JPS5849274B2 - サイホウソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、水平面内で揺動できるように枠に支持される
ミシンと、この枠に支持されて加工片保持器および案内
型板を保持する保持本体とを備え、ミシンの針に対して
同軸的に設けられて回転駆動される駆動ローラが、磁気
吸引力を受けて案内型板の輪郭に沿って転動しながらミ
シンの針を案内する裁縫装置に関する。

このような裁縫装置は既に提案されており（特公昭４５
−３１９８０）、ミシンとこれを保持するリンク系が大
きい可動質量をもっているので、案内型板の輪郭に沿っ
て転動する駆動ローラの速度を、輪郭の隅へ達する前に
減少して、この隅における駆動ローラの方向変化の際駆
動ローラしたがってミシンの反跳を防止せねばならない
。

本発明の目的は、前述の種類の装置を改善して、案内型
板により規定される縫い目を従来より著しく短時間で形
戊できるようにすることである。

この目的を達戊するために、本発明の技術的課題は、案
内型板の輪郭に沿う駆動ローラの転勤が輪郭の隅におい
ても一様な速度で行われるようにすることである。

この課題を解決するため本発明によれば、加工片保持器
および案内型板を保持する保持本体を水平面内で移動で
きるように支持する枠の支持部分に、案内型板の輪郭に
沿って転動する駆動ローラの方向変化の際保持本体の変
位量が特定値を越えないように枠に対する保持本体の移
動を制限するストツパと、保持本体のこの移動に抗する
摩擦力を生ずる緩衝器とが設けられている。

本発明によれば、案内型板および加工片保持器を保持す
る保持本体が枠に対して水平移動できる範囲を制限する
ストツパが設けられ、またこの移動に抗して摩擦力を生
ずる緩衝器が設けられているので、駆動ローラしたがっ
てミシンの方向変化の際生ずる可能性のある反跳が回避
され、したがって駆動ローラが一様な速度で転動し、ミ
シンの不正縫い目が生ずることはない。

以下図面により本発明の実施例について説明する。

ねじにより結合梁２に結合されて裁縫装置の枠１を形成
する側方部材１′には、保持本体３が移動可能に支持さ
れている。

この保持本体３は中空梁４、案内型板６の保持板５、加
工片保持器７、および摺動板８からなり、摺動板８は結
合梁９を介してねじ１０により中空梁４に取付けられて
いる。

間隔ピン１２により保持板５に取付けられた案内型板６
の輪郭１１には、図示しない電動機により駆動される駆
動ローラ１３が接している。

この駆動ローラ１３は案内型板６と同様に磁性材料から
なり、図示しない電磁石により駆動ローラ１３が案内型
板６の輪郭１１へ磁気的に吸引され、電動機により１駆
動されてこの輪郭１１に沿って転動するようになってい
る。

駆動ローラ１３はミシン１４を保持する腕１５に設けら
れ、かつミシンの針１６に対して同軸的に位置している
。

枠１に揺動可能に支持される揺動腕１７は、結合腕１８
を介して腕１５に結合されている。

ミシン１４を保持するこの腕１５は、図示しない装置に
案内されて、案内型板６の輪郭１１に沿う駆動ローラ１
３の運動の際、中空梁４に対してほぼ直角な位置を保っ
ている。

結合梁２には加工片挿入兼取出し装置１９が取付けられ
て、複数の布層からなる加工片２０例えばシャツの襟を
、保持板５から直立する支柱２３上に設けられた加工片
保持器７へ導入し、また縫い目２１により縫合わされた
加工片２２を保持器７から取出すために用いられる。

保持本体３の中空梁４の両端は、枠１の側方部材１′の
平面２４上に移動可能に載っており、また結合梁９を介
して中空梁４に結合されている摺動板８は、２つの制限
ストツパ２６を設けられた中間板２５の上に載っている
。

これらの制限ストツパ２６は、遊隙を介して摺動板８の
円形切欠き２９内に収容される円筒状ストツパ部材２８
と、このストツパ部材２８上に載っていて円形切欠き２
９より大きい直径を持つ円板３０とからなり、ねじ２７
とナット３１とにより中間板２５と共に側方部材１′に
ねじ止めされている。

ストツパ部材２８は摺動板８の厚さより少し大きい高さ
をもっているので、この摺動板８したがって結合梁９を
介してこれに結合される保持本体３が、ストツパ部材２
８と切欠き２９との間の遊隙により規定される範囲内で
、枠１に対し移動することができる。

枠１の各側方部材１′には緩衝器３２が設けられている
。

この緩衝器３２は、おねじ端部３４を側方部材１′へ挿
入されてナット３５により固定されるピン３３（第３図
）と、ねじスリーブ３７を形威された下部抑圧板３６と
、上部押圧板３８と、押圧ばね３９と、円板４０と、ピ
ン３３上にはまる調節兼止めナット４１から構威されて
いる。

中間板２５にある切欠き４２内に収容されている下部抑
圧板３６は、側方部材１′に挿入されているピン４３と
押圧板３６にあるスリット４４とにより、回り止めされ
ている。

