JPS5851075B2 - 高収率で比較的白いバルブを製造する方法 - Google Patents
高収率で比較的白いバルブを製造する方法Info
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- JPS5851075B2 JPS5851075B2 JP53125769A JP12576978A JPS5851075B2 JP S5851075 B2 JPS5851075 B2 JP S5851075B2 JP 53125769 A JP53125769 A JP 53125769A JP 12576978 A JP12576978 A JP 12576978A JP S5851075 B2 JPS5851075 B2 JP S5851075B2
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- pulp
- cooking
- sulfur dioxide
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は木材及び非木材繊維素原料から高収率で比較的
白いパルプを製造する方法に関するものである。
白いパルプを製造する方法に関するものである。
先に、本発明者らは省資源、省エネルギー、低公害でパ
ルプを得るため研究を行った結果、木材及び非木材繊維
素原料をアルカリ金属の塩である硫酸ナトリウムと二酸
化イオウの混合液からなる蒸解薬液をもって軽度の蒸解
を行ったのち機械的に解繊して対原料55〜90%の高
収率でパルプを得る方法を提案した。
ルプを得るため研究を行った結果、木材及び非木材繊維
素原料をアルカリ金属の塩である硫酸ナトリウムと二酸
化イオウの混合液からなる蒸解薬液をもって軽度の蒸解
を行ったのち機械的に解繊して対原料55〜90%の高
収率でパルプを得る方法を提案した。
この方法で得られるパルプはリグニン含有量が通常パル
プに比べてはるかに太きいにも拘らず、強度もかなりあ
り、板紙原料として充分使用に耐えうるものであること
かわった。
プに比べてはるかに太きいにも拘らず、強度もかなりあ
り、板紙原料として充分使用に耐えうるものであること
かわった。
また、得られたパルプは白色度もかなり高く、繊維素原
料によってパルプの白さもかなり異なるが、一般に未晒
の状態で30〜45位あり、従来のリグニン含有量がは
るかに少なく、収率も低い、未晒クラフトパルプ(白色
度15〜25)に比べてもはるかに白いことがわかった
。
料によってパルプの白さもかなり異なるが、一般に未晒
の状態で30〜45位あり、従来のリグニン含有量がは
るかに少なく、収率も低い、未晒クラフトパルプ(白色
度15〜25)に比べてもはるかに白いことがわかった
。
従来、高白色度のパルプを得るためには、比較的リグニ
ンの少ない状態にまで蒸解した未晒パルプを塩素、晒粉
及び二酸化塩素などの漂白剤を用いる多段漂白法が使わ
れ、前段で脱リグニンしたのち後段で脱色することによ
り漂白の目的が果されていた。
ンの少ない状態にまで蒸解した未晒パルプを塩素、晒粉
及び二酸化塩素などの漂白剤を用いる多段漂白法が使わ
れ、前段で脱リグニンしたのち後段で脱色することによ
り漂白の目的が果されていた。
しかじ高収率パルプを極度に白くするには種々の困難が
伴う。
伴う。
すなわち高収率パルプとは、原料中のセルロース以外の
リグ、ニンなどの成分までもパルプ中に残すことによっ
て得られるものであり、高収率の未晒パルプから高白色
パルプを得るには、(1)大量の漂白剤を必要とし、(
2)それに伴って起きるリグニンの溶出反応などによっ
て晒歩留は大巾に低下し、(3)このことは同時に環境
負荷量を増加させるなどの問題を包含し、低リグニンパ
ルプ(低収率パルプ)から晒パルプを得るのに比べてか
えってデメリットを生じた。
リグ、ニンなどの成分までもパルプ中に残すことによっ
て得られるものであり、高収率の未晒パルプから高白色
パルプを得るには、(1)大量の漂白剤を必要とし、(
2)それに伴って起きるリグニンの溶出反応などによっ
て晒歩留は大巾に低下し、(3)このことは同時に環境
負荷量を増加させるなどの問題を包含し、低リグニンパ
ルプ(低収率パルプ)から晒パルプを得るのに比べてか
えってデメリットを生じた。
そのため今日では高収率未晒パルプからは幾分白いパル
プを得るのに止め、漂白法としては、未晒パルプを晒粉
、過酸化水素やジンクツヘイドロサルファイトなどの漂
白剤を用いてパルプ中のリグニンなどの大部分を残した
まま軽度の漂白を行い、最終白色度も45〜55程度ま
で上げるに止め、歩留の低下を防ぐのが常識とされて来
た。
プを得るのに止め、漂白法としては、未晒パルプを晒粉
、過酸化水素やジンクツヘイドロサルファイトなどの漂
白剤を用いてパルプ中のリグニンなどの大部分を残した
まま軽度の漂白を行い、最終白色度も45〜55程度ま
で上げるに止め、歩留の低下を防ぐのが常識とされて来
た。
しかし、これらの漂白剤は漂白を一段ですませる場合、
大量に用いなければ白色度は容易に上らず、多段漂白法
に頼ることが多かった。
大量に用いなければ白色度は容易に上らず、多段漂白法
に頼ることが多かった。
従って漂白に必要な用水量は大きくなり、その排水は利
