JPS5838772Y2 - ケ−ブル案内装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ケーブルの繰り出しにより移動給電を行うも
ののケーブル案内装置の改良に係る。

拾い巻きケーブルリールの付帯設備としてケーブルの走
行、横行時に屈曲を緩和して円滑に案内する為にガイド
ロールが備え付けられる。

しかしながら、従来のガイドロールとしては、小形ロー
ルを井桁状に組んで据付は固定せられるものが殆んどで
あり、ケーブルの巻取りあるいは繰り出し時の動きに対
し屈曲、しごきなどか′発生してケーブルの疲労が大き
くなる欠点があり、かつまた巻き方向や布設方向を大き
く変化した場合、この変化に対する順応性が余りよくな
かった。

本考案は、上記の欠点を解消し、ケーブルの動きに対し
円滑にして無理な屈曲を与えずに巻取り、布設のできる
トラバース式案内装置を提供するものである。

すなわち本考案の案内装置は、ケーブルの巻取り方向及
び繰り出し方向において開放し、かつ該ケーブルの側方
を囲む為に一方の対向側方を長手側部とし他方の対向側
方に開放端に向かって漸次拡開された扇形側部を形成し
てなる筒状体の当該扇形側部並びに長手側部内にローラ
を装設してケーブル挿通部を構成し、一方筒状体は、据
付枠に形成せられたレールに車輪にて移動自在に懸架さ
れてなる可動体に長手側部あるいは扇形側部のいずれか
一方において、取着されて移動可能に支持され、前記可
動体はさらにその移動方向に並行して設けられる駆動用
スクリュー軸に進退駆動されるトラバースブロックに連
係して構成せられることを特徴とする。

以下その実施例図面により説明するに、第１図において
リールまたは巻取機から矢印Ａ方向に繰り出されるケー
ブルＷは案内子１へ導入されて布設個所へ導出される。

案内子１は筒状体２とローラ群３並びに４より構成せら
れる。

第２図に示すように筒状体２はケーブルＷの挿通方向Ａ
において開口２ ａ 、２ ｂを形成し、ケーブルＷの
回りにおいて一方の対向側方に長手側部２ ｃ 、２
ｃをまた他方の対向側方に開口２ｂに向かって漸次拡開
されるように扇形側部２ ｄ 、２ ｄをそれぞれ形成
し、ローラ群３及び４は、長手側部２Ｃ９２Ｃの上下内
側に扇形側部２ｄ、２ｄに枢支された対の直状体ロール
３，３として設けられるとともに扇形側部２ｄ、２ｄの
内側に長手側部２ Ｃ，２Ｃ間に枢支され弧状に配置さ
れる複数個の溝形ローラ４，４として設けられ、このロ
ーラ３と４とでケーブル挿通域が構威される。

かかる挿通域において、長手側部２ ｃ 、２ ｃ間は
直状体ロール３，３によって上下の幅１１，１２がケー
ブルＷを挿通できる程度に規制され、他方の扇形側部２
ｄ 、２ ｄ間は溝形ロール４，４によって上部が上
記幅１１，１２より大きく弛緩された幅１３とされ、さ
らにこれより下方の開口２ｂに向かってラッパ状に弛緩
された幅１４とされる。

第１図の実施例は、トラバースの運動方向と直角の方向
ＢにケーブルＷを布設する場合を示したもので、ケーブ
ルリールなとへ取付けられる据付枠５内にはスクリュー
軸６を、その軸にトラバースブロック７を組込んで回動
自在に取付けられ、該軸６の一端にはスプロケット８が
軸着され、このスプロケット８がチェーン９を介した駆
動源１０により駆動して、前記トラバースブロック７を
矢印Ｃの如く進退駆動せられる。

前記据付枠５のスクリュー軸６と平行の壁面にスリット
形状のレール１１を形成してあり、このレール１１に２
個の鍔付車輪１２．１２を有する可動体１３が該車輪１
２．１２によって移動自在に懸架されており、この可動
体１３に筒状体２を扇形側部２ｄの一方においてボルト
などにより、取付けてなるものである。

