JPS5850179Y2 - 焙焼器の焼網装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、焙焼器の焼網装置に関するものである。

焙焼室の扉の開閉動作に連動させて焼網を前後方向へス
ライドさせるものとして、焙焼室に焼網取付台を前後方
向にスライド自在に設け、この焼網取付台に焼網を着脱
自在に取付ける構造が一般に採用されている。

一方、被焙焼物を位置決めして焙焼室に収納しないと焼
きムラ等が発生するので、焼網にガイドを形成する必要
があるが、焼網は一般に枠と多数の桟とを有しつつ線材
により形成され形状も複雑である。

したがって、ガイドを一体的に設けることは形状が複雑
化し製作しにくい欠点を有しているものである。

この考案は上述のような点に鑑みなされたもので、焼網
の形状を複雑化することなく被焙焼物の位置決めを図り
、これにより、製作をきわめて容易に行いうる焙焼器の
焼網装置をうることを目的とするものである。

この考案は、焼網を着脱自在に保持しつつ焙焼室内を前
後方向へスライドする焼網取付台を線材により形成し、
この焼網取付台の両側に前記焼網の焼網面より上方へ立
上る立上部を屈曲形成したことを特徴とするものである
。

したがって、焼網を焼網取付台に取付けた状態では、焼
網取付台の立上部が焼網の両側から立上り、これらの立
上部により被焙焼物の位置決めをすることができ、また
、立上部は焼網取付台の両側を屈曲するだけで形成され
るため焼網の形状を簡略化し、これにより、きわめて容
易に製作することができるように構成したものである。

この考案の一実施例を図面に基いて説明する。

１は内ケースで、この内ケース１は図示しない外ケース
により囲繞されるものである。

また、内ケース１は相対向する主枠２を有しつつ焙焼室
３を形成する。

これらの主枠２の下部には扉４の下部両側を上下回動自
在に保持するヒンジ５が固定されている。

前記主枠２には前後方向に長いガイド長孔６が形成され
、これらのガイド長孔６にスライド自在に保持される突
部７，８が両側に形成された焼網取付台９が前記焙焼室
３に設けられている。

前方の突部７と前記扉４の内面両側に突出させた突片１
０とにはアーム１１の両端が回動自在に連結されている
。

これらのアーム１１には前記扉４を閉止方向（上方）へ
付勢するばね１２の一端が止着されている。

前記焼網取付台９は第２図に示すように鋼による線材に
より棒状に形成したもので、平行な前条１３と後染１４
との両側をコの字形に上方へ屈曲した立上部１５を有す
る連結条１６により溶接して連結したものである。

前条１３の両端は前記突部７とされ、後染１４の両端は
前記突部８とされている。

ついで、焼網１７が設けられている。この焼網１７は鋼
による線材により短形の枠１８を形成し、この枠１８に
鋼による線材による桟１９を複数本平行に溶接したもの
である。

そして、前記焼網１７の両側には取付金具２０が固定さ
れている。

すなわち、これらの取付金具２０の両端にはＵ字形の屈
曲部２１を有しつつ焼網１７の両側に引掛かる複数の引
掛片２２がそれらの間に充分な長さの切欠２３ ａを形
成することにより相対向して形成されている。

これらの屈曲部２１の内面中央には突起２３が打出形成
され、したがって、屈曲部２１の突起２３の両側には第
３図のように上方へ拡開傾斜する傾斜面２４が形成され
ている。

そして、それぞれの取付金具２０の引掛片２２を焼網１
７の両側に引掛け、その突起２３との接触点をスポット
溶接することにより取付金具２０は焼網１７の両側に固
定されている。

この状態では、突起２３の両脇には焼網１７との間に外
方（上方）へ拡開する空間２５が形成されている。

また、取付金具２０の後端には前記後染１４の両側に係
止する切欠２０ ａが形成され、前端には前記前条１３
の両側に弾撥的に当接して支えられる段部２０ ｂが形
成されている。

ついで、第１図に示すように、前記焙焼室３には前記焼
網１７の下側に位置する二本のヒータ２６が設けられて
いる。

また、焼網１７の上側にも二本のヒータ２７がその両端
を反射板２８の両側に保持されつつ設けられている。

この反射板２８の両側は前記主枠２に形成した開口２９
を通じてばね３０により上方へ付勢されつつ昇降自在に
保持された昇降台３１に連結されている。

また、右側の昇降台３１には操作レバー３２が連結され
ている。

さらに、右側の主枠２にはばね３３により後方へ付勢さ
れつつロックレバ−３４が回動自在に連結されている。

このロックレバ−３４には、前記ばね３３の力により前
記昇降台３１の下部に弾撥的に係止してその昇降台３１
を任意高さにロックする鋸歯状の係止部３５と、前記焼
網取付台９の前方へのスライド時にその突部８に押され
て前記ロックレバ−３４が前方へ回動することにより前
記操作レバー３２を前記昇降台３１とともに上昇させる
押上部３６と、その最大押上時に前記突部８に係止して
ロックレバ−３４の後方への動きをロックする切欠３７
とが形成されている。

このような構成において、扉４と焼網取付台９とはアー
ム１１により連結されているので、扉４を開けると焼網
１７を保持する焼網取付台９は前方へスライドし扉４を
閉じると後方へスライドする。

また、必要に応じ、焼網１７の前側を持ち上げると段部
２０ ｂが前条１３から外れ、ついで焼網１７を前方へ
引くと切欠２０ ａが後染１４から外れ、焼網取付台９
から外すことができる。

また、使用時には焼網１７の上に被焙焼物を載せるが、
焼網取付台９には両側から立上る立上部１５が形成され
ているので、これらの立上部１５をガイドとして被焙焼
物の位置決めをすることができる。

また、ガイドとして機能する立上部１５も焼網取付台９
の両側を上方へ屈曲するだけで形成されるため、焼網１
７の形状を複雑化することがなく、製作もきわめて容易
である。

この考案は上述のように構成したので、焼網を焼網取付
台に取付けた状態では、焼網取付台の立上部が焼網の両
側から立上り、これらの立上部により被焙焼物の位置決
めをすることができ、また、立上部は焼網取付台の両側
を屈曲するだけで形成されるため焼網の形状を簡略化し
、これにより、きわめて容易に製作することができる等
の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１図は斜視
図、第２図は焼網と焼網取付台との分解斜視図、第３図
は取付金具の取付状態を拡大して示した縦断側面図、第
４図はその斜視図である。 ３・・・・・・焙焼室、９・・・・・・焼網取付台、１
５・・・・・・立上部、１７・・・・・・焼網。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 焼網を着脱自在に保持しつつ焙焼室内を前後方向へスラ
   イドする焼網取付台を線材により形成し、この焼網取付
   台の両側に前記焼網の焼網面より上方へ立上る立上部を
   屈曲形成したことを特徴とする焙焼器の焼網装置。