JPS6350589A - 化学パルプの製造方法 - Google Patents

化学パルプの製造方法

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JPS6350589A
JPS6350589A JP19582086A JP19582086A JPS6350589A JP S6350589 A JPS6350589 A JP S6350589A JP 19582086 A JP19582086 A JP 19582086A JP 19582086 A JP19582086 A JP 19582086A JP S6350589 A JPS6350589 A JP S6350589A
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御田 昭雄
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、広く木材及び非木材を原料として用い、硫黄
をまったく含まない蒸解薬液を用いて蒸解し、機械的解
繊工程を経ることなく化学パルプを省エネルギー、低公
害で製造することに関する。
〔従来技術〕
かつてセルロース原料から化学的にパルプを得る目的で
多くの方法が開発された。しかしその多くは淘汰され現
在まで化学パルプの製造法として実用化され、かつ残っ
ているのはAP法(アルカリ法)、sp法(亜硫酸法)
及びKP法(クラフト法)とそれらの変法のみである。
AP法は蒸解薬液として水酸化ナトリウムの水溶液(2
成分)を用いる。この方法はKP法のように悪臭物質を
発生せず、またパルプ廃液からの薬品回収も比較的容易
である。しかしパルプ化に際し脱リグニンが容易に進ま
ないため、得られるパルプの強度は優れず、カッパー価
(パルプ中のリグニン含有量の指標で、はぼリグニン(
%)=カッパー価xo、15の関係がある)が著しく高
く、漂白に薬品を入社に使用することが必要となる。そ
のため木材のパルプ化には通常利用されず、一部非木材
セルロース原料のパルプ化にのみ利用されている。
sp法は蒸解薬液として、亜硫酸塩の酸性、中性または
アルカリ性溶液を用いる方法で、特に酸性SPはリグニ
ンの溶出能力にすぐれているため、未晒SPはカッパー
価が低く精製漂白は容易であるが、パルプの強度は優れ
ない。そのため針葉樹や一部の広葉樹から溶解用パルプ
の製造法としては優れた方法として用いられているが、
そのパルプの需要は極めて少ない、なおSP法は一般の
広葉樹及び難蒸解性の針葉樹のパルプ化に不適当であり
、パルプ廃液の処理や薬品の回収等も容易でないので。
今日では極一部で利用されるに過ぎない。
KP法は蒸解薬液として硫化ナトリウムと水酸化ナトリ
ウムの水溶液(3成分)を用いる方法で、多くの針葉樹
と広葉樹のパルプ化が可能な方法である。得られるパル
プは強靭である。カッパー価が比較的低いにも拘らず漂
白は容易でないが一般に5〜7段の漂白を行えば高白色
度の晒パルプが得られる。またパルプ廃液を濃縮して還
元雰囲気で燃焼させ、さら1こ苛性化することにより硫
化ナトリウムと水酸化ナトリウムも蒸解用薬液として回
収できるし、燃焼エネルギーも回収出来る。そのため今
日KP法は著しく普及し、日本では全パルプの70%以
上、化学パルプの95%以上がKP法で製造されるまで
に至った。それだけにKP法の欠点も色々と問題とされ
るようになった。例えばKP法ではパルプ化に際して、
メチルメルカプタンやジメチルサルファイド等の悪臭物
質が発生するのでその対策には大量りな設備と費用が必
要である。またKP法では漂白にかなりの量の塩素系薬
剤を使用しなければならないので、排水の環境対策が容
易ではなL’e 今日、世界的に木材資源の涸渇化が問題とされているが
、KP法では針葉樹でも杉などは戴蒸解難漂白であり、
南方材や非木材のパルプ化は、一般にKP法は適してい
ないとされている。そのためポストKP時代の研究の新
しいパルプ化法の研究が最近多数学会等で発表されるよ
うになり、産業界からは新しいパルプ製造システムを望
む臀も聞かれるようになった。
新パルプ化法の研究には(1)機械的にセルロース原料
をディスクリファイナ−等で解繊するか、軽度の化学処
理との組合わせによる処理でパルプを得る方法、(2)
セルロース原料中の非繊維素を微生物又は酵素で分解し
