JPS5852065Y2

JPS5852065Y2 - 釘打機のバンパ装置

Info

Publication number: JPS5852065Y2
Application number: JP1897279U
Authority: JP
Inventors: 仁今井; 俊雄山田; 信行秋沢
Original assignee: マックス株式会社
Priority date: 1979-02-19
Filing date: 1979-02-19
Publication date: 1983-11-28
Also published as: JPS55120476U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、工具本体に内蔵された打撃シリンダ内に摺動
自在に密嵌され、一体連結した釘打ち部材であるドライ
バを上記本体より突設した釘打出し部としての７−ズに
貫通形成したドライバガイド孔内で勢い良く作動させる
ための打撃ピストンを、打撃シリンダ内下死点位置に於
いて受は止めるために配設される釘打機のバンパ装置に
関するものである。

この種釘打機としては、第１図に示すように圧縮空気圧
等の流体圧を打撃ピストンＡに作用させることにより、
この打撃ピストンＡを打撃シリンダＢ内で急激に作動降
下させ、この打撃ピストンＡの軸方向に一体連結したド
ライバＣの先端Ｃ”ＱノーズＤのドライバガイド孔り′
内に予め装填されている釘Ｅの頭部Ｅ′を打撃し、上記
ノーズ先端Ｄ“より釘Ｅを一本ずつ打出すことにより、
容易に釘打ち作業を行ない得るように構成したものが知
られている。

すなわち、一本の釘を打込むのに釘の打込み時にけ、上
記打撃シリンダＢのピストン上室Ｂ１に流体圧を導入す
るとともにピストン下室Ｂ２側の残留エアを大気に放出
して打撃ピストンＡを上死点から下死点に向い急激に往
動させ、釘打ち完了後には打撃ピストン下室Ｂ２側にリ
ターン用の流体圧（場合によってはバネ圧等でも可）を
作用させるとともに上記打撃ピストン上室Ｂ１を大気に
開放し、打撃ピストンＡを下死点位置から上死点に向い
復動させるようになっている。

そして、上記打撃ピストンＡは下死点位置に於いて、硬
質ゴム材等により形成されたバンパ部材Ｆにより受は止
められるようになっているが、このバンパ部材Ｆは打撃
ピストンＡの極めて大きな打撃力を直接的に受けても強
度的に耐え得るようにするため肉厚のブロック状に一体
品として形成されている。

そのため、このバンパ部材Ｆをゴム材等により形成する
ときに肉厚内方の中心部附近と外周部附近とでは成型上
組織のバラツキを生じ易く、全体として性状の均一なバ
ンパを作ることが困難であった。

また、この種釘打機は多数本の釘の打込み作業を連続的
且つ迅速に行なう場合に使用されるものであるため、打
撃ピストンＡとバンズ部材Ｆとの衝突は繰り返し行なわ
れ、しかも極めてハイスピードで行なわれるものである
からバンズ部材Ｆは急速に加熱され、焼付いてしまう虞
れがあり、特に質量の大きいバンズではゴムの特性上中
央部の熱が放出されにくい。

また、前述のように肉厚中心部と外周部付近とで性状の
バラツキがあるとバンズ部材Ｆの消耗が激しく、長時間
の連続使用を不可能とし、保守点検をひんばんに行なわ
なければならなくなる。

そこで、本考案は、このような従来の欠点を解消するた
めに提案するものであり、釘打機の打撃ピストンを下死
点位置で受は止めるバンズとして信頼性の高いバンズを
提供することを目的とするものである。

さらに、本考案の他の目的は、バンズ全体として性状の
バラツキの少ないバンズを形成できるようにしようとす
るものである。

さらに、本考案の他の目的は、釘打作業時のバンズの温
度上昇を十分阻止できるようにしようとするものである
。

さらに、本考案の他の目的は、バンズの打撃シリンダの
下端附近への組込みが容易且つ正確にでき、しかも組込
み状態が安定するバンズ装置を提供しようとするもので
ある。

さらに、本考案の他の目的は、バンズを構成する内環ブ
ロックのメインピストン側への抜は落ちを防止し得るよ
うにしようとするものである。

そして、その要旨とするところは、釘打機本体に内蔵し
た打撃シリンダの下端部に配設され、上記打撃シリンダ
内に摺動自在に密嵌された打撃ピストンを下死点位置に
受は止める外環ブロックと内環ブロックとからなるバン
ズにおいて、上記外環ブロックは外周壁に打撃シリンダ
下端部への保合部を有し、中央部軸方向に内環ブロック
挿入穴を有するとともに上下端面に径方向凹溝を有し、
上記内項ブロックは中央部軸方向に上記挿入穴内に挿入
される外径が先端側に向うに従って漸減する筒体部を有
し、この筒体部の基端には上記外環ブロックを載置する
フランジ部を有するとともに中央部軸方向にドライバ挿
通穴を貫通形成してなることである。

