JPS5846031Y2 - 残量表示容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、通気孔を有する容器内に収納した昇華性物質
例えば防虫剤、防臭剤、芳香剤等の残量及び有無を容器
外部から目視できるようにした残量表示容器に関する。

一般に、この種昇華性物質を収納した容器は、昇華ガス
によって侵食されないオレフィン系等のプラスチックに
て成形されており、このオレフィン系等のプラスチック
は透明性が悪い上に容器は意匠上着色され、而かも昇華
性物質は不織布等の通気性シートに包装されていること
が多く、外部からこの収納された昇華性物質を目視でき
ないのが現状である。

従って、この従来の容器にあっては、昇華により減少し
ていく昇華性物質の残量及び有無の確認を外部から確認
することができず、例えば防虫剤が昇華放散し、尽され
なくなったにもかかわらずいたずらに放置されていて気
が付いた時には衣類が食害されているという不都合があ
る。

尚、従来において容器内に収納した昇華性物質の残量及
び有無を確認するには、容器を二分割して包装体（昇華
性物質が通気性シートにて包装されている場合）に触れ
るしか方法がなく、このことは大変面倒であった。

本考案は上述の点に鑑みてなされたもので、容器内に収
納された昇華性物質の昇華放散による容量減少を利用し
て昇華性物質の残量及び有無を目視確認できるようにし
た残量表示容器を提供することを目的とする。

即ち、本考案は容器内に重りを上下動自在に配設し、こ
の重り又は受は板に表示部を設け、容器の縦方向に形成
した表示窓に前記表示部を臨ませ、受は板を介して又は
介さずに前記重りの下部に昇華性物質を収納するように
したことにより、収納した昇華性物質の昇華放散による
容量減少に応じて重り（及び受は板）が下降し、外部か
ら表示窓を介してこの重り（又は受は板）に設けた表示
部を目視することによって、昇華性物質の残量及び有無
が容易に目視確認でき、而かも構造が簡単で廉価量産に
適する残量表示容器を提供するにある。

次に本考案の一実施例を第１図及び第２図を参照して説
明する。

容器１は、昇華性物質２例えばパラジクロールベンゼン
、ナフタリン、樟脳等の防虫剤、防臭剤、芳香剤を収納
する容器で、例えば断面方形状に成形され、正面及び背
面には昇華ガスを外部に放散する多数の通気孔３，３・
・・・・・を有している。

又、この容器１は縦方向に二分割可能に形成され、新た
な昇華性物質２を補充、取り替えができるようになつて
いる。

尚、容器１内に収納される昇華性物質２は、容器１の内
形状に合わせて例えば断面方形に成形され必要に応じて
不織布等の通気性シートに包装される。

又、この昇華性物質２が通気性シートにて包装される場
合には、成形されずに粒状であってもよい。

重り４は、容器１の横方向内形状とほぼ同形状に形成さ
れ、容器１の前後左右内径よりやや小径に形成されて容
器１内に上下動自在に配設されている。

この重り４は、その−側部に表示突起５が突設されてい
る。

又、容器１の一側面には、縦方向に表示窓６が形成され
ており、上記表示突起５が挿入たれ容器外へ突出してい
る。

尚、この表示突起５は容器外へ突出しないようにしても
よい。

表示窓６に沿った容器１表面には、まず充分、お取り替
え、或は３／４．２／４．１／４．Ｏ等の文字、数字よ
りなる残量表示７が必要に応じて施されている。

そして、上記重り４の下部に昇華性物質２を配設して使
用される。

尚、図中符号８は吊り下げ具を示す。

而かして、この実施例においては、使用開始時又は全容
量を有する昇華性物質２に取り替えた際には、重り４は
最上部に位置し、表示突起５が表示窓６の最上部に位置
して収納した昇華性物質２の全容量が残量していること
を示す。

そして、昇華性物質２が昇華放散し徐々に容量が減少し
て来ると、上面の重り４はその容量減に応じて下降し、
表示突起５を下降させて行くものである。

この昇華性物質２が昇華し尽されると重り４は容器の下
面に下降し、表示突起５を表示窓６の最下部に位置させ
、昇華性物質２の残量が０であることを表示する。

尚、上述の実施例では、重り４を直接昇華性物質２の上
面に当接させているが、重り４の下部に受は板を介在さ
せるように構成してもよい。

この場合には表示突起５は受は板に設けられる。

又、容器１及び昇華性物質２の形状は、重り（又は受は
板）４が昇華性物質２の容量減に応じて円滑に下降でき
ればどの様であってもよい。

本考案にあっては、容器１内にガイドを設け、重り４又
は受は板に設けた突片をこのガイドに係入して重り、受
は板が下降する際の動揺を防止し、円滑に下降するよう
にしてもよいものである。

更に、本考案容器１は実施例の如き吊り下げ方式のみな
らず、載置して使用する方式に構成してもよく、その際
には表示窓６は容器１の正面に設けられる。

本考案は上述のように、容器内に重りを上下動自在に配
設し、この重り又は受は板に表示部を設け、容器の縦方
向に形成した表示窓に前記表示部を臨ませ、受は板を介
して又は介さずに前記重りの下部に昇華性物質を収納す
るように構成してなるので、収納した昇華性物質の容量
減少に応じた表示部の移動を目視することによって容易
にその残量及び有無を確認できる。

又、容器の構造が簡単で廉価量産に適する等の効果を有
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す一部切欠側面図、第２
図は第１図の一部切欠正面図である。 図中符号 １は容器、２は昇華性物質、３は通気孔、４
は重り、５は表示部、６は表示窓を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 昇華性物質を収納し通気孔から外部に昇華ガスを放散さ
   せる容器において、前記容器内に重りを上下動自在に配
   置し、この重りの下部に受は板を介して又は介さずに昇
   華性物質を収納する一方、前記重り又は受は板に表示部
   を設け、容器の縦方向に形成した表示窓に前記表示部を
   臨ませるようにしたことを特徴とする残量表示容器。