てパルプを得る方法、(3)従来の化学パルプ化法の蒸
解薬液中に少量の助剤を加えることによりパルプの増収
効果を求め方法の3つが大きな流れとなっている。
(1)の機械的エネルギーを用いてパルプを得る方法は
GP法で代表され、収率は大きいがエネルギー消費量も
大きく、得られるパルプ中には著量のリグニンが残るた
め漂白に大量の漂白剤を必要とするし、未晒パルプのま
ま使用するには品質が優れない。そのため近年改良法と
してAP、 SP又はKP等の蒸解薬液や過酸化水素の
アルカリ溶液を用いてセルロース原料を軽度の化学処理
を施し、機械処理と併用することによりパルプを得るシ
ステムがパルプの製造法として多く取り上げられている
この方法ではGPに比べ良質のパルプが得られ。
化学パルプに比べ収率は高いが、まだかなり大量の電力
をパルプの製造のため、及び漂白に大量の塩素系漂白剤
を必要とするなど、パルプの製造、パルプの廃液処理等
に解決しなければならない問題を多く残している。
(2)生化学的手段でセルロースを単離する方法は成功
すれば大気圧下で常温またはそれに近い温度でパルプが
得られるものとして最近多くの研究がなされている6し
かし、微生物やそれから取出した酵素を用い、セルロー
スは分解させずに、リグニンのみを極めて短時間に分解
除去する技術を探すことに大きな問題を残している。
(3)はAQ(アントラキノン)等の助剤を従来法の向
上を望むことは容易でなかった。
〔目   的〕
本発明は、木材、非木材にかかわらず、広くセルロース
原料から良質でカッパー価が低く、かつ易漂白性のパル
プを高収率、省エネルギーかつ低公害で得るためのパル
プ化の方法を提供することを目的とする。
〔構  成〕
発明者はそのため、KP法よりも広範囲のセルロース原
料をパルプ化出来、SP法よりも易漂白性のパルプが得
られ、AP法同様廃液処理と薬品回収の容易な新パルプ
製造技術を求めて長期にわたり鋭意研究を続けて来た。
発明者は、今回、過酸化水素、アルカリ、キレート剤、
アントラキノン類(AQ類)及び水の5成分からなる薬
液を蒸解薬液としてバガス(砂糖きびルプを得ることに
成功した。このことは同表バガスAの従来のAP法と比
較しても極めて高収率でかつ高白色度の良質なパルプが
得られることを示す。
本発明の第1段目の蒸解で用いるアルカリとしては水酸
化ナトリウムに限らず水酸化カリウム、炭酸ナトリウム
、炭酸カリウム、過酸化ナトリウ11、過酸化カリウム
などのアルカリ金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩、過酸
化物及びアルカリ性塩がある。この中で特にアルカリ金
属の水酸化物及び過酸化物は蒸解が速くなるので好まし
い。アルカリ金属の炭酸塩を用いる場合は蒸解は緩慢と
なるがみつまた(白皮)のような靭皮原料のパルプ化に
は表−1のみつまたB及びCに見られるように高品質の
パルプを高収率で与えるため好ましい。本発明方法に用
いられる過酸化水素もしくは過炭酸等過酸化水素供与体
とアルカリを水に溶解させるとともに、過酸化水素の安
定剤として、EDTA、DTPA等のキレート剤及びA
Q類としてAQ、メチルAQ(Me−AQ)エチルAQ
(Et−AQ)、ターシャルブチルAQ (tBu−A
Q)及びアミルAQ (Amyl−AQ)等のうち少な
くとも一種を添加する。この場合のアルカリ濃度は、通
常0.2〜5モル/Q、好ましくは0.3〜2モル/Q
であり過酸化水素濃度は0.02〜2モル/Q、好まし
くは0.05〜0.4モル/Qである。キレート剤の添
加量は0.0006〜0.15モル/Q、好ましくは0
.003〜0.03 %ルーQである。キノン類の添加
量はo、ooos〜0.5モル−Q、好ましくは0.0
02〜0.02モル/Qである。
なお、前記過酸化水素供与体とは、水中に溶解して過酸
化水素を生成する物質を意味し、このようなものとして
は過酸化ナトリウム、過酸化カリ1信 叩 ニ ロ = 金物があげられる。本明細書で言う過酸化水素は、この
ような過酸化水素供与体からのものも含むものである。
本発明で過酸化水素の安定剤として用いるキレート剤と
しては従来公知の種々のもの、例えばEDTA、 DT
PAまたは各種リン酸塩、縮合リン酸塩がある。また添
加するAQ類としてはAQのほがメチル、エチル、ター
シャリブチル、及びアミルAQ等アルキルAQがあるが
