JPS5851353B2 - テ−プカセツトの組立て方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はカセット式記録再生装置等において用いられる
テープカセットの組立て方法に関する。

テープレコーダに用いられるテープカセットにおいては
、リールハブに巻回された磁気テープが一対のハーフに
よって構成されたカセットケーシング内に収納されてい
る。

そしてこの磁気テープの巾方向の両側の端面とカセツレ
１−フとの間には滑性効果に優れた四弗化エチレン・シ
ート等の滑性シートが組込まれ、これによって磁気テー
プが走行する際に生ずる摩擦抵抗を小さく保ち、安定し
たテープ走行を得るようにしている。

前記滑性シートはそれ自体に剛性がなく、このために非
常に取扱いが面倒であり、テープカセットの組立ての自
動化が妨げられていた。

すなわち従来はテープカセットの組立ての際に人手によ
って滑性シートを組込むようにしていた。

このために時には誤った状態で組込まれたり、複数の滑
性シートが重ねて組込まれたりする等の事故が発生して
いた。

また組込まれた後において一対のノ・−フを組立てる際
に前記滑性シートが脱落する等の問題点があった。

本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであっ
て、一対のカセットノ・−フ内にリールノ飄ブと、この
リールハブに巻装される記録テープと、この記録テープ
の巾方向の端面と前記力セラトノ・−フとの間に介装さ
れる滑性シートとを組込むようにしたテープカセットの
組立て方法において、前記一対のカセット・・−フの夫
々に複数個の小透孔を設け、この小透孔によって前記滑
性シートを真空吸引によって保持して組立てるようにし
たことを特徴とするテープカセットの組立て方法に係る
ものである。

従って本発明によれば、滑性シートの組込みが確実に行
なわれ、テープカセットの組立ての自動化が可能となる
。

以下本発明をポケットサイズの超小型テープレコーダに
おいて用いられるミニカセットに適用した実施例を図面
につき説明する。

まず第１の実施例について述べると、第１図および第２
図はこのミニカセットのカバーノ・−７１１を示すもの
であって、このカバーノ・−７１１は、後述するベース
・・−フ１２と同様に、合成樹脂によって一体成型され
ている。

そしてこのカバーハーフ１１には、一対のリールノ・ブ
軸挿通孔１３、カセット位置決めピンおよびキャプスタ
ン挿通用の長孔１４等が形成されている。

またこのカバーハーフ１１の外表面にはラベル貼付用の
凹部１５が形成されている。

そしてこの凹部１５には滑性シート１６を吸引するため
の３つの円形孔１７が形成されている。

従ってカセットを組立てる場合には、第３図に示すよう
にカバー・・−フ１１およびベースノ・−７１２をそれ
ぞれ支持手段１８，１９を介して支持させるようにする
とともに、カバー・・−フ１１の内駒およびベース・・
−７１２の内駒に介装される一対の滑性シート１６を、
前記吸引用円形孔１１を貫通し、かつ図外の真空ポンプ
に接続されているパイプ２０．２１によって吸引させて
保持させるようにする。

このようにして組立てを行うと、滑性シート１６は確実
に保持されることになり、滑性シート１６の脱落は防止
される。

そしてカセットは、リール・・ブ２２．２３の外周面に
巻装された磁気テープ２４の巾方向の端面とカセットノ
・−フ１１，１２の内表面との間に前記滑性シート１６
が挟持されるようにして組立てられることになる。

なお組立てられた後に、カバーハーフ１１およびベース
・・−フ１２の凹部１５にはラベルが貼付されることに
なり、このために吸引用円形孔１７は閉塞される。

従ってこの円形孔１７から異物や塵埃がカセット内に入
ることはない。

次に本発明の第２の実施例を第４図につき述べると、こ
の実施例においてはパイプ２０，２１の吸引部分２７，
２８の内径が前記吸引用円形孔１７の直径よりも大きく
構成されており、このためにこれらのパイプ２０，２１
で滑性シート１６の保持と、カバー・・−７１１および
ベースノ・−７１２の保持とを一諸に行うことができる
ようになっている。

すなわち真空ポンプで前記パイプ２０゜２１を吸引する
と、滑性シート１６がカバー・・−７１１およびベース
ハーフ１２の内表面にそれぞれ密着した状態となり、こ
のためにパイプ２０゜２１０吸引部分２７，２８の内駒
の空間２９が負圧となる。

従ってカバーノ・−フ１１およびベース・・−７１２も
それぞれ吸引されて保持されることになる。

次に本発明の第２の実施例を第５図および第６図につき
述べると、この実施例は前記第３の実施例に若干の変更
を加えたものである。

すなわち・・−７１１，１２０内表面に前記吸引用貫通
孔１７と連続する凹部３２を形成し、これによって滑性
シート１６の吸引される面積を太きくして滑性シート１
６の保持をより確実にしたものである。