以下、本考案の一実施例を第２図ないし第４図に基づき
具体的に説明する。

第２図は本考案を適阻した空気圧式釘打機１の要部縦断
面図を示すものである。

２は釘打機本体であり、内部には打撃シリンダ３が内蔵
され、また下端２ａにはノーズ４が配設されている。

すなわち、上記本体２０下端２ａ附近は縮径され、内部
に打撃シリンダ３の下端部３ａを密嵌保持し、さらにこ
の下端２ａにはノーズ４の基端（図中上端側）に設けた
連結部４１が一体連結されている。

これにより、ノーズ４はその軸方向に貫通形成されたド
ライバガイド穴４３が本体２及び打撃シリンダ３の下端
に同軸状となるように突設されている。

なお、上記ノーズ４の連結部４１の内壁は外周側の円環
状傾斜面４１ａの内方に平面部４１ｂを有し、さらにそ
の内方には段状部４２が形成され、この段状部４２には
中央部にドライバ挿通穴５１を有するドライバガイド５
が遊嵌設置されている。

そして、このドライバガイド５にはフランジ部５２が形
成され、さらにフランジ部周縁５２ａと段部周壁４２ａ
間には隙間８が保持されている。

また、上記連結部４１には上記段状部４２のコーナ部４
２ｂと外部を連通ずるチョーク穴４３が開設されている
。

また、６は打撃ピストンであり、前記打撃シリンダ３内
に図中上下方向に移動自在となるようにＯリング６１を
介して密嵌されている。

そしてこのピストン６・の下方にはドライバ７が一体的
に突出連結されている。

そして、この打壁ピストン６は本体２内の上方部位に配
設されている（図示しない）、ヘッドバルブを介して打
撃シリンダ３のピストン上室内に供給される図示しない
メインエアチャンバ内の加圧エアによって打撃シリンダ
３内下死点位置に向って往動する。

また、打撃シリンダ３の下方外周部には上記打撃ピスト
ン６を上死点に復帰させるエアが貯溜されるリターン用
エアチャンバ７０が形成されている。

このリターン用エアチャンバ７０内には上記打撃ピスト
ン６の往動によって圧縮される打撃シリンダ３のピスト
ン下室内のエアがリターン用エア通路７１から流入して
来る。

なお、前記打撃シリンダ３の下端部３ａの内周壁には、
シリンダ主径部３ｂよりも段部３ｃを境にして稍々太径
となるバンパ保持部を構成する大径部３ｄが形成されて
いる。

そして、上記打撃シリンダ３の下端部３ａには打撃ピス
トン６を下死点に受は止めるバンパ３０カ組込まれてい
る。

このバンパ３０は外方バンパ部である外環ブロック３１
と内方バンパ部である内環ブロック３２の二つの独立し
た環体状ブロックを一体的に組付けて構成されている。

第３図人ないし第３図Ｃに示すように上記外項ブロック
３１の打撃ピストン６と対峙する面である上端面３１Ａ
には断面半円状の径方向凹溝８０゜８０が刻設され、そ
して、後述する内項ブロック３２のフランジ部３２Ｂの
着座面となる下端面３１Ｂにも断面半円状の径方向凹溝
ａｉ、ａｉが刻設され、この実施例の場合上記上下端
面３１Ａ。

３１Ｂの各径方向凹溝８０，８０，８１，８１の延設方
向は互いに直交している。

また、上記外環ブロック３１の外周壁は高さ方向の中途
部は最外方膨出部８２となり、この膨出部８２から上下
両端縁３１ａｓ３１ｂに向い次第に縮径状とな
っている。

なお、上記最外方膨出部８２近傍は前記打撃シリンダ３
０大径部３ｄ内に嵌装され、前記段部３Ｃにより係止さ
れる。

また、上記外環ブロック３１．の中央部軸方向には後述
する内環ブロック３２の筒体部３２Ａを挿入する挿入穴
８３が開設されている〇また、第４図人ないし第４図Ｃに示すように前記内環ブ
ロック３２は中央部軸方向に外径が先端側、すなわち打
撃ピストン６が当接する側に向い漸減する筒体部３２Ａ
と、この筒体部３２Ａの基端から外径方向に突出する略
円盤状のフランジ部３２Ｂとから構成され、上記筒体部
３２Ａの中央部軸方向にはドライバ挿通穴８４が開設さ
れている。

