった。
(1)あらかじめ精製した塊状もしくは粉状の四塩化ジ
ルコニウムを反応器に装入しておくためがなりのスペー
スを必要とし、反応容器自体が大容量のものとなる。
このためバッチ毎の反応は1回どまりであり反応容器に
占めるジルコニウムスポンジの体積は約1/8である。
(2)反応容器に装入した四塩化ジルコニウムはつぎに
マグネシウムと反応させるため、これを加熱して高温度
(340℃〜400℃)のガスとする必要があり、従っ
て多大の加熱エネルギーを必要とする。
(3)還元反応中は微量の窒素および酸素によっても品
質が劣化されるため、反応容器には不活性ガス(たとえ
ばアルゴン)を充満して反応を行なうか、反応容器内圧
は大気圧以上通常はゲージ圧0.2〜1.0kg/cm
2に不活性ガスを封入している。
ところで反応容器の昇温につれてその内圧も上るので不
活性ガスを放出してその分圧調整によって還元反応を行
なうのであるが、この放出ガスには共存している四塩化
ジルコニウムのガスも含まれてくるため、その分は損失
となっている。
また放出のさいバルブの比較的低温部(331℃以下)
に四塩化ジルコニウムが凝固してバルブや圧力測定管な
どの閉塞を来たす。
(4)還元反応温度は、約1000℃にも上昇するため
反応容器は耐熱合金製であるが、不活性ガスの放出量が
多過ぎた場合は、四塩化ジルコニウムのガスが濃くなり
すぎて反応が急激にすゝみ、反応生成熱が多大となって
反応容器が935℃の高温度になれば、Fe−Zrの共
晶がおこり容器がおかされる。
したがって反応容器材(Fe、Cr)とZrの合金がで
きジルコニウムスポンジの品質低下の原因となっている
また逆に不活性ガスの放出が少なすぎた場合は還元反応
は非常におそくなって極端に還元時間のみ長くなって経
済的にきわめて不利である。
これらの不活性ガスの放出は四塩化ジルコニウムのガス
と任意に混合しているためその割合を測定する方法は未
だ実用化されていず実際の操作は熟練者の判断によって
適当な混合比になるよう混合ガスを放出して還元反応を
行なっている。
そのためバッチ間の品質のバラツキは大きく従来はこの
バラツキを避けることができなかった。
本発明者らは、上述した従来の一バッチ毎の反応による
方法の欠点に鑑み、予じめ内部にマグネシウムもしくは
ナトリウムなどの還元剤を収納させた反応容器内に適宜
少量づつハロゲン化ジルコニウムガスを供給させて反応
を行なわせる方法を提案し、その内容については本出願
人の先願に係る特願昭48−29932号(特開昭49
−118.608号)明細書及び図面中に開示したもの
である。
ところがこの本出願人の先願に係る発明は、上述したよ
うに不活性ガス雰囲気とした反応容器中にガス状とした
ハロゲン化ジルコニウムを供給させるものであるため、
上述した(3)及び(4)の従来方法における欠点は改
良されず、これに加うるにさらに反応時上記ハロゲン化
ジルマニウムガスと不活性ガスの混合気と、上記還元剤
との接触による反応となるため、肝腎のハロゲン化ジル
マニウムと還元剤との接触が少なく、反応速度が遅い等
の欠点がある。
ところで、上記本出願人の先願に係る方法は、前述のよ
うに四塩化ジルコニウムのガスとマグネシウムの反応で
あり、固体状の四塩化ジルコニウムを直接反応容器に反
応量づつ装入する工業的な試みは知られていない。
その理由はまず金属ジルコニウムに悪影響を与える不純
物とくに酸素を含まない粉状体の四塩化ジルコニウムを
調製することが困難であり、またこの原料を高温度の反
応容器に供給装入する方法は問題点が多すぎると考えら
れ実現の支障になっていたと想像される。
即ち331℃で固体からガスへガスから固体へと昇華す
る特有の物性をもつ四塩化ジルコニウムは、還元反応中
は反応容器内は高温度なのでガスで存在するか、もし反
応容器に供給装置を連結した場合はどうしてもある箇所
に331℃の温度帯ができここに四塩化ジルコニウムが
凝固して四塩化ジルコニウムの供給装入の障害になると
一般には考えられた。
本発明者は、かゝる点に着目してさらに種々研究及び実
験の結果まず四塩化ジルコニウムを別の装置で精製しこ
れを反応容器に連続的に供給装入して上記先願の四塩化
