JPS5851701Y2 - 刈取脱穀機における刈取穀稈搬送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、刈刃の上方に、列中のほぼ中央部において刈
取殻稈の株元部を後方上方に係止搬送する起伏爪付きの
株元搬送装置を張設しであるコンバインなどの刈取脱穀
機に関する。

この種の刈取脱穀機にあっては、株元搬送装置による係
止搬送時に、刈取殻稈の株元部に付着した泥や絡み付い
た雑草などの異物が起伏爪に付着し易く、これが進行す
ると、この起伏爪と刈取殻稈株元部との係合が不十分に
なったり、搬送装置自体の作動が不滑になるなど、種々
の搬送トラブルを惹き起す不都合がある。

本考案は、上述の実情に鑑み、前記起伏爪に付着した泥
やワラ屑等の異物を掻き落−して確実円滑な株元搬送作
用を保つことができ、しかもそのための構造を、既設構
成部材の有効利用により簡単に構成することができるよ
うにせんとする点に目的を有するものであって、冒記し
たものにおいて、前記株元搬送装置の戻り経路部分に近
接する個所に、前記刈刃の前部に斜設した植立殻稈引起
し装置の支柱を立設して、前記起伏爪がこの支柱に接当
移動するように構威しであることを特徴とする。

即ち、前記株元搬送装置の戻り経路部分近くに立設した
植立殻稈引起し装置の支柱に起伏爪を接当移動させるこ
とによって、殻稈株元部の係止搬送に伴なって起伏爪に
付着した異物を確実、良好に掻き落すことができるから
、冒述のように起伏爪と刈取殻稈株元部との保合が不十
分になったり、搬送装置自体の作動が不滑になることが
なく、所期の保合搬送作用を確実、円滑、良好な状態に
保持することができる。

しかも、必須の構成部材である植立殻稈引起し装置の支
柱を有効に利用して、この支柱を株元搬送装置の戻り経
路部分に近接する個所に立設するだけでよいため、この
ような異物を除却するために特別なスクレーパー機構を
設ける要がなく、全体構造簡単にして所期の目的を達成
できるに至った。

また、前記支柱の起伏爪接当個所に、弾性緩衝材を付設
しである場合には、この弾性緩衝材によへて接当移動時
の衝撃力を吸収緩和することかでさるので、起伏爪や支
柱の変形、破損を抑制することができる利点がある。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図面はコンバインを示し、二条の植立殻稈の株元部に係
合してこれを後方上方に引上げ搬送する引起し装置１，
１′と機体後部に搭載した脱穀装置２との間に、バリカ
ン型の刈刃３によって刈取られた殻稈の株元部及び穂先
部を挟持及び係止して、これを漸次横倒れ姿勢に姿勢変
更し乍ら脱穀フィードチェーン２Ａに搬送供給する株元
挾持搬送装置４及び穂先係止搬送装置５を、扱深さ変更
のためにそれらの搬送終端部近くの横軸芯３周りで上下
揺動自在に架設するとともに、これら両搬送装置４，５
と引起し装置１，１′との間で、前記刈刃３の上方個所
に、刈取殻稈の株元部を係止してこれを刈刃のほぼ中央
部にまで横搬送して合流させたのち、この合流刈取殻稈
の株元部を後方上方に位置する株元挟持搬送装置４の始
端部に供給する左右一対の起伏前６ａ、６ａ’付きの株
元搬送装−ｆｆｉ６．６’を架設し、かつ、これら両株
元搬送装置６，６′の前方上方個所には、殻稈の茎中間
部を前記の合流個所に向かって後方上方に係止搬送する
左右一対の係止爪７ａ、７ａ’付きの補助搬送装置７，
７′を設けている。

そして、前記株元搬送装置６，６′のうち、脱穀フィー
ドチェーン２Ａが存在する側の機体横側部に位置する一
方の株元搬送装置６の戻り経路６Ａに近接する個所に、
一方の引起し装置１の引起し枠１Ａ上端部を支持すると
ともに、この引起し装置１への伝動軸を内装しであるパ
イプ状の支柱９を、刈取フレーム１０の前端部に連設し
たギヤケース１１から立設して、前記起伏風６ａがこの
支柱９に接当移動するように構成するとともに、前記支
柱９の起伏風６ａ接当個所には、ゴム等の弾性緩衝材１
２を固着し、以って、前記支柱９の弾性緩衝材１２を接
当移動させることにより、この起伏風６ａを倒伏姿勢に
姿勢変更させるとともに、この起伏風６ａに付着した泥
やワラ屑等の異物を掻き落し得るように構成している。

