JPH02104788A - 非木材セルロース原料から白色度の高い未晒パルプを製造する方法及び装置 - Google Patents

非木材セルロース原料から白色度の高い未晒パルプを製造する方法及び装置

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JPH02104788A
JPH02104788A JP25817188A JP25817188A JPH02104788A JP H02104788 A JPH02104788 A JP H02104788A JP 25817188 A JP25817188 A JP 25817188A JP 25817188 A JP25817188 A JP 25817188A JP H02104788 A JPH02104788 A JP H02104788A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は水を溶媒とする無塩素、無硫黄の蒸解薬液を用
い、常圧下での1段蒸解により、広く非木材セルロース
原料から白色度の高い化学パルプを迅速かつ高歩留りで
製造する方法と装置に関するものである。
〔従来技術及びその問題点〕
非木材セルロース原料は、木材に比べ一般に組織が粗く
、柔かく、リグニン含有量も少ない、そのため蒸解薬液
の浸透もよく蒸解も容易である。
木材パルプの製造と同様にAP法やKP法を適用すれば
木材に比べ10〜20℃低温(140〜160℃)で蒸
解が可能であるが、原料のセルロース含有量に比べてパ
ルプの収率が著しく低くなると言う欠点があり、その欠
点を改良するため古くから多くの研究がなされて来た。
そのための方法の1つとして、木材パルプの高収率化に
おけると同様に、化学的処理を軽度にますせ、後処理と
して、リファイナー又はビータ−等による機械的解繊を
行って高収率パルプを得るSCP、 CGP、CTMP
法等が試みられ、扉類などリグニン含有量が少ない一部
の原料のパルプ化においては、古くから実用化されてい
る。また、その改良に関する研究報告等においても、化
学処理のみの条件が研究され、機械的処理については、
改良の余地がない程度にリファイナーやビータの採用が
常識化されていた。すなわち、扉類のアルカリ蒸解後ビ
ーター等で解繊してパルプ化するのが常識となっている
また猪、三極等の靭皮パルプの高収率化を目的とした研
究において、高賀、高村、鮫島氏ら〔紙パ技協誌34巻
、10号、50頁(1980年)〕は、しゆう酸アンモ
ニウムの水溶液を蒸解薬液として用い常圧下での蒸解後
ランペンミルで処理して解繊し、高収率パルプを得るの
に成功している。赤松、1嶋、藤井、吉原氏らはマニラ
麻(アパカ)に対して白色腐朽菌による生化学的処理を
行ったのち、ディスクリファイナ−による機械的解繊処
理法(bio−RMP法)で強度は低いが高収率でパル
プを得るのに成功している〔第29回リグニン討論会要
旨集79頁(1984年)〕、橘、FR田、野村氏ら(
特公昭41−4801号)は過酸化水素を主体として、
補助剤として水酸化ナトリウム及びケイ酸ナトリウムを
添加した混合液を蒸解薬液と七で用い、扉類を60〜1
20℃で4時間蒸解を行い1次に次亜塩素酸塩を用いて
漂白することにより、高収率で麻パルプを得ることに成
功している。しかし、この方法も追試して見ると。
常圧下での蒸解を行った場合、後処理として機械的解繊
を行わなければ漂白工程に掛けられるような完全なパル
プ化は可能でないので1機械的解繊工程の使用は必須で
あることが分る。
なお、メカノケミカル法は、稲わら、麦わら。
バガス、麻殻等セルロースを含む農産廃棄物からパルプ
を得る方法として知られている。この方法は水に強力な
渦流を起こさせ、その中にパルプや古紙を投入すれば容
易に離解しうるハイドロパルパーのような高濃度離解機
を用い、同機の中に水の代りに高温、高濃度の水酸化ナ
トリウム水溶液を張り、パルプ又は古紙の代りに上記の