上記フランジ部３２Ｂの上端面８５は前記外環ブロック
３１を載置する平坦面な係合載置部となっている。

また、下端面３２Ｃの中途部には円環状凹溝８６が刻設
されており、この凹溝８６と前記ドライバ挿通穴８４と
の間には放射状径方向凹部８７．８７が連通形成されて
いる。

そして、上記下端面３２Ｃの上記凹溝８６の外周部分８
６２１は前記ノーズ連結部４１の平面部４１ｂに着座さ
れ、さらに上記凹溝８６の内周側部分８６ｂは前記ドラ
イバガイド５の上面５ａに着座され、上記凹溝８６は上
記平面部４１ｂとドライバガイド５０ノランジ部５２と
の境界に開口している隙間８をまたぐように逃げ部とな
っている。

そして、上記内環ブロック３２の筒体部３２Ａの外周壁
８８と前記外環ブロック３１の挿入穴８３の内周壁８９
との間には空隙が保持されている０また、上記外環ブロック３１と内環ブロック３２の組付
時において、上記内環ブロック３２の上端面３２Ｄは外
環ブロック３１の上端面３１Ａと面一、あるいは若干高
く第２図中上方に突き出ている。

すなわち、打撃ピストン６が下死点に到達した時、前記
リターン用エアチャンバ７０内のリターン用エアが内環
ブロック３２の上端面３２Ｄと打撃ピストン６の下端面
６ａとの間から内環ブロック３２のドライバ挿通穴８４
．を経て大気中放出されるエアもれを防止するためであ
る。

上記構成において、バンパ３０は外環ブロック３１の最
外方膨出部８２が打撃シリンダ３０段部３ｃに係合し、
さらに内環ブロック３２のフランジ部３２Ｂがノーズ連
結部４１の円環状傾斜面４１ａに係合し、第２図中上方
すなわち打撃ピストン６の配設側への抜は落ちが規制さ
れ、常に打撃シリンダ３の下端部３ａへの安定した設置
状態がられる。

このことは、釘打機の使用態様として天井打ち、すなわ
ちノーズ４を上方に向けて、図示しない被釘打面に対し
て下方から釘を打ちつけるような場合においても安定し
た設置状態が得られることになる。

そして、打撃ピストン６が内環ブロック３２の上端面３
２Ｄ及び外環ブロック３１の上端面３１Ａに当接し下死
点位置に到達し、打撃ピストン６が内環ブロック３２の
上端面３２Ｄから離れるやいなやリターン用エアチャン
バ７０内の圧縮エアはリターン用エア通路７１．７１か
ら外環ブロック３１の上端面３１Ａに刻設されている径
方向凹溝８０，８０を経て、内環ブロック３２の外周壁
８８と外環ブロック３１の内周壁８９との間に保持され
ている空隙に流入し、そして、外環ブロック３１の下端
面３１Ｂに刻設されている径方向凹溝８１．８１に流入
して来る０そして、このエアは打撃ピストン６が上死点
に向い復帰する際、内環ブロック３２のドライバ挿通穴
８４内に流入し、内環ブロック３２の下端面３２Ｃに刻
設されている放射状径方向凹部８７．８７及び円環状凹
溝８６を経て隙間８に流入し、チョーク穴４３から大気
中へ放出される。

したがって、上記リターン時のエアの流通によって外環
ブロック３１と内環ブロック３２との間で熱の移動が行
なわれ、バンズ３０の蓄熱を防ぐことができる。

なお、内環ブロック３２の筒体部３２Ａは外径が先端側
に向い次第に漸減しているので、打撃ピストン６が上端
面３２Ｄに打当り外方にたわんでも外環ブロック３１の
内周壁８９に接触しない。

したがって、内環ブロック３２と外環ブロック３１との
こすり合いによって体積が小さい内環ブロック３２が破
壊するような現象は起こらない。

また、外環ブロック３１の上下端面３１Ａ、３１Ｂ
に刻設されている径方向凹溝８０，８０，８１。

８１の延設方向が互いに交差しているので、打撃ピスト
ン６が打当った時の打撃力が上記径方向凹溝８０，８０
，８１，８１に集中することはなく、ひび割れは生じな
い。

また、このバンズ３０は二つの独立したブロックで構成
されているので長期間使用することにより一方の内環ブ
ロック３２の方が先に破壊しても他方の外環ブロック３
１の方で打撃ピストン６を確実に受は止めることができ
る。