、そのうち、ターシャリブチル及びアミルAQはみつま
た(白皮)等の靭皮のパルプ化において特に顕著な収率
向上の効果が表−1のみつまたCに示すように示される
。水は液比として1.3〜20 R/kg、気相では2
〜3.5、液相では4〜10 Q /kgで存在するこ
とが蒸解に好ましい結果を与える。
本発明方法において、蒸解処理は通常130〜200°
Cで行われるが、最適温度はセルロース原料が非木材で
あるか木材であるか、また燻蒸解性の木材であるかによ
って相違するし、アルカリの種類によっても相違する。
一般に非木材は木材にくらべ蒸解が容易で130〜16
0℃でパルプ化を行う。また一般の木材は160〜18
0℃でパルプ化は容易に進行するが、雅蒸解の木材では
180〜200℃で蒸解することが好ましい。なお、蒸
解時の圧力は蒸解温度によって副次的に約3〜10kg
/cutの範囲で決まり、進行する。最適の最高温度の
保持時間はセルロース原料の蒸解の難易によって決まる
。液相蒸解の場合30〜600分の間、気相蒸解の場合
10〜120分の間で行うが、生産性を高く保つために
は液相蒸解では40〜120℃、気相蒸解では15〜4
0分の間で行うことか好ましい。
前記のようにして得た蒸解物は、好ましくは第2蒸解処
理に付し、より低カッパー価で高い白色度のパルプにす
るのが良い。この2段目の蒸解は、過酸化水素のアルカ
リ溶液を用い、20〜110℃の温度で実施することが
できる。この2段目の過酸化水素のアルカリ溶液による
処理における水酸化ナトリウムの濃度は0.02〜0.
8モル/Q、好ましくは0.05〜0.2モル/Qであ
る。この際少量のキレ−1−剤及びAQを添加すること
はパルプの収率及び品質の向上を計るうえで好ましい。
水は液比として0.5〜50 Q /kg、気相では1
〜3 fl /kg、液相では5〜20 Q /kgが
好ましい。処理温度は20〜110℃、特に70〜90
℃であれば耐圧装置を必要とせず、かつ処理を迅速に行
うことが出来るので望ましい。処理時間は15〜150
分、好ましくは30〜90分である。
表−2はセルロース原料として杉を選び、表−1の杉C
の条件で処理後、表−2の2段処理を行った。すなわち
、過酸化水素濃度0.088モル/Q、水酸化ナトリウ
ム濃度を0.031〜0.156モル/Qで変え温度9
0℃で1時間処理した例を示す。カッパー価は36.2
から15.5まで低下し、白色度は30.1から45.
4%まで上昇したが、パルプ収率は低下が小さく、96
.3気を維持した。
表−2 第2段の過酸化水素のアルカリ溶液による〔効  果〕 本発明の適用範囲は極めて広く、実施は容易であり、そ
の効果は著しいものがある。すなわち、従来AP法、 
sp法及びKP法で蒸解可能であった針葉樹、広葉樹は
もとより非木材のセルロースM料でもパルプ化が可能と
なった。例えば本発明によれば、稲わら、麦わら等のわ
ら類、バガス、竹類、マニラ麻、ジュート、サイザル麻
等の麻頽、こうぞ、みつまた等の靭皮に至るまで蒸解が
可能であり、カッパー価の低い良品質のパルプが高収率
で得られるようになった。なお従来KP@でも蒸解が容
易でなく、低白色度、高カッパー価かつ難漂白のパルプ
しか得られなかった杉のような難蒸解材からでも一段漂
白が可能な低カッパー価のパルプが表−1及び表−3の
ように得られるようになった。
さらに2段蒸解処理を行うことにより表−2,3,4及
び5に示すように、より低カッパー価で高い白色度の未
晒パルプが得られ、同パルプはそのままでかなり広い需
要に応え得ることを示した。なお2段蒸解処理で得られ
る同パルプは一段蒸解で得られた未晒パルプに比べさら
に漂白が容易で、半量以下の漂白剤で80%前後の白色
度の晒パルプを与えることが可能となった。
なお、第2段処理の廃液をパルプから分離回収し、薬品
を補充して第】段の蒸解薬液として用いることは、残存
薬品と水の節約、廃熱の利用が可能で、かつ廃液の総量
を減らし、′a度の上昇が望めるのでパルプ廃液を濃縮
燃焼して薬品をエネルギーを回収する際の経済性の向上
に役立ち、かつクローズドシステムの強化による低公害
化を強力に推進するのに役立つ。
このようにして副生ずるパルプ廃液からの薬品とエネル
ギーの回収は同廃液がリグニン及び有機酸等の有機物に
富み、アルカリ分を含むもので燃焼すれば大量の熱を発