セルロース原料を投入することにより、常圧下約100
℃の温度で約1時間処理することにより、直接未晒パル
プを60〜70%の高収率で得る簡便なパルプ化法であ
る。しかし、この方法では節の部分がパルプ化せず、得
られるパルプは、ごみが多く、白色度は低く、漂白は可
能であるが、リグニンが多いため漂白剤を大量に必要と
する。そのため未晒パルプのままで下級包装紙や板紙の
原料として使われるに過ぎなかった。
以上のように機械的解繊を伴うパルプ化はパルプ収率の
飛躍的な向上を可能とするが、一方では用いるビータ−
、ランペンミル、又はリファイナー等の解繊装置を必要
とし、加えるエネルギーは半蒸解状態のセルロース原料
の組織を壊す際にセルロースの破壊にも使われ、著量の
結束繊維や短繊維を生む結果となる。そのため、このよ
うなパルプ化方式による高収率化は、著量の動力を必要
とするとともに1wl維の漂白は困難になり、漂白剤の
原単位を押し上げる。またこのことは、パルプの劣化を
招くことになるなどの不都合を生じる。
最近では、パルプの収率向上や蒸解促進等を目的として
蒸解薬液中にアルコール等の溶媒を加えたり、フェノー
ルなどの有機溶媒中でセルロース原料を蒸解する研究等
が発表されるようになったが、常圧下での短時間の蒸解
で良品質のパルプを高収率で得ることに成功した例はな
かった。
先に、本発明者らは過酸化水素のアルカリ溶液に助剤と
してキレート剤及びアントラキノン類等を加えた混合液
を蒸解薬液として用い、140〜170℃で1時間処理
するだけでまったく機械的解繊工程を経ずに広く非木材
及び木材セルロース原料から良品質のパルプを高収率で
得ることに成功した(PA法、特公昭59−9677号
等)。
このPA法によれば従来のPA法やKP法等の化学パル
プの製法に比べ高収率でパルプが得られ、パルプは色が
白く1強度も大きく、漂白も容易であるなど多くの利点
がある。しかし、SC2法やCGP法に比べれば機械的
解繊工程や装置は必要としないものの、収率は未だ低く
、ケミメカニカル法や、前記の橘、磯田、野村氏らの方
法に比べ高温で蒸解するため耐圧性の蒸解釜を必要とす
るなどの欠点もあった。
〔発明の課題〕
本発明は前記の過酸化水素のアルカリ性溶液を蒸解薬液
として用いる非木材セルロース原料のパルプ化において
、蒸解を著しく促進させることにより、常圧化で短時間
蒸解するだけで、独立した機械的解繊工程を経ることな
しに白色度の高い良品質のパルプを高収率で得る方法及
び装置を提供することをその課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは広く非木材パルプ及び木材パルプの製造方
法を合理化するため長年にわたって研究を進めて来た。
先に本発明者らは前記した新しいPA法を開発したこと
により、白色度が比較的高い未晒パルプが得られるよう
になった。さらに本発明者らは、このPA法の長所であ
るまったく機械的な解繊工程と装置を必要としない長所
を生かしたままで、高圧、高温での蒸解工程と、耐圧蒸
解装置を必要としない新しい方法が開発されれば、パル
プ工業が極めて合理化しうるちのと着想して。
鋭意研究を続けて来た。そして、今回、常圧下で加温し
たPA蒸解薬液中にアバ力及びバガス等の非木材セルロ
ース原料を投入すると、極めて短時間で原料表面に極く
薄いパルプ化された層が生ずることを見い出した。この
パルプ化された層を拭い去ることにより次々と内部の新
しい面が現われてパルプ化し、原料の組織に機械的な破
壊を加えることなしに原料の殆どすべてが、常圧下の沸
点以下の温度で極めて短時間でパルプ化するという事実
を発見した0本発明はこの知見を基にして完成されたも
のである。
すなわち、本発明によれば、水、過酸化水素又は過酸化
水素発生剤、水酸化アルカリ及び過酸化水素安定剤から
なる混合液又はこの混合液にアントラキノン類を加えた
ものを蒸解薬液とし、非木材セルロース原料をパルプ原
料として使用し、液比2−15 Q/kHになるよう蒸
解薬液とパルプ原料の両者を蒸解装置に供給し、常圧下