ジルコニウムのガスによる還元反応の場合よりもきわめ
て工業的に経済性にとむ条件でかつ高品質のジルコニウ
ムを製造する方法を見出したものである。
すなわちこの発明は、前に述べた従来方式における不利
な問題点を解決し、さらに工業的に高能率でかつ経済的
にジルコニウムスポンジが製造できるようにしたことを
目的とするもので、固体状四塩化ジルコニウムを供給装
置によって直接反応容器に供給して還元反応を行なわし
めることにより、四塩化ジルコニウムの損失もなく、ま
たバルブ等の閉塞もなく反応速度を早めると共に、従来
は1バツチで反応容器の約1/8の容積を占めるジルコ
ニウムスポンジしかできなかったものを、初回の還元反
応後に製造されるジルコニウムスポンジは反応容器内に
そのまま収納せしめた状態で、還元反応によって生成さ
れる塩化マグネシウムを抜き出し、ついで溶融マグネシ
ウムを装入して再び還元反応を行なう操作を数回繰返す
ことにより、例えば反応器の約1/3容積までジルコニ
ウムを製造させるようにしたものである。
しかして、この発明は予じめ反応容器内部にアルカリ土
類金属もしくはアルカリ金属の還元剤を収納させると共
に、不活性ガス出し入れ用の内圧調整パイプから不活性
ガスを充填させた反応容器内に、供給装置によってハロ
ゲン化ジルコニウムを供給させ、これにより上記アルカ
リ土類金属もしくはアルカリ金属の還元剤にハロゲン化
ジルコニウムを接触させて還元反応を行なわせるように
なし、上記反応容器内の中間部に先端開口部が突出され
た操作パイプより反応容器から上記還元反応によって生
じる溶融塩を抜き出し及び還元剤を適宜追加装入させて
上記還元反応を続行させるようにしたジルコニウムスポ
ンジの製造方法において、上記供給装置から反応容器内
にまず反応開始時に固体状としたままのハロゲン化ジル
コニウムを所定量直接供給させ、この固体状のハロゲン
化ジルコニウムを固体状としたままで上記還元剤に接触
させて初期還元反応を行なわせ、この初期還元反応の終
了後、この初期還元反応によって生じる溶融塩を抜き出
し還元剤を追加装入させて上記供給装置から反応容器内
に固体状としたままのハロゲン化ジルコニウムを順次所
定量づつ直接供給させ、この固体状のハロゲン化ジルコ
ニウムを固体状としたままで上記還元剤に接触させて還
元反応を続行させるようにしたことを特徴とするジルコ
ニウムスポンジの製造方法にある。
次にこの発明の第1の実施例に係るジルコニウムスポン
ジの製造方法を、第1図と第2図によって説明する。
第1図と第2図はこの発明の方法の実施に使用する装置
の一例を示したもので、1は上面に開口を有する反応容
器、2は縦形筒状の仕切台、3は下面に開口を有する凝
縮物付着容器で、仕切台2の上下縁部に形成される取付
フランジ4,4と、反応容器1の上縁及び付着容器3の
下縁に夫々形成される取付フランジ5,6とを、バッキ
ングを介してボルト7止めさせることにより、上記三者
1.2,3は上下に連設され、仕切台2の内壁面は、反
応容器1及び付着容器3の内壁面よりもさらに内方に突
出されている。
これら、反応容器1、仕切台2及び付着容器3は、いず
れも電熱炉8,9,10内に納まっており、反応容器1
の外周とその電熱炉8の内周間には、調整空間11が形
成され、この調整空間11の上下には調整パイプ12,
12が開口されている。
33は、反応容器1の底板で、この底板を押抜いてジル
コニウムスポンジを取り出すようになっている。
13は、ZrCl4供給装入用スクリューフィーダーよ
り成る供給装置で、その外筒14の先端部は上記仕切台
2の内壁に開口され、外筒14の基端部がわの上面には
ZrCl4入ロバイブ15が分枝突設されている。
さらに第2図に詳細に示されるように外筒14の密蔽基
端部におけるスクリューシャフト16の回転軸封は、四
塩化ジルコニウムのガスをまず内側のテフロンガスケッ
ト17でシールし、大気のシールは外側のゴム0リング
18で軸封する構造となっている。
19は、スクリューシャフト16の突出基端部に契着さ
れた従動スプロケット、20は軸受である。
さらに、スクリューシャフト16は、基端部がわに開口
