JPS5846878Y2 - 縦形ゲ−ム機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は扉枠に形成した窓の周縁に金枠を取付け、そ
の金枠の一側縁にガラス扉と前面扉とを上下に並べて蝶
着し、前記窓をガラス扉及び前面扉にて開閉可能に覆う
ようにしたパチンコ機、コインゲーム機等の縦形ゲーム
機に関するものである。

従来のパチンコ機又はコインゲーム機等のこの種の縦形
ゲーム機においては、例えば実公昭４８２６６３３号公
報に示されているように、金枠の内周縁に断面はぼＵ字
状の保合溝を形成し、ガラス扉及び前面扉を閉じた状態
で、それらの蝶着側端縁を除く開放側端縁の後部に形成
された係合突条が前記金枠の係合溝に係合するようにな
っていた。

そのために、例えば従来構成のパチンコ機で、扉枠に装
着された遊戯盤上の障害釘にパチンコ球が引っ掛かって
落下しなかった場合、あるいは前面扉に設けられた球供
給装置に球づまりか生じて打球機構にパチンコ球が供給
されなくなった場合等において、前記がラス扉及び前面
扉を開放してそれらのトラブルを解消した後、両扉を閉
じると、ガラス扉及び前面扉の開放側端縁が金枠に衝突
したり、又ガラス扉の下側が前面扉の上側と衝突し、扉
枠に装着された遊戯盤、賞球排出装置あるいは前面扉に
設けられた球供給装置等に衝撃が加わるとともに、衝突
音が発生する欠陥があった。

又、前記従来構造においては、ガラス扉及び前面扉が閉
じられた状態にあるとき、前記保合溝と係合突条との間
に隙間が゛形成されるため、遊戯中にパチンコ球の発射
動作等にともなってガラス扉及び前面扉が振動するおそ
れがある。

さらに、この従来構造では、ガラス扉及び前面扉がそれ
らを閉成状態に錠止するための錠止機構の錠止、解除に
関係なく閉成状態に配置されるようになっているため、
両扉が錠止機構により錠止された状態にあるかどうかを
確認することができないとともに、錠止機構を解除操作
してガラス扉及び前面扉を開放させる場合、それらの扉
の開放側端縁と金枠との間の爪等を挿入掛止して開放操
作しなければならず、その操作が非常に面倒であった。

この考案は前記のような従来構成における欠陥を解消す
るためになされたものであって、ガラス扉及び前面扉を
閉じた状態で、それら周縁が蝶着部を除いて圧接係合し
得るように、金枠上に弾性体を取着するとともに、ガラ
ス扉の下側縁と対応する前面扉の上側縁に弾性体を取着
することにより、ガラス扉及び前面扉の閉成時における
衝撃を緩和することができるとともに、衝突音の発生を
防止することができ、しかも遊戯中におけるガラス扉及
び前面扉の振動を確実に防止することができ、さらに両
扉が錠止機構にて錠止されていない場合には、弾性体の
作用で両扉の開放側端縁が扉枠の窓から前方に突出し、
ガラス扉及び前面扉が閉成状態に錠止されているかどう
かを容易に確認することができるとともに、それらの扉
の突出部に指等を掛けて、両扉を容易に開放させること
ができる新規な縦形ゲーム機を提供することを目的とす
る。

以下、この考案の第一実施例を第１図〜第５図に従って
説明すると、図面中１はパチンコ機の外形を構成する機
枠、２は機枠１の前面に蝶番３を介して開閉可能に取付
けられた扉枠、４は扉枠２に形成された窓、５は窓４の
周縁に取付けられた金枠、６は窓４の上方部を開閉可能
に覆うように金枠５の一側縁に蝶着されたガラス扉、７
は窓４の下方部を開閉可能に覆うように金枠５の一側縁
に蝶着された前面扉である。

そして、図示されていないが、前記扉枠２の背面には遊
戯盤を収納した機械取付枠が装着されており、前記前面
扉７には打球機構にパチンコ球を供給するための球供給
装置が設けられている。

次に、前記各部材の構成を詳細に説明すると、１０は前
記金枠５の内周縁に沿って形成された取付用段差部であ
って、第２図〜第４図に示すように窓４の周縁に沿って
扉枠２の前面に形成された切欠凹部１１内に嵌挿され、
複数個の固定ネジ１２により扉枠２に固定されている。