で、かつ沸点以下の温度で強制的に撹拌混合することに
より高速で1段蒸解し、得られた蒸解物から、磨砕も、
叩解も、離解もせずに、粕、塵等の夾雑物を除くだけで
精選パルプを得ることを特徴とする非木材セルロース原
料から白色度の高い未晒パルプを製造する方法(以下、
急速PA法:FPA法と略称)が提供される。
また、このFPA法の実施装置として、パルプ原料と蒸
解薬液を低液比で供給した混合物を強制的に撹拌混合し
つつ常圧下で沸点又は沸点近い温度に加熱及び/又は保
温し得る機能を有する撹拌機及び高濃度ボンのうち少な
くとも1つ以上を備えた耐食性の容器からなる蒸解反応
装置と、蒸解物から粕及び塵等夾雑物と精選未晒パルプ
を分離回収しうる装置との組合せからなることを特徴と
する装置(以下、FPA装置と略称)が提供される。
今回1発明者らは、パルプ原料としてアバ力を長さ30
〜40mmに切断して蒸解に供した。この場合後記の表
1の(^)に示すように、原料に対しく以下絶乾表示)
、水酸化ナトリウム(Na、Oとして)を15%。
過酸化水素を7%、過酸化水素の安定剤としてキレート
剤(l−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸)0
.3%、キノン類(t−ブチルアントラキノン)0.1
%及び水を用いて蒸解薬液を調製した。この蒸解薬液を
加熱及び保温可能な撹拌器付き直径30ca+の円筒型
の20Q容のステンレス製容器に入れ、90℃に加熱後
アバ力1にgを液比10Q/kgとなるように加え、常
圧下で90℃に保ち撹拌器を毎分150回転させ、原料
の擦り合いによる表面のパルプ薄層の拭い去りが促せる
ように撹拌混合を強制的に行った。
以上の操作において、蒸解温度は従来のPA法のそれと
比べ極めて低いにも拘らず蒸解が急速に進み、原料の原
形は速やかに失われ、その結果、結束繊維の存在も見ら
れなくなった。60分後に蒸解を打ち切り、淡黄色のど
ろどろしたパルプ状の蒸解物を取り出し、水で希釈し、
 12/1000カツトのフラットスクリーンで処理し
たところ、極めて容易にこすことが出来、ハンター白色
度が60.2%と未晒のアバカバルプとしては極めて高
いパルプ(以下急速PA蒸解パルプ: FPAPと略称
)が72.3%と言う極めて高い収率(粕率3.2%、
総収率75.5%)で得ることが出来た。これは、後記
の表1−(B)に示すように従来のPA法が150℃で
60分間蒸解して全収率541g%(精選収率48.5
%、粕率6.4%)であるのに比べて、蒸解温度は60
℃も低いにも拘らず粕率は低く、精選収率及び総数率と
もに20%も向上した。
得られる未晒パルプはカッパー価は高かったが、ハンタ
ー白色度はアバ力の化学パルプとして白色度が高いとさ
れてきたPAPより20%以上も高いことを示す。
さらに本発明者らは研究を進めた結果、本発明法は、ア
バ力、サイザルのような葉繊維ばかりでなく、PA法に
おけると同様にバガス、稲わら等のような稈茎、雁皮、
三極等のようなペクトセルロースを含む靭皮の他、ケナ
フやジュートのように著量のリグニンを含む靭皮、コツ
トンリンター、カポックのような種毛等の各種非木材セ
ルロース原料に対して適用できる上、未晒パルプとして
は白色度が高いパルプを極めて高い収率で製造し得るこ
とが分かった。またパルプの製造において蒸解時間と蒸
解薬品の節約と、パルプ化工程及び設備の簡略化に大き
く寄与しうるものであることを知った。
本発明でパルプ原料として用いる非木材セルロース原料
は、5〜150mm程度の長さで蒸解装置に供給される
。非木材セルロース原料が長大の時にはあらかじめ5〜
150mm程度に切断し、短小な時にはそのまま使用す
る。
蒸解に先立って長い非木材セルロース原料を切断するの
は、蒸解中に行う撹拌混合の際に非木材セルロース原料
どうしが長すぎて強固にからみ合わないようにするため
である。一方あまり短かく切り過ぎれば、パルプを構成
する繊維の形状やパルプの性質を著しく損ね、引裂き強