なお、上記内環ブロック３２が破壊するとノーズ４側か
らエアもれが生じるので即座に故障を知ることができる
。

また、バンズ３０は外環及び内環の各ブロック３１．３
２として独立に分離形成したものを組付けて使用すれば
良いので、成形時にバンズ３０の全体を一体成形する場
合に比べ各ブロック３１．３２の質量を小さくすること
ができるので性状の均一化や、前記圧縮熱の発散を極め
て有効にすることができる。

さらに、上記実施例におけるように内環ブロック３２の
筒体部３２Ａの下端着座部のようにドライバガイド５の
７ランノ部周縁５２ａと段状部４２の周壁４２ａとの隙
間８をまたぐように設計することは極めて容易にできる
ので、この種釘打機の構造上遊嵌配設されているドライ
バガイド５のガタ付けによる上記隙間８でのバンズ３０
の喰い付き等による損傷等は容易に回避できる。

また、バンズ３０の組付けに際しては、ノーズ４の組付
けに先立って、開口した状態の打撃シリンダ３の第２図
中下端側より先ず外環ブロック３１を適合嵌装し、さら
に外環ブロック３１の挿入穴８３内に内環ブロック３２
０筒体部３２Ａを適合嵌装し、その後ドライバガイド５
とともにノーズ４を蓋閉するように組付けることができ
る。

この場合、バンズ３０が全体として一体形成されている
ものでは作業者が手で撓ませるのは極めて困難であるた
め、打撃シリンダ３の下端部３ａへの嵌め込み作業が繁
雑となる欠点があった０しかし、本考案では上記外環ブ
ロック３１は内環ブロック３２とは独立の環体状に形成
され、且つ中央部分には大きな上記挿入穴８３が形成さ
れているので撓ませ易く、したがって極めて容易に組付
は作業を行なうことができる。

また、補修等のためにバンズ３０を取り外す場合にも、
ノーズ４とともにドライバガイド５を離脱し、先ず内環
ブロック３２を外環ブロック３１内より外し、その後外
環ブロック３１を取り外すことにより容易に取り外しが
できる。

特に、長期間使用されてバンズ３０が稍々変形されてい
る場合等に、各ブロック３１．３２ごとに撓ませられる
ので大きな効果となる。

以上のように、本考案によれば所期の目的を十分に達成
でき、極めて放熱性及び耐久性に優れたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のバンズを備えた釘打機の構造の概略を示
す縦断面図、第２図は本考案の一実施例を示す釘打機の
要部縦断面図、第３図はバンズの外環ブロックを示す図
であり、第３図Ａは縦断面図、第３図Ｂは平面図、第３
図Ｃは底面図、第４図はバンズの内環ブロックを示す図
であり、第４図Ａは縦断面図、第４図Ｂは平面図、第４
図Ｃは底面図である。１・・・・・・釘打機、２・・・・・・釘打機本体、３
・・・・・・打撃シリンダ、３ａ・・・・・・下端部、
６・・・・・・打撃ピストン、３０・・・・・・バンズ
、３１・・・・・・外環ブロック、３１Ａ・・・・・・
上端面、３１Ｂ・・・・・・下端面、３２・・・・・・
内環ブロック、３２Ａ・・・・・・筒体部、３２Ｂ・・
・・・・７ランノ部、８０，８１・・・・・・径方向凹
部、８２・・・・・・最外方膨出部、８３・・・・・・
内環ブロック挿入穴、８４・・・・・・ドライバ挿通穴
。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

釘打機本体に内蔵した打撃シリンダの下端部に配設され
、上記打撃シリンダ内に摺動自在に密嵌された打撃ピス
トンを下死点位置に受は止める外環ブロックと内環ブロ
ックとからなるバンパにおいて、上記外環ブロックは外
周壁に打撃シリンダ下端部への係合部を有し、中央部軸
方向に内環ブロック挿入穴を有するとともに上下端面に
径方向凹溝を有し、上記内環ブロックは中央部軸方向に
上記挿入穴内に挿入される外径が先端側に向うに従って
漸減する筒体部を有し、この筒体部の基端には上記外環
ブロックを載置するフランジ部を有するとともに中央部
軸方向にドライバ挿通穴を貫通形成してなることを特徴
とする釘打機のバンパ装置。