JPS5843873B2 - 感熱面状発熱素子の製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は感熱面状発熱素子の製造方法に関するもので
ある。

従来は、第１図に示すような絶縁層１、ジグザグ状の金
属箔からなるヒータ電極２および絶縁層３を積層した面
状発熱素子と第２図に示すような絶縁層４、金属箔から
なる感熱電極５、温度抵抗係数を有するプラスチックフ
ィルム６、金属箔からなる感熱電極７および絶縁層８を
積層した面状感熱素子を別々に製造し、それぞれの端子
部を打抜力旺してリード線を接続した後、それらを重ね
合わせて使用していた。

しかし、この方法は素子構成が複雑であることおよび面
状発熱素子（第１図）と面状感熱素子（第２図）との貼
合せ時に生ずる空気溜りにより接着が不均一であること
等の欠点があった。

そこで、素子構成の単純化と面状発熱素子（第１図）と
面状感熱素子（第２図）の貼合せ時に生ずる空気溜りに
よる接着の不均一さ等を改善するために素子製造段階で
面状発熱素子と面状感熱素子を一体化した感熱面状発熱
素子が提案された。

すなわち、この感熱面状発熱素子は、第３図に示すよう
に、絶縁層９、ジグザグ状の金属箔からなるヒータ電極
１０、温度抵抗係数を有する厚さ１０〜２００μのプラ
スチックフィルム１１ 金属箔からなる感熱電極１２お
よび絶縁層１３を積層したものである。

しかし、この感熱面状発熱素子（第３図）は、第４図に
示すように端子部Ａを打抜加工して形成する場合に、従
来のものとちがってヒータ電極１０と感熱電極１２との
間に薄いプラスチックフィルム１１を介在させただけで
あるため この打抜加工部分でヒータ電極１０と感熱電
極１２の短絡の可能性が高かった。

したがって、この発明の目的は、端子部の打抜加工時に
ヒータ電極と感熱電極の短絡の危険性がない感熱面状発
熱素子を提供することである。

この発明の一実施例について第５図ないし第７図を参照
して説明する。

まず、ナイロン等の温度抵抗係数を有するプラスチック
フィルム１１を準備し、その両面にアルミ等の金属箔′
を貼合せ、金属箔表面に連続的にレジスト印刷した後、
エツチングして回路を形成する。

この場合、第５図に示すように、−面はヒータ電極１０
を形成せしめるようにジグザグ状のパターンをレジスト
印刷した後エツチング処理するが 他面はヒータ電極１
０の端子部１０ａすなわち端子打抜部分と重なる部分の
みの金属箔がエツチングにおいて除去されるようにレジ
スト印刷してエツチング処理する。

つぎに 両面にエツチングした構成体（第５図）の両外
面を第６図に示すように絶縁層９，１３で被覆し、その
後第７図に示すように端子部Ａを打抜加工する。

そして、この端子部Ａのヒータ電極１０および感熱電極
１２にリード線等を接続する。

なお エツチング処理は片面ずつでもあるいは両面同時
でもよい。

このように製造した結果、打抜加工される端子部Ａでは
ヒータ電極１０と感熱電極１２とが対面せず、短絡する
危険性がなくなる。

また、従来のように面状発熱素子と面状感熱素子とが別
々に製造されるのではないため、端子部Ａの打抜加工時
の工程数を減少させることができる。

以上のように、この発明によれは、端子部の打抜加工時
にヒータ電極と感熱電極の短絡の危険性がないという効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はそれぞれ従来の面状発熱素子およ
び面状感熱素子の構成説明図、第３図および第４図はそ
れぞれこの発明の基礎となる感熱面状発熱素子の構成説
明図、第５図ないし第７図はこの発明の一実施例の工程
説明図である。 ９・・・・・・絶縁層、１０・・・・・・ヒータ電極、
１１・・・・・・プラスチックフィルム、１２・・・・
・・感熱電極、１３・・・・・・絶縁層、Ａ・・・・・
・端子部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 温度抵抗係数を有するプラスチックフィルムを準備
   する工程と このプラスチックフィルムの両面にそれぞ
   れヒータ電極用金属箔および感熱電極を貼着する工程と
   、前記ヒータ電極用金属箔をエツチング処理してヒータ
   電極を形成する工程と前記感熱電極の一部をエツチング
   除去する工程と前記プラスチックフィルムの前記エツチ
   ング除去した部分を打抜くことにより打抜端面にヒータ
   電極のみの打抜端面を露呈させてヒータ電極端子を形成
   する工程と 前記プラスチックフィルムのヒータ電極の
   ない部分を打抜くことによりこの打抜端面に感熱電極の
   みの打抜端面を露呈させて感熱電極用端子を形成する工
   程とを含む感熱面状発熱素子の製造方法。