JPS5849987Y2 - ガラス類輸送用通箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は相当の破裂強さと緩衝性に富む段ボールシー
トを素材として作られ、構造が簡素で、而かも安定し且
つ緩衝力があり、ガラスの包装を省力化し、その安全輸
送と流通経費節減に適するガラス類輸送用通箱に関する
ものである。

従来窓ガラス等の板ガラスの輸送は木箱に収納してガラ
スとガラスとの間に合紙を挾みこをだ包装でなされ、包
装作業に手間が掛り、多くの包装費と運賃を要し、殊に
引越の際の棚ガラス、デスクガラス、人形ケースのガラ
ス、鏡等の輸送は布団や毛布で覆うように包装してなさ
れているが、嵩張って的確な包装がむつかしく敷く、作
業が仕難いのみならず無駄な運賃を要した。

本考案は前記のような従来のものの欠点を除去し、包装
に手間が掛らず、ガラス類の破損を防止し、包装費が低
置で、運賃が節約でき、而かも数回の使用に耐えるよう
に構成されたガラス類輸送用通箱を安価に提供すること
を目的とする。

次にこの考案の実施例を添付図面に基いて説明するが、
この考案はこれに限定されるものではない。

第３図に示す通り一枚の強靭な両面段ボールシー）Ｓｌ
に複数の折線３，３′を設け、これを介して複数のヒダ
間仕切１と３，３′間に前ヒダ山２と背面ヒダ山２′を
連設し、これを折線３，３′に沿うて折り曲げることに
より、複数の深いヒダ凹部４を連続形成する多重の深ヒ
ダ竪板ａを作り、更に第４図に示す通り厚みのある複々
両面段ボールシー）Ｓ２の片方に複数の長溝７と各長溝
間に長舌片６を、又その両端に細長溝５を有し、長舌片
６に対向して短溝８と各短溝間に短舌片９を有するヒダ
差込孔１０を穿設した同形の多重深ヒダ竪板保持兼緩衝
バット２個を一対として作り、内１個を多重深ヒダ竪板
上部保持兼緩衝パッ）ｂとなし、他の１個を多重深ヒダ
竪根下部保持兼緩衝バットｂ′となし、同バットｂ′の
ヒダ差込孔１０に多重性ヒダ竪板ａの下部を差込み、次
いで多重深ヒダ竪板上部保持兼緩衝パットｂを多重性ヒ
ダ竪板ａに上がら差込み上下に自在にスライドして移動
できるようにした第２図および第１図図示のガラス挾持
枠Ａ、Ａ一対を構成し、その各々の背面を第５図図示の
Ａ式段ボールケース等の外装ケースＢの外側壁１１．１
１の内側面に密接するように沿わせて、夫々のヒダ凹部
４（ガラス端縁挿入部）が対向するように２つのガラス
挾持枠Ａ、Ａを左右対称にして外装ケースＢに嵌装する
ことにより第１図に示すガラス類輸送用通箱が完成され
る。

尚前記多重性ヒダ竪板ａ、ａのヒダ凹部４は輸送するガ
ラス類を緊密に挟持できる程度の横幅を有するように形
成され、相対向する２つの多重深ヒダ竪板下部保持兼緩
衝パッ）ｂ’、ｂ’はその一方の内方端縁と他方の内方
端縁とが相接し、かつ外装ケースＢのツマ面内側と密に
内接するように形成される。

次に本案のガラス類輸送用通箱による包装の実施態様を
説明する。

前記の左右対称の一対のガラス挾持枠Ａ、Ａを第７図図
示の通り夫々その多重深ヒダ竪根上部保持兼緩衝パツ）
ｂ、ｂを外して外装ケースＢの内側に嵌装し、輸送する
ガラス類Ｇの左右両端縁を左右の多重性ヒダ竪板ａ、ａ
のヒダ凹部４，４に挿入収納した後前記多重深ヒダ竪板
上部保持兼緩衝パツ）ｂ、ｂを多重性ヒダ竪板ａ、ａに
上から差込み、スライドさせて同バットｂ、ｂをガラス
類Ｇの天辺に当て、ガラス類Ｇの上下を同パッ）ｂ、ｂ
と多重深ヒダ竪根下部保持兼緩衝パツ）ｂ’、ｂ’とに
より挾むようにし、従って輸送するガラス類Ｇの上下左
右をガラス挾持枠Ａ、Ａによって挟持し、更にガラス挾
持枠Ａ、Ａと外装ケースＢとの隙間には段ボール屑、古
新聞等任意の緩衝材Ｃを充填の上外装ケースＢの上面内
外フラップを内方に折込んでツキ合せ、フをした上テー
プＤで接合することにより輸送するガラス類のＧの包装
が完成される。

この考案の特徴は強靭で緩衝性に富む段ボールシートを
素材として加工した簡素な構成で簡単に組立てられ、ガ
ラス類の包装作業が容易で、輸送中の破損事故防止に有
効な緩衝性をもつ安定した構成にある。

即ちこの考案においては、輸送するガラス類Ｇはそれの
両端縁を相対向する左右対称の多重深ヒダ堅板ａ、ａに
より挾持されるのみならず緩衝性豊かに形成されたガラ
ス挟持板Ａ、Ａの各部によって上下左右を完全に挾持保
定され、更に強靭な段ボール製の外装ケースＢによって
外装され、又多重深ヒダ堅板下部保持兼緩衝パッ）ｂ’
、ｂ’は外装ケースＢのツマ面内側に密に内接し、がっ
その両内方端縁が相接しているので、ガラス挟持片Ａ。