また、他方の株元搬送装置６′の戻り経路６Ａ’に対応
位置するミッションケース１３の前面に設けたワイヤー
受は具１４に、この格元搬送装置６′の戻り経路６Ａ’
を移動する起伏風６ａ′に接当して、これを倒伏姿勢に
姿勢変更させるループ状の姿勢変更具１５を設け、以っ
て、この姿勢変更具１４に起伏風５ａ’を接当移動させ
ることにより、該係止爪６ａ′に付着した泥やワラ屑等
の異物を掻き落し得るように構成している。

また、前記刈刃３の駆動装置は次の如く構成されている
。

即ち、縦軸芯す周りで揺動自在なりランクアーム１６の
一端部を、前記刈刃３のナイフヘッド３Ａに嵌係合させ
るとともに、このクランクアーム１６の他端部と左右横
方向に沿う姿勢の駆動軸１７Ａ軸芯周りで駆動回転され
るクランク１７とを連動連結するクランクロッド１８を
、前記株元挟持搬送装置４によって挟持搬送される刈取
殻稈の株端移動軌跡を横断する状態で設け、以って、挾
持搬送殻稈の株端がクランクロッド１８に接当移動する
ように構成している。

このように構成した場合には、挾持搬送殻稈の株元部に
付着したワラ屑や泥等を掻き落すことができる利点があ
る。

前記穂先係止搬送装置５は、次の如く構成されている。

即ち、その回動方向に適宜間隔を隔てて起伏風５Ａを枢
着しであるチェーン５Ｂを掛張するスプロケツ）５Ｃ・
・・・・・のうち、搬送始端部に位置する遊転スプロケ
ツ）５Ｃを、刈取殻稈搬送方向に移動自在に構成し、こ
の可動遊転スプロケツ）５Ｃをチェーン緊張方向に移動
付勢するスプリング５Ｄを設けるとともに、前記チェー
ン５Ｂの戻り移動部分５ｂを接当押圧する事によって、
前記可動遊転スプロケット５Ｃを弾性付勢力に抗して刈
取殻稈搬送方向下手側に変位させることが可能なテンシ
ョン輪体５Ｅを有する強制揺動アーム５Ｆを設け、以っ
て、穂先係止搬送装置５を株元挾持搬送装置４と共に上
限根深さ調節位置又は下限根深さ調節位置に調節したと
き、その搬送始端部が共に殻稈長方向に沿う同一平面内
に位置するように構成している。

このように構成した場合には、株元搬送装置６゜６′か
ら穂先係止搬送装置５の搬送始端部に刈取殻稈をスムー
ズに受は渡すことができる利点がある。

尚、上述実施例では、前記穂先係止搬送装置５の搬送始
端部に位置する遊転スプロケツ）５Ｃを、刈取殻稈搬送
方向に弾性変位可能に構成したが、この遊転スプロケツ
）５Ｃを、第４図で示すように刈取殻稈搬送方向下手側
の支点２周りで揺動変位可能に構成しても良きものであ
る。

尚、前記株元搬送装置６，６′のうち、他方の株元搬送
装置６′の戻り経路６Ａ’を、第３図に示すようにその
刈取殻稈搬送経路６Ｂ’側に向って平面視はぼへの字状
に屈曲させるとともに、この戻り経路６Ａ’の屈曲部に
近接する個所に、他方の引起し装置１′の支柱９′を立
設して、前記起伏爪６ａ′がこの支柱９′に接当移動す
るように構成しても良きものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る刈取脱穀機における刈取殻稈搬送装
置の実施の態様を例示し、第１図はコンバインの要部の
側面図、第２図は要部の概略平面図、第３図、第４図は
夫々化の実施例を示す概略平面図である。 １・・・・・・植立殻稈引起し装置、３・・・・・・刈
刃、６・・・・・・株元搬送装置、６Ａ・・・・・・戻
り経路部分、６ａ・・・・・・起伏爪、８・・・・・・
伝動軸、９・・・・・・支柱、１２・・・・・・弾性緩
衝材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 刈刃３の上方に、列中のほぼ中央部において刈取殻
   稈の株元部を後方上方に係止搬送する起伏爪６ａ付きの
   株元搬送装置６を張設しである刈取脱穀機において、前
   記株元搬送装置６の戻り経路部分６Ａに近接する個所に
   、前記刈刃３の前部に斜設した植立殻稈引起し装置１の
   支柱９を立設して、前記起伏爪６ａがこの支柱９に接当
   移動するように構成しであることを特徴とする刈取脱穀
   機における刈取殻稈搬送装置。 ■ 前記支柱９は、前記引起し装置１への伝動軸８を内
   装するパイプ状のものである実用新案登録請求の範囲第
   ■項に記載の刈取脱穀機における刈取殻稈搬送装置。 ■ 前記支柱９の起伏爪６ａ接当個所には、弾性緩衝材
   １２が付設されている実用新案登録請求の範囲第■項又
   は第■項に記載の刈取脱穀機における刈取殻稈搬送装置
   。