JPS5846350Y2 - 温水暖房式堀コタツ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、家屋床の着座面より下位に所定の凹陥空間を設
けてその」１方に覆いテーブルを配置し、該凹陥空間部
を足温空間とした所謂堀コタツに関するもので、より詳
しくは該コタツの熱源を温水にして温度制御的、経済的
、安全性等々に於て実用的に優れた堀コタツを提供しよ
うとするものである。

従来、堀コタツは冬期の暖房手段として手足を暖める為
に簡易且つ効果的であることから広く一般に普及するに
至っているが、その熱源としては床下方の凹陥空間底中
央部に練炭、豆炭等の燃焼器を設けたものが知られてい
る。

しかしながらコタツ空間は暖房効果上から周囲を毛布等
で覆っているので、内部に於ては酸素不足により不完全
燃焼で一酸化炭素の如き有害ガスが発生しやすく、また
高温の燃焼器が露出しているので火災の危険もある等、
健康面及び安全面に於て必ずしもよいものではなかった
。

そこで近時、この燃焼器熱源を電熱体を埋設した電熱パ
ネルに置換した堀コタツが提供されて前記のような健康
面及び安全面からは優れたものとして認識されてきてい
るが、この種暖房器が長時間にわたって連続使用される
点を考慮すれば、経済的な面からランニングコストが高
くなるといった不具合を有していた。

又、堀コタツの代替、変形ともいうべきテーブル天板下
面中央に赤外線電球等を配置した所謂やぐらコタツが従
来から提供されていること周知の通りであるが、移動性
や操作性の面からは実用的である反面、熱源が中央部で
ある為空間内温度分布が均一的でなく、又床面に載置す
るものであるから使用者はその着座姿勢に於て堀コタツ
式よりは極めて不具合である等未だ充分なものではない
ものである。

このような従来器具の欠点に鑑みて本案が提供されたも
ので、本案は近年普及してきている温水ボイラ等湯沸器
の温水を利用して前述した諸欠点を解決すると共に、コ
タツ周囲の着座部にも温水を通し暖房することにより実
用的効果のより高い温水暖房式環コタツを提供しようと
するものである。

以下に本案実施例を図面に基づいて説明する。

図に於て、Ｆは家屋床であり、該床の一部適宜個所に凹
陥空間を設けて該部に上方を開口したコタツ函１を納置
している。

２はコタツ函１の内部底に設置した放熱パネルであるが
、その構造は従来既知の温水式床暖房用放熱パネルと同
様に適宜大のパネル枠と断熱材等からなるものに温水管
３を配設したものである。

４は家屋床Ｆと略同−面位置でコタツ函１の上部周囲の
着座位置に設置する放熱パネルであり、該パネル内にも
前記放熱パネル２と同様に温水管５を配設してなり、こ
れら両放熱パネル２，３の温水管３，５は接続温水管６
，６で両パネルを温水が循環するように接続され、温水
発生源の湯沸器（図示せず）とは着座部の放熱パネル４
側の温水管端と図示しない接続管で接続するようにして
いる。

７はコタツ函１内底部の隅角部に設けた放熱パネル保護
用木枠で、８は該放熱パネル２の」一部に配置するスノ
コであり、９は堀コタツ上部に載置するテーブルである
。

このような構成に於て、今湯沸器からの温水を送給する
と、供給湯は着座部の放熱パネル４を循環して一方の接
続温水管６からコタツ函１内の放熱パネル２を通り、他
方の接続温水管６から再び着座部の放熱パネル４側へ戻
り該部から湯沸器へ帰還していく。

この両パネル４，２を温水が流通するときにその熱を放
散してコタツ内空間の暖房は勿論のこと着座面も暖熱し
ているので、採暖者にとって非常に快適な感触を得るこ
とができるのである。

尚、図例では接続温水管６，６は上下部面パネルの単純
接続に使用しているが、該管をコタツ函１の側壁周囲に
も巻回して配管するようにしてもよく、その場合のコタ
ツ内空間の暖房はより効果的に行なうことができる。

以上述べてきたように本案は、家屋床面より下位に納置
したヒ方開口のコタツ函の内部底に温水管を配設した放
熱パネルを設置した堀コタツに於て、該コタツ函の上部
周囲であって着座位置となる家屋床面と略同−面にも温
水管を配設した放熱パネルを設置すると共にこれら両パ
ネルを接続温水管で接続して循環路を形威し、該循環路
に湯沸器からの温水を循環流通せしめるようにしたので
、以下の如き従来にない優れた実用的効果を奏する温水
暖房式場コタツを提供できる。

・コタツの着座位置面にもコタツ内部底の放熱パネルと
接続された温水放熱パネルを設置しているので、コタツ
内の暖房時には同時に着座面も暖房することになり、採
暖時の着座直後の不快な冷感を解消しえて快適感を向上
せしめ得る。

・この種コタツの面内温度は、従来の電熱式や燃焼式等
によるコタツよりも低温であるが、採暖がコタツ内の足
部の暖房によるものだけでなく、伝熱作用で着座面から
も得られるので、従来の温水式コタツに比し優れて効果
的な暖房感を与えることか゛できる。

・温水熱が暖房の熱源であるから、火災の不安がない。

・温水の熱を利用するものであるから、安全である。

、コタツ内底面全体が発熱面であるから、空間の温度分
布が均一になる。

・温水循環であるから、ランニングコスＩ・が電熱式に
比べ安価になる。

・温度制御は水温及び流通回路の制御で簡単にできる。

・熱源が温水であるから、有害ガスの発生もなく極めて
安全である。

【図面の簡単な説明】

図は本案実施例に係る温水暖房式場コタツの構成図であ
る。 １・・・・・・コタツ函、２，４・・・・・・放熱パネ
ル、３，５・・・・・・温水管、６・・・・・・接続温
水管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 家屋床面より下位に納置した上方開口のコタツ函の内部
   底に温水管を配設した放熱パネルを設置した堀コタツに
   於て、該コタツ函の上部周囲であって着座位置となる家
   屋床面と略同−面にも温水管を配設した放熱パネルを設
   置すると共にこれら両パネルを接続温水管で接続して循
   環路を形成し、該循環路に湯沸器からの温水を循環流通
   せしめるようにしたことを特徴とする温水暖房式環コタ
   ツ。