し内端面は閉鎖されるパイプ状となっており、その内腔
21にはシーズヒータ22が挿入されている。
上記入口バイブ15上には、ロータリーフィーダー23
が連接され、その上部は精製ZrCl4の入ったZrC
l4貯槽ピン24となっている。
25は棚吊り防止装置である。
上記スクリューフィーダー13とロータリーフィーダー
23は連動して回転するようになっているが、供給能力
はスクリューフィーダーの方がロータリーフィーダーよ
りもはるかに大となっている。
26は操作パイプで、その先端部は、仕切台2の内壁面
から水平方向に突出された後下方に垂直方向に折曲され
、反応容器1の略中央部に位置せしめられており、その
基端部がわはバルブ27を介して、MgCl2抜き出し
若しくはMg装入装置に連通されている。
28は、仕切台2の内壁面に開口されるAr等の不活性
ガス出し入れ用の内圧調整パイプ、29はそのバルブで
ある。
さらに、上記パイプ26,28の突出開口部の上部位置
における仕切台2の内壁面には、還元反応終了後MgC
l2を抜くための真空蒸留のガス通路となる打抜き板3
0が溶接されている。
さらに凝縮物付着容器3の頂上部には、真空ポンプと連
通される排気パイプ31が連設され、さらに上記頂上部
には、垂直内方向に、打抜き板30に通路をあける打抜
き棒32が、上下自在として設置されている。
次に上記装置の動作と作用について説明する。
まず、パイプ28より排気せしめた後、Arを通入され
た反応容器1内に、反応終了後副生する塩化マグネシウ
ムの溶融面が反応容器1の上端まで上昇する限界内で計
算量のマグネシウムを予め装入しておく。
次いで附属の電熱炉8によってマグネシウムを溶融し、
反応開始温度(750〜850℃)になってから、ロー
タリーフィーダー23およびスクリューフィーダー13
によって、貯槽ビン6内の精製粉状四塩化ジルコニウム
を、反応容器1内に供給して還元反応を行なわせる。
このようにして目的のジルコニウムスポンジが、反応容
器1の底部及び内壁面に生成される。
反応量に応じた上記粉状四塩化ジルコニウムの供給速度
は、反応容器内圧力の変化(反応速度)に従がい、ロー
タリーフィーダー23によって自動的に調節する。
また前述のように、ロータリーフィーダー23の供給能
力よりも、スクリューフィーダー13の供給能力の方が
はるかに大となっているから、供給原料の圧縮による閉
鎖はない。
さらに、スクリューフィーダー13の出口部は約600
℃の高温であるのに対し、ロータリーフィーダー23の
部分は常温であるが、スクリューシャフト16は内部の
シーズヒーター22により加熱されているから、温度勾
配がなめらかになり、低温の粉体状四塩化ジルコニウム
と高温度のガスが外筒14内で向流しても凝固現象をお
こすことはない。
また、たとえスクリューシャフトの羽根などへ四塩化ジ
ルコニウムが少量凝固しても、シーズヒーター22の熱
出力を調節して再蒸発させることができる。
さらに、スクリューシャフト16の回転軸封は、低速回
転なので気密性に問題はない。
以上の初期還元反応動作の終了後、内圧調整パイプ28
から、大気圧以上通常1.2〜1.5kg/cm2の不
活性ガス(Arガス)を加えて、操作パイプ26先端の
レベルまでMgCl2を抜き出し、次に別の装置で溶融
したMgをこのパイプ26より装入させ、再びZrCl
4を輸送供給して還元反応を行なわせ、さらにMgCl
2を抜きまた溶融Mgを追加装入する。
前記の操作を、ジルコニウムスポンジが操作パイプ26
の先端位置まで堆積される迄繰り返して、還元反応を行
なわせる。
上記の方法により、従来の製造量に比べて3倍以上のジ
ルコニウムを1バツチで製造させることが出来る。
さて、上記還元反応操作が完全に終了すると、打抜き棒
32を下降させて打抜き板30を打抜き、排気パイプ3
1を介して真空ポンプを作動させる。
しかる後電熱炉8をさらに作動させて反応容器1を高温
とすれば、該容器1内のMgCl2が真空蒸留され、比
較的低温とした付着容器3の内壁面に凝縮付着する。
上記高温真空蒸留動作中、大気圧との圧力差のため、反
応容器1が変形するのを防止するため、調整パイプ12
,12から排気せしめて、反応容器1外周の調整空間1