１３は扉枠２の前面にて窓４の周縁に沿って延びるよう
に、金枠５の外周縁全周にわたって形成された中空状の
突条部であって、後記実施例にて詳述するように前記ガ
ラス扉６及び前面扉７を蝶着するための蝶着ピン等の収
納部として利用し得るようになっている。

１４は前記ガラス扉６の右側縁に形成された上下一対の
筒状部、１５は第５図に示すように上方筒状部１４の上
端に嵌合固定された係止ピンであって、金枠５の上方突
条部１３の内周面に形成された係止孔１６に着脱可能に
係合している。

１７は下方筒状部１４の下端と対応するように金枠５の
取付用段差部１０前面に溶接固定されたほぼ横Ｕ字状の
掛止金具であって、第２図及び第５図に示すようにその
上下面には嵌合孔１８がそれぞれ形成されている。

１９は下方筒状部１４内に上下動可能に挿通されたほぼ
Ｌ字状の摺動ピンであって、前記掛止金具１７の上部嵌
合孔１８に係脱し得るよになっている。

２０は摺動ピン１９とガラス扉６との間に掛装された引
張バネであって、摺動ピン１９を掛止金具１７上の嵌合
孔１８との係合位置に向がって下方に移動付勢している
。

２１は前記ガラス扉６の内周面に適宜間隔をおいて形成
された前後一対のガラス板収納溝であって、第４図に示
すようにそれらの上端部が開放されている。

２２は各収納溝２１内に上端開放部からそれぞれ挿入さ
れた前後一対のガラス板であって、前後方向に適宜の間
隔をおいて配置され、前方のガラス板２２の前面から磁
石により不正操作が行われるのを防止するようになって
いる。

２３は前記収納溝２１間においてガラス扉６の上端開放
部に左右方向に架設された補強ロッドである。

２４は前記前面扉７の右側後面に固着された蝶着板であ
って、第２図及び第５図に示すようにその右側縁には上
下一対の筒状部２５が形成されている。

２６は前記掛止金具１７の内側から下部嵌合孔１８に嵌
挿された係止ピンであって、前記蝶着板２４の上方筒状
部２５の上端に着脱可能に係合するようになっている。

２７は蝶着板２４の下方筒状部２５内に上下動可能に挿
通されたほぼＬ字状の摺動ピンであって、前記金枠５の
下方突条部１３の内周面に形成された嵌合孔２８に係脱
し得るようになっている。

２９は摺動ピン２７と蝶着板２４との間に掛装された引
張バネであって、摺動ピン２７を下方突条部１３上の嵌
合孔２８との係合位置に向かって下方に移動付勢してい
る。

従って、前記ガラス扉６はその右側上端の係止ピン１５
を金枠５上部の係止孔１６に係脱するとともに、右側下
端の摺動ピン１９を掛止金具１７の上部嵌合孔１８に係
脱することにより、金枠５の右側上部に容易に着脱する
ことができる。

又、前記前面扉７はその右側上端の筒状部２５に掛止金
具１７下部の係止ピン２６を係脱するとともに、右側下
端の摺動ピン２７を金枠５下部の嵌合孔２８に係脱する
ことにより、金枠５の右側下部に容易に着脱することが
できる。

次に、前記金枠５に対するガラス扉６及び前面扉７の重
合部、並びにガラス扉６及び前面扉７の相互間の重合部
に施された緩衝構成について詳述すると、３０は前記金
枠５の固定ネジ１２を隠蔽するように、前記掛止金具１
７の取付部分を除いて金枠５の取付用段差部１０のほぼ
全周にわたって接着固定された弾性体であって、耐熱性
の高いふっ素ゴム、吸振性の高いスポンジ等のゴム材料
、若しくは弾性の高いポリウレタン、その他のナイロン
、ふっ素樹脂、フェノール樹脂、各種発泡樹脂等の樹脂
材料により成形されている。

そして、前記弾性体３０は第３図〜第５図から明らかな
ように、その右側前面においてガラス扉６及び前面扉７
の右側縁に設けられた蝶着用の筒状部１４．２５に常時
圧接係合し、又上側前面及び左側前面において閉成状態
にあるガラス扉６の開放側端縁後部の係合突条３１に圧
接係合するとともに、下側前面及び左側前面において閉
成状態にある前面扉７の開放側端縁後部に圧接係合する
ようになっていいる。