さらに可動体１３にはスリットを形成してあり、このス
リットにトラバースブロック７にそのピン１４を嵌合し
て連係されているもので、トラバースブロック７の駆動
により可動体１３をレール１１上で移動させ、もって筒
状体２を長手側部２Ｃ９２Ｃの対向方向に沿う方向に移
動構成せられる。

かように構成してなるから、ケーブルリール、巻取機な
どから繰り出されるケーブルＷをＢ方向へ布設した場合
、その繰り出し時には直状体ロール３．３にて案内しな
がら正確に導出せられるとともに布設方向Ｂへ方向変換
されても下方向にラッパ状に配置された溝形ロール４，
４の範囲内でずらすことができ、最も強く曲げられたと
きでも当該溝形ロール４，４にの弧状配置において緩や
かな曲げとなって案内で゛きたもので゛ある。

またケーブルＷをリール上に層巻きすることによる案内
位置のずれも同様に処理できる。

かつまたリールより巻きほぐされるケーブルの位相の変
化に対してトラバースブロック７の駆動連係によって筒
状体を作動させることにより、ケーブルＷを曲げること
なく案内子へ確実に導入せられるのである。

なおこの場合、駆動源１０はリールの回転軸から取り出
し、リール回転数との一定比率を保つとよい 一方拾い巻きする時はラッパ状に広い開口２ｂより緩や
かに曲げられて導入せられ、溝形ロール４．４及び直状
体ロール３，３によって案内して開口２ａよりリールに
巻取られるのであり、ケーブルを傷めずに安全確実に案
内できたものである。

第３図は、ケーブルＷの布設方向Ｂ′がトラバース方向
Ｃ′の平行の場合の実施例であって、可動体１３に筒状
体２の長手側部２Ｃの一方を取着して案内子１′と構威
し、扇形側部２ｄをケーブルＷの布設方向Ｂに向けたも
のである。

この場合もケーブルＷの布設方向から巻取方向Ａの変換
においてラッパ状の開口によって対応させるものであり
、その余の構成は前実施例と同様である。

なお本考案によれば、実施例の如く縦取付けの化ケーブ
ルの動きにおいて横取付け、水平取付けの場合もあり得
る。

以上説明したように、本考案の案内装置によれば、移動
ケーブルの進行方向に対する異状な屈曲が解消され、か
つ布設走行の加減速に対して衝撃を軽減することができ
たものであり、ケーブル寿命が大幅に延長せしめること
ができる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案ケーブル案内装置の一実施例を示す斜
視図、第２図Ａ、Ｂは、同装置の案内子を筒状体を欠截
して示す正面図及び側面図、第３図は本考案他の実施例
を示す斜視説明図である。 Ｗ：ケーブル、１．１’：案内子、２：筒状体、２Ｃ：
長手側部、２ｄ：扇形側部、３：直状体ロール、４：溝
形ロール、５：据付枠、６：スクリュー軸、７：トラパ
ースブロック、１１： レール、１２：車輪、１３：可動 体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケーブルの巻取方向及び繰り出し方向において開放し、
   かつ該ケーブルの側方を囲む為に一方の対向側方を長手
   側部とし他方の対向側方に開放端に向かって漸次拡開さ
   れた扇形側部を形成してなる筒状体の当該扇形側部並び
   に長手側部内にローラを装設してケーブル挿通部を構成
   し、一方筒状体は、据付枠に形成せられたレールに車輪
   にて移動自在に懸架されてなる可動体に長手側部あるい
   は扇形側部のいずれか一方において、取着されて移動可
   能に支持され、前記可動体はさらにその移動方向に並行
   して設けられる駆動用スクリュー軸に進退駆動されるト
   ラバースブロックに連係して構成せられることを特徴と
   するケーブル案内装置。