さ等のパルプ強度の低下を招くので好ましくない、その
ため5〜150m11の切断するのが好ましいが、FP
A法における原料の最適の長さは原料植物の種類によっ
て異なる。一般に種毛では短かく、5〜20mmに切断
するのが好ましい、扉類及び靭皮はそれより長く、25
〜801111に切断するのが好ましい。また稈茎類は
更に長く50〜150mmに切断するのが望ましい、な
おこの工程はパルプ工場の内部で行うことも、また工場
に運び込む前に行うことも可能である。原料を切断する
ための装置は、稲わらや桑等の切断機のように柔軟で長
い原料を切断する装置が使用可能である。
蒸解薬液としては従来高圧高温でPA蒸解を行って来た
ときのPA蒸解薬液とまったく同等のものが使用可能で
あるのはもとより、低温での蒸解が可能となったためP
A法で過酸化水素の安定剤として使用された来たキレー
ト剤の一部又は全部を水ガラスよりなる安定剤に置き換
えることも可能となった。パルプ原料の表面に生成する
薄いパルプ層を拭い去るための混合撹拌可能な液比が、
パルプ原料の長さ及び原料植物の種類によってかなり異
なるので、薬品使用量を濃度で表わすのは妥当でないも
のと考え、以下対絶乾原料に対する重量%で表示すると
、過酸化水素は1〜20%、好ましくは3〜1oz、水
酸化アルカリ(水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等)
は−820(M:Na又はK)換算で6〜40%。
好ましくは10〜25%、過酸化水素の安定剤は水ガラ
スであれば0.5〜15%、好ましくは2〜8%であり
、キレート剤であれば0.1〜2%、好ましくは0.2
〜1%である。キレート剤としては、例えば、EDTA
、 DTPA、l−ヒドロキシエタン−1,1−ジホス
ホン酸等が使用できるが、1−ヒドロキシエタン−1,
1−ジホスホン酸は白色度の高い未晒パルプを得るのに
好ましい。
キノン類は0.02〜1%、好ましくは0.05〜0.
5%である。
キノン類としては、アントラキノン、テトラヒドロアン
トラキノンの他、t−ブチルアントラキノン等アルキル
アントラキノンの使用が可能で、特にt−ブチルアント
ラキノン及びアミルアントラキノン等は収率向上のため
にその使用は好ましい。
本発明のFPAPA法では、高濃度低液比での強制的な
撹拌混合によって蒸解は促進される。すなわち、可溶化
する原料表面でのペクチン及びリグニン等の非セルロー
ス物質は拡散されるとともに、濃厚な状態で蒸解薬液が
常に原料表面に接触し、生成するパルプの薄層を遊離さ
せ、遠ざけ、内部の反応不充分な面を次々と表面に露出
させるため。
さらに促進され、蒸解に必要な温度をPA法より一挙に
50〜70℃も引き下げることを可能とする。扉類(ア
バ力)のパルプ化では後記表1に示すようにPA法の常
圧下、90℃における表−1(C)の蒸解時間の174
の蒸解時間で殆ど完全にパルプ化することを可能とする
。 FPA法の蒸解条件のうち、圧力、温度及び時間は
、常圧下で50℃〜沸点、0.5〜3時間で。
望ましくは90±lO℃、1±0.5時間である。
蒸解反応装置としては、高濃度の蒸解薬液と切断した非
木材セルロース原料との低液比(2−15Q/kg)の
混合物を強制的に混合撹拌することが可能な耐食性の撹
拌機または高濃度ポンプのうち、少なくとも1つ以上を
有し、常圧下で沸点またはそれに近い温度に加熱保温が
可能な耐食性の容器が使用しうる。この際高濃度ポンプ
を付属するものは蒸解後パルプを精選工程に移送するの
にも便利である。
精選装置は、粕及び塵等の夾雑物と精選パルプとを分離
する機能を有するもので、細長い孔隙や丸い孔隙を有す
るフラットスクリーン等各種篩及び各種の液体サイクロ
ン等の分離機が有効に使用し得る。
〔発明の効果〕
本発明の適用範囲は広く、本発明使用によるパルプ製造
の合理化の効果は大きい、すなわち、パルプ原料として
は、セルロース繊維を主成分とし。
ヘミセルロースと少量のりゲニン/又はペクチンを含む