３２は前記前面扉７の上端前面に形成された段差部、３
３はその段差部３２に接着固定された弾性体であって、
前記金枠５上の弾性体３０と同様に適宜のゴム材料若し
くは樹脂材料により形成されている。

そして、この前面扉７上の弾性体３３は第４図から明ら
かなように、その前面において閉成状態にあるガラス扉
６の係合突条３１の下側部に圧接係合するようになって
いる。

３４は第２図及び第５図に示すように前記掛止金具１７
内に嵌合固着された正面はぼ横丁字形の閉鎖体であって
、前記弾性体３０．３３と同様に適宜のゴム材料若しく
は樹脂材料により形成され、掛止金具１７の取付部分に
おける金枠５とガラス扉６及び前面扉７との間の隙間を
塞ぐようになっている。

前記のように構成されたパチンコ機について、次に作用
を説明する。

さて、第３図〜第５図はパチンコ機をその下部が上部よ
りも前方へ張り出すように若干傾斜させて装設配置し、
ガラス扉６及び前面扉７を周知の錠止機構により閉成位
置に錠止した状態を示すものである。

この状態においては、金枠５に対するガラス扉６及び前
面扉７の重合部、並びにガラス扉６及び前面扉７の相互
間の重合部が、両弾性体３０゜３３及び閉鎖体３４によ
り隙間なく密閉されている。

従って、遊戯中にパチンコ球の発射動作等にともなって
ガラス扉６及び前面扉７が振動してそれぞれ互に衝突し
合うことがなく、安定した状態で使用することができる
。

前記の遊戯中に、扉枠２に装着された遊戯盤上の障害釘
にパチンコ球が引っ掛かって落下しなかったり、前面扉
７に設けられた球供給装置に球づまりか生じて打球機構
にパチンコ球が供給されなくなったりした場合、錠止機
構を解除操作すると、前記ガラス扉６及び前面扉７が金
枠５上の弾性体３０の作用により前方に押し出され、そ
れらの扉６゜７の開放側端縁が金枠５内から前方に若干
突出する。

従って、その突出部に指等を掛けてガラス扉６及び前面
扉７を容易に開放させることができる。

この開放時には、前記ガラス扉６及び前面扉７の右側縁
に設けられた蝶着用の筒状部１４．２５が金枠５上の弾
性体３０の右側前面に常時圧接係合しているため、両扉
６，７は自重により閉成回動されることなく所定の開放
状態に確実に保持される。

従って、前記トラブルの解消作業を容易かつ円滑に行う
ことができる。

その後、前面扉７及びガラス扉６を閉じると、前面扉７
の左側後面及び下側後面が金枠５上の弾性体３０の前面
に係合するとともに、ガラス扉６の係合突条３１が金枠
５及び前面扉７上の弾性体３０゜３３の前面にそれぞれ
係合する。

従って、この閉成操作時に、ガラス扉６及び前面扉７と
金枠５との間の重合部、並びにガラス扉６及び前面扉７
の相互間の重合部に発生する衝撃が前記弾性体３０．３
３にて緩和され、扉枠２に装着された遊戯盤、賞球排出
装置あるいは前面扉７に設けられた球供給装置等に衝撃
が加わったり、衝突音が発生したりすることなく、両扉
６，７を閉じることができる。

そして、前記の状態からガラス扉６及び前面扉７の開放
側端縁をさらに後方に押圧して、前記錠止機構を作動操
作すると、第３図及び第４図に示すように両扉６，７の
開放側端縁が弾性体３０．３３の前面に圧接係合し、そ
れらの弾性体３０ 、３３を若干圧縮させた状態で両扉
６，７が錠止機構にて閉成位置に錠止保持される。

従って、錠止機構の作動操作前においては、ガラス扉６
及び前面扉７の開放側端縁が金枠５の前方に突出してお
り、両扉６，７が閉成状態に確実に錠止されているかど
うかを容易に確認することができる。

次に、この考案の第二実施例を第６図及び第７図に従っ
て説明すると、この実施例においては、金枠５上の弾性
体３０が扉枠２に対する金枠５の固定を兼用すよ複数個
の固定ネジ１２により、金枠５の取付用段差部１０に固
定されている。

又前面扉７の前面上部に凹所３５が形成され、その上端
の段差部３２内に接着固定された弾性体３３の前面と凹
所３５の前面とがほぼ同一面上に配置されるようになっ
ている。