1を真空に保つようにする。
またこの調整空間11には、前記還元反応動作中反応熱
を奪い反応速度をさらに早めるため窒素または冷風を入
れて、反応容器1の外面を冷却させることも出来る。
上記各操作の完了後、付着容器3、仕切台2を取りはず
し、底板33の部分から反応容器1内のジルコニウムス
ポンジを押抜いて取り出す。
このジルコニウムスポンジ塊は直径よりも高さが大きく
周面および上下面の低品位スポンジ部を旋盤などで削除
し、この数バッチ分のスポンジ塊を溶接してインゴット
製造用の真空溶解炉の消耗電極に供することができる。
実施例 次に上記ジルコニウム還元製造装置による本発明の実施
例を以下に述べる。
別の装置によって昇華精製した粉体状ZrCl4110
kgをZrCl4貯槽ビン24に装入して第1図のよう
にスクリューフィーダー13およびロータリーフィーダ
ー23を組立てた上に取付ける。
反応容器1にはあらかじめ理論上よりも40%多い12
kgのMgインゴットを入れておき、その上部に打抜き
板30を溶接した仕切台2および蒸着容器3をゴムバッ
キングをはさんでポルト締めして据付ける。
気密テストのあと反応容器内圧調整パイプ28から排気
してArゲージ圧力で0.2kg/cm2まで通入する
Arはスクリューフィーダーおよびロータリーフィーダ
ーのすき間を通って貯槽ビン24にも通入される。
排気の間型熱炉8を入れて反応容器内を200〜300
℃に予熱するかAr通入後はさらに750℃まで昇温す
る。
その間反応容器内のArは熱膨張によって圧力上昇をす
るが、0.5kg/cm2になったならば0.2kg/
cm2まで外に放出する。
Arのみなのでバルブ閉塞はない。
反応容器内が750℃に達したならば容器内圧力を0.
11kg/cm2まで下げてスクリューフィーダーおよ
びロータリーフィーダーを駆動してZrCl4の供給を
開始する。
反応容器に供給されたZrCl4はMg溶解面のあたり
で、ZrCl4+2Mg→Zr+2MgC12の反応に
よって還元されるが、その一部は高温度のために昇華し
てガスになり、若干の圧力上昇を示す。
そこでZrCl4の供給を止めれば、ガス状ZrCl4
も反応されて圧力はもとの0.11kg/cm2まで降
下する。
つぎに再びZrCl4を供給し0.4kg/cm2に圧
力が上昇したとき供給を止め、0.1kg/cm2で再
供給する操作を繰り返しながら還元反応を続ける。
この供給装置の圧力変化によるオン・オフ操作は、圧力
調節計と供給装置を連動させて自動的に働らかせる。
スクリューフィーダーで供給する間はシャフト内のシー
ズヒーター22を入れてスクリューシャフト16を20
0〜350℃に加熱しておく。
以上の断続供給は1.5時間かゝすZrCl4の平均供
給速度は28kg/hrであった。
反応終了は還元剤としてのMgが消費されてなくなるの
で圧力の降下がないことで判る。
以上の還元反応終了後大気圧よりも若干のAr加圧によ
って、MgCl222kgを操作パイプ26から抜き出
した。
つぎに別のMg融解炉から融解Mg5kgをパイプ26
より反応容器1に装入して圧力を再び0.1kg/cm
2に下げて、ZrCl4の再供給を開始した。
この2回目の還元反応は35分でおわり抜き出しMgC
l2は14kgあり、供給速度は27kg/hrであっ
た。
以下同様の反応操作により合計の反応時間は3.7hr
、Zr 生成量は38kg抜き出しMgCl4は64k
gであった。
上記実施例における物量収支の詳細を表にまとめると次
の通りである。
さらに上記本発明に係る固体供給法と、先順のガス供給
法によって同じ量のジルコニウムスポンジを製造した場
合の比較例を次に示す。
同一規模装置における本発明法と先願法の生成速度の比
較は次の通りである。
先願法 10/8=1.25kg/hr 上述したように、本発明に係る固体供給法は、先願のガ
ス供給に比し、10.3/1.25=8.24と8.2
4倍も反応速度が早くなっているが、これは、本発明の
方法によれば、固体状のハロゲン化ジルコニウムは、そ
の供給時不活性ガス中に混合することなく、そのまま反
応面に落下し、反応時反応面に沿ってハロゲン化ジルコ
