JPS5849178Y2 - 傾動金型鋳造機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は傾動金型鋳造機に関するもので、詳しくは、溶
湯収容室の前部にスロートノズルと上金型とを備え、か
つ溶湯収容室の上部にヒーターと溶湯補給孔とその蓋と
を備えた炉本体をフレームに揺動可能に設置するととも
に、上記上金型に対応させて下金型を配設したアームを
上記炉本体に回動可能に設置し、上記アームを回動して
下金型を上金型に抑圧合致させるとともに、上記炉本体
を傾動し、もって溶湯収容室内の湯を金型内に注入する
ようにしてなる傾動金型鋳造機に関するものである。

傾動金型鋳造機は第１図に示したように炉、本体１をフ
レーム２に対して揺動可能に設置するとともに、アーム
３を炉本体１に対して回動可能に設置し、それら炉本体
１訃よひアーム３をそれぞれシリンダ４，５によってフ
レーム２および炉本体１に対して揺動釦よひ回動させ得
るようになっている。

この傾動金型鋳造機に訃ける本体１ば、第２図に示した
ように内部に溶湯収容室６を形成し、この室の前部にス
ロートノズルＴ′ｊｐ−よび金型８の一方の上金型８ａ
を配設し、さらに室６の上部にヒーター９、溶湯補給孔
１０釦よびその蓋１１を配設している。

なト、８ｂは金型８の他方の下金型、１２はヒータ９を
収容している室である。

このような傾動金型鋳造機は第１図に示した状態から、
１ずシリンダ５を作動させて、アーム３を矢視Ａ方向に
回動し、下金型８ｂを上金型８ａに押圧当接する。

次いでシリンダ４を作動させて炉本体１を矢視Ｂ方向に
揺動させて、第２図に示したように炉本体１のフロート
ノズルＴを溶湯収容室６内の溶湯湯面下に位置させ、湯
を金型８内に鋳込む。

次いでシリンダ４を操作して炉本体１を矢視Ｂと反対方
向に揺動させて復帰し、金型８内の湯が固化した後シリ
ンダ５を操作してアーム３を矢視Ａと反対方向に回動さ
せて復帰し、下型８ｂを上型８ａから離反させる。

その後上金型８ａから湯の固化した鋳物を取り出す。

このように傾動金型鋳造機は、金型８に溶湯を鋳込むに
当り、炉本体１を傾斜させるため、第２図に示したよう
にヒーター９を収容している室１２の内壁面が溶湯に浸
漬され、そこにアルミ等の酸化物が付着する。

内壁面に付着する酸化物は本体１を傾動する度に順次増
大し、遂にはヒータ−９と接触し、漏電を起す。

このような場合には、炉本体には、炉本体１を解体し、
付着した酸化物を取り除くわけであるが、酸化物は耐熱
壁であるレンガに強固に付着しているためレンガをも除
去し、そ０後新たなレンガによって築炉しなければなら
ない。

また築炉すこレンガは長時間に亘って乾燥しなければな
らず、多額の電気代と長い期間とを要した。

本考案の目的はこのような問題点を解消した傾動金型鋳
造機を提供するもので、ヒーターを収容している室の少
なくとも溶湯に浸漬される内壁にセラミックファイバー
を貼着するとともに、ヒーターを支持している絶縁体を
内壁より内側に突出させたことにある。

以下第２図、第３図に示した実施例を参照しながら本考
案を説明する。

第３図は第２図におけるＣ−Ｃ断面拡大図で、断面コ字
形に形成された耐火レンガ壁１３の両脚部にヒーター９
が絶縁体１４を介して支持されている。

ヒーター９を収容している室１２は耐火レンガ壁１３に
貼着されたセラミックファイバー１５によって形成され
、上記絶縁体１４はセラミックファイバー１５の内壁面
１６より適宜長さｔだけ内方に突出させている。

な釦、このセラミックファイバー１５は第２図に示した
ように浴湯収容室６の内壁面に形成してもよい。

上記本考案に係る傾動金型鋳造機は、酸化物がヒーター
９の収容室１２のセラミックファイバー内壁面１６に付
着し、それらが順次増大しても、絶縁体１５が内方に突
出設置されているので、長期間に亘って漏電の虞れを生
ずることがなく、また酸化物の除去に当っては、セラミ
ックファイバー１５を剥離し、そこに新たなセラミック
ファイバー１５を貼着すれば炉を再び使用することがで
きる。

なか、上記絶縁体１４の突出長さｔば、漏電防止上にか
いて長い方が好ましいが、しかし、溶湯に対する熱効率
上にトいて短かい方が良く、したがって５０−Ｌｏｏｍ
程度が好プしい。

上記したように本考案に係る傾動金型鋳造機は、ヒータ
ーの支持絶縁体をヒーター収容室内に突設させて酸化物
の付着による漏電に至る期間を長くし、かつセラミック
ファイバー壁に酸化物を付着させるようにして酸化物の
除去作業督よひ築炉作業の短縮化を図っているので、極
めて稼動率がよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の傾動金型鋳造機を概念的に示した側同図
、第２図は本考案に係る傾動金型鋳造機の概念的縦断面
図、第３図はその要部断面図である。 １・・・炉本体、２・・・フレーム、３・・・アーム、
６・・・溶湯収容室、γ・・・スロートノズル ８・・
・金型、８ａ・・・上金型、８ｂ・・・下金型、９・・
−ヒーター１０・・・溶湯補給孔、１１・・・蓋、１２
・・・ヒーター収容室、１３・・・耐火レンガ壁、１４
・・・ヒーター支持絶縁体、１５・・・セラミックファ
イバー、１６・・・内壁面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 溶湯収容室の前部にスロートノズルと上金型とを備え、
   かつ溶湯収容室の上部にヒーターと溶湯補給孔と読札の
   蓋とを備えた炉本体をフレームに揺動可能に設置すると
   ともに、上記上金型に対応させて下金型を配設したアー
   ムを上記炉本体に回動可能に設置し、上記アームを回動
   して下金型を一ヒ記上金型に抑圧合致させるとともに、
   上記炉本体を傾動し、もって溶湯収容室内の湯を金型内
   に注入するようにしてなる傾動金型鋳造機に釦いて、上
   記ヒーターを収容している室の少なくとも溶湯に浸漬さ
   れる内壁にセラミックファイバーを貼着するとともに、
   ヒーターを支持している絶縁体を内壁面より内側に突出
   させたことを特徴とする傾動金型鋳造機。