JPS5838566Y2 - 可変抵抗器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、オーディオセントの技術動向に対応して高精
度な減衰特性を得るための可変抵抗器の構成に関するも
のである。

近年、オーディオセントの高精度化に伴ない、セントの
音量調整器等においてもセントパネルに減衰特性、すな
わちツマミの機械的な回転角に対する電圧減衰変化特性
を表示するようになってきている。

そして、従来は連続可変形可変抵抗器の減衰変化特性の
向上を図るためには抵抗素子の精度向上とそれを構成す
る各部品の精度向上によるところが犬であったが、この
ような手段ではその精度向上に自づと限界があるもので
あった。

本考案はこのような点に鑑み創案されたものであり、回
転角度規制段において刷子取付板を調整し、機械的角度
の一致性をとって飛躍的に精度向上を図った可変抵抗器
を提供しようとするものである。

以下、本考案の一実施例について第１図および第２図と
ともに説明する。

図において、１は前段側の可変抵抗器、２〜４は後段側
の可変抵抗器であり、これらの可変抵抗器１〜４はそれ
ぞれ同一軸上に構成されている。

５は前段軸受８に回動自在に挿通されている回転軸で、
この回転軸５０両割部２４には凸状をした回転止板６が
固着されており、かつ回転軸５は回転止板６の下面１２
を受ける段部７を有している。

上記回転止板６はケース１０の凸部１１と当接して回転
角度を規制する腕部９を有しており、前段側の可変抵抗
器１は回転軸５０回転角度を規制する機能を有する。

上記回転止板６を構成する円筒部１７の上面部１３は後
段側の可変抵抗器２を構成する刷子取付板１４の下面部
と当接し、一方下面部１２は上述したように回転軸５の
段部７に当接保持されている。

そして、貫通孔１５を有する凸状をした前段刷子取付板
１６は、回転止板６の円筒部１７にその貫通孔１５でも
って所定の外部調整力で回転可能なように圧入保持され
ている。

上記前段刷子取付板１６は周縁部に側壁開口部１８を有
し、この側壁開口部１８は回転止板６の腕部９をまたぐ
ように配置されている。

この時、側壁開口部１８０間口広さは腕部９の巾よりや
や広く設定されており、前段刷子取付板１６の調整回転
可能範囲を適度の角度（通常３〜５度）に設定している
。

上記前段刷子取付板１６を構成する円筒部２５の高さは
回転止板６の円筒部１７より低く設定され、すなわち円
筒部２５の上面部２０は上記刷子取付板１４の下面部と
の間に僅かの隙間を有しており、前段刷子取付板１６の
所定の力での回転調整を容易にしている。

また、前段刷子取付板１６の側壁外周部には回転角度調
整の際のひっかかり凹凸部２２が設げられている。

さらに、前段刷子取付板１６の下面部２１には絶縁基板
２６上に設けられた馬蹄形の抵抗体１９と集電極部２３
とを電気的に橋絡する刷子が固着されており、上記絶縁
基板２６はシールド板２７とともに上記ケース１０の下
面開口部に配置されている。

上記ケース１０の上面部および可変抵抗器２を構成する
絶縁基板２８、シールド板２９には上記回転軸５０両割
部２４、回転止板６の円筒部１７および前段刷子取付板
１６の円筒部２５を挿通する挿通穴が形成されており、
刷子取付板１４の下面部には絶縁基板２８上の抵抗体と
集電極部（ともに図示せず）とを電気的に橋絡する刷子
が固着されている。

また、刷子取付板１４０円筒部３０の上面部は第３段の
可変抵抗器３を構成する刷子取付板３０の下面部に当接
している。

第３段の可変抵抗器３以降の構成は既に述べたところと
同一であるので説明を省略するが、前段側の可変抵抗器
１〜後段側の可変抵抗器４はボルトとナンド等の適宜の
手段により組立てられるのであり、また３１は後段側の
軸受である。

そして、前段刷子取付板１６の角度調整は、組立完成後
所定の調整棒（図示せず）をケース１０内に側面より挿
入して刷子取付板１６のひっかかり凹凸部２２に補液固
定した後、回転軸５を所定の力で回転してやると刷子の
設定角度が所要の電圧値まで調整される。

この時、回転止板６の全回転角度に何らの影響を与えず
に回転角度に対する所定の減衰変化特性が得られること
になる。

また、回転軸５０回転止強度に対しても何ら性能を損な
うものではない。

以上のように本考案は構成されているものであり、回転
止を有する可変抵抗器段にて刷子取付板の角度調整が可
能となり、飛躍的に高精度な減衰特性が得られるもので
ある。

また、回転軸の回転止強度を劣化さすことなく高精度な
減衰特性が得られるものであり、その実用性は犬なるも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る可変抵抗器の一実施例を示す断面
図、第２図は同要部分解斜視図である。 ５・・・・・・回転軸、６・・・・・・回転止板、８・
・・・・・軸受、９・・・・・・腕部、１０・・・・・
・ケース、１１・・・・・・凸部、１３・・・・・・上
面部、１４・・・・・・後段刷子取付板、１６・・・・
・・前段刷子取付板、１８・・・・・・側壁開口部、２
０・・・・・・上面部、２２・・・・・・ひっかかり凹
凸部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１） 軸受を回転自在に挿通する回転軸にケースの
   凸部と腕部とが当接して回転角度を規制する回転止板を
   固着し、該回転止板と後段刷子取付板との間に前段刷子
   取付板を所定の外部調整力で回転可能なように配し、該
   前段刷子取付板の側壁開口部を上記回転止板の腕部をま
   たぐように配置するとともにこの開口部の開口広さを該
   腕部の巾よりやや広く設定し、上記前段刷子取付板に設
   けられたひっかかり凹凸部を用いて該前段刷子取付板の
   調整回転角度を規制する構成とした可変抵抗器。
2. （２）回転止板の上面部を後段刷子取付板の下面部に当
   接する高さにするとともに前段刷子取付板の上面部の高
   さを該回転止板の上面部より低く設定してなる実用新案
   登録請求の範囲第（１）項記載の可変抵抗器。