JPS5844572Y2 - 永久磁石 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は永久磁石に関する。

従来の永久磁石において、両端の磁極と中央の磁極とが
異る第１図イ９口に示すごとき形状のものにおいては、
磁石材料が有する磁気異方性により、例えば中央部のＳ
極部分に流入する磁束は磁化されにくい方向（磁石の長
さ方向に直交する方向）に沿っており、そのために磁石
の特性が低下するものである。

本考案は上記の欠点を除去するために提案されたもので
、異方性の磁石を使用しても、その特性の低下すること
のない永久磁石を提供しようとするものである。

次に本考案の実施例を図面について説明する。

第２図は本考案の永久磁石及びヨークの斜視図を示すも
ので、磁性材料１の中央に長辺が磁性材料１の端面にほ
ぼ平行な窓２を形成し、両端に夫々Ｎ極を、また中央の
窓２の両側面に夫々Ｓ極を着磁する。

このようにして着磁された磁性材料１（以下、必要に応
じて永久磁石１という）の窓２に、下方に凸起部３を有
し、上端に凹部４を有する磁性体よりなるヨーク５を挿
入すると、第３図のような永久磁石構造体が構成され、
両端にＮ極、中央のヨークの頂部にはＳ極が形成される
。

この場合の磁束は、第４図のように流れるものである。

第５図は他の実施例を示すもので、永久磁石１の中央両
側に夫々凹所６，６′を形成するもので、このように構
成することにより、両端にＮ極が着磁されると、中央の
凹所６，６′に夫々Ｓ極が形成されるものである。

これに対しＨ形のヨーク５の下方の凸起７を凹所６，６
′に挿入する。

第６図は本考案の永久磁石を用いた有極継電器の実施例
を示す。

図において１は永久磁石、５はヨーク、８はＵ字形ヨー
ク、９．９’はＬ形磁極、１０はアマチュア、１１は可
動接片、１２は可動接片の支持体、１３は固定接片、１
４はケース、１５はコイルを示す。

その動作を略述すると、永久磁石１による磁束は長さ方
向両端部の２つのＮ極からＬ形磁極９，９′を夫々介し
、Ｕ字形ヨーク８を経てアマチュア１０の両端部から内
方へ進み、ヨーク５を通って永久磁石１中夫の２つのＳ
極に至る。

一方、コイル１５を励磁し、例えば図中り形磁極９′側
がＮ極となるようにすると、コイル１５による磁束はＬ
形磁極９′およびＵ字形ヨーク８の右端を通ってアマチ
ュア１０の右端から左端へと抜け、Ｕ字形ヨーク８の左
端を通ってコイル１５の左端すなわちＳ極側に至る。

従って、アマチュア１０はその右側の磁束が強められ、
左側は打ち消されるからＬ形磁極９′に吸着するべく右
下がりに回動し、左側の可動接片１１が固定接片１３に
接触することとなる。

なお、コイル１５の電流の向きを逆にすれば反対側の固
定接片１３が閉じられる。

本考案は上記のように磁性材料の中央に空所を形成し、
かつ着磁して凹所にヨークを挿入することにより、ヨー
クには永久磁石の両端と異る極が形成可能であり、Ｎ極
から出た磁束はヨークの凸起部または凸起を介し、永久
磁石の磁化方向に沿って永久磁石の端面からＳ極に入っ
ていくこととなり、異方性磁石を使用するとしても、そ
の特性を低下させることなく使用可能であるという効果
を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図イ２口は従来の永久磁石、第２図は本考案の永久
磁石の分解斜視図、第３図は永久磁石とヨークとの組立
構造、第４図は説明図、第５図は他の実施例、第６図は
本考案の永久磁石を用いた有極継電器を示す。 １・・・・・・磁性材料、２・・・・・・窓、３・・・
・・・凸起部、４・・・・・・凹所、５・・・・・・ヨ
ーク、６，６′・・・・・・凹部、７・・・・・・凸起
、８・・・・・・ヨーク、９．９’・・・・・・Ｌ形磁
極、１０・・・・・・アマチュア、１１・・・・・・可
動接片、１２・・・・・・支持体、１３・・・・・・固
定接片、１４・・・・・・ケース、１５・・・・・・コ
イル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両端に同極が形成されている永久磁石の中央に凹所を形
   成して、ここに両端の極性と異なる極を発生せしめ、こ
   の中央部に磁性材料よりなるヨークを、前記の永久磁石
   の面に直角に嵌合取付けてなる永久磁石。