JPS5848313Y2 - 吊具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、鋼板などを多数枚積層した状態で運搬するこ
とのできる吊具の改良に関する。

従来、製鉄所などからの鋼材積出に際しては、鋼板製品
の倉庫からトレーラに移載し、さらに本船に移載すると
いう順序で行なわれ、このときの銅相０運搬はリフマグ
（登録商標）クレーンなどを用いて鋼板を一枚毎または
複数枚重ねて吊り上げて行なうなどの方法がとられてい
る。

しかし、このような従来の荷役方法では鋼板の脱落事故
が生じたり、一度に扱える鋼板の量が極めて少ないため
荷役能率を欠き、さらには多くの人手を要するなどの欠
点があった。

本考案は以上のような従来の欠点を除去したものであり
、積層された鋼板を自動的に挾持し、安定した状態で所
定の位置に運搬することができる吊具を得ることを目的
としている。

以下、本考案を図面に示す実施例とともに詳細に説明す
る。

第１図は本考案に係る吊具の一実施例を示すものであり
、同図に訃いて、符号１は吊梁で、との吊梁１はクレー
ンなどから図示していないワイヤロープにより吊下げら
れる。

この吊梁１ば、第２図に示すように、たとえば■型鋼２
を２牢乎行に配置してなり、その両端部には、はぼくの
字状のフック３が互に対向するようにして軸４により回
動自在に軸承されている。

そして、このフック３は吊梁１の上面中央部に固定され
たフック開閉装置５により開閉される。

すなわち、このフック開閉装置５は吊梁１上の支持金具
６によって回動自在に支持された流体圧シリンダＴを備
え、その摺動ロッド８の一端は一方のフック３の上端部
に回動自在に軸承されている。

筐た、他方のフック３ばその上端部に回動自在に軸承さ
れた連結ロッド９を介して同じく吊梁１上の支持金具１
０に回動自在に支持された回動レバー１１の下端に連結
されて釦り、この場合連結ロッド９と回動レバー１１の
下端とは回動自在に軸承されている。

そして、この回動レバー１１の上端は前記摺動ロッド８
の途中に釦いて回動自在に軸承されている。

したがって、この摺動ロッド８の摺動動作に伴なって前
記一対のフック３は互いに接近あるいは離間するごとく
回動し開閉動作を行なう。

一方、前記吊梁１の下側には２個の傘歯車１２が回動自
在に突設されてムリ、これらの傘歯車１２の軸孔１２ａ
中に２本の螺軸１３がそれぞれ螺合している。

そして、これら２本の螺軸１３の下端には押え金１４が
固定されている。

また、吊梁１の下部には昇降装置１５が設けられている
。

この昇降装置１５は図示していない指令室からの電気信
号により駆動されるモータ１６を備え、第３図に示すよ
うに適当な減速機１γを介してその左右に回転軸１８が
それぞれ設けられ、その先端に設けられた傘歯車１９ば
それぞれ前記螺軸１３に螺合している傘歯車１２に噛合
している。

したがって、前記押え金１４は前記モータ１６の回転に
伴なって吊梁１の下方で昇降動作を行なう。

なか、２０は枕木で、その上部には多数枚の鋼板２１が
積層されている。

また、この枕木２０と吊梁１との間隔Ｃは一定に保たれ
ているため、押え金１４との吊梁１との間隔Ｓは鋼材の
積上高さＨにより決定されろ。

そして、鋼板２１の撓みを考慮し、フック３が円滑に作
動するように枕木２０とフック３が垂下した位置との間
にはαだけの間隙があらかじめ設けられている。

次に、概略以上のように構成された吊具の動作につき説
明する。

１ず、以上の構成になる吊具がワイヤーローブなどによ
りクレーンから吊下げられているときはフック開閉装置
５の作動によりフック３は開となった状態で、また押え
金１４は昇降装置１５の作動によりその最上点に１で到
った状態にある。

この状態で吊具は下降し、枕木２０の両側に沿って下降
する。

押え金１４が鋼板２１の上面に接触したとき、フック開
閉装置５を作動させてフック３を閉じる。

このとき枕木２０とフック３との間にばαの間隙ができ
る。

つぎに昇降装置１５を作動させて押え金１４を押し下げ
αの間隙を解消すると同時に、鋼板に一定圧力を加える
。

このようにして鋼板２１は押え金１４と枕木２０との間
にサンドインチ状に挾持され固縛さ１′する。

そして、この状態で鋼板２１ばその長さに応じて適当個
所同様の吊具により挾持されて吊上げられて所定の位置
１でクレーンにより運搬することができる。

鋼板２１を開放するには上記動作と反対の動作を行なえ
ばよいことは明らかであろう。

なト、ここで、前記枕木２０の状態につき説明すると、
この枕木２０は鋼板の下方に一定間隔に配置すればそれ
で良いわけであるが、これではその位置が一定にならな
いため、第４図に示すように各枕木２０間を二本の連結
棒２２により連結し、鋼板の長さに応じて複数個配置す
ればよい。

以上の説明から明らかなように本考案によれば、枕木上
に積層された鋼板を、押え金と枕木との間に自動的に抑
圧挟持することができるため、鋼板を一定の高さに積層
し固縛したと同一の条件で運搬が可能であり、鋼板など
の積層物の出荷と省力化が可能となり荷役速度を増進し
、荷役能力と安全性の向上をはかることができるととも
に、鋼板側々の撓みが矯正され、鋼板相互間の滑りが縮
小し、ｌ１ｉｉ＋牲が増大するため、運搬の安全性が強
化されるなどの効果がある。

筐た、本考案によれば左右フックの開閉用として１個の
流体圧シリンダを用いるなど、各部の構成が簡単であり
、しかも確実な運搬動作を行なうことができるなどの利
点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る吊具の一実施例を示す側同図、第
２図は同じく平面図、第３図は第１図のＡ−Ａ線断面図
、第４図は枕木の使用状態の説明図である。 １・・・吊梁、３・・・フック、５・・・フック開閉装
置、γ・・・流体圧シリング、１２・・傘歯車、１３・
・・螺軸、１４・・・押え金、１５・・・昇降装置、１
６・・・モータ、１９・・・傘歯車、２０・・・枕木、
２１・・・鋼材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ワイヤロープなどにより懸吊される吊梁と、この吊梁の
   両端部に回動自在に軸承され板材を積層した枕木を両側
   から係止する一対のフックと、これら一対のフックを開
   閉動作させる前記吊梁上に設けられたフック開閉装置と
   、前記吊梁の下方に配置され前記枕木上に積層された鋼
   板を押圧する押え金と、この押え金を昇降動作させる前
   記吊梁に設けられた押え金昇降装置を備え、前記フック
   開閉装置は前記各フックの上端部に設けられた連結ロン
   ドをそれぞれ両端部に回動自在に軸承した回動レバーと
   こり回動レバーを回動動作させろ流体圧シリンダとから
   なり、前記押え金は上方に延ひた螺軸を有し、との螺軸
   が前記吊梁側に設けられた傘歯車に螺合して釦り、との
   螺軸側の傘歯車には前記押え金昇降装置に設けられた傘
   歯車が噛合していることを特徴とする吊具。