アバ力、サイザル等の葉繊維、バガス、稲わら等の稈茎
、ジュート、ケナフ等の靭皮及びコツトンリンター等の
稲毛、麻屑等の各種非木材植物原料に広く適用できる。
本発明によれば従来のパルプ化技術をもってしては容易
に相像出来ない程PA蒸解が促進されるため、常圧上沸
点以下の温度で1時間程度の蒸解でパルプ化が可能で、
白色度が極めて大きい未晒パルプ(UFPAP)がUP
APよりもさらに高収率で得られるようになった。その
ため蒸解薬品の原単位を大幅に引き下げることが可能で
、パルプ工業の省資源化に役立つことが分った。
次に本発明の実施に伴う工程及び!2備の簡略化につい
て述べる。先ず本発明では高い白色度で極めて高収率で
未晒パルプを得るのに常圧下で蒸解するだけですむので
、高圧蒸解釜を一切必要としない、また蒸解後解繊工程
がないのでリファイナー、ビータ−やランペンミル等を
パルプ製造に際して必要としない、 UFPAPは未晒
パルプとしては白色度が高く漂白も容易で、過酸化水素
1段漂白でハンター白色度80%以上の高白色度にもな
るので無漂白又は1段晒パルプのための設備しか通常必
要としない。
また常圧での短時間の蒸解でパルプ化が行われるため、
昇温時間は短かくてすみ、ブローする前の降圧時間は取
らなくてすむので生産性は大きく向上する。また蒸解温
度は低く、離解機を使わなくてもすむため省エネルギー
効果も期待できる。
〔実施例〕
本発明を以下実施例をもってさらに詳細に説明する。
実施例1 フィリッピン産アバカを長さ30〜40mmに切断し、
絶乾量として1kgと蒸解薬液(NaOH:Na、0と
して150g、 H,0□ニア0に、 t−ブチルアン
トラキノン:3g、キレート剤:10g及び水)を液比
9Q/kgとなるよう撹拌機つき20Q容ステンレス製
反応容器に入れ、90℃に保ちながら60分間強制的に
混合撹拌しながら反応を行った0反応後直ちに脱は水洗
し、12/1,000カツトのフラットスクリーンを用
いて総数率(以下すべて絶乾収得物対絶乾原料表示)7
7.5%、うち精選収率72.3%、軸重3.2%でパ
ルプを得た。なお精選パルプは未晒の状態でハンター白
色度60.2%であった。
実施例2 沖縄産バガス(長さ40〜70+am)絶乾量で1kg
を取り。
これに対し液比6Q/kgとなるよう蒸解薬液(NaO
)1:Na2Oとして180g、 H,0,二20g、
アントラキノン:3g。
キレート剤:3g及び水)を実施例1と同様撹拌機つき
反応容器に入れ、92℃に保ちながら90分間強制的に
混合撹拌しながら反応を行った0反応後直ちに脱汁水洗
し、6/1,000カツトのフラットスクリーンを用い
て総数率62.1%、うち精選収率58.2%、軸車3
.9%でパルプを得た。なお精選パルプのハンター白色
度は58.11であった。
実施例3 繊維長2〜4mmのコツトンリンターを絶乾量でIKg
を取り、液比9Q/kgとなるよう蒸解薬液(NaOH
:Na、 Oとして120g/Q、 H,O,:30g
、テトラヒドロアントラキノン:3g、キレート剤:3
g及び水)を実施例1と同様撹拌機つき反応容器に入れ
90℃に保ちながら40分間強制的に混合撹拌して反応
を行った。反応後直ちに脱汁水洗してハンター白色度6
2.8%のコツトンリンターパルプを全収率84.1%
で得た。
実施例4 パングラブツシュ産ジュートを長さ40〜60mmに切
断し、絶乾量で1kgを取り、液比8Q/ltgになる
よう蒸解薬液(NaOH:NazOとして170g、H
,0,40g、 を−ブチルアントラキノン:2g、キ
レート剤:3g及び水)を実施例1と同様撹拌機つき反
応容器に入れ91℃に保ちながら60分間強制的に混合
撹拌して反応を行った・ 反応後直ちに脱汁水洗して12/1,000メツシユの
フラットスクリーンを用いて総数率68.1%、うち精
選収率65.9%、軸車2.2%でパルプを得た。なお
精選パルプのハンター白色度は58.2%であった。
以上の結果を表−1にまとめて示す。