用するには濃度が希すぎ、処理して放流するには量が大
きすぎるなど、その処分には大きな困難があったので、
これら欠点のない新らしい製法の出現が望まれていた。
用するには濃度が希すぎ、処理して放流するには量が大
きすぎるなど、その処分には大きな困難があったので、
これら欠点のない新らしい製法の出現が望まれていた。
本発明者らは以上の短所を改良するため鋭意研究を進め
て来たが、今回ロンガリットを添加した硫酸ナトリウム
と二酸化イオウの混合液を蒸解薬液としてバガスを軽度
の蒸解したのち、ディスクリファイナ−で機械的に解繊
することにより、ロンガリットを無添加の場合に比べ白
色度が高いパルプを収得することに成功した。
て来たが、今回ロンガリットを添加した硫酸ナトリウム
と二酸化イオウの混合液を蒸解薬液としてバガスを軽度
の蒸解したのち、ディスクリファイナ−で機械的に解繊
することにより、ロンガリットを無添加の場合に比べ白
色度が高いパルプを収得することに成功した。
本発明者らはさらに研究を進め゛ることにより、本発明
はその効果が大きく、その適用範囲が広いことがわかっ
た。
はその効果が大きく、その適用範囲が広いことがわかっ
た。
すなわち、蒸解薬液は単に硫酸ナトリウムと二酸化イオ
ウの混合液にロンガリットを添加したものに限らず他の
アルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩又はそれらの酸
化物と二酸化イオウの混合液にロンガリットを添加した
ものも広く同様な効果を示すことを知るに至った。
ウの混合液にロンガリットを添加したものに限らず他の
アルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩又はそれらの酸
化物と二酸化イオウの混合液にロンガリットを添加した
ものも広く同様な効果を示すことを知るに至った。
また繊維素原料も、バガスのみならず、稲わら、竹など
の非木材に適用されるばかりでなく、白かば、えぞ松な
どの木材にも適用できることを知った。
の非木材に適用されるばかりでなく、白かば、えぞ松な
どの木材にも適用できることを知った。
本発明で得られるパイプは未晒のまま種々製紙用パルプ
として使用が可能であるばかりでなく、白いため利用範
囲が広く、強度的にも未添加のものに劣らないことがわ
かった。
として使用が可能であるばかりでなく、白いため利用範
囲が広く、強度的にも未添加のものに劣らないことがわ
かった。
さらに白色度を高くして使いたい場合にも本パルプは易
漂白性であるため軽度の漂白を行うことにより、さらに
高い白色度のパルプを得ることが可能である。
漂白性であるため軽度の漂白を行うことにより、さらに
高い白色度のパルプを得ることが可能である。
一方、本パルプの製造に際し副生ずるパルプ廃液から蒸
解薬液を回収するに際してもロンガリットの添加は、同
薬品が元素としては、ナトリウム、イオウ、酸素、炭素
から成立っているため、蒸解薬液を硫酸ナトリウムと二
酸化イオウとして回収する場合にはパルプ廃液を濃縮燃
焼によって目的が果せるだけに極めて有利であるが、マ
グネシウムをベースとして用いた場合も灰から酸化マグ
ネシウムを回収すればよく、この際ナトリウム塩は溶解
度の差で分離除去が可能であるだけに有利である。
解薬液を回収するに際してもロンガリットの添加は、同
薬品が元素としては、ナトリウム、イオウ、酸素、炭素
から成立っているため、蒸解薬液を硫酸ナトリウムと二
酸化イオウとして回収する場合にはパルプ廃液を濃縮燃
焼によって目的が果せるだけに極めて有利であるが、マ
グネシウムをベースとして用いた場合も灰から酸化マグ
ネシウムを回収すればよく、この際ナトリウム塩は溶解
度の差で分離除去が可能であるだけに有利である。
本発明の目的である比較的白いパルプの製造に際して重
要な条件である蒸解条件は広範囲の中からの組合せが可
能である。
要な条件である蒸解条件は広範囲の中からの組合せが可
能である。
すなわち蒸解薬液中ベースとしてのアルカリ金属又はア
ルカリ土類金属は0.1〜1モル/L二酸化イオウは0
.2〜1モル/l、ロンガリットは対原料1〜4φであ
り、蒸解温度は100〜130℃で、同温度の保持時間
は10〜120分間の中から選べる。
ルカリ土類金属は0.1〜1モル/L二酸化イオウは0
.2〜1モル/l、ロンガリットは対原料1〜4φであ
り、蒸解温度は100〜130℃で、同温度の保持時間
は10〜120分間の中から選べる。
なお蒸解薬液は二酸化イオウ濃度が高ければ蒸解が促進
され、硫酸す) IJウムの濃度が高ければ蒸解が遅延
するが、蒸解が均一に行われ易く、また焦魚が抑制され
る。
され、硫酸す) IJウムの濃度が高ければ蒸解が遅延
するが、蒸解が均一に行われ易く、また焦魚が抑制され
る。
蒸解温度の上昇は蒸解を促進し、蒸解時間の短縮を可能
とするが、130℃以上では白いパルプを得るためには
不利となる。
とするが、130℃以上では白いパルプを得るためには
不利となる。
実際にパルプを製造するに際して最も好ましい条件とし
ては以下の範囲が示される。
ては以下の範囲が示される。
すなわち、蒸解薬液のロンガリット添加量(対原料)1
〜2係、ナトリウム、またはマグネシウム、0.1〜0