生してアルカリ金属の炭酸塩を主成分とする灰として回
収することが可能である。また所望により苛性化してア
ルカリ金属の水酸化物とすることも可能であるので薬品
回収は容易である。また廃液中に硫黄を含まないので、
鉄酸ソーダ法と組めば石灰キルンなしでアルカリ金属の
水酸化物を得ることも可能であり、高圧の廃熱回収ボイ
ラーを組込めば電力の大量収得が可能となる。
燃焼排ガス中に硫黄含有ガスを含まないため廃熱回収を
徹底して行える。この際悪臭物質がないため炭酸ガス含
有煙道ガスはクロレラ、スピリルな及び施設園芸の培養
及び栽培に用いることが可能なことは本発明の実施をさ
らに有利にするものである。
表−3 杉の1段蒸解による未晒パルプの次塩素酸塩漂白 NaCQO(有効(12)使用量1〜20%、50℃で
1時間処理表−4 杉の2段処理で得た未晒パルプの次亜塩素酸塩漂白 表−5 バガスの2段処理で得た未晒パルプの次亜塩素酸塩漂白 NaCQ (有効CQ2)使用量0.5−3%、50℃
で60分処理〔実施例〕 次に実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 バガス(絶乾量で)1000gをオートクレーブに入れ
、表−1に示すように液比10 Q /kgになるよう
蒸解薬液〔水酸化ナトリウム(Na20Lで)150g
、過酸化水素30g、 AQ3g、 DTPA3g、残
り水〕を加えて最高温度160℃を1時間保持した。蒸
解物はフラットスクーンで未蒸解分を粕として分離する
とともに単繊細分を精選パルプとして収得した。得られ
た精選パルプは白色度52.1%、カッパー価10.5
の良質のパルプであった。なお精選パルプ収率は40.
6%、粕率は9.錦、全収率は50.1%であった。
比較例1 実施例1と比較のため、同一ロットのバガスを用い、表
−1実験バガスAのAP蒸解を行いカッパ価10.6.
白色度45.3%のパルプを精選収率30.2%で得た
。また実験バガスBのアルカリ、過酸化水素、キレート
剤および水の4成分からなる蒸解薬液を用いた蒸解を行
い、白色度50.1%、カッパー価11゜7のパルプを
精選収5$30.8%で得た。このように実施例1によ
る5成分の蒸解薬液を用いる本発明のパルプ化では比較
例に比べ白色度は高くかつ精選パルプ収率が約10%も
優れていることが示された。
実施例2 みつまた(白皮、絶乾片として)1000gをオートク
レーブに入れ表−1のみつまたCに示すように液比10
 Q /kgになるように蒸解薬液(炭酸ナトリウム(
Na、Oとして100g)、過酸化水素30g、 ED
TAlog、ターシャリブチルAQ3g及び残り水〕を
加えて150℃で2時間蒸解を行った6蒸解物はフラッ
トスクリーンで未蒸解部分を粕として分離するとともに
単繊維部分を精選パルプとして収得した。得られた精選
パルプは白色度52.7でカッパー価20.1を示し、
その品質は強度も木材パルプよりはるかに大きく良質で
あった。なお収率は精選パルプ収率は66.5%、粕5
82.2%、全収率68.7%であった。
比較例2 実施例2と比較のため、同一ロットのみつまた白皮を用
い表−1の実験みつまたAの炭酸ナトリウムと水の2成
分からなるAP蒸解を行いカッパー価20.5、白色度
47.1%のパルプを精選収率22.9%、全収率56
.0%で得た。このように従来のAP法に比べ本発明に
よるパルプは白色度は約8高く、カッパー価は同等であ
りながら、収率は精選パルプ収率で約40%、全収率で
10%も高いことが明らかにされた。
なお表−1のみつまたBは本発明によるパルプ化でAQ
類としてAOを用いた蒸解例であるが、表−1のみつま
たCはターシャリブチルAQを用いた場合はパルプの白
色度と精選パルプ収率の向上の効果が大きいことを示す
実施例3 杉(チップ絶乾址として)1000gをオートクレーブ
に入れ表−1の杉Cに示すように液比5 Q /kgに
なるよう蒸解薬液〔水酸化ナトリウム(Na、 Oとし
て〕200g、過酸化水素50g、 EDTA3g、 
AQlg及び残り水〕を加えて最高温度170℃で90
分蒸解した。蒸解物はフラットスクリーンで未蒸解部分
を分離するとともに単繊維部分を精選パルプとして収得
した。
得られた精選パルプは白色度23.3%でカッパー価は
86.2であり0品質の優れたパルプであった。
なお同パルプの精選収率は3967%、全敗率は45.
