JPS5841039B2 - スピ−カ用振動板の製造法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は扇状に打抜いた金属箔をコーン状にしてシーム
ド部を接合し、これを成形装置で成形するスピーカ用振
動板の製造法に係り、複雑な形状の振動板でも精度よく
成形できる方法を提供するものである。

従来の金属箔を用いるスピーカ用振動板の製造法として
は、第１図に示すように、アルミニウム、チタンなどの
金属箔１を円板状に打抜き、これを円錐状の成形凹部２
をもつ下型３上に配置し１、円錐状の成形凸部４を下面
にもつ上型５と、スプリング６で常に下方に付勢されて
いるクランパー７を下動させて金属箔１の周縁部をクラ
ンバークと下型３とでクランプし、続いて上型５を金属
箔１に押付けて成形していた。

この方法によるものは、材料の伸び率以上の絞りができ
ないため、浅い絞りの振動板しか得られないものであっ
た。

たとえば、アルミニウムの伸び率が２８％であり、深く
絞ることはできず、浅い振動板が得られるだけであった
。

このようなことから、シームド方式の振動板の製造法も
検討されているが、ボイスコイルを接合する立上り部な
どを成形する場合に上下の金型を使用するため、金型の
当り精度の高いものが要求され高価になることと変形の
ない振動板が得られにくいといった欠点があった。

本発明は以上のような従来の欠点を除去するものである
。

以下、本発明の実施例を図面第２図〜第５図により説明
する。

まず、第２図に示すよう（こ、アルミニウムやチタンな
どの金属箔８を扇状に打抜き、これを第３図に示すよう
に丸めてコーン状とし、そのシームド部９を溶接、半田
付、接着のいずれかの方法で接合し、これを第４図に示
す成形装置によって成形する。

この成形装置はベース板１０上に円筒状の下型ガイド１
１を設け、この下型ガイド１１内にスプリング１２を介
して上面に円錐状の成形凹部１３をもった金属製の下型
１４と、下型１４の成形凹部１３と合致する円錐状の成
形凸部１５を下面にもった硬質のウレタン、アクリル、
ネオプレン、などのゴムよりなる上型１６とによって構
成され上述のコーン状としたものを下型１４上（こセッ
トし、上型１６を下動させて金属箔８を下型１４の成形
凹部１３に上型１６の弾性を利用してボイスコイル接合
用の立上り部１７や周縁部のエツジ貼付部１８を決め押
しして成形し、第５図に示すスピーカ用振動板１９を得
る。

なお、上型１６の硬質ゴムはゴム硬度で８０〜１００度
のものが最適である。

以上のように、上型をゴム材によって構威し、下型を金
型とした成型装置でシームド化した後成形するため、セ
ットされた金属箔は上型の弾性力によって決め押しされ
て、下型の成形形状に忠実な成形が行なえ、複雑な形状
でも十分（こ成形できることになる。

しかも、扇状の金属箔を丸めてシームドしているため、
振動板として深い形状のものが自由に得られることにな
る。

以上のように本発明のスピーカ用振動板の製造法は数多
くの利点をもち、工業的価値の犬なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のスピーカ用振動板の製造法の一工程の半
断面図、第２図は本発明のスピーカ用振動板の製造法の
一実施例における金属箔を扇状に打抜いた状態の上面図
、第３図は同金属箔をコーン状に形成した状態の斜視図
、第４図は同成形装置の半断面図、第５図は同方法によ
り得たスピーカ用振動板の斜視図である。 ８・・・・・・金属箔、９・・・・・・シームド部、１
０・・・・・・ベース板、１１・・・・・・下型ガイド
、１２・・・・・・スプリング、１３・・・・・・成形
凹部、１４・・・・・・下型、１５・・・・・・成形凸
部、１６・・・・・・上型、１７・・・・・・立上り部
、１８・・・・・・エツジ貼付部、１９・・・・・・ス
ピーカ用振動板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 扇状（こ打抜いた金属箔を円錐状に丸めてシームド
   部を接合し、これを成形凹部を有する金属製の下型にセ
   ットし、下面に成形凸部をもつゴム系の上型により所定
   形状に成形することを特徴とするスピーカ用振動板の製
   造法。