.4モル/l、二酸化イオウ0.3〜0.6モル/l、
105〜125℃で30〜60分で、ベースとしてのナ
トリウムやマグネシウムは薬品回収上も容易であり、蒸
解薬液中に硫酸根の共存は固液のpHが特に低くならな
い場合本発明の実施を妨げるものではない。
〜2係、ナトリウム、またはマグネシウム、0.1〜0
.4モル/l、二酸化イオウ0.3〜0.6モル/l、
105〜125℃で30〜60分で、ベースとしてのナ
トリウムやマグネシウムは薬品回収上も容易であり、蒸
解薬液中に硫酸根の共存は固液のpHが特に低くならな
い場合本発明の実施を妨げるものではない。
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例 l
硫酸ナトリウム5 g/Ij、二酸化イオウ20g/l
を含む水溶液3.21にロンガリットを6.5gを添加
して蒸解薬液を調製し、バガス350g、(絶乾量32
4g)とともに41容オートクレーブ中でゆるい条件(
105℃で30分間)で蒸解を行った。
を含む水溶液3.21にロンガリットを6.5gを添加
して蒸解薬液を調製し、バガス350g、(絶乾量32
4g)とともに41容オートクレーブ中でゆるい条件(
105℃で30分間)で蒸解を行った。
蒸解後シングルディスクリファイナ−で解繊してパルプ
を得た。
を得た。
得られたパルプは白色度41.3(従来法:ロンガリッ
ト無添加では35.0)で収率は74俤であった。
ト無添加では35.0)で収率は74俤であった。
なおこのパルプは過酸化水素を用い常法により漂白し、
白色度51.0まで漂白することに成功した。
白色度51.0まで漂白することに成功した。
さらに同パルプを晒クラフトパルプ(白色度79.8)
と混合抄紙することにより、新聞用紙および中質紙の白
色度と強度を有する紙を抄造し得た。
と混合抄紙することにより、新聞用紙および中質紙の白
色度と強度を有する紙を抄造し得た。
なお本発明のパルプの蒸解工程で副生ずるパルプ廃液の
燃焼によって得られる灰から高純度の硫酸ナトリウムを
回収するとともに、排ガスから二酸化イオウを回収した
。
燃焼によって得られる灰から高純度の硫酸ナトリウムを
回収するとともに、排ガスから二酸化イオウを回収した
。
また酸化マグネシウム、二酸化イオウ及びロンガリット
をもって蒸解薬液を調製し、同様の実験を試み、比較的
色の白い未晒パルプ(白色度55)を得るとともに、廃
液から酸化マグネシウムと二酸化イオウを回収すること
に成功した。
をもって蒸解薬液を調製し、同様の実験を試み、比較的
色の白い未晒パルプ(白色度55)を得るとともに、廃
液から酸化マグネシウムと二酸化イオウを回収すること
に成功した。
Claims (1)
- 1 アルカリ金属又はアルカリ土類金属の中から選ばれ
る金属と二酸化イオウとロンガリットとを含む水溶液を
蒸解薬液として用いて繊維素原料をゆるい条件で蒸解し
たのち、機械的に解繊することを特徴とする高収率で比
較的白いパルプを製造する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP53125769A JPS5851075B2 (ja) | 1978-10-13 | 1978-10-13 | 高収率で比較的白いバルブを製造する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP53125769A JPS5851075B2 (ja) | 1978-10-13 | 1978-10-13 | 高収率で比較的白いバルブを製造する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5557091A JPS5557091A (en) | 1980-04-26 |
JPS5851075B2 true JPS5851075B2 (ja) | 1983-11-14 |
Family
ID=14918365
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP53125769A Expired JPS5851075B2 (ja) | 1978-10-13 | 1978-10-13 | 高収率で比較的白いバルブを製造する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5851075B2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5025801A (ja) * | 1973-07-10 | 1975-03-18 |
-
1978
- 1978-10-13 JP JP53125769A patent/JPS5851075B2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5025801A (ja) * | 1973-07-10 | 1975-03-18 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5557091A (en) | 1980-04-26 |
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