摺動板８は切欠き４５をもち、円柱状ピン３３上にはま
るねじスリーブ３７が遊隙を介して切欠き４５内に収容
されている。

調節兼止めナット４１により押圧ばね３９が圧縮されて
、２つの押圧板３６，３８を摺動板８に押付けて、これ
ら押圧板３６，３８と摺動板８との間に緩衝用摩擦を生
ずる。

中間板２５には（第１図、第４図および第５図）、枠１
に対して移動した保持本体３を初期位置へ戻す装置４６
が設けられている。

この戻し装置４６は複動圧縮空気シリンダ４７をもち、
このシリンダ内にあるピストン棒４８は、圧縮空気シリ
ンダ４７と共にねじ５０により中間板２５に取付けられ
た案内片４９に案内されている。

半径方向遊隙を介して摺動板８の円錐状切欠き５２を通
って突出しているピストン棒４８上には、円錐状の心出
し体５１が取付けられている。

装置の動作は次のとおりである。

案内型板６の輪郭１１に沿って駆動ローラ１３が転動す
る際、特に方向変化が生じる輪郭の隅Ｅにおいて、駆動
ローラ１３の駆動速度と制動すべき質量とに関係する大
きさの反跳が生じて、不正縫い目を生ずる可能性がある
。

本発明により安内型板６と加工片保持器７とを保持する
保持本体３が、水平面内において枠１に対して移動でき
る範囲をストツパ２６により制限され、また調節可能な
緩衝器３２の摩擦緩衝作用によって、この反跳が制限さ
れかつ減衰されるので、駆動ローラ１３は比較的高い１
駆動速度でも案内型板６の輪郭１１からもはや離れなく
なる。

裁縫過程の終了後、枠１に対して移動した保持本体３が
その初期位置に戻され、それにより挿入兼取出し装置１
９により加工片保持器γへ導入されて加工保持器７の締
付け板から均一に突出する加工片２０の縁が、この保持
器７内に収容されるようにする必要がある。

このため、圧縮空気シリンダ４７へ圧縮空気が供給され
、それにより円錐状心出し体５１が摺動板８にある円錐
状切欠き５２へ引込まれ、摺動板８したがって保持本体
３および加工片保持器７を挿入兼取出し装置１９に対し
て定められた位置へもたらす。

本発明は特許請求の範囲に記載の特徴を有するものであ
るが、その実施の態様を例示すれば次のようである。

■）保持本体３をその初期位置へ戻す装置４６が、保持
本体３にある円錐状切欠き５２をもち、枠１に支持され
る円錐状心出し体５１がこの切欠き５２へはまることが
できる。

２）保持本体３を戻す装置４６が圧縮空気シリンダ４７
をもち、この圧縮空気シリンダ４７が枠１に取付けられ
、そのピストン棒４８が半径方内遊隙を介して保持本体
８にある円錐状切欠き５２を通って突出し、この切欠き
５２へはまる円錐状心出し体５１をもっている。

３）緩衝器３２がばね３９の応力を受けている２つの抑
圧板３６．３８をもち、これら抑圧板３６，３８の間に
保持体３の一部８が摺動可能に支持され、下部押圧板３
６が下部押圧板３８およびばね３９のはまるねじスリー
ブ３７を形或され、このねじスリーブ３７が半径方向遊
隙を介して保持体３の摺動板８にある切欠き４５を通っ
て突出し、かつ枠１に取付けられているピン３３上には
まり、このピン３３のおねじ端部にばね３９の応力を変
える調節兼止めナット４１がはまっている。

【図面の簡単な説明】

第１図は裁縫装置の平面図、第２図は裁縫装置の側面図
、第３図は第１図の■−■線による断面図、第４図は第
１図のＩＶ−ＩＶ線による断面図、第５図は裁縫装置の
枠への保持本体の左側支持部の拡大斜視図である。 １・・・・・・枠、３・・・・・・保持本体、６・・・
・・・案内型板、７・・・・・・加工片保持器、１１・
・・・・・輪郭、１３・・・・・・駆動ローラ、２６・
・・・・・ストツパ、３２・・・・・・緩衝器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 水平面内で揺動できるように枠に支持されるミシン
   と、この枠に支持されて加工片保持器および案内型板を
   保持する保持本体とを備え、ミシンの針に対して同軸的
   に設けられて回転駆動される駆動ローラが、磁気吸引力
   を受けて案内型板の輪郭に沿って転動しながらミシンの
   針を案内する裁縫装置において、加工片保持器Ｉおよび
   案内型板６を保持する保持本体３を水平面内で移動でき
   るように支持する枠１の支持部分に、案内型板６の輪郭
   １１に沿って転動ずる駆動ローラ１３の方向変化の際保
   持本体３の変位量が特定値を越えないように枠１に対す
   る保持本体３の移動を制限するストツパ２６と、保持本
   体３のこの移動に抗する摩擦力を生ずる緩衝器３２とが
   設けられていることを特徴とする裁縫装置。