ニウムの濃縮ガス層が形成され、先願のガス供給法のよ
うに不活性ガス中にハロゲン化ジルコニウムガス拡散す
ることがなく、反応密度が極めて高いためである。
また本発明による方法によれば、その反応は一瞬であっ
て、一部固体状のZrCl4とMgとが直接反応してい
るように見える。
次に上記実施例の場合における、本発明の固体供給法と
先願のガス供給法との、発生熱について説明する。
先願法 :ZrZrC14(+2Mg(1)→Zr(S
)+2MgCl2(1) 生成熱 ニーΔH877℃=78.6Kcal/hr反
応速度: 1.25kg/hr(上記実施例により)本
発明法 反応容器内での発生熱は、上記のガス反応(先願法)の
生成熱から、ZrC14(S)→ZrZrC14(の昇
華熱(潜熱+顕熱)を差引いたものとなる。
78.6−40.5=38.1Kcal/mole反応
速度: 10.3kg/hr (上記実施例により)
上述したところから明らかなように、本発明の固体供給
法は、先願のガス供給法よりも発生熱は約4倍多くなっ
ている。
上述したように本発明法によれば、発生熱が多くなるた
め、反応容器を加熱させる必要がなくそのまま反応を続
行出来経済的である。
この点先願のガス供給法によれば、反応容器内のMgC
l2の凝固を防ぐため常に加熱が必要である。
また上記本発明法によれば、上述したように、反応時の
生成熱から常に昇華熱が奪われるため、反応速度の割に
は発生熱は高くならず反応容器の高温腐食は抑えること
が出来、反応時における減圧等の作業は容易である。
以上の実施例はスクリューフィーダーによる輸送供給に
ついて述べたが、他の方法によっても同一の目的を達成
することは可能である。
即ち第3図の第2の実施例においてはピストンモーター
または油圧シリンダーによって往復運動を行うプッシャ
ー34によってZrCl4を反応容器に押込む方式であ
る。
また第4図の第3の実施例はロータリーフィーダー23
から直接ZrCl4を反応容器内に装入する方式であり
、還元反応終了後ロータリーフィーダーを取外して、真
空蒸留のための装置を取付ける。
尚上記第2及び第3の実施例において、第1の実施例と
対応する部分には、共通の符号を付してその詳細な説明
は省略した。
なお本発明はニオブおよびタンタルのハロゲン化物のマ
グネシウムもしくはナトリウム還元にも適用することが
できる。
この発明によるジルコニウムスポンジの製造方法によれ
ば、予じめ反応容器内に装入したアルカリ土類金属もし
くはアルカリ金属の還元剤に、直接固体状のハロゲン化
ジルコニウムを順次所定量づつ接触させて還元反応を行
なわせまたこの反応を、初期還元反応工程と続行反応工
程の少なくとも二段階に亘って、その都度フレッシュな
反応面を形成させて行なわせることを特徴とするもので
あるため、下記のような優れた効果が得られるものであ
る。
(1) この発明による上記方法によれば、固体状ハ
ロゲン化ジルコニウムはその供給時不活性ガス中に拡散
することなくそのまま反応面に落下して反応するから反
応が直接的で一瞬であり、反応時、反応面に沿ってハロ
ゲン化ジルコニウムの濃縮ガス層が形成され、前記先願
のハロゲン化ジルコニウムガス供給法のように不活性ガ
ス中にハロゲン化ジルコニウムガスが拡散するというこ
とがなく、その反応密度が高く反応速度が早いという効
果がある。
実施例によれば、本発明の方法の方が、上記先願法より
も8.24倍も早くなるものである。
(2)またこの発明によれば、上記反応は、少なくとも
初期反応工程と続行反応工程の二段階に行なわれ、その
都度反応による溶融塩の抜出が行なわれるから、該反応
面がその都度フレッシュであり、その反応密度は一層高
くなるという効果がある。
(3)この発明の固体接触法によれば、上述したように
反応密度が高くなるため、反応容器をそれほど高温に保
つ必要がない。
従って、反応容器材のFe及びCr溶融と、これらZr
の共晶がほとんど生ぜず、高純度の製品が得られるもの
である。
前記実施例によれば、製品中の鉄不純物は先願法0.0
9%に対し本発明法0.05%、クローム不純物は先願
法0.01%に対し本発明法0.005%と著るしく改
善されている。
(4)この発明によれば、上述したように反応容器がお
かされることがなく製品内の特に容器に接する部分にF
e、Cr等が混入するということがないから、製品の特
に外周部を切除させる必要がなく、高収率が可能となる
実施例によれば、先願法による製品の実収率は95%で
あるのに対し、本発明法によれば97%である。
ジルコニウムは、高価な金属であるため、この本発明法
による高収率化は、工業上非常に有利である。
(5)この発明によれば、上述したように、反応容器を
高温に保つ必要がないため、該容器の寿命が長くなる。
(6)この発明によれば、上述した理由により、反応中
年活性ガス中にハロゲン化ジルコニウムガスの混合する
割合が極めて少なく、従って減圧操作時不活性ガスと共
にハロゲン化ジルコニウムが外部に取り出されることが
ほとんどなく、経済的であり、且つ上記取り出しパイプ
の閉塞等も生じないという効果がある。
(7)この発明による方法によれば、反応時の発生熱は
、上記先願法に比し約4倍と多くなるため、反応容器内
のMgC1の凝固防止及び反応促進のための加熱が不要
であって、経済的であるという効果がある。
(8)またこの発明の上記固体供給法によれば、反応時
の生成熱から常に昇華熱が奪われるため、反応速度の割
には発生熱は高くならず、反応容器の高温腐食は抑える
ことが出来、また反応時における減圧等の作業も容易で
ある等の効果がある。
(9)この発明の方法によれば、供給装置から漏れるハ
ロゲン化ジルコニウムのガスは、供給装置によって反応
容器内に送出されてくる固体状ハロゲン化ジルコニウム
内に凝縮して有効に捕捉されるから材料の損失もほとん
どなく供給装置が閉塞する虞れもないという効果がある
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の方法の実施に使用されるジルコニウ
ムスポンジの製造装置の一例を示す断面図、第2図は同
供給装置の拡大断面図、第3図は同地の実施例に係る製
造装置における供給装置の断面図、第4図は同さらに他
の実施例に係る製造装置の断面図である。 1・・・反応容器、13・・・供給装置、26・・・操
作パイプ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 予じめ反応容器内部にアルカリ土類金属もしくはア
    ルカリ金属の還元剤を収納させると共に不活性ガス出し
    入れ用の内圧調整パイプから不活性ガスを充填させた反
    応容器内に、供給装置によってハロゲン化ジルコニウム
    を供給させ、これにより上記アルカリ土類金属もしくは
    アルカリ金属の還元剤にハロゲン化ジルコニウムを接触
    させて還元反応を行なわせるようになし、上記反応容器
    内の中間部に先端開口部が突出された操作パイプより反
    応容器から上記還元反応によって生じる溶融塩を抜き出
    し及び還元剤を適宜追加装入させて上記還元反応を続行
    させるようにしたジルコニウムスポンジの製造方法にお
    いて、上記供給装置から反応容器内にまず反応開始時に
    固体状としたままのハロゲン化ジルコニウムを所定量直
    接供給させ、この固体状のハロゲン化ジルコニウムを固
    体状としたままで上記還元剤に接触させて初期還元反応
    を行なわせ、この初期還元反応の終了後、この初期還元
    反応によって生じる溶融塩を抜き出し還元剤を追加装入
    させて上記供給装置から反応容器内に固体状としたまま
    のハロゲン化ジルコニウムを順次所定量づつ直接供給さ
    せ、この固体状のハロゲン化ジルコニウムを固体状とし
    たままで上記還元剤に接触させて還元反応を続行させる
    ようにしたことを特徴とするジルコニウムスポンジの製
    造方法。
JP50017474A 1975-02-13 1975-02-13 ジルコニウムスポンジルイノ セイゾウホウホウ オヨビ ソノソウチ Expired JPS585252B2 (ja)

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