従って滑性シート１６は貫通孔１７に対応する部分と凹
部３２に対応する部分とによって吸引されることになる
ために、シート１６に局部的に大きな負圧が働くことが
防止されることになり、滑性シート１６の局部的変形を
少なくすることができる。

また貫通孔１７を小さくすることができるために、この
貫通孔１７をラベルで塞いでも、この部分のラベルがへ
こんだり段差になったり、あるいは破れたりすることも
ない。

また滑性シート１６を保持する面積が広くなったので、
保持が確実となり組立ての作業のスピードアップが可能
となる。

次に本発明の第４の実施例を第７図につき述べると、こ
の実施例においては、パイプ２０ 、２１の内駒にピン
３４をアーム３５を介して支持した状態で取付け、この
ピン３４の先端の錐状部３６を滑性シート１６の案内孔
３７に嵌合させることによって位置決めしながら前記シ
ート１６を保持するようにしている。

従って滑性シート１６の・・−フ１１，１２に対する位
置決めがより確実になされることになる。

なお案内孔３７がら空気が流入するのを防止するために
ピン３４には段部３８が設けられている。

以上本発明を実施例につき説明したが、本発明は上記実
施例によって限定されるものではなく、本発明の技術的
思想に基いて各種変更が可能である。

例えば上記第４の実施例においては、パイプ２０．２１
に滑性シート位置決め用のピン３４を設けて滑性シート
の位置決めを行うようにしているが、滑性シート位置決
め用のピンをパイプ２０゜２１に設ける代りに・・−７
１１，１２に設け、パイプ２０，２１によって吸引され
ることによって・・−７１１，１２に設けられているピ
ンで滑性シート１６が位置決めされるように構成しても
よい。

また・・−７１１，１２に設けられている円形孔１７の
個数を、例えばカバー・・−７１１には３個、ベースハ
ーフ１２には４個ずつそれぞれ設け、これによってカバ
ーハーフ１１とベースハーフ１２との識別を行うように
してもよい。

この・・−フｌＬ１２の識別は機械的にも行い得るし、
人間の視覚によって行うようにしてもよい。

さらに例えばカバー・・−フ１１の小透孔を円形に、ベ
ース・・−７１２の小透孔を多角形にして・・−フ１１
゜１２を識別するようにしてもよい。

また吸引用の円形孔１７の配置を前後に非対称にするこ
とによってカセットの前方、後方の識別を行うことも可
能である。

以上本発明を実施例につき説明したが、本発明は一対の
カセット・・−フの夫々に複数個の小透孔を設けて滑性
シートを真空吸引によって保持するものであるから、滑
性シートの保持が確実になる。

即チベースハーフにおいては滑性シートは確実にベース
・・−フの内表面の所定の位置に密着されるから、その
表面は平坦でありかつ組立作業中不測に位置ずれを起す
ようなことが全くない。

従ってこの滑性シートの不測な位置ずれのため作業中に
リール・・ブの装着が妨げられたり、テープコイルと滑
性シートとの間の接触に接触不良等が発生するようなこ
とがない。

そしてこの効果は滑性シートにカールシートを用いた時
、特に顕著に発揮される。

またカバーハーフにおいても滑性シートはその内表面の
所定の位置に確実に保持されるから、組立作業中に滑性
シートが脱落したり、不測に位置ずれを起すようなこと
がない。

このように本来それ自体に剛性がなくそのために取扱い
が面倒であった滑性シートを、上下一対のカセットハー
フの夫々において吸引保持することによりあたかも剛性
があるように扱うことにより、上ハーフの組立はもちろ
ん、下ノ・−フにおいてもリール・・プの組付などが確
実に行われ得るようになる。

従って本発明によればテープカセットの一貫した組立作
業の自動化が可能となり、不良率が低下して品質の向上
が図れると共に、作業能率の向上によって大幅なコスト
ダウンを図ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明をミニカセットに適用した一実施例を示す
ものであって、第１図は第１の実施例のカバーハーフの
平面図、第２図は第１図における■〜■線断面図、第３
図は第１の実施例の組立ての状態を示す断面図、第４図
は本発明の第２の実施例の組立ての状態を示す断面図、
第５図は本発明の第３の実施例の要部断面図、第６図は
同要部斜視図、第７図は本発明の第４の実施例の要部断
面図である。 なお図面において用いられている符号において、１１は
カバーノ・−フ、１２はベースノ・−フ、１６は滑性シ
ート、１７は吸引用円形孔（小透孔）、２２．２３はリ
ール・・ブ、２４は磁気テープである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 一対のカセット・・−７内にリール・・ブと、この
   リールハブに巻装される磁気テープと、この磁気テープ
   の巾方向の端面と前記カセット・・−フとの間に介装さ
   れる滑性シートとを組込むようにしたテープカセットの
   組立て方法において、前記一対のカセット・・−フの夫
   々に複数個の小透孔を設け、この小透孔によって前記滑
   性シートを真空吸引によって保持して組立てるようにし
   たことを特徴とするテープカセットの組立て方法。