JPS5846541Y2 - フラツトケ−ブル用コネクタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案はフラットケーブル用コネクタ、特にケーブル押込
用カバーおよびコンタクトの雌雄共通化に関する。

フラットケーブル用コネクタとして第１図ａ。

ｂに示す一部断面斜視図のように、雌コネクタＡと雄コ
ネクタＢおよびケーブル押込用カバー〇とＤとからなる
ものが使用されている。

即ち雌雄コネクタＡ、Ｂはそれぞれコンタクトの中心軸
方向にケーブル芯線の圧入用創部１′と、その両側上部
に設けた被覆切込用の鋭角部１″とを有する端子部１お
よび接触部２を備えた雌コンタク）ａと塩コンタク）ｂ
を、嵌合時接触部２相互が接続しかつそれぞれの端子部
１がフラットケーブル３の芯線３′の隣接ピッチと一致
するように、それぞれ同一極数だけ絶縁ブロックｃ、ｄ
に配列固定したものである。

またケーブル押込用カバーＣとＤは、端子部１の配列に
対応した端子部逃げ穴４と、係止脚５および上記絶縁ブ
ロック側に設けた係止爪６が係合する係止穴５′を備え
たもので、端子部１上におかれたフラットケーブル３を
押圧面４′により押圧して、芯線３′を割部１′内に圧
入してフラットケーブルをコンタクトに接続するもので
ある。

ところでこのようなコネクタにおいて例えば５０極にも
及ぶ多極のものが要求された場合には、コネクタの全長
が長くなることによる設置上の制約などを防ぐため、雌
コネクタＡにおいては第２図ａ、ｌ）に示す平面図およ
び底面図のように、電気的並びに構造的に定まる隣接ピ
ッチｐ１と、対向ピッチｐ２とで雌コンタクトａの接触
部２を２５極宛ｅ、ｆの２列に配列し、また端子部１を
ケーブル芯線３′のピッチにより定まる隣接ピッチｐ３
と対向ピッチｐ４で千鳥形配列、即ち第２列りの端子部
が第１列ｇの端子部間に位置するように配列する。

また雄コネクタＢにおいては第３図ａ、ｌ）に示す平面
図および底面図のように、雄コンタクトｂの接触部２を
２５極宛雌コネクタＡと同一の隣接ピッチの下において
、雌コネクタＡの＋１接触部２と雄コネクタＢの＋１接
触部２とが接続されるような対向ピッチｐ５でｉ、ｊ２
列に配列し、また端子部１を雌コネクタの端子部１と同
等の隣接対向ピッチｐ４でに、１２列に千鳥形配列する
ことが行われている。

従って雌および雄コネクタにおける雌雄コンタク）ａ、
ｂの端子部１の配列は、第２図すと第３図すとを対比し
て明らかなように逆対称となり、これに対応して第４図
ａ、ｂに示す平面図のように、ケーブル押込用カバーＣ
とＤに設けられる端子逃げ穴４の位置も逆対称となり、
雌、雄コネクタにそれぞれ専用のケーブル押込用カバー
を必要とすることになる。

このためコネクタへのフラットケーブルの接続に当って
は、ケーブル押込用カバーをコネクタの雌雄に応じて一
々選択しなければならないため接続操作が面倒となり、
またカバーの製作に当って雌雄用の２種類の成型用金型
を必要とするので、製作単価が高くなるなどの欠点があ
る。

勿論このような欠点を除くためにはカバーの逃げ穴設置
面に雌雄の端子部配列に対応した端子部逃げ穴を設ける
方法も考えられるが、逃げ穴４は端子部１より大きく作
られる。

このため第５図に実線と点線で示すように逃げ穴は互に
重なり合うのでケーブル押圧面４′を作ることができな
い。

従ってこの提案によってはケーブル押込用カバーの雌雄
共通化は不可能である。

本案は雌コネクタと雄コネクタにおける端子部の対向ピ
ッチを異ならせ、これにより１個のケーブル押込用カバ
ー面に雌コネクタ用の端子部逃げ大判と、雄コネクタ用
の端子部逃げ大判とをそれぞれ独立に形成できるように
し、１個のケーブル押込用カバーを雌雄コネクタに共用
できるようにして、上記した従来コネクタの各種の欠点
を一挙に排除したものである。

次に図面を用いてその詳細を説明する。

第６図ａ、ｌ）、ｃは本案における雌および雄コネクタ
の端子部の配列例を示すコネクタ底面図、雌雄コネクタ
端子部を１つの面にまとめて表わした図、第７図ａ、ｌ
）はケーブル押込用カバーの平面図および端子部側から
見た図である。

