JPS5845219Y2 - 箱の提げ手

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【考案の詳細な説明】この考案は、主としてケーキ箱のような小型の紙箱に取
り付けてこれを吊り下げられるようにする提げ手に関す
るものである。

一般にケーキ箱は、本体に提げ手が一体に連成されてい
るので、これを組み立てると、本体の上部に提げ手が突
出して起立することになり、そのため積み重ねることが
できず、組立後の保管に不便である。

この考案はかかる欠点に鑑み、提げ手を箱の本体とは別
体とし、この提げ手を必要時に箱の本体に適宜取りつけ
られるようにしたものであって、その詳細を図示の一実
施例に基いて説明すると、次の通りである。

提げ手Ａは、第１図に示すように主部１と吊持部２とを
折曲線３を境にして帯状に一体連成したもので、一枚の
厚紙、もしくは同程度の硬度を有するプラスチックシー
トのような硬質シートから造られている。

前記主部１は、吊り下げるべき箱Ｂの上蓋Ｃの下側に押
し込まれるもので、前記上蓋Ｃの横幅と同一、もしくは
若干長い長さｌを有する。

また前記吊持部２は主部１より長い長さｍで、彎曲しや
すいよう中央部はど細幅に成形しである。

この吊持部２の先端（図において左端）には、半円形の
掛止部４が連成されており、この掛止部４と吊持部２と
の接続個所に切込み５，５が形成されている。

一方、主部１の先端（図において右端）には、広幅部６
が連成され、この広幅部６に前記掛止部４が挿し込まれ
るスリット状の掛止孔７が穿設されている。

この掛止孔７の横幅ｎは掛止部４の横幅ｐより若干狭く
設定しである。

８は主部１との間で箱Ｂの上蓋Ｃを挾むクリップ片で、
折曲線３の近傍で主部１と連続しており、主部１との間
に上蓋Ｃ挿込み用の切込み９が形成されている。

第１図の例では主部を中央位置に設定し、その両側に一
対のクリップ片を設けたが、第２図に示すように、クリ
ップ片を中央に設けることもで゛きる。

即ち、同図の提げ手Ａ′では主部１′を広幅に形成し、
これにコ字形の切込み１０を穿設して、この切込み１０
に囲まれた部分をクリップ片８′としである。

この考案の提げ手は上記のような構造から成り、使用に
当たっては、第３図に示すごとく切込み９内に箱Ｂの上
蓋Ｃが入るようクリップ片８を上に、主部１を下にし、
この主部１を上蓋Ｃの下側に通して、その先端部を箱Ｂ
の反対側に突出させる。

そして、吊持部２を折曲線３で折り曲げてその先端の掛
止部４を掛止孔７に挿込む。

この場合、掛止部４の横幅は掛止孔７の横幅より広いの
で、掛止部４を傾けて掛止孔７に挿し込みまず左右−側
部を掛止したのち、他側部を掛止孔７に挿し込んで掛止
する。

第２図の例では中央のクリップ片８′を上にし、その周
りの主部１′を下にしてこれを上蓋Ｃの下側に挿し込む
。

このようにして掛止部４と掛止孔７とを掛合させると、
提げ手全体が上蓋を囲んだ状態で半円形の閉じた環とな
り、上蓋から外れなくなる。

またこの上蓋が主部とクリップ片とに挾まれるので、こ
の挟圧で提げ手の横すべりが阻止され、提げ手は上蓋の
所要位置に定着する。

上述のように箱の上蓋にこの考案の提げ手を取り付ける
ことによって、吊持部をつかんで箱を吊り下げられるよ
うになる。

従って、箱本体には全く提げ手が不要で、本体を突出部
のない直方体に成形することができ、そのために何段に
も積み重ねて保管できる。

またこの考案の提げ手は各種の箱に取り付けることが可
能で、適用範囲が広く、この提げ手を用意しておけば、
安価且つ手軽に手元の箱を提げ手付き箱とすることがで
きる。

しかも、提げ手の主部にはクリップ片が設けられており
、このクリップ片と主部との間で箱の上蓋が挾まれるか
ら、この挟圧で提げ手の横すべりが阻止され上蓋の所要
位置に定着し、このため吊り下げ状態が安定し、吊持し
やすい。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案提げ手の平面図、第２図は他の実施例
の平面図、第３図は箱への取付は状態を示す傾視図であ
る。１．１′・・・・・・主部、２・・・・・・吊持部、４
・・・・・・掛止部、７・・・・・・掛止孔、８，８′
・・・・・・クリップ片。

【実用新案登録請求の範囲】