JPS5843425Y2 - 電動機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は電動機に関するものである。

従来の電動機の断面図を第１図に示し、その要部展開図
を第２図に示す。

これらの図において、円板状の回転子は固定子２の固定
子磁極歯車面３と面対向している。

すなわち、回転子１は、裏面に、その中心から放射状に
Ｎ−８−Ｎ−８・・・と交互に電動機極数と等しい着磁
がされていて、それが固定子磁極歯面３に対面している
。

固定子磁極歯面３は、第２図に示すよらに、軸穴４の中
心方向から外側方向に磁極歯幅の広い複数の磁極歯りを
突設し、それらに入り込むように外側方向から軸穴４の
中心力向に磁極歯幅の狭い複数の磁極歯３ｂを突設して
構成される。

そして、磁極歯３ｂの磁極歯幅は、磁極歯３ａの半分に
設定されかつ回転子回転方向側に偏位して設けられてい
る。

このように構成することにより回転子１の自起動性が得
られる。

そして、固定子２は、第２図に示すように略長方形の薄
い磁性鉄板の一部に、固定子磁極歯面３を打抜きで形成
するとともに軸穴４゜５を形成し、それを点線の部分か
ら第１図のように直角に折曲げて断面形状がコ字状に構
成される。

この断面コ字状の固定子２に、コイル６を巻回したコイ
ル枠１が嵌入される。

磁路となる固定子筒８は、図示のようにその開口を軸穴
４，５に位置合わせして固定子２に配設され、その開口
縁が固定子２に溶接される。

この固定子筒８には軸受９カ嵌挿される。

この軸受９にはシャフト孔１０が設けられていて、そこ
に回転子１のシャフト１１がスラストワッシャ１２を介
して嵌挿される。

この構成において、コイル６に通電されると、それによ
って生ずる磁束により固定子磁極歯３ａ 、 ３ｂに交
互にＮＳ 、ＮＳ・・・と磁極が発生する。

そして、この磁極と、回転子１の裏面の着磁との間で磁
気的吸引力９反発力が発生しそれによって回転子１が回
転する。

このような構造の電動機は、固定子２を電気抵抗溶接法
によって固定子筒８に溶接固定していたため、溶接部の
磁性鉄板に焼入が生じて固定子２の磁気抵抗が増加する
という問題があった。

また、溶接作業によって固定子筒８および固定子２の形
状寸法が変化するため電動機特性が不安定になるという
問題もあった。

したがって、この考案の目的は、固定子の磁気抵抗の増
加を抑制することができかつ電動機特性の安定な電動機
を提供することである。

この考案による電動機の一実施例の断面図を第３図に示
す。

この電動機は、軸穴１３．１４につば片１５．１６を形
成してそれを内方に折曲げて固定子筒１７に圧着し、そ
こへ軸受１８，１９を圧入固定して固定子２を固定した
ほかは第１図と同じである。

すなわち、第４図に示すように、磁極歯面３をもつ略長
方形の薄い磁性鉄板につば片１５．１６をもつ軸穴１３
．１４を打抜き形成したのちつば片１５．１６を第５図
のように下方に油取する。

固定子筒１７は、第６図のように開口２０．２１の内側
を切削してつば片嵌合凹部２０ａ。

２１ａを形成する。

この固定子筒１Ｔを第４図の磁性鉄板の適正位置に位置
決めしたのち第７図のように磁性鉄板を断面コ字状に曲
成して固定子２を形成し、固定子筒１７に上下から軸受
１８，１９を圧入固定してつば片１５．１６をつば片嵌
合部２０ａ、２１ａに圧着して固定子２を強固に固定す
る。

このように、この実施例によれば固定子２を溶接により
固定子筒１７へ固定しないため固定子２の磁気抵抗が増
加せずかつ固定子２および固定子筒１７の形状寸法も変
化しない。

また、筒状つば片１５．１６をコイル枠７に直接嵌合す
るのと比較して、この場合には固定子筒を一力から挿入
するとそＪ層入方向の先端が対向するつば片に引掛つて
挿入の妨げとなるのに対し、この実施例の筒状つば片１
５．１６は固定子筒１Ｔに嵌合し、対の軸受１８．１９
を圧入してつば片１５．１６を固着するため、前記のよ
うな引っかかりがなく、スムースに挿着固定できる。

その結果組立が簡単になり、製造能率を向上でき、安価
にすることができる。

以上のように、この考案の電動機は、コ字形固定子の磁
極歯面および下方の軸穴にそれぞれ筒状つば片を形放し
、それらの軸穴にそれぞれ軸受を圧入固定してつば片を
固着することにより固定子を一体に固定するため、固定
子を固定するための溶接作業が不要となる。

その結果、固定子の磁気抵抗の増加を抑制できかつ電動
機特性が安定になる。

また製造容易になり能率を向上でき、安価にすることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の断面図、第２図はその要部展開図、第
３図はこの考案の一実施例の断面図、第４図ないし第７
図はそれぞれその要部説明図である。 ２・・・・・・固定子、３・・・・・・磁極歯面、γ・
・・・・・コイル枠、１３．１４・・・・・・軸穴、１
５．１６・・・・・・つば片、１７・・・・・・固定子
筒、１８，１９・・・・・・軸受、２０ａ。 ２１ａ・・・・・・嵌合凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コイル枠と、このコイル枠の孔に嵌着されて両端の内側
   に所定内径の嵌合凹部を形成した固定子筒と、前記コイ
   ン５枠を包囲するコ字形であって上片に中心がコイル枠
   中心に一致する磁極歯面を形成した固定子と、この固定
   子の磁極歯面および下片の軸穴に形成されて前記固定子
   筒の嵌合凹部に嵌合する筒状つば片と、前記固定子筒の
   両端より圧入されて前記筒状つば片を固定子筒の係合凹
   部に圧着させる一対の軸受とを備えた電動機。