表1 ″1t−ブチルアントラキノン 1テトラヒドロアントラキノン 手続補正書 昭和63年72月 27日 1、事件の表示 昭和63年特許願第258171号 2、発明の名称 非木材セルロース原料から白色度の高い未晒パルプを製
造する方法及び装置 3、補正をする者 事件との関係  特許出願人 住 所  東京都千代田区霞が関1丁目3番1号氏名 
(114)工業技術院長飯塚幸三4、復代理人  〒1
51 5、補正命令の日付  自 発 6、補正により増加する請求項の数  Oベ ノ 8、補正の内容 本願明細書中において以下のとおり補正を行います。
(1)特許請求の範囲を別紙のとおり補正します。
(2)第9頁第15行の「高濃度ボン」を、「高濃度ポ
ンプ」に訂正します。
「特許請求の範囲 (1)水、過酸化水素又は過酸化水素発生剤、水酸化ア
ルカリ及び過酸化水素安定剤からなる混合液又はこの混
合液にアントラキノン類を加えたものを蒸解薬液とし、
非木材セルロース原料をパルプ原料として使用し、液比
2〜15 fl /kgになるよう蒸解薬液とパルプ原
料の両者を蒸解装置に供給し、常圧下で、かつ沸点以下
の温度で強制的に攪拌混合することにより高速で1段蒸
解し、得られた蒸解物から、磨砕も、叩解も、離解もせ
ずに、粕、塵等の夾雑物を除くだけで精選パルプを得る
ことを特徴とする非木材セルロース原料から白色度の高
い未晒パルプを製造する方法。
(2)パルプ原料と蒸解薬液を低液比で供給した混合物
を強制的に攪拌混合しつつ常圧下で沸点又は沸点近い温
度に加熱及び/又は保温し得る機能を有する攪拌機及び
高濃度ポンプのうち少なくとも1つ以上を備えた耐食性
の容器からなる蒸解反応装置と、蒸解物から粕及び塵等
夾雑物と精選未晒パルプを分離回収しうる装置との組合
せからなることを特徴とする請求項1を実施するための
装置。」

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)水、過酸化水素又は過酸化水素発生剤、水酸化ア
    ルカリ及び過酸化水素安定剤からなる混合液又はこの混
    合液にアントラキノン類を加えたものを蒸解薬液とし、
    非木材セルロース原料をパルプ原料として使用し、液比
    2〜15l/kgになるよう蒸解薬液とパルプ原料の両
    者を蒸解装置に供給し、常圧下で、かつ沸点以下の温度
    で強制的に攪拌混合することにより高速で1段蒸解し、
    得られた蒸解物から、磨砕も、叩解も、離解もせずに、
    粕、塵等の夾雑物を除くだけで精選パルプを得ることを
    特徴とする非木材セルロース原料から白色度の高い未晒
    パルプを製造する方法。
  2. (2)パルプ原料と蒸解薬液を低液比で供給した混合物
    を強制的に攪拌混合しつつ常圧下で沸点又は沸点近い温
    度に加熱及び/又は保温し得る機能を有する撹拌機及び
    高濃度ボンのうち少なくとも1つ以上を備えた耐食性の
    容器からなる蒸解反応装置と、蒸解物から粕及び塵等夾
    雑物と精選未晒パルプを分離回収しうる装置との組合せ
    からなることを特徴とする請求項1を実施するための装
    置。
JP25817188A 1988-10-12 1988-10-12 非木材セルロース原料から白色度の高い未晒パルプを製造する方法及び装置 Granted JPH02104788A (ja)

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JP25817188A JPH02104788A (ja) 1988-10-12 1988-10-12 非木材セルロース原料から白色度の高い未晒パルプを製造する方法及び装置

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JPH02104788A true JPH02104788A (ja) 1990-04-17
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