Ａは外装ケース内に保定されて動揺することなく、かつ
外装ケースの底面と前記パットｂ’、ｂ’とが組型なり
、外装ケースの底面の強度と緩衝力を強化し、尚ガラス
挾持枠又は内装ガラス類と外装ケースとの隙間には適宜
任意の緩衝材を充填されているからガラスの破損防止に
は極めて効果的な作用効果がある。

尚本案の持つ一つの特異な長所は、多重深ヒダ竪板上部
保持兼緩衝パッ）ｂ、ｂを包装されるガラス類Ｇの高さ
に応じて上下にスライドさせてガラス類を挾持保定する
ことができるので、殊に引越荷物の種々なサイズのガラ
ス類の輸送に適合させられる効果がある。

本案は又２枚の段ボールシートより作られたガラス挾持
枠Ａ、Ａと１枚のシートにより作られた外装ケースＢと
により嵌脱自在に形成された簡素な構成であるので誰で
も簡単に組立てられ、包装の際はガラス類をガラス挾持
枠Ａ、Ａに順次挿入れ、外装ケースＢをフタすれば足り
、開梱の際はテープＤを取外して外装ケースＢの蓋をあ
け、ガラス挾持枠Ａ、Ａよりガラス類を順次に取出せば
よく、又ガラス挾持枠を横にしてガラス類を横から出し
入れも可能で、包装開梱に手間が掛らず、大きな省力的
効果と作業節減の効果がある。

又本案は安価な段ボールを素材とし簡単な工程で加工で
きるので生産費は極めて低置であり、市場に安価に提供
し得る。

更に本案のものは強靭で通箱として数回の使用に耐え、
利用者の資材費が逓減される効果があり又毛布、ふとん
等と異なり嵩張らず、本面に比して軽く、運賃節約の効
果があり、且つ折畳式であるので包装前、開梱後はシー
ト状にして保管輸送出来るので流通経費節減に効果があ
る。

又外装ケースには送り先、荷物番号を容易に刷込又は書
込できるので荷物の取扱整理に至便である。

以上の通り本案は各種のガラス類殊に引越荷物のガラス
類の安全輸送、包装開梱作業の省力化、流通経費の節減
に大きく貢献できる合理的なガラス類輸送用通箱である
。

【図面の簡単な説明】

図面はガラス類輸送用通箱の実施例を示し、第１図は本
案の完成斜視図、第２図はガラス挾持枠の斜視図、第３
図は多重性ヒダ竪板の展開平面図、第４図は多重深ヒダ
竪板保持兼緩衝バットの展開平面図、第５図は外装ケー
スの斜視図、第６図は本案ガラス類輸送用通箱の組立経
過図、第７図はガラスを本案通箱に包装する状態を示す
斜視図、第８図はガラスを本案通箱に収納た状態を示す
平面図。 Ａ、Ａ・・・・・・ガラス挾持枠、Ｂ・・・・・・外装
ケース、Ｃ・・・・・・緩衝材、Ｄ・・・・・・テープ
、Ｇ・・・・・・ガラス類、ａ、ａ・・・・・・多重性
ヒダ竪板、ｂ、ｂ・・・・・・多重深ヒダ竪板上部保持
兼緩衝バット、ｂ′、ｂ′・・・・・・多重深ヒダ竪板
上部保持兼緩衝バット、Ｓｌ・・・・・・両面段ボール
シート、Ｓ２・・・・・・複々両面段ボールシート、１
・・・・・・ヒダ間仕切、２・・・・・・前面ヒダ山、
２′・・・・・・背面ヒダ山、３．３′・・・・・・折
線、４・・・・・・ヒダ凹部、５・・・・・・細長溝、
６・・・・・・長舌片、７・・・・・・長溝、８・・・
・・・短溝、９・・・・・・短舌片、１０・・・・・・
ヒダ差込孔、１１．１１・・・・・・外装ケース側壁を
示す。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）両面段ボール等の強靭な段ボールシー）Ｓｌによ
   り複数の折線３，３′を介し、複数のヒダ間仕切１と折
   線３，３′間に前ヒダ山２．背ヒダ山２′を連設し、こ
   れを折線３，３′に沿うて折曲げることにより、深いヒ
   ダ凹部４を連続形成する多重深ヒダ堅板ａを作り、更に
   複々両面等相当の厚みを有する一枚の段ボールシー）Ｓ
   ２にヒダ差込孔１０を穿設した上下一対の多重深ヒダ竪
   板保持兼緩衝パットｂ、ｂ’を作り、前記多重深ヒダ竪
   板ａの下部を多重深ヒダ竪根下部保持兼緩衝バットｂ′
   のヒダ差込孔１０に差込み嵌脱自在にして保定し、次い
   で多重深ヒダ竪根上部保持兼緩衝パツ）ｂを多重深ヒダ
   竪板ａの上部に差込み、同パツ）ｂがヒダ差込（Ｌｌｏ
   に沿うて前記多重ヒダ竪板を上下にスライドできるよう
   に形成したガラス挾持枠Ａ、Ａ一対を作り、ガラス挾持
   枠Ａ、Ａの各々の背面を外装ケースＢの左右両側壁１１
   ．１１の内側面に夫々沿はせ、左右対称にして外装ケー
   スＢに嵌装し、左右のガラス挾持枠Ａ、Ａのヒダ凹部４
   が相対向するようにして成ることを特徴とするガラス類
   輸送用通箱。
2. （２）多重深ヒダ竪板ａ、ａのヒダ凹部４の横幅をそれ
   により挾持する輸送ガラスＧの厚みと密に適合するよう
   に形成し、相対向する２つの多重深ヒダ竪板下部保持兼
   緩衝パツ）ｂ’、ｂ’はその内方端縁において互に相接
   し、かつ外装ケースＢのツマ面内側に内接するように形
   成された実用新案登録請求の範囲第１項記載のガラス類
   輸送用通箱。