この例では第６図ａに示すように雌コネクタＡにおける
雌コンタクトａの端子部１の対向ピッチを、第６図すに
示す雄コネクタＢにおける雄コンタクトｂの端子部１の
対向ピッチｐ５より大きいｐ６とすることにより、雌雄
コネクタの端子部列を一つにまとめたとき、第６図Ｃに
示すように雌コネクタの端子部列ｇ、ｈの内側に、雄コ
ネクタの端子部列に、ｌが位置するようにしたものであ
る。

そして第７図ａ。ｂに示すように１個のケーブル押圧用
カバーＥの同一面に、上記コネクタ側の端子部列に対応
した雌コネクタＡ用の端子部逃げ穴４の列ｇ’、ｈ’と
、雄コネクタＢ用の端子部逃げ穴４の列に’、ｌ’とを
形成したものである。

このようにすれば１個のケーブル押込用カバーを雌雄コ
ンタクに共用できる。

従ってケーブルの接続に当って選択の手数を必要としな
くなるので、接続操作が簡単となり、また製作に使用さ
れる金型も１個ですむので製作単価を下げることができ
る。

従って上記した従来コネクタにおける欠点は一掃される
。

また第８図の雌雄コネクタの嵌合状態を示す図のように
、雌雄コンタク） ａ、ｌ）の直線性を保ったよ・対向
ピッチを異ならせるようにすれば、コンタクトを雌雄婦
同形にすることができる。

従って制作用の打抜き折曲げ型を１個用いればよく、ま
た組立てに当ってコンタクトの雌雄の選定を必要としな
くなるので、ケーブル押込用カバーの共用化と併せてコ
ネクタの製作単価の大きな低下が可能となる。

以上本案を一轍施例について説明したが、第９図に示す
ように第７図のｇ ’Ｊｌ ｋ ’ＪＩＪの端子部逃げ
穴４相互およびｈ’、ｌ’＋１の端子部逃げ穴４の相互
を接続してもよい。

また以上においては雌コネクタの端子部の対向ピッチを
、雄コネクタのそれより大として雌雄コネクタにおける
端子部の対向ピッチを異ならせたが、この逆としてもよ
い。

以上の説明から明らかなように、本案によればケーブル
押込用カバーを雌雄共用として、接続操作の簡単化、製
作単価の低下などを図りうるもので、実用上の効果は大
である。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図、第４図および第５図は従来コ
ネクタの説明図で、このうち第１図ａ、１）は雌雄コネ
クタの断面図、第２図ａ、ｌ）、第３図ａ、ｌ）は雌雄
コネクタにおける多極の場合の接触部と端子部の配列状
態図、第４図ａ、ｌ）は雌雄ケーブル押込用カバーの平
面図、第５図は雌雄ケーブル押込用カバーの端子部逃げ
穴を１面に重ねた図、第６図、第７図および第８図は本
案の一実施例図で、このうち第６図ａ 、 ｌ）、ｃは
雌および゛雄コネクタにおける端子部の配列図および端
子部列を一面に重ねた図、第７図ａ、ｌ）はケーブル押
込用カバーの平面図および端子部側から見た平面図、第
８図は雌雄コネクタにおける端子部の対向ピッチを異に
する方法の一例を示す図、第９図は本案の変形例を示す
ケーブル押込用カバーを端子部側から見た平面図である
。 Ａ・・・・・・雌コネクタ、Ｂ・・・・・・雄コネクタ
、ａ・・・・・・雌コンタクト、ｂ・・・・・・雄コン
タクト、１・・・・・・端子部、１′・・・・・・芯線
圧入用割部、１″・・・・・・被覆切込用鋭角部、２・
・・・・・接触部、３・・・・・・ケーブル、３′・・
・・・・芯線、Ｃ・・・・・・雌コネクタのケーブル押
込用カバー、Ｄ・・・・・・雄コネクタのケーブル押込
用カバー、４・・・・・・端子部逃げ穴、４′・・・・
・・ケーブル押圧面、５・・・・・・係止脚、５′・・
・・・・係止穴、６・・・・・・係止爪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 雌雄コネクタのコンタクト接触部をそれぞれ対向する２
   列に配列し、コンタクト端子部をそれぞれ千鳥形に２列
   に配列してなるコネクタにおいて、コンタクト端子部の
   対向ピッチを雌雄コネクタにおいて異ならせると共に、
   ケーブル押込用カバーのケーブル押圧面には雌雄コネク
   タのコンタクト端子部位置に対応した端子部逃げ穴を設
   けて、ケーブル押込用カバー及びコンタクトを雌雄同一
   としたフラットケーブル用コネクタ。