さらに、この実施例においては、前記金枠５の上下両突
条部１３を利用して、その内部に前記ガラス扉６及び前
面扉７の右側縁の筒状部１４上端及び筒状部２５下端に
着脱可能に係合する係止ピン３６ 、３７がそれぞれ収
容され、充実体からなる掛止金具３８の嵌合孔３９を介
して、ガラス扉６の下方筒状部１４に挿通された摺動ピ
ン４０が前面扉７の筒状部２５上端に係脱可能に嵌合す
るようになっている。

なお、このガラス扉６及び前面扉７の蝶着構成は、前記
第−実施例及び第二実施例の外に、例えば第５図に示す
第一実施例においてガラス扉６の右側上端の係止ピン１
５を取り除いて、第７図の第二実施例に示すように金枠
５の上方筒状部１３側に係止ピン３６を設けるように構
成したり、第５図の第一実施例において掛止金具１７に
設けられた係止ピン２６を取り除いて、同実施例のガラ
ス扉６側の係止ピン１５のように前面扉７の筒状部２５
上端に係止ピンを嵌合固定したり、第７図の第二実施例
において金枠５の上下両突条部１３内の係止ピン３６，
３７を取り除いて、第５図の第一実施例における係止ピ
ン１５のように、ガラス扉６の筒状部１４上端及び前面
扉７の筒状部２５下端に係止ピンを嵌合固定したりする
等、任意に変更することもできる。

従って、この第二実施例においても、弾性体３０゜３３
により前記第一実施例と同様の緩衝効果等を発揮するこ
とができる。

なお、この考案は前記各実施例の構成に限定されるもの
ではなく、この考案の趣旨から逸脱しない範囲で各部の
構成を任意に変更して具体化することも可能である。

以上詳述したようにこの考案は扉枠に形成した窓の周縁
に金枠を取付け、その金枠−側縁にガラス扉と前面扉と
を上下に並べて蝶着し、前記窓をガラス扉及び前面扉に
て開閉可能に覆うようにした縦形ゲーム機において、前
記ガラス扉及び前面扉を閉じた状態で、それら周縁が蝶
着部を除いて圧接係合し得るように、金枠上に弾性体を
取着するとともにガラス扉の下側縁と対応する前面扉の
」二側端に弾性体を取着したことにより、ガラス扉及び
前面扉の閉成時における衝撃を緩和することができると
ともに、衝突音の発生を防止することができ、しかも遊
戯中におけるガラス扉及び前面扉の振動を確実に防止す
ることができ、さらに両扉が錠止機構にて錠止されてい
ない場合には、弾性体の作用で両扉の開放側端縁が扉枠
の窓から前方に突出し、ガラス扉及び前面扉が閉成状態
に錠止されているかどうか容易に確認することができる
とともに、それらの扉の突出部に指等を掛けて、両扉を
容易に開放させることができる優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図はこの考案の第一実施例を示すもので、
第１図はパチンコ機全体の斜視図、第２図は部分拡大斜
視図、第３図は部分拡大横断面図、第４図は部分拡大縦
断面図、第５図はガラス扉及び前面扉の螺着部分におけ
る部分拡大縦断面図である。 第６図及び第７図はこの考案の第二実施例を示すもので
、第６図はパチンコ機の部分縦断面図、第７図はガラス
扉及び前面扉の螺着部分における部分縦断面図である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 扉枠に形成した窓の周縁に金枠を取付け、その金枠
   の一側縁にガラス扉と前面扉とを上下に並べて蝶着し、
   前記窓をガラス扉及び前面扉にて開閉可能に覆うように
   した縦形ゲーム機において、前記ガラス扉及び前面扉を
   閉じた状態で、それら周縁が蝶着部を除いて圧接係合し
   得るように、金枠上に弾性体を取着するとともにガラス
   扉の下側縁と対応する前面扉の上側端に弾性体を取着し
   たことを特徴とする縦形ゲーム機。 ２ 前記弾性体が金枠の前面及び前面扉の上側端前面に
   形成された取付用段差部に接着固定されている実用新案
   登録請求の範囲第１項に記載の縦形ゲーム機。 ３ 前記弾性体が扉枠に対する金枠の固定を兼用する複
   数個の固定ネジにより金枠の前面に固定されている実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の縦形ゲーム機。