7%であった。
なお、180℃、60分の蒸解で得られた精選パルプは
白色度30.1%、カッパー価36.2の値を示した。
収率は精選パルプ収率が42.5%、全収率で43.4
%であった。
比較例3 実施例3との比較のため、同一ロットの杉チップを用い
、実験形AのAP蒸解を行ったが、蒸解は容易でなく得
られたものの殆どは粕であった。すなわち精選パルプ収
率24.6%、粕率32.4%、全収率57.0%で、
得られたパルプはカッパー価が155と異状に高く、白
色度は17.1%と極めて低かった。
これに比べ実施例3に示す本発明では、比較例3と同じ
<170℃、90分の蒸解で得られる精選パルプの白色
度は6%、収率は15%上昇し、カッパー価は約70低
下することが明らかにされた、なお本発明の杉3の18
0℃、 60分の蒸解ではカッパー価は一挙に約1/4
の36まで低下し、白色度は13%も上昇し、精選パル
プ収率は18%も上昇した。
実施例4 表−2は杉のチップのパルプ化において、本発明の2段
蒸解処理の例を示したものである。杉チップの第1段の
処理は表−1杉Cの条件で行った。第2段の処理は液比
10 Q /kgで、過酸化水素濃度0.088モルI
Q、90℃、1時間の処理を行った。水酸化ナトリウム
の濃度は0.031〜0,1.56モル/12の間で増
加させたが、パルプの白色度を30.1から49.2%
まで上昇させ得ること、カッパー価を15.5まで低下
させ得ること、この間パルプの減量は少なく 96.3
2の収率を得ることを認めた。
本発明で杉から得た1段蒸解パルプと2段蒸解処理で得
たパルプを次亜塩素酸ナトリウムで1段漂白を行った#
漂白条件はいずれも50℃、1時間であり、そして1段
蒸解で得たパルプは表−3に示すように漂白は容易で、
有効塩素を1〜20%用いることにより白色度は77.
6%まで達した。2段蒸解処理して得たパルプは表−4
に示すように更に漂白は容易になり、有効塩素を前者の
1/2に減らし、1〜10%用いたが、1段漂白で白色
度は78.6%に達することを確めた。
さらにバガスのパルプは漂白性がよく表−5の如く、5
0℃1時間処理したが、有効塩素を2%用いることによ
り白色度は78.3%に、また3%用いることにより白
色度は80%に到達し、本発明によりパルプ化が塩素の
節約に役立つことを示した。
特許出願人 工業技術院長 飯 塚 幸 :手続補正書
(自発) 62化技研第74 号 昭和62年 1月21  日 特許庁長官  黒1)明雄殿           p
〕じ;二 1、事件の表示   昭和61年特許願第195820
号2、発明の名称   化学パルプの製造方法3、補正
をする者 事件との関係特許出願人 住所  東京都千代田区霞が関1丁目3番1号氏名(1
14)工業技術院長  飯塚 十三(発送日     
    昭和  年  月  日)6、補正により増加
する発明の数  07、補正の対象   明細書の「発
明の詳細な説明」の瀾8、補正の内容 本願明細書中において、次の通り補正します。
(1)第6頁第12行〜13行の「・・・・・・収率が
0.5%程度にまで向上・・・・・・・・・」を「・・
・・・・収率が0.5%程度向上・・・・・・・・・」
に訂正します。
(2)第12頁第3行の「2蒸解処理・・・・・・・・
・・・・・・・」を「2段蒸解処理・・・・・・・・・
」に訂正します。
(3)第15頁第3行〜4行の「・・・・・・・・・・
・・薬品をエネルギー・・・・・・」を「・・・・・・
・・・薬品エネルギー・・・・・・」に訂正します。
(4)第15頁第9行〜10行の「・・・・・・・・・
アルカリ分を含むもので燃焼・・・・・・」を「・・・
・・・・・・アルカリ分を含むので燃焼・・・・・・」
に訂正します。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)過酸化水素、アルカリ、キレート剤、アントラキ
    ノン類及び水の5成分からなる薬液を用いセルロース原
    料を130〜200℃で蒸解することを特徴とする化学
    パルプの製造方法。
  2. (2)過酸化水素、アルカリ、キレート剤、アントラキ
    ノン類及び水の5成分からなる薬液を用いセルロース原
    料を130〜200℃で蒸解し、得られた蒸解物質を過
    酸化水素のアルカリ溶液で20〜110℃で処理し、低
    カッパー価で高い白色度のパルプを得ることを特徴とす
    る化学パルプの製造方法。
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