JPS5852261Y2 - 光フアイバ素材形成用石英バ−ナ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は一般にプリフォームロッド（予形成体）と呼
ばれている光フアイバ素材を形成するのに用いられる石
英バーナに関するものである。

光通信などにおいて用いられる光ファイバ（光学繊維）
は、石英を主原料とする上記光フアイバ用素材を加熱延
伸（紡糸）することにより製造されており、またこの光
フアイバ用素材はいわゆるＣＶＤ法またはＶＡＤ法とい
った火炎加水分解法により製造されている。

この火炎加水分解法は、第１図で示すようにコネクタａ
側から供給された原料を噴射する内管すと、酸素ガスと
水素ガスの混合ガスを噴射する外管Ｃとを有する多重管
構造のバーナｄを用い、上記内管すからドーパントを含
んだハロゲン化硅素などの原料を気相状態で噴射すると
共に、その周Ｆ）の外管Ｃから上記混合ガスを噴出して
これを燃焼させ、第２図で示すようにこの際の火炎加水
分解反応により生成される酸化物粉末を回転受台ｅに堆
積し、これにより均一な石英ガラスからなる砲弾性の光
フアイバ素材ｆを形成するようにしたものである。

ところでこの火炎加水分解法において大切なことは」１
記酸化物粉末の堆積に際して、逐次更新されていく堆積
面が常に一定位置になるよう保証されることである。

そこで上記受台ｅはその回転軸ｇの周りに一定速度で回
転させ、かつ同回転軸ｇの中心軸上を図中上方へと一定
速度で移動させながら上記酸化物粉末を堆積させていく
ようにしている。

しかしながら従来の場合、堆積物とバーナｄ先端との瞬
間的な位置関係を常時確認することができないため、例
えば上記堆積面が何らかの原因で変動してしまったとし
ても、これを修正すべく制御することは不可能であった
。

この考案は上記のような問題点を解消すべく、バーナｄ
の先端と堆積物との位置関係を随時正確に確認できるよ
うにすることを目的としたものである。

第３図はこの考案による石英バーナの断面図を示したも
のである。

この石英バーナは既知の通り内管１と外管２とを有して
おり、内管１からはコネクタ３を介して供給されたハロ
ゲン化硅素などの原料を噴射し、また外管２からは供給
口４，５側から夫々供給された酸素ガスと水素ガスを混
合状態で噴射するようになっている。

こ・で第３図の実施例では、上記コネクタ３が内管１の
中心軸に対して略直交する状態で同内管１の原料供給口
６に連結し、さらにこのコネクタ３の先端は、矢印で示
すように図示しない光源から発射した光線（ライトビー
ム）が内管１の原料供給口６から噴射ロアにわたって同
内管１内を通過することができるよう透光部８となって
おり、この透光部８は上記光線を散乱、屈折させないガ
ラスなどの透明な材料で形成されるのがよい。

上記光源としては例えばレーザなどを用いることができ
る。

このような構成から明らかなようにこの考案による石英
バーナは、第２図のような状態で使用されている際、内
管１の原料供給口６から噴射ロアにわたって通過させた
光線を光フアイバ素材となるべき堆積物に照射し、その
輝点の位置から当該バーナの向きや同バーナと堆積物と
の位置関係を確認することができるようにしたものであ
る。

即ち石英バーナの先端は、常に酸化物粉末を堆積させよ
うとする上記堆積物の所定の位置に向いている必要があ
るから、常に同位置に上記輝点が位置するよう当該石英
バーナの向きや位置を制御すればよいのである。

以上説明した通りこの考案の石英バーナによれば同バー
ナと堆積物との位置関係を逐次確認しながら光フアイバ
素材を形成していくことができるので、石英バーナまた
は堆積物の位置などの制御を正確かつ適切に行うことが
でき、形状および品質の良好な光フアイバ素材を製作す
ることができるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は光ファイバ素材形成用石英バーナの従来例を示
す一部切欠の側面図、第２図は従来における光ファイバ
素材形成作業の略示説明図、第３図はこの考案の一実施
例を示す光ファイバ素材形成用石英バーナの一部を切欠
した側面図である。 １・・・・・・内管、２・・・・・・外管、６・・・・
・・原料供給口、７・・・・・・噴射口、８・・・・・
・透光部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハロゲン化硅素などの原料を噴射する内管および酸素ガ
   スと水素ガスの混合ガスを噴射する外管とからなる光フ
   アイバ素材形成用石英バーナにおいて、内管の原料供給
   口から噴射口に向って光線が通過可能なるよう上記原料
   供給口側に透光部を設けてなる光ファイバ素